総合ルール/1
このページの内容は、マジック日本公式サイトに掲載されているマジック総合ルール(和訳 20260116.0 版)を転記したものです。最新の総合ルールは公式サイトを参照してください。
1. ゲームの考え方
100
[編集]原則
100.1
[編集]このマジックのルールは、2人以上のプレイヤーによるマジックのゲームに適用される。2人対戦と多人数戦が含まれる。
100.1a
[編集]2人対戦とは、2人で開始されるゲームのことである。
100.1b
[編集]多人数戦とは、3人以上のプレイヤーで開始されるゲームのことである。rule 8〔多人数戦ルール〕参照。
100.2
[編集]ゲームをするにあたって、各プレイヤーは、自分の、定形のマジックのカードで作られたデッキと、トークンやカウンターを示す小さな物、ライフの総量をはっきり示す方法、を必要とする。
100.2a
[編集]構築環境(各プレイヤーが自分のデッキを作っておいて持ち寄るという遊び方)では、各デッキの最小枚数は60枚である。構築 デッキは、任意の枚数の基本 土地・カードと、特定の英語名ごとに4枚以下の基本 土地以外のカードからなる。デッキ 構築に関しては、互換の名前を持つカードは同一の英語名を持つ(rule 201.3 参照)。
100.2b
[編集]リミテッド環境(各プレイヤーが未開封のブースター・パックなどのマジックの製品を一定量受け取り、それと基本 土地・カードだけを用いて会内で自分のデッキを組むという遊び方)では、各デッキの最小枚数は40枚である。リミテッドにおいては、その製品に含まれていたものであるかぎり、同じカードを何枚デッキに入れても問題ない。
100.2c
[編集]統率者戦のデッキは追加のデッキ 構築の制限に従う。rule 903〔統率者戦〕参照。
100.2d
[編集]一部のフォーマットやカジュアル・プレイでは、プレイヤーに定形外のマジックのカードの補助デッキを使うことが認められている(rule 108.2a 参照)。それらの補助デッキにはそれぞれのデッキ 構築ルールが存在する。rule 717〔アトラクション・カード〕、rule 901〔プレインチェイス戦〕、rule 904〔アーチエネミー戦〕参照。
100.3
[編集]カードの中には、コインや一般的なサイコロを必要とするものがある。カジュアル変種ルールには、そのためにデザインされたカードや定形外のマジックのカードや特別なサイコロを必要とするものがある。rule 9〔カジュアル変種ルール〕参照。
100.4
[編集]各プレイヤーはデッキの他に、ゲームとゲームの間にデッキを調整するために使う追加のカード群であるサイドボードを持っていてもよい。サイドボードに関するルールや制限はマジック・イベント規定 (WPN.Wizards.com/en/rules-documents) によるフォーマットにより定められる。
100.4a
[編集]構築環境では、サイドボードには最大15枚のカードを使用できる。4枚制限(rule 100.2a 参照)はデッキとサイドボードの合計に適用される。
100.4b
[編集]個人で参加するリミテッド環境では、そのプレイヤーのカード・プールの中でデッキに入らなかったカードすべてがそのプレイヤーのサイドボードとなる。
100.4c
[編集]双頭巨人戦変種ルールを用いたリミテッド環境では、チームのカード・プールの中でどちらのプレイヤーのデッキにも入らなかったカードがチームのサイドボードとなる。
100.4d
[編集]双頭巨人戦以外のチーム戦変種ルールが適用されるリミテッド環境では、チームのカード・プールの中でどのプレイヤーのデッキにも入らなかったカードは、いずれか1人のプレイヤーのサイドボードとなる。各プレイヤーはそれぞれにサイドボードを持ち、プレイヤー間での受け渡しは認められない。
100.5
[編集]デッキに特定の枚数以上のカードが含まれていなければならない場合、その枚数のことをデッキの最小枚数と呼ぶ。統率者戦以外のデッキでは、デッキの最大枚数は存在しない。
100.6
[編集]ほとんどのマジックの大会(他のプレイヤーと、賞を求めて競い合う組織化プレイ活動)には、マジック・イベント規定(wpn.wizards.com/en/rules-documents)に定められている追加のルールが適用される。例えば、古いセットからのカードはすべて禁止、などである。(訳注:日本語版は https://mjmjp.info/ で公開されている)
100.6a
[編集]ほとんどの大会は、複数のマッチからなる。2人対戦のマッチは通常1人のプレイヤーが2ゲームに勝つまで行われる。多人数戦のマッチは通常1ゲームからなる。
100.6b
[編集]プレイヤーは最寄りの大会を見つけるため、Magic Store & Event Locator https://locator.wizards.com/ を使用することができる。
100.7
[編集]一部のカードはカジュアルなプレイのためのものであり、このルールで扱っていない機能や文章を持っていることがある。これには、『Mystery Booster』のプレイテスト・カードや、プロモカードや、銀枠で印刷された「アン・セット」のカードや、『Unfinity』セットでカードの下側にどんぐりシンボルが描かれたカードがある。
101
[編集]マジックの黄金律
101.1
[編集]カードの文章がルールに直接矛盾しているときは、カードの記述が優先される。カードはその特定の状況に適用されるルールだけを無視する。このルールの唯一の例外として、プレイヤーはいつでも投了することができる(rule 104.3a 参照)。
101.2
[編集]ルールまたは効果によって何かをしてもよい、あるいは何かをするとされている時に、他の効果によってその同じことができないとされていた場合、「できない」という効果が優先される。
例:「このターン、あなたは追加で土地1枚をプレイしてよい。」という効果があり、他方では「このターン、あなたは土地をプレイすることはできない。」という効果があった場合、土地のプレイを禁止する効果のほうが優先される。
101.2a
[編集]オブジェクトに能力を持たせる効果とオブジェクトから能力を失わせる効果の相関については、このルールは適用されない(rule 113.10 参照)。
101.3
[編集]カードの記述の一部が実行不可能であった場合、その部分は無視される。(多くの場合、カードにその場合の処置が明記されている。そうでなければ、効果はない。)
101.4
[編集]複数のプレイヤーが同時に何らかの選択を行なったり処理したりする場合、アクティブ・プレイヤー(そのターンのプレイヤー)が必要な選択をすべて行い、そのあとでターン順で次のプレイヤー(通常、アクティブ・プレイヤーの左隣に座っているプレイヤー)が必要な選択を行い、その後、残っている非アクティブ・プレイヤーがターン順に選択していく。すべての選択が終わった後、処理が同時に行われる。このルールは「アクティブ・プレイヤー・非アクティブ・プレイヤー順ルール」(またはAPNAP順ルール)と呼ばれる。
例:「各プレイヤーはそれぞれ、クリーチャー1体を生け贄に捧げる。」というカードがあった場合、まずアクティブ・プレイヤーが自分がコントロールしているクリーチャー1体を選び、それから各非アクティブ・プレイヤーがターン順にそれぞれ自分がコントロールしているクリーチャー1体を選ぶ。その後で、これによって選ばれたすべてのクリーチャーが同時に生け贄に捧げられる。
101.4a
[編集]効果によって各プレイヤーが手札やライブラリーなど非公開の領域からカードを選ぶ場合、そのカードは選ばれた時点では裏向きのままでありうる。しかし、各プレイヤーが選んでいるのがどの裏向きのカードかは明白に示されなければならない。
101.4b
[編集]プレイヤーは、rule 101.4a の例外を除いて、その前のプレイヤーがどのような選択を行なったかを知った上で選択を行う。
101.4c
[編集]1人のプレイヤーが複数の選択を同時に行う場合、書かれている順で選択を行う。順番が指定されていなければ、そのプレイヤーが順番を決める。
101.4d
[編集]非アクティブ・プレイヤーの行なったいずれかの選択によって、アクティブ・プレイヤーまたはターン順で前にいる他の非アクティブ・プレイヤーによる選択が必要となった場合、その時点で残っているすべての選択のためにAPNAP順が再び開始される。
101.4e
[編集]ゲームの開始時に複数のプレイヤーが選択や処理をする場合、開始プレイヤーをアクティブ・プレイヤー、他のプレイヤーを非アクティブ・プレイヤーとして扱う。
102
[編集]プレイヤー
102.1
[編集]プレイヤーとは、そのゲームに参加している人のことである。アクティブ・プレイヤーとは、現在進行中のターンのプレイヤーのことである。他のプレイヤーのことを、非アクティブ・プレイヤーと呼ぶ。
102.2
[編集]2人対戦においては、プレイヤーの対戦相手とはもう一方のプレイヤーのことである。
102.3
[編集]チームによる多人数戦においては、同じチームに属する他のプレイヤーはチームメイトであり、同じチームに属さないプレイヤーは対戦相手である。
102.4
[編集]呪文や能力が、「あなたの チーム/your team」という表記を「あなたやあなたの チームメイト/you and/or your teammates」の省略として使うことがある。チームによる多人数戦以外のゲームにおいては、「あなたの チーム」は「あなた」と同じものを示す。
103
[編集]ゲームの始め方
103.1
[編集]ゲームの開始時に、プレイヤーはそのどちらが先攻後攻を選ぶかを決める。マッチの第1ゲーム(単一のゲームからなるマッチを含む)においては、その方法は両方が納得できる方法(コイン投げや、ダイスを振るなど)であれば何でもよい。複数のゲームからなるマッチにおいては、直前のゲームで負けたプレイヤーが先攻後攻を選ぶ。前のゲームが引き分けであった場合、前のゲームで先攻後攻を選んだプレイヤーが選ぶ。先攻となったプレイヤーは開始プレイヤーである。通常、ターン進行は開始プレイヤーから時計回りに進む。
103.1a
[編集]「共有チーム・ターン」選択ルールを用いているゲームにおいては、開始プレイヤーではなく開始チームが存在する。
103.1b
[編集]アーチエネミー戦においては、この種の方法を用いて先攻を決めることはなく、必ず魔王が先攻となる。
103.1c
[編集]1枚のカード(《権力行使》)には、そのコントローラーが開始プレイヤーとなるという記述がある。この効果はこの決定の後に処理され、この項目の手順を上書きする。
103.2
[編集]開始プレイヤーを決めた後で必要な手順があるゲームが存在する。その場合、rule 103.2a-e で記された処理を順に行う。
103.2a
[編集]プレイヤーがサイドボード(rule 100.4 参照)または差し替えカードで示されているカード(rule 713 参照)を使っている場合、切り直す前にそれらを脇に置く。この後で、プレイヤーのデッキは開始時のデッキとなる。
103.2b
[編集]プレイヤーが、自分が所有していて相棒 能力を持つカードをゲームの外部から公開したい場合、公開することができる。こうして公開できるのは1枚だけであり、デッキがそのカードの相棒 能力の条件を満たしている場合だけである。その公開されたカードはゲーム外に残る。(rule 702.139〔相棒〕参照)。
103.2c
[編集]統率者戦では、各プレイヤーは自分のデッキから自分の統率者をオモテ向きで統率領域に置く。rule 903.6 参照。
103.2d
[編集]構築戦では、ステッカー・シートを使ってプレイする各プレイヤーは自分のステッカー・シートをすべて公開し、そのなかの3枚を無作為に選ぶ。リミテッド戦では、各プレイヤーは最大3枚のステッカー・シートを自分が開封した製品の中から選び、それを公開する。いずれの場合にも、そのプレイヤーはゲームの間、それらの選ばれたシートしか使用できず、それらのステッカー・シートは公開されたままになる(rule 123〔ステッカー〕参照)。
103.2e
[編集]コンスピラシー・ドラフトにおいては、プレイヤーはそれぞれ自分のサイドボードから好きな枚数の策略・カードを統率領域に置く。rule 905.4 参照。
103.3
[編集]開始プレイヤーが決定し、追加の手順が終了したあとで、各プレイヤーはカードが無作為の順番になるように自分のデッキを切り直す。その後、各プレイヤーはそれぞれ対戦相手のデッキを切り直したりカットしたりしてもよい。プレイヤーのデッキはそのプレイヤーのライブラリーとなる。
103.3a
[編集]定形外のマジックのカードの補助デッキ(rule 100.2d 参照)1つ以上を使うゲームでは、各補助デッキのオーナーはカードが無作為の順番になるようそれを切り直す。その後、各プレイヤーはそれぞれ対戦相手の補助デッキを切り直したりカットしたりしてもよい。
103.4
[編集]それぞれのプレイヤーは20点の初期ライフ総量を持ってゲームを始める。変種ルールによっては異なるライフの総量を持つ場合もある。
103.4a
[編集]双頭巨人戦では、各チームの初期ライフ総量は30点である。
103.4b
[編集]ヴァンガード戦では、各プレイヤーの初期ライフ総量は20点に自分のヴァンガード・カードによるライフ補正子を加えたものである。
103.4c
[編集]統率者戦では、各プレイヤーの初期ライフ総量は40点である。
103.4d
[編集]2人ブロール戦では、各プレイヤーの初期ライフ総量は25点である。多人数ブロール戦では、各プレイヤーの初期ライフ総量は30点である。
103.4e
[編集]アーチエネミー戦では、魔王の初期ライフ総量は40点である。
103.5
[編集]各プレイヤーは自分の初期手札枚数に等しい枚数のカードを引く。初期手札枚数は通常7枚である(ただし効果によって初期手札枚数が変わることがある)。最初の手札が満足できるものでなかったプレイヤーは、マリガンを行うことができる。まず、開始プレイヤーがマリガンを行うかどうかを決め、その後、ターン順に各プレイヤーが同様の選択を行う。全プレイヤーが選択を終えた後、マリガンすることを選んだプレイヤーは同時にマリガンを行う。マリガンとは、自分の手札のカードを自分のライブラリーの中に混ぜて切り直し、初期手札枚数に等しい枚数の新しい手札を引き、そしてそのカードのうちそのプレイヤーがマリガンした回数に等しい枚数を好きな順番で自分のライブラリーの一番下に置くことである。これ以上マリガンをしないと決めたら、そのカードがそのプレイヤーの開始時の手札となり、それ以降マリガンをすることはできない。この手順は、すべてのプレイヤーがマリガンしなくなるまで繰り返される。プレイヤーは、最初の手札が0枚になるまではマリガンをすることができ、それ以降はそれ以上のマリガンはできない。
103.5a
[編集]ヴァンガード戦では、各プレイヤーの初期手札枚数は7枚に自分のヴァンガード・カードによる手札補正子を加えたものである。
103.5b
[編集]「[プレイヤー]がマリガンを行えるときならいつでも/any time [that player] could mulligan,」そのプレイヤーが何か処理をしてもよいという効果がある場合、そのプレイヤーはその処理を、マリガンするかしないかを決定する時に行なってもよい。これは1回目のマリガンである必要はなく、他のプレイヤーがマリガンするかどうか決めた後でそのプレイヤーはこの処理をするかどうかの選択をすることができる。その処理をした場合、そのプレイヤーは改めてマリガンするかどうかの選択を行う。
103.5c
[編集]多人数戦やブロール戦では、そのプレイヤーがライブラリーの一番下に置く枚数やマリガンできる回数を決める上で、1回目のマリガンは計算に入れない。以降のマリガンは、通常通り数える。
103.5d
[編集]「共有チーム・ターン」選択ルールを用いる多人数戦において、まず開始チームの各プレイヤーがマリガン行うかどうかを選択し、その後他のチームそれぞれのプレイヤーがターン順に同様の選択を行う。チームメイトはマリガンを行うかどうか相談してもよい。その後、全てのマリガンが同時に行われる。チームメイトがマリガンをしないことを選んだ後でも、もう一方のプレイヤーはマリガンすることができる。
103.6
[編集]開始時の手札にある場合にプレイヤーが何か処理を行うことができるカードが存在する。マリガンの手順(rule 103.5 参照)が終わった後、開始プレイヤーはそれらの処理を好きな順番で行なってもよい。その後、他のプレイヤーがターン順に同様の処理を行う。
103.6a
[編集]そのカードを戦場に出した状態でゲームを始めてもよいというカードがあった場合、その処理を行なったプレイヤーはそのカードを戦場に出す。
103.6b
[編集]開始時の手札にあるそのカードを公開してもよいというカードがあった場合、その処理を行なったプレイヤーはそのカードを公開する。そのカードは、最初のターンが始まるまで公開されたままとなる。この方法で公開できるのは、各カードにつき一度だけである。
103.6c
[編集]「共有チーム・ターン」選択ルールを用いる多人数戦においては、開始チームのプレイヤーはそのチームの望む順番でこれらの処理を行なってもよい。この決定について、チームメイトと相談してもよい。その後、他のチームのプレイヤーがターン順に同様の処理を行う。
103.7
[編集]プレインチェイス戦においては、開始プレイヤーが自分の次元デッキの一番上のカードを取ってオモテ向きに置く。そのカードが現象・カードだった場合、そのカードを次元デッキの一番下に置き、次元・カードがオモテ向き になるまでこの手順を繰り返す。そのオモテ向き になった次元・カードが開始次元となる。(rule 901〔プレインチェイス戦〕参照)
103.8
[編集]開始プレイヤーは自分の最初のターンを始める。
103.8a
[編集]2人対戦では、先攻のプレイヤーは、最初のターンのドロー・ステップ(rule 504〔ドロー・ステップ〕参照)を飛ばす。
103.8b
[編集]双頭巨人戦では、先攻のチームは最初のターンのドロー・ステップを飛ばす。
103.8c
[編集]それ以外のあらゆる多人数戦では、どのプレイヤーも最初のターンのドロー・ステップを飛ばさない。
104
[編集]ゲームの終了
104.1
[編集]いずれかのプレイヤーが勝った、またはゲームが引き分け になった、あるいはそのゲームが再び開始されたら、そのゲームは即座に終わる。
104.2
[編集]ゲームの勝利となる条件がいくつか存在する。
104.2a
[編集]ゲームに残っているプレイヤー1人から見た対戦相手全員がゲームから離れた場合、その残っているプレイヤーの勝ちとなる。これは即座に処理され、そのプレイヤーが勝利できないというあらゆる効果を無視する。
104.2b
[編集]効果によってプレイヤーの勝ちとなることがある。
104.2c
[編集]チームによる多人数戦においては、少なくとも1人のプレイヤーがゲームに残っているチームから見て他のチーム全てがゲームから離れた場合、その残っているプレイヤーのいるチームの勝ちとなる。勝ちとなったチームのプレイヤーは、そのプレイヤー自身が負けになっていたとしても、全員が勝ちとなる。
104.2d
[編集]皇帝戦においては、皇帝がゲームに勝ったチームの勝ちとなる(rule 809.5 参照)。
104.3
[編集]ゲームの敗北となる条件がいくつか存在する。
104.3a
[編集]プレイヤーはいつでも投了できる。投了したプレイヤーは即座にゲームから離れ、そして負けとなる。
104.3b
[編集]プレイヤーのライフの総量が0以下になったら、そのプレイヤーは次に優先権が発生したとき、ゲームに負ける。これは状況起因処理である。rule 704〔状況起因処理〕参照。
104.3c
[編集]ライブラリーに残っているよりも多いカードを引くことが求められたら、残されているカードをすべて引き、次に優先権が発生したときにそのゲームに負ける。これは状況起因処理である。rule 704〔状況起因処理〕参照。
104.3d
[編集]プレイヤーが10個以上の「毒カウンター/poison counter」を得た場合、次に優先権が発生するときにそのプレイヤーは負けとなる。これは状況起因処理である。rule 704〔状況起因処理〕参照。
104.3e
[編集]効果によってプレイヤーの負けになることがある。
104.3f
[編集]あるゲームにおいて、あるプレイヤーが勝利条件と敗北条件を同時に満たした場合、そのプレイヤーはそのゲームに負ける。
104.3g
[編集]チームによる多人数戦では、そのチームのプレイヤー全てがそのゲームで負けたときにチームもそのゲームに負ける。
104.3h
[編集]影響範囲限定 選択ルール(rule 801 参照)を用いた多人数戦において、あるプレイヤーの勝ちになる効果は、その代わりに、そのプレイヤーの影響範囲内にいる対戦相手すべてを負けにする。これによってゲームが終わるわけではない。
104.3i
[編集]皇帝戦において、皇帝がゲームに負けたチームは負けとなる(rule 809.5 参照)。
104.3j
[編集]統率者戦において、1つのゲームを通して、単一の統率者から21点以上の戦闘ダメージを受けたプレイヤーは負けとなる。(これは状況起因処理である。rule 704、rule 903.10 参照。)
104.3k
[編集]大会においては、ジャッジによって課せられる懲罰の結果としてゲームに負けることがある。rule 100.6 参照。
104.4
[編集]ゲームが引き分け になる場合がいくつか存在する。
104.4a
[編集]ゲームに残っていたすべてのプレイヤーが同時に負けた場合、ゲームは引き分けとなる。
104.4b
[編集]「影響範囲限定」選択ルールを用いないゲーム(2人対戦を含む)において、ゲームが強制的な処理による「ループ」、すなわち止める方法がない一連のイベントの繰り返しに入った場合、ゲームは引き分けとなる。選択可能な処理が含まれるループによって引き分け になることはない。
104.4c
[編集]効果によってゲームが引き分け になることがある。
104.4d
[編集]チームによる多人数戦においては、残っていたすべてのチームが同時に負けた場合、ゲームは引き分けとなる。
104.4e
[編集]「影響範囲限定」選択ルールを使った多人数戦において、ゲームを引き分けにする呪文や能力の効果は、その呪文や能力のコントローラーとその影響範囲内にいるプレイヤーを引き分けにする。それらのプレイヤーはゲームから離れ、他のプレイヤーはゲームを続ける。
104.4f
[編集]「影響範囲限定」選択ルールを使った多人数戦において、ゲームが強制的な処理による「ループ」、すなわち止める方法がない一連のイベントの繰り返しに入った場合、そのループに含まれるオブジェクトをコントロールしているプレイヤー、ならびにそれらのプレイヤーのいずれかの影響範囲内にいるすべてのプレイヤーは、そのゲームにおいて引き分けとなる。それらのプレイヤーはゲームから離れ、他のプレイヤーはゲームを続ける。
104.4g
[編集]チーム同士による多人数戦において、そのチームの残っているすべてのプレイヤーが引き分けに終わった場合、そのチームも引き分け になる。
104.4h
[編集]「皇帝戦」変種ルールにおいて、その皇帝がゲームに引き分け になった場合、チームも引き分け になる(rule 809.5 参照)。
104.4i
[編集]大会においては、ゲームに参加しているすべてのプレイヤーは同意による引き分けにすることに同意できる。rule 100.6 参照。
104.5
[編集]プレイヤーが負けになったら、そのプレイヤーはゲームから離れる。プレイヤーが引き分け になったら、そのプレイヤーはゲームから離れる。多人数戦のルールで、プレイヤーがゲームから離れた場合の処理について記述されている。rule 800.4 参照。
104.6
[編集]ゲームを再び開始するカード(《解放された者、カーン》)が存在する。再び開始する時点でそのゲームに参加していたすべてのプレイヤーは、即座に新しいゲームを開始する。rule 725〔ゲームを再び開始する〕参照。
105
[編集]色
105.1
[編集]マジックでいう色とは、「白/White」「青/Blue」「黒/Black」「赤/Red」「緑/Green」である。
105.2
[編集]オブジェクトは、上記の5つの色のうち1つ以上の色であることも、無色であることもありうる。オブジェクトの色は、カードの枠の色とは関係なく、マナ・コストに含まれるマナ・シンボルの色である。オブジェクトの色は、色指標や特性定義能力によって定義されることもある。rule 202.2 参照。
105.2a
[編集]単色のオブジェクトは、5色のうちちょうど1色の色だけを持つ。
105.2b
[編集]多色のオブジェクトは、5色のうち2色以上の色を持つ。
105.2c
[編集]無色のオブジェクトは、色を持たない。
105.3
[編集]効果によってオブジェクトの色が変わったり、無色のオブジェクトが色を得たりすることがある。効果によってオブジェクトが新しい色を得る場合、(効果にそれ(またはこれ)の他の色「に加えて/in addition to」と書かれていない限り)新しい色でそれまでの色を置き換える。効果によって、色を持つオブジェクトが無色 になることもある。
105.4
[編集]プレイヤーが色を選ぶ場合、上記の5色の中から選ばなければならない。「多色/multicolored」や「無色/colorless」は色ではない。
105.5
[編集]効果が「色2色の組/color pair」を参照する場合、それは5色のうちちょうど2色を意味する。色の組み合わせは10組存在し、白青、白黒、青黒、青赤、黒赤、黒緑、赤緑、赤白、緑白、緑青である。
106
[編集]マナ
106.1
[編集]マナはマジックの基礎となるリソースである。プレイヤーはマナを消費して、呪文を唱えたり能力を起動したりする場合などのコストを支払う。
106.1a
[編集]5色のマナが存在する。「白/White」「青/Blue」「黒/Black」「赤/Red」「緑/Green」である。
106.1b
[編集]マナのタイプは6種類である。「白/White」「青/Blue」「黒/Black」「赤/Red」「緑/Green」、ならびに「無色/Colorless」である。
106.2
[編集]マナはマナ・シンボル(rule 107.4 参照)によって表される。マナ・シンボルはマナ・コストを示すのにも使われる(rule 202 参照)。
106.3
[編集]マナはマナ能力(rule 605 参照)の効果によって生み出される。それ以外にも、呪文やマナ能力でない能力の効果によって生み出されることもある。マナを生み出す呪文や能力は、プレイヤーにマナを加えさせる。マナが呪文によって生み出された場合、そのマナの発生源はその呪文である。マナが能力によって生み出された場合、そのマナの発生源はその能力の発生源(rule 113.7 参照)である。
106.4
[編集]効果の記述によってプレイヤーがマナを加える場合、そのマナはプレイヤーのマナ・プールに置かれる。これ以降、コストを支払うために即座に使うこともできるし、未消費のマナとしてマナ・プールに残しておくこともできる。各プレイヤーのマナ・プールは、各ステップやフェイズの終了時に空になる。それをプレイヤーがマナを失うという。マナを生み出したり未消費のマナを参照したりするカードは、オラクルで訂正され、マナ・プールを明示的に参照することはなくなっている。
106.4a
[編集]コストを支払うためにマナを消費した後でマナがマナ・プールに残っている場合、そのプレイヤーはどのマナが残っているかを宣言する。
106.4b
[編集]マナ・プールにマナ・プールに残した状態でプレイヤーが優先権をパスした場合(rule 117 参照)、そのプレイヤーはどのマナが残っているかを宣言する。
106.5
[編集]能力が、タイプの定義されていないマナを生み出す場合、代わりに マナを生み出さない。
例:《隕石のクレーター》は「{T}: あなたがコントロールしているパーマネントの色1色を選ぶ。その色のマナ1点を加える。」という能力を持つ。あなたが色のついたパーマネントをコントロールしていないなら、《隕石のクレーター》のマナ能力を起動したことによってマナは生み出されない。
106.6
[編集]呪文や能力の中には、生み出したマナをどう使うかについて限定のあるものや、そのマナを消費した呪文や能力に影響を及ぼす追加の効果を持つもの、そのマナを消費したときに誘発する遅延誘発型能力(rule 603.7a 参照)を作るものがある。それらはマナのタイプには影響を及ぼさない。
例:プレイヤーのマナ・プールに、クリーチャー・呪文を唱えるためにだけ消費できる{R}{G}がある。そのプレイヤーが《倍化の立方体》の、「{3},{T}:あなたが持つ各タイプの未消費のマナの量を2倍にする。」という能力を起動した。そのプレイヤーのマナ・プールには{R}{R}{G}{G}があり、そのうちで{R}{G}は好きな目的で使うことができる。
106.6a
[編集]置換効果の中には、呪文や能力が生み出すマナの量を増加させるものがある。その場合、その呪文や能力によって作られるあらゆる制限や追加効果は、生み出されたマナ全てに適用される。呪文や能力が、そのマナが消費されたときに誘発する遅延誘発型能力を作る場合、各マナにそれぞれ別の遅延誘発型能力が作られる。呪文や能力が、そのマナが消費された場合に継続的効果や置換効果を作る場合、各マナにそれぞれ別の効果が作られる。
106.7
[編集]他のパーマネントが生み出すことのできるマナのタイプに基づいたマナを生み出す能力が存在する。「生み出すことのできる/could produce」マナのタイプとは、そのパーマネントの能力がその時点で解決され、すべての存在する置換効果が可能な任意の順番で適用されたとして生み出すことになるマナのタイプのことである。その能力のためのコストが支払えるかどうかは考慮しない。この条件で見てそのパーマネントがマナを生み出さない場合や生み出すマナのタイプが定義されない場合、そのパーマネントが生み出すことのできるマナのタイプは存在しない。
例:《風変わりな果樹園》は「{T}:対戦相手がコントロールしている土地が生み出すことのできる色1色のマナ1点を加える。」という能力を持つ。対戦相手が土地をコントロールしていないなら、《風変わりな果樹園》のマナ能力を起動してもマナを生み出すことはできない。これは、あなたと対戦相手がそれぞれ《風変わりな果樹園》だけを出している場合も同じである。ただし、あなたがそれに加えて《森》をコントロールしていた場合、あなたの《風変わりな果樹園》も対戦相手の《風変わりな果樹園》も{G}を生み出すことができる。
106.8
[編集]効果が混成マナ・シンボルで表されるマナ1点をプレイヤーのマナ・プールに加える場合、そのプレイヤーがそのシンボルのどちらか半分を選ぶ。色 マナである半分を選んだ場合、その色のマナ1点をそのプレイヤーのマナ・プールに加える。不特定マナである半分を選んだ場合、そこに示されている数の無色 マナをそのプレイヤーのマナ・プールに加える。
106.9
[編集]何らかの効果がファイレクシア・マナ・シンボルで表されるマナ1点をプレイヤーのマナ・プールに加える場合、そのシンボルの色のマナ1点をそのプレイヤーのマナ・プールに加える。
106.10
[編集]効果が、不特定マナ・シンボルで表されるマナをプレイヤーのマナ・プールに加えるとなっている場合、その量の無色 マナをそのプレイヤーのマナ・プールに加える。
106.11
[編集]効果が、1個以上の氷雪マナ・シンボルで表されるマナをプレイヤーのマナ・プールに加えるとなっている場合、その量の無色 マナをそのプレイヤーのマナ・プールに加える。
106.12
[編集]「マナを引き出す目的で[パーマネント]をタップする/tap [a permanent] for mana」とは、そのパーマネントの、起動コストに{T}シンボルを含むマナ能力を起動するということを意味する。rule 605〔マナ能力〕参照。
106.12a
[編集]パーマネントが「マナを引き出す目的でタップされるたび/is tapped for mana」あるいは特定の種類のマナを引き出す目的でタップされるたびに誘発する能力は、その種のマナ能力が解決されてマナを出すたび、あるいは特定種類のマナを出すたびに誘発する。
106.12b
[編集]パーマネントが「マナを引き出す目的でタップされる/is tapped for mana」こと、あるいは特定の種類や量のマナを出す目的でタップされることに適用される置換効果は、その能力を解決してマナ(あるいは特定の種類や量のマナ)を生成する間にそのマナ 生成 イベントを変更する。
106.13
[編集]あるカード(《魔力奪取》)が、あるプレイヤーの持つ未消費のすべてのマナを失わせ、他のプレイヤーに「これによって失われたマナ/the mana lost this way」を加えることがある(同一のプレイヤーでも構わない)。これは、前者のプレイヤーのマナ・プールを空にし、この方法で空にされたマナを後者のプレイヤーのマナ・プールに入れるということを意味する。どのパーマネント、呪文、能力によって作られたかということは変更されず、そのマナに課せられている制限や追加の効果も変更されない。
107
[編集]数とシンボル
107.1
[編集]マジックのゲームでは、整数だけを用いる。
107.1a
[編集]分数や小数を選んだり、分数や小数分のダメージを与えたり、ライフを得たりするようなことはできない。呪文や能力によって分数が出てくる可能性がある場合、その呪文や能力に切り上げか切り捨てかが明記されている。
107.1b
[編集]ほとんどの場合、マジックにおいては正の数と0だけを用いる。負の数を選んだり、負の値のダメージを与えたり、ライフを得たりすることはできない。クリーチャーのパワーなど、ゲーム上の値が0未満になることはありうる。計算や比較のために負の値を用いる必要がある場合、そのまま負の値を用いる。効果の結果を定める計算の結果が負の数になった場合、その効果が、プレイヤーのライフの総量やクリーチャーやクリーチャー・カードのパワーやタフネスを、2倍や3倍にしたり特定の値にしたりするものでない限り、代わりに0を用いる。
例:3/4クリーチャーが-5/-0の修整を受けた場合、そのクリーチャーは-2/4になり、戦闘ではダメージを割り振らない。パワーとタフネスの合計は2である。+3/+0の修整を与えると、パワーは1になる。
例:《ヴィリジアンの社交家》は1/2クリーチャーで、「{T}:このクリーチャーのパワーに等しい点数の{G}を加える。」という能力を持つ。効果によって-2/-0されていた場合、この能力を起動してもあなたの マナ・プールにマナが加えられることはない。
例:《カメレオンの巨像》は4/4クリーチャーで、「{2}{G}{G}:ターン終了時まで、このクリーチャーは+X/+Xの修整を受ける。Xはこれのパワーに等しい。」の能力を持つ。効果によって-6/-0された後でこの能力を起動した場合、これは-2/4クリーチャーのままである。-4/2になるわけではない。
107.1c
[編集]ルールや能力がプレイヤーに「望む数/any number」を選ばせる場合、そのプレイヤーは、0以上の任意の整数を選ぶことができる。
107.2
[編集]未定義の数字が結果であれ計算中であれ出てきた場合、代わりに0を用いる。
107.3
[編集]多くのオブジェクトは、まだ決定されていない数を必要とする部分にXの文字を用いている。オブジェクトによっては、Xの値を定義する能力が存在する。それ以外の場合、そのコントローラーがXの値を選ぶ。
107.3a
[編集]呪文や起動型能力がマナ・コスト、代替コスト、追加コスト、起動コストに{X}、[-X]、あるいはXを含み、Xがその呪文や能力の文章内で定義されていない場合、その呪文や能力のコントローラーが呪文を唱えることあるいは能力を起動することの一部としてXの値を選び、宣言する(rule 601〔呪文を唱えること〕参照)。呪文がスタック上にある間、それのマナ・コストや、それが持つ代替コスト、追加コストに含まれるすべてのXは宣言された値である。起動型能力がスタックにある間、それの起動コストに含まれるすべてのXは宣言された値である。
107.3b
[編集]Xがその呪文の文章によって定義されておらずマナ・コストに{X}を含む呪文を、マナ・コストもXを含む代替コストも支払わずに唱えられる効果によって唱える場合、Xについての適正な選択は0だけである。これはコストを単に減らす効果には、それによってコストが0になったとしても、適用されない。rule 601〔呪文を唱えること〕参照。
107.3c
[編集]呪文や起動型能力のコストや文章に{X}、[-X]、Xが含まれ、その値がその呪文や能力の文章によって定義されている場合、その呪文や能力がスタックにある間のXの値はその値である。その呪文や能力のコントローラーが値を選ぶことはできない。なお、その呪文や能力がスタックにある間にも、Xの値が変動することはあり得る。
107.3d
[編集]待機 コストや変異 コストなど、特別な処理に関するコストに{X}やXが含まれている場合、そのXはその特別な処理をするプレイヤーがそのコストを支払う直前に選ぶ。
107.3e
[編集]呪文や能力が、他のオブジェクトの持つ、マナ・コスト、代替コスト、追加コスト、起動コストに含まれる{X}やXを参照する場合、その呪文や能力の文章に含まれるすべてのXはそのオブジェクトのために選ばれたあるいは定義されたXの値を用いる。
107.3f
[編集]Xがマナ・コスト、代替コスト、追加コスト、起動コストではない文中にある場合、そのXが定義されていなかったなら、その呪文や能力のコントローラーがそのXの値を(スタックに積まれたときか解決された時かいずれか)必要な時点で選ぶ。
107.3g
[編集]スタック以外のいずれかの領域にあるカードのマナ・コストに含まれる{X}の値は、文章中でXの値が定義されていたとしても、0として扱われる。
107.3h
[編集]効果によってプレイヤーが{X}を含むオブジェクトのマナ・コストを支払う場合、そのオブジェクトがスタック上にある呪文でない限り、Xの値は0として扱われる。呪文である場合、Xの値はその呪文が唱えられた時に選ばれ、あるいは決定された値である。
107.3i
[編集]通常、いつでも、オブジェクト1個の上に複数あるすべてのXは同じ値を取る。
107.3j
[編集]オブジェクトが能力を得た場合、その能力内のXの値はその能力によって定義される。その能力が定義していない場合、0となる。これは rule 107.3i の例外である。これは能力を与える効果、文章変更効果、コピー 効果によって発生することがある。
107.3k
[編集]オブジェクトの起動型能力の起動コストに{X}、[-X]、Xが含まれる場合、その能力のXの値はそのオブジェクトや他に起動されたそのオブジェクトの能力で選んだXとは関係しない。これは rule 107.3i の例外である。
107.3m
[編集]オブジェクトの戦場に出たときの誘発型能力や置換効果がXを参照していて、かつ、解決されてそのオブジェクト になる呪文がコストの一部としてXの値を選んでいた場合、そのパーマネントのXの値は0であるが、その能力のXの値はその呪文のXの値に等しい。これはrule 107.3i の例外である。
107.3n
[編集]呪文や能力の解決によって生成された遅延誘発型能力がXを参照していて、Xがその誘発型能力の文章で定義されておらずそれを生成した呪文や能力がそれのコストのためにXの値を選んでいた場合、その誘発型能力のXの値は、それを生成した呪文や能力のXの値に等しい。
107.3p
[編集]文字Xに加えて文字Yを用いているオブジェクトもある。その場合、YはXと同じルールに従う。
107.4
[編集]マナ・シンボルとは、{W}{U}{B}{R}{G}{C}、{0}{1}{2}{3}{4}の類の数字シンボル、変数シンボル{X}、{W/U}{W/B}{U/B}{U/R}{B/R}{B/G}{R/G}{R/W}{G/W}{G/U}の混成シンボル、{2/W}{2/U}{2/B}{2/R}{2/G}{C/W}{C/U}{C/B}{C/R}{C/G}の単色混成シンボル、{W/P}{U/P}{B/P}{R/P}{G/P}のファイレクシア・マナ・シンボル、{W/U/P}{W/B/P}{U/B/P}{U/R/P}{B/R/P}{B/G/P}{R/G/P}{R/W/P}{G/W/P}{G/U/P}の混成ファイレクシア・マナ・シンボル、ならびに氷雪マナ・シンボル{S}の総称である。
107.4a
[編集]主要な色 マナ・シンボルは5つ存在し、{W}は白、{U}は青、{B}は黒、{R}は赤、{G}は緑である。これらのシンボルはその色のマナを表すために用いられることも、コストに含まれるその色のマナを表すために用いられることもある。コストに含まれる色 マナは、該当する色のマナでしか支払うことができない。rule 202〔マナ・コストと色〕参照。
107.4b
[編集]数字シンボル({1}など)や変数シンボル({X}など)がコストに含まれる場合、不特定マナを表す。コストに含まれる不特定マナは、任意のタイプのマナで支払うことができる。rule 107.3 参照。
107.4c
[編集]無色 マナ・シンボル{C}は無色 マナ1点を表すために用いられる。無色のマナ1点でしか支払うことができないコストを表すためにも用いられる。
107.4d
[編集]シンボル{0}は0マナを表し、リソースなしで支払うことができるコストのコスト欄に書かれる。rule 118.5 参照。
107.4e
[編集]混成マナ・シンボルは、片方が無色のマナ・シンボルで構成されていても、色 マナ・シンボルであり、それぞれシンボルの半分の部分で示されている2種類のうちどちらか1つの方法で支払うことができるコストを表す。混成シンボル{W/U}は白か青のいずれかのマナ1点で支払うことができる。単色混成マナ・シンボル{2/B}は黒マナ1点か、任意のタイプのマナ2点で支払うことができる。混成マナ・シンボルはそのすべての構成色である。
例:{G/W}{G/W}は、{G}{G}か{G}{W}か{W}{W}で支払うことができる。
107.4f
[編集]ファイレクシア・マナ・シンボルは色 マナ・シンボルであり、{W/P}は白、{U/P}は青、{B/P}は黒、{R/P}は赤、{G/P}は緑である。ファイレクシア・マナ・シンボルは、その色のマナ1点かあるいは2点のライフを支払うことで支払うことができるコストを表す。10種類の混成ファイレクシア・マナ・シンボルも存在する。混成ファイレクシア・マナ・シンボルは、それの構成色のいずれかの色のマナ1点か2点のライフを支払うことで支払うことができるコストを表す。混成ファイレクシア・マナ・シンボルはそのすべての構成色である。
例:{W/P}{W/P}は、{W}{W}か、{W}とライフ2点か、ライフ4点で支払うことができる。
107.4g
[編集]ルール・テキストにおいて、ファイレクシア・シンボル{P}が色つきの背景なしで書かれていた場合、それは15個のファイレクシア・マナ・シンボルのうちいずれかを意味する。
107.4h
[編集]コストで使われている場合、氷雪マナ・シンボル{S}は、氷雪の発生源(rule 106.3 参照)から生み出された任意のタイプのマナ1点によって支払うことのできるコストを意味する。不特定マナ・コストを減少させる効果は、{S}コストを減少させることはできない。{S}シンボルはコストを支払うために消費した、氷雪の発生源から生み出された任意のタイプのマナに言及するために使われることがある。氷雪は色でもマナのタイプでもない。
107.5
[編集]タップ・シンボルは{T}である。起動コストに含まれるタップ・シンボルは、「このパーマネントをタップする。」を意味する。既にタップ状態であるパーマネントをタップしてコストを支払うことはできない。直近のそのプレイヤーのターン開始時から続けてコントロールしているのでない限り、クリーチャーの、起動コストにタップ・シンボルを含む能力を使うことはできない。rule 302.6 参照。
107.6
[編集]アンタップ・シンボルは{Q}である。起動コストに含まれるアンタップ・シンボルは、「このパーマネントをアンタップする。」を意味する。既にアンタップ状態であるパーマネントをアンタップしてコストを支払うことはできない。直近のそのプレイヤーのターン開始時から続けてコントロールしているのでない限り、クリーチャーの、起動コストにアンタップ・シンボルを含む能力を使うことはできない。rule 302.6 参照。
107.7
[編集]プレインズウォーカーの起動型能力は、それぞれ、忠誠シンボルをコストに持つ。プラスの忠誠シンボルは上向きの矢印であり、中にプラスのついた数字を含む。マイナスの忠誠シンボルは下向きの矢印であり、中にマイナスのついた数字またはXを含む。中性の忠誠シンボルは上向きでも下向きでもなく、中に0を含む。[+N]は「このパーマネントの上にN個の忠誠カウンターを置く。」を、[-N]は「このパーマネントの上からN個の忠誠カウンターを取り除く。」を、[0]は「このパーマネントの上に0個の忠誠カウンターを置く。」をそれぞれ意味する。忠誠シンボルは忠誠コストを修整する能力でも用いられることがある。
107.8
[編集]Lv系カードの文章欄には2つのLvシンボルが含まれており、そのそれぞれは常在型能力を意味するキーワード能力である。Lvシンボルは数の範囲(「N1-N2」など)か、あるいは数字1つとプラス記号(「N3+」など)を含む。Lvシンボルと同じ横縞に書かれている能力は、その常在型能力の一部である。その横縞に書かれているパワー/タフネスの書かれた箱も同じである。rule 711〔Lv系カード〕参照。
107.8a
[編集]「{Lv N1-N2} [能力] [P/T]」は、「このクリーチャーがN1個以上のLvカウンターを持ち、N2個より多いLvカウンターを持たないなら、これは基本のパワーとタフネスが[P/T]であり、[能力]を持つ。」を意味する。
107.8b
[編集]「{Lv N3+}[能力] [P/T]」は、「このクリーチャーがN3個以上のLvカウンターを持つなら、これは基本のパワーとタフネスが[P/T]であり、[能力]を持つ。」を意味する。
107.9
[編集]オデッセイ・ブロックのカードで、名前の左に墓石アイコンがあるものがある。これは、墓地にあるときに機能する能力があることを意味している。墓地にあるときにもわかりやすいようにアイコンがあるだけで、ゲーム的には意味を持たない。
107.10
[編集]未来予知セットに含まれる「ミライシフト」カードでは、左上隅にタイプ・アイコンが描かれている。カード・タイプが1つである場合、アイコンでそのタイプを示している。クリーチャーなら鈎爪、ソーサリーなら炎、インスタントなら稲妻、エンチャントなら日の出、アーティファクトなら聖杯、土地なら連峰のアイコンが用いられている。複数のカード・タイプを含むカードでは、白と黒の線が交差した記号が用いられている。これらのアイコンは、ゲーム的には意味を持たない。
107.11
[編集]プレインズウォーカー・シンボルは{PW}で表される。プレインチェイス戦・カジュアル変種ルールにおいて用いられる次元ダイスの1面に刻まれている。上側が5つに枝分かれして下は細い1本になった形状をしている。rule 901〔プレインチェイス戦〕参照。
107.12
[編集]カオス・シンボルは{CHAOS}で表される。プレインチェイス戦・カジュアル変種ルールにおいて用いられる次元ダイスの1面に刻まれており、また、次元ダイスを振った結果を参照する能力にも使われている。渦巻きの形状をしている。rule 901〔プレインチェイス戦〕参照。
107.13
[編集]色指標とは、一部のカードのタイプ行左端に記されている円形のシンボルのことである。このシンボルの色によってカードの色が定義される。rule 202〔マナ・コストと色〕参照。
107.14
[編集]エネルギー・シンボルは{E}である。これはエネルギー・カウンター1個を表す。{E}を支払う場合、プレイヤーは自分の持つエネルギー・カウンター1個を取り除く。
107.15
[編集]英雄譚の文章欄には章シンボルが含まれており、そのそれぞれは誘発型能力を示すキーワード能力である。章シンボルはローマ数字を含んでおり、ここでは「rN」で記す。章シンボルの右の区切られた文章欄に書かれた文章は、それの表す誘発型能力の効果である。rule 714〔英雄譚・カード〕参照。
107.15a
[編集]「{rN} ― [効果]/{rN}-[Effect]」は、「この英雄譚の上に1つ以上の伝承カウンターが置かれたとき、これの上の伝承カウンターの数がこれまでN未満でN以上になった場合、[効果]。」を意味する。
107.15b
[編集]「{rN1}, {rN2} ― [効果]/{rN1}, {rN2}-[Effect]」は「{rN1} ― [効果]」と「{rN2} ― [効果]」と同じである。
107.16
[編集]クラス・カードの文章欄には、クラス・レベル棒が描かれており、それぞれは起動型能力と常在型能力の両方を表すキーワード能力である。クラス・レベル棒は、その起動型能力の起動コストとレベル数を含んでいる。クラス・レベル棒と同じ節内に書かれている能力は、その常在型能力の一部である。rule 716〔クラス・カード〕参照。
107.16a
[編集]「[コスト]:レベルN ― [能力]/[Cost]: Level N - [Abilities]」は、「[コスト]:このクラスのレベルはNになる。このクラスのレベルがN-1でなければ起動できず、ソーサリーとしてのみ起動できる。」と「このクラスのレベルがN以上であるかぎり、これは[能力]を持つ。」を意味する。
107.17
[編集]チケット・シンボルは{TK}である。これはチケット・カウンター1個を表す。
107.17a
[編集]中に数字の書かれたチケット・シンボルは、チケット・コストを表す。そのコストを支払うには、プレイヤーは自分の持つその数のチケット・カウンターを取り除く。
107.18
[編集]獣痕・シンボルは{P}である。このシンボルはモードを持つ呪文のモードを示すために使われることがあり、コストやマナやカウンターといったリソースの類としては扱われない。rule 700.2i 参照。
108
[編集]カード
108.1
[編集]カードの文章を決定する際には、オラクルを用いる。オラクルはギャザラー・カード・データベース https://gatherer.wizards.com/ で参照できる。
108.2
[編集]ルールや文章に「カード/card」と記されていた場合、マジックのカードか、マジックのカードによって表されているオブジェクトのことだけを意味する。
108.2a
[編集]ほとんどのマジックのゲームにおいては、2.5インチ(6.3cm)×3.5インチ(8.8cm)ほどの大きさの、定形のマジックのカードだけを用いる。定形のマジックのカードは、プレイヤーのデッキに含まれている。一部のフォーマットでは、定形外のマジックのカードも用いる。定形外のマジックのカードは、プレイヤーのデッキには含まれず、補助デッキで使われることがある。また、それらは大きいサイズであったり裏面が異なっていたりすることがある。
108.2b
[編集]トークンは、カード大のゲーム補助物品がトークンを表していたとしても、ルール上はカードとしては扱わない。
108.3
[編集]カードのオーナーとは、そのカードをデッキに入れてゲームを始めたプレイヤーのことである。ゲーム中に外部から加えられたカードがあった場合、それのオーナーはそれをゲームに加えたプレイヤーである。ゲーム開始時点で統率領域にカードがある場合、それのオーナーはそれを統率領域に置いたプレイヤーである。法律上の所有権はアンティを除いてゲームのルール上は考慮しない(rule 407 参照)。
108.3a
[編集]「単一次元デッキ」選択ルールを用いたプレインチェイス戦においては、次元 コントローラーが次元デッキに含まれるカードすべてのオーナーであるとして扱う。rule 901.6 参照。
108.3b
[編集]プレイヤーに、自分がオーナーであるカードをゲームの外部から選んでゲームに入れることを認める呪文や能力が存在する(rule 400.11b 参照)。外部にあるカードがマジックのゲームに関わることになる場合、そのオーナーは rule 108.3 の規定によって決定される。外部にあるカードがマジックのゲームのサイドボードである場合(rule 100.4 参照)、そのオーナーはそのカードをサイドボードに入れてゲームを始めたプレイヤーであるとする。それ以外の場合、外部にあるカードのオーナーは法律上の所有者である。
108.4
[編集]カードは、そのカードがパーマネントや呪文を表していない限り、コントローラーを持たない。パーマネントや呪文を表している場合、コントローラーはそれらのルールによって決定される。rule 110.2 および rule 112.2 参照。
108.4a
[編集]コントローラーの存在しない(パーマネントでも呪文でもない)カードのコントローラーが必要になった場合、オーナーをそのコントローラーの代わりに用いる。
108.5
[編集]定形外のマジックのカードは、統率領域(rule 408 参照)以外にある状態でゲームを開始することはできない。何らかの効果がダンジョン・カード(rule 309〔ダンジョン〕参照)以外の定形外のマジックのカードをゲーム内に持ち込む場合、持ち込まない。そのカードはゲームの外部にあり続ける。
108.6
[編集]カードについての追加の情報は、rule 2〔カードの部分〕参照。
109
[編集]オブジェクト
109.1
[編集]オブジェクトとは、スタック上の能力、カード、カードのコピー、トークン、呪文、パーマネント、紋章のことである。
109.2
[編集]呪文や能力が「カード/card」「呪文/spell」「発生源/source」「計略/Scheme」という単語なしで、特定の領域を指定せずに、カード・タイプやサブタイプを用いてオブジェクトを表現している場合、戦場にありそのカード・タイプやサブタイプであるパーマネントのことを意味する。
109.2a
[編集]呪文や能力が「カード/card」という単語と領域名を用いてオブジェクトを表現している場合、その領域にありその表現に合うカードのことを意味する。
109.2b
[編集]呪文や能力が「呪文/spell」という単語を用いてオブジェクトを表現している場合、スタックにありその表現に合う呪文のことを意味する。
109.2c
[編集]呪文や能力が「発生源/source」という単語を用いてオブジェクトを表現している場合、どの領域にあるかに関係なく、その表現に合う、能力やダメージやマナの発生源のことを意味する。rule 113.7 および rule 609.7 参照。
109.2d
[編集]計略・カードの能力が「この計略/this scheme」という表記を含む場合、統率領域にある、その能力が印刷されている計略・カードのことを意味する。
109.3
[編集]オブジェクトの特性とは、名前、マナ・コスト、色、色指標、カード・タイプ、特殊タイプ、サブタイプ、ルール・テキスト、能力、パワー、タフネス、忠誠度、守備値、手札補正子、ライフ補正子のことである。オブジェクトはこれらの特性の全てを持つこともあるし、一部だけを持つこともある。それ以外の、カード、呪文、パーマネントに関する情報、例えば、パーマネントがタップされているかどうか、呪文の対象、オブジェクトのオーナーおよびコントローラー、オーラが何にエンチャントしているか、などは特性ではない。
109.4
[編集]スタックか戦場にあるオブジェクトだけにコントローラーが存在する。どちらの領域にもないオブジェクトは、どのプレイヤーにもコントロールされていない。rule 108.4 参照。このルールには6つの例外がある。
109.4a
[編集]マナ能力のコントローラーは、それがスタックにあるかのように決定される。rule 605〔マナ能力〕参照。
109.4b
[編集]誘発したあとスタックに置かれるのを待っている誘発型能力は、遅延誘発型能力を除き、それが誘発した時点でその発生源をコントロールしていたプレイヤーにコントロールされている。遅延誘発型能力のコントローラーについては、rule 603.7d-f を参照すること。rule 603〔誘発型能力の扱い〕参照。
109.4c
[編集]紋章は、それを統率領域に置いたプレイヤーにコントロールされている。rule 114〔紋章〕参照。
109.4d
[編集]プレインチェイス戦において、オモテ向きの次元・カードならびに現象・カードは、次元 コントローラーとして指定されているプレイヤーにコントロールされている。多くの場合それはアクティブ・プレイヤーである。rule 901.6 参照。
109.4e
[編集]ヴァンガード戦において、ヴァンガード・カードはそのオーナーにコントロールされている。rule 902.6 参照。
109.4f
[編集]アーチエネミー戦において、計略・カードはそのオーナーにコントロールされている。rule 904.7 参照。
109.4g
[編集]コンスピラシー・ドラフトにおいて、策略・カードはそのオーナーにコントロールされている。rule 905.5 参照。
109.5
[編集]オブジェクトに記されている「あなた/You」という語で示されるプレイヤーは、その現在のコントローラーか、(プレイヤーがそれをプレイしたり唱えたり起動したりしようとしている最中なら)コントローラー になる予定のプレイヤーか、(コントローラーが存在しない場合には)オーナーである。常在型能力の場合には、そのオブジェクトの現在のコントローラー(戦場 にない場合には、そのカードのオーナー)を指す。起動型能力の場合には、その能力を起動したプレイヤーを指す。遅延誘発型能力を除く誘発型能力の場合には、能力が誘発した時のそのオブジェクトのコントローラーを指す。遅延誘発型能力のコントローラーについては、rule 603.7d-f 参照。
110
[編集]パーマネント
110.1
[編集]パーマネントとは、戦場に出ているカードやトークンのことである。パーマネントは無期限に戦場に残り続ける。カードやトークンは、戦場に出たときにパーマネントとなり、戦場から他の領域に効果やルールによって移動したときにパーマネントでなくなる。
110.2
[編集]パーマネントのオーナーは、それを表すカードのオーナーである。(ただしトークンの場合については rule 111.2 参照。)パーマネントのコントローラーは、通常、それをコントロール下で戦場に出したプレイヤーである。パーマネントには必ずコントローラーが1人存在する。
110.2a
[編集]効果によってプレイヤーがオブジェクトを戦場に出す場合、特に書かれていなければ、そのオブジェクトはそのプレイヤーのコントロール下で戦場に出る。
110.2b
[編集]効果によってプレイヤーが他のプレイヤーのパーマネント 呪文のコントロールを得た場合、そのプレイヤーはその呪文がなるパーマネントをコントロールするが、そのパーマネントの本来のコントローラーはその呪文をスタックに置いたプレイヤーである。(この違いは多人数戦で意味を持つ。rule 800.4c 参照。)
110.3
[編集]トークンでないパーマネントの特性は、カードに記載されている値であり、それに継続的効果によって修整を受ける。rule 613〔継続的効果の相互作用〕参照。
110.4
[編集]パーマネント・タイプは6つ存在し、「アーティファクト/artifact」「バトル/battle」「クリーチャー/creature」「エンチャント/enchantment」「土地/land」「プレインズウォーカー/planeswalker」である。インスタント・カードやソーサリー・カードは戦場に出ることはできないので、パーマネント になることはあり得ない。同族・カードが戦場に出ることができるかできないかは、それ以外のカード・タイプによる。rule 3〔カード・タイプ〕参照。
110.4a
[編集]「パーマネント・カード/permanent card」という語は、戦場に出ることができるカードのことを指す。すなわち、アーティファクト・カード、バトル・カード、クリーチャー・カード、エンチャント・カード、土地・カード、プレインズウォーカー・カードのことである。
110.4b
[編集]「パーマネント 呪文/permanent spell」という語は、解決によって戦場に出る呪文のことを指す。すなわち、アーティファクト・呪文、バトル・呪文、クリーチャー・呪文、エンチャント・呪文、プレインズウォーカー・呪文のことである。
110.4c
[編集]パーマネントが何らかの方法ですべてのパーマネント・タイプを失った場合、それはそのまま戦場にあり続ける。それはパーマネントである。
110.5
[編集]パーマネントの位相とは、物理的な状態のことである。位相には4つの種類があり、それぞれ2種類のいずれかの状態を取る。すなわち、タップ/アンタップ、反転/非反転、オモテ向き/裏向き、フェイズ・イン/フェイズ・アウトである。パーマネントは、4組の位相それぞれについて必ずどちらかの状態である。
110.5a
[編集]位相は特性ではないが、位相によってパーマネントの特性が変化しうる。
110.5b
[編集]パーマネントは、呪文や能力によって特に指示されない限り、アンタップ、非反転、オモテ向き、フェイズ・インの位相で戦場に出る。
110.5c
[編集]パーマネントは、呪文や能力やターン起因処理が位相を変更しない限り、その位相が何も影響を持たなくても、元の位相を保つ。
例:《ディミーアのドッペルゲンガー》は「{1}{U}{B}: 墓地にあるクリーチャー・カード1枚を対象とする。それを追放する。このクリーチャーは、この能力を得ることを除き、そのカードのコピー になる。」という能力を持つ。これが反転カード《呪師の弟子》のコピー になったとする。《呪師の弟子》の能力によってこのクリーチャーは反転し、《ディミーアのドッペルゲンガー》の能力を持った《暴く者、智也》になる。その後、このパーマネントが《ルーン爪の熊》のコピー になった場合、反転位相は何も意味を持たないが、反転位相のままである。その後で再びコピー 能力を用いて《鼠の短牙》(別の反転カード)のコピー になった場合、《ディミーアのドッペルゲンガー》の能力を持った《憎まれ者の傷弄り》(《鼠の短牙》の反転位相)になる。
110.5d
[編集]パーマネントだけが位相を持つ。戦場 にないカードは持たない。追放されているカードが裏向き になることはあるが、それはパーマネントの裏向き 位相とは何ら関係ない。同様に、戦場 にないカードは、物理的にどういう状態であろうと、タップしているわけでもアンタップしているわけでもない。
111
[編集]トークン
111.1
[編集]効果によってトークンが戦場に出ることがある。トークンとは、カードによって表現されていないパーマネントを表現するために用いるマーカーのことである。
111.2
[編集]トークンを生成したプレイヤーがそのオーナーである。トークンはそのプレイヤーのコントロール下で戦場に出る。
111.3
[編集]トークンを生成する呪文や能力がトークンの特性の値を定める場合、その値はトークンの「文章」になる。この方法で定義された特性値は、カードに記載されている値と機能的に同値である。たとえば、これによって定められた特性値はトークンのコピー可能な値である。トークンは、それを生成した呪文や能力によって定義されていない特性を持たない。
例:《翡翠の魔道士》は「{2}{G}: 緑の1/1の苗木クリーチャー・トークン1体を生成する。」という能力を持つ。これによって生成されたトークンは、マナ・コストや特殊タイプ、ルール・テキスト、能力を持たない。
111.4
[編集]トークンを生成する呪文や能力が、そのトークンの名前とサブタイプを定める。特に書かれていない限り、トークンの名前は、そのサブタイプに「トークン」という単語を足したものと同じである。トークンが戦場に出た後では、名前が変わってもサブタイプは変わらない。その逆も同じである。
例:《ドワーフの援軍》は「赤の2/1のドワーフ・狂戦士・クリーチャー・トークン2体を生成する。」という効果を持つ。これが解決されて生成されるトークンは、それぞれ「ドワーフ・狂戦士・トークン」という名前を持ち、クリーチャー・タイプはドワーフと狂戦士である。
例:《敬愛されるレンジャー、ミンスク》は、「これが戦場に出たとき、『ブー』という名前でトランプルと速攻を持つ赤の1/1のハムスター・クリーチャー・トークン1体を生成する。」という能力を持つ。このトークンのサブタイプはハムスターであるが、このトークンの名前は「ブー」であると明示されているので、「ハムスター」や「トークン」が名前に追加されることはない。
例:《瓜二つ》は「クリーチャー1体を対象とする。それのコピーであるトークン1体を生成する。」という能力を持つソーサリーである。このトークンのすべての特性は、この呪文が対象にしたクリーチャーのコピー可能な特性と一致する。《瓜二つ》が人間・クリーチャーである《悪運尽きた造反者》を対象にしたなら、その呪文が生成するトークンの名前は「悪運尽きた造反者」であり、「人間・トークン」や「悪運尽きた造反者・トークン」ではない。
111.5
[編集]呪文や能力がトークンを生成する場合、何らかのルールや効果によってそのトークンの特性のうち1つ以上を持つパーマネントが戦場に出ることができなくなっていたら、そのトークンは生成されない。同様に、効果がインスタントやソーサリーであるカードのコピーであるトークンを生成する場合も、トークンは生成されない。
111.6
[編集]トークンは、パーマネント一般、あるいはそのトークンのカード・タイプやサブタイプに影響を及ぼすものの影響を受ける。トークンは(マジックのカードと同じ裏面であったり、マジックのパックから出てきたものであったりしても)カードとしては扱われない。
111.7
[編集]戦場以外の領域に存在するトークンは、消滅する。これは状況起因処理である。rule 704 参照。(トークンが領域を移動した場合、消滅する前に、それによる誘発型能力は誘発する)
111.8
[編集]戦場を離れたトークンは、他の領域に移動することもないし、戦場に戻ることもない。そのようなトークンが領域を変更しようとする場合、その代わりに現在の領域にありつづける。次に状況起因処理をチェックする時点で、消滅する。rule 704 参照。
111.9
[編集]効果の中に、プレイヤーに伝説の トークンを生成するように指示するものがある。それらは、「create [name], a ...」としてそのトークンの特性を列記していることがある。これは、与えられた名前を持ち列記された特性を持つトークンを生成するという指示と同じである。(日本語版では、「「〇〇」という名前の...トークン1体を生成する。」というテンプレートに統一されたままです。)
111.10
[編集]効果の中に、定義済みのトークンを生成するように指示するものがある。それらの効果は、生成されるトークンの特性を決定するにあたって下の定義を用いる。定義済みのトークンを生成する効果は、その定義済みの特性を変更したり何かを追加したりすることがある。
111.10a
[編集]「宝物/Treasure」・トークンとは、「{T}, このトークンを生け贄に捧げる:好きな色1色のマナ1点を加える。」を持つ、無色の宝物・アーティファクト・トークンである。
111.10b
[編集]「食物/Food」・トークンとは、「{2}, {T}, このトークンを生け贄に捧げる:あなたは3点のライフを得る。」を持つ、無色の食物・アーティファクト・トークンである。
111.10c
[編集]「金/Gold」・トークンとは、「このトークンを生け贄に捧げる:好きな色1色のマナ1点を加える。」を持つ、無色の金・アーティファクト・トークンである。
111.10d
[編集]「ウォーカー/Walker」・トークンとは、ウォーカーという名前を持つ黒の2/2のゾンビ・クリーチャー・トークンである。
111.10e
[編集]「破片/Shard」・トークンとは、「{2}, このトークンを生け贄に捧げる:占術1を行い、その後、カード1枚を引く。」を持つ無色の破片・エンチャント・トークンである。
111.10f
[編集]「手掛かり/Clue」・トークンとは、「{2}, このトークンを生け贄に捧げる:カード1枚を引く。」を持つ無色の手掛かり・アーティファクト・トークンである。
111.10g
[編集]「血/Blood」・トークンとは、「{1}, {T}, カード1枚を捨てる, このトークンを生け贄に捧げる:カード1枚を引く。」を持つ無色の血・アーティファクト・トークンである。
111.10h
[編集]「パワーストーン/Powerstone」・トークンとは、「{T}:{C}を加える。このマナはアーティファクトでない呪文を唱えるためには支払えない。」を持つ無色のパワーストーン・アーティファクト・トークンである。
111.10i
[編集]「培養器/Incubator」・トークンは、両面トークンである。その第1面は「{2}:このトークンを変身させる。」を持つ無色の培養器・アーティファクトであり、第2面は「ファイレクシアン・トークン/Phyrexian Token」という名前で無色の0/0のファイレクシアン・アーティファクト・クリーチャーである。
111.10j
[編集]「呪われし者/Cursed」・役割・トークンとは、「呪われし者」という名前でエンチャント(クリーチャー)と「エンチャントしているクリーチャーは基本のパワーとタフネスが1/1になる。」を持つ無色のオーラ・役割・エンチャント・トークンである。
111.10k
[編集]「怪物/Monster」・役割・トークンとは、「怪物」という名前でエンチャント(クリーチャー)と「エンチャントしているクリーチャーは+1/+1の修整を受けトランプルを持つ。」を持つ無色のオーラ・役割・エンチャント・トークンである。
111.10m
[編集]「王族/Royal」・役割・トークンとは、「王族」という名前でエンチャント(クリーチャー)と「エンチャントしているクリーチャーは+1/+1の修整を受け護法{1}を持つ。」を持つ無色のオーラ・役割・エンチャント・トークンである。
111.10n
[編集]「魔術師/Sorcerer」・役割・トークンとは、「魔術師」という名前でエンチャント(クリーチャー)と「エンチャントしているクリーチャーは+1/+1の修整を受け、『このクリーチャーが攻撃するたび、占術1を行う。』を持つ。」を持つ無色のオーラ・役割・エンチャント・トークンである。
111.10p
[編集]「聖者/Virtuous」・役割・トークンとは、「聖者」という名前でエンチャント(クリーチャー)と「エンチャントしているクリーチャーはあなたがコントロールしているエンチャント1つにつき+1/+1の修整を受ける。」を持つ無色のオーラ・役割・エンチャント・トークンである。
111.10q
[編集]「ひねくれ者/Wicked」・役割・トークンとは、「ひねくれ者」という名前でエンチャント(クリーチャー)と「エンチャントしているクリーチャーは+1/+1の修整を受ける。」と「このトークンが戦場から墓地に置かれたとき、各対戦相手はそれぞれ1点のライフを失う。」を持つ無色のオーラ・役割・エンチャント・トークンである。
111.10r
[編集]「若き英雄/Yanggu」「ヤンリン/Yanling」「ザリエル/Zariel」がある。oung Hero」・役割・トークンとは、「若き英雄」という名前でエンチャント(クリーチャー)と「エンチャントしているクリーチャーは『このクリーチャーが攻撃するたび、これのタフネスが3以下である場合、これの上に+1/+1カウンター1個を置く。』を持つ。」を持つ無色のオーラ・役割・エンチャント・トークンである。
111.10s
[編集]「地図/Map」・トークンとは、「{1}, {T}, このトークンを生け贄に捧げる:あなたがコントロールしているクリーチャー1体を対象とする。それは探検を行う。起動はソーサリーとしてのみ行う。」を持つ無色の地図・アーティファクト・トークンである。rule 701.44〔探検を行う〕参照。
111.10t
[編集]「ジャンク/Junk」・トークンとは、「{T}, このトークンを生け贄に捧げる:あなたのY">ライブラリーの一番上にあるカード1枚を追放する。このターン、そのカードをY">プレイしてもよい。起動はソーサリーとしてのみ行う。」を持つ無色のジャンク・アーティファクト・トークンである。
111.10u
[編集]「着陸船/Lander」・トークンとは、「{2}, {T}, このトークンを生け贄に捧げる:あなたのライブラリーから基本土地・カード1枚を探し、タップ状態で戦場に出す。その後、ライブラリーを切り直す。」を持つ無色の着陸船・アーティファクト・トークンである。
111.11
[編集]効果がプレイヤーにある名前のトークンを生成させ、他にそのトークンの特性を定義しておらず、かつその名前が前述した定義済みトークンの一覧にないなら、そのトークンの特性はその名前であるカードのオラクルを用いて定義される。
例:《不休のディサ》は「あなたがコントロールしている1体以上のクリーチャーがプレイヤー1人に戦闘ダメージを与えるたび、タルモゴイフ・トークン1体を生成する。」という能力を持つ。この能力を解決すると、これのコントローラーは「タルモゴイフ」という名前のトークンを生成し、それは「タルモゴイフ」という名前のカードのオラクルを用いて定義される特性を持つ。
111.12
[編集]効果がプレイヤーに、存在しないオブジェクトのコピーであるトークンを生成させる場合、トークンは生成されない(rule 707〔オブジェクトのコピー〕参照)。これは、オブジェクトの最後の情報を使う効果には適用されない。
例:《ミミックの大桶》は、プレイヤーにカードを追放する選択肢を与える誘発型能力と、「このアーティファクトによって追放されているカード1枚のコピーであるトークン1体を生成する。それは速攻を得る。次の終了ステップの開始時に、それを追放する。」という起動型能力を持つ。この誘発型能力でカードが追放されていない場合、トークンは生成されない。
111.13
[編集]パーマネント 呪文のコピーは、その解決に際してトークン になる。そのトークンは、そのトークン になった呪文の特性を持つ。トークンを生成することに言及した置換効果や誘発型能力からは、そのトークンは「生成」されたものとしては扱われない。
112
[編集]呪文
112.1
[編集]呪文とは、スタックにあるカードのことである。唱えるための最初の手順で(rule 601〔呪文を唱えること〕参照)、カードは呪文 になり、オーナーの手札などの元あった領域からスタックの一番上に移動する(rule 405〔スタック〕参照)。呪文は解決されるか(rule 608〔呪文や能力の解決〕参照)、打ち消されるか(rule 701.6 参照)、その他の方法でスタックから離れるまでスタックに残る。さらなる情報は、rule 6〔呪文、能力、効果〕参照。
112.1a
[編集]呪文のコピーは、それがカードによって示されていなくても呪文である。rule 707.10 参照。
112.1b
[編集]カードのコピーを唱えさせる効果が存在する。その効果によって唱えた場合、そのコピーは呪文である。rule 707.12 参照。
112.2
[編集]コピーでない呪文のオーナーは、その呪文を表現しているカードのオーナーである。コピーである場合のオーナーは、それをコントロール下でスタックに積んだプレイヤーである。呪文のコントローラーは、通常、それをスタックに積んだプレイヤーである。呪文には必ずコントローラーが1人存在する。
112.2a
[編集]効果の中には、プレイヤーにカードのコピーを生成させ、それを唱えることを許可するものがある。その場合、そのコピーのオーナーはそれを生成して唱える許可を受けたプレイヤーである。
112.3
[編集]コピーでない呪文の特性は、カードに記載されている値であり、それに継続的効果によって修整を受ける。rule 613〔継続的効果の相互作用〕参照。
112.4
[編集]呪文や能力の解決による効果によってパーマネント 呪文の特性が変更された場合、その効果はその呪文が解決されたパーマネントにも適用され続ける。rule 400.7 参照。
例:効果が黒のクリーチャー・呪文を白にした場合、そのクリーチャーが戦場に出るときにも白であり、その色を変える効果が残っている限り白であり続ける。
113
[編集]能力
113.1
[編集]能力は以下の3つのいずれかである。
113.1a
[編集]能力には、オブジェクトの持つ特性で、そのオブジェクトがゲームに影響を及ぼせるようにするものが含まれる。オブジェクトの能力はそのルール・テキストまたはそれを生成した効果によって定義される。ルールや効果によってオブジェクトが能力を得ることもある。(能力を与える効果には、大抵の場合「持つ」「得る」と書かれている。)能力は効果を作る(rule 609〔効果〕参照)。
113.1b
[編集]能力には、プレイヤーが持つ、ゲームがそのプレイヤーに及ぼす影響を変更するものがある。効果によって与えられない限り、通常、プレイヤーは能力を持たない。
113.1c
[編集]能力には、スタック上にある起動型あるいは誘発型能力が含まれる。この種の能力はオブジェクトである。(rule 6〔呪文、能力、効果〕参照)
113.2
[編集]能力は、それを持っているオブジェクトに影響を及ぼすことがある。他のオブジェクトやプレイヤーにも影響を及ぼすことがある。
113.2a
[編集]能力には有益なものも不利益なものもある。
例:「このクリーチャーではブロックできない。」というのは能力である。
113.2b
[編集]カードを唱えるための追加コストや代替コストは、カードの能力である。
113.2c
[編集]1つのオブジェクトが複数の能力を持つことがある。そのオブジェクトがカードである場合、一行に並べられて書かれるあらかじめ定義された能力(rule 702〔キーワード能力〕参照)を除き、オブジェクトの文章の各段落は別個の能力を表す。カードでない場合、それを生成した効果によって複数の能力を得ることがある。また、オブジェクトは呪文や能力によって能力を得ることがある。1つのオブジェクトが同じ能力を複数持っている場合、それられは独立に機能する。これによって、能力が1つだけの時よりもより多くの効果を生むこともあるし、そうでないこともある。詳しい情報は各能力を参照のこと。
113.2d
[編集]能力は、1つまたは複数の単発的効果または継続的効果を作る。継続的効果の中には、置換・軽減効果が含まれる。rule 609〔効果〕参照。
113.3
[編集]能力は大別して4つの区分に分けられる。
113.3a
[編集]呪文能力とは、インスタントまたはソーサリー・呪文が解決される間に処理される指示のことである。rule 113.6 に示す、起動型能力や誘発型能力や常在型能力でない、インスタントまたはソーサリー・呪文の文章は呪文能力である。
113.3b
[編集]起動型能力はコストと効果を持ち、通常は「[コスト]:[効果。][(あるなら)起動指示。]」という書式で書かれている。この種の能力は、そのプレイヤーが優先権を持っているときならいつでも起動できる。そうしたなら、その能力はスタックに積まれ、打ち消されるか解決されるかその他の方法でスタックから離れるまでスタックに残る。rule 602〔起動型能力の起動〕参照。
113.3c
[編集]誘発型能力は誘発条件と効果を持ち、「……とき/when」「……たび/whenever」「……時/at」を含む(通常はそれらから始まる)「[誘発条件], [効果。]」という書式で書かれている。誘発イベントが発生するたび、その次にいずれかのプレイヤーが優先権を得る時にその能力はスタックに積まれ、打ち消されるか解決されるかその他の方法でスタックから離れるまでスタックに残る。rule 603〔誘発型能力の扱い〕参照。
113.3d
[編集]常在型能力は普通の文で書かれ、単にその効果が発生する。常在型能力は、パーマネントがその能力を持って戦場にある間機能し続ける継続的効果を生み出すか、あるいはその能力を持つオブジェクトが特定の領域にある間に機能する。rule 604〔常在型能力の扱い〕参照。
113.4
[編集]起動型能力や誘発型能力の一部はマナ能力である。マナ能力は特別なルールに従う。マナ能力はスタックを使わず、特定の条件下では優先権がないときにさえ起動することができる。rule 605〔マナ能力〕参照。
113.5
[編集]起動型能力の中には忠誠度能力と呼ばれるものがある。忠誠度能力は、以下の特殊ルールが適用される。プレイヤーは自分がコントロールしているパーマネントの忠誠度能力を、自分のメイン・フェイズの間、スタックが空で、優先権を持っていて、どのプレイヤーもそのターンにそのパーマネントの忠誠度能力を起動していない場合にのみ起動できる。rule 606〔忠誠度能力〕参照。
113.6
[編集]インスタントまたはソーサリー・呪文の能力は、通常、そのオブジェクトがスタックにある間にのみ機能する。他のオブジェクトの能力は、通常、そのオブジェクトが戦場にある間にのみ機能する。例外は以下の通り。
113.6a
[編集]特性定義能力は、ゲームの外部やゲームの開始前も含むあらゆる場所で機能する。rule 604.3 参照。
113.6b
[編集]どの領域で機能するかが書かれている能力は、その領域でのみ機能する。
113.6c
[編集]どの領域で機能しないかが書かれている能力は、その特定の領域以外では、ゲームの外部やゲームの開始前も含むあらゆる場所で機能する。
113.6d
[編集]あるオブジェクトの持つ、それ自身のマナ・コストを払うのではなく代替コストを支払うことをプレイヤーに認める能力その他のそれを唱えるためのコストを変更する能力はスタックにある間に機能する。
113.6e
[編集]オブジェクトの、その特定のオブジェクトをプレイするあるいは唱えることに制限や修整をもたらす能力は、プレイできるあるいは唱えられる領域にある間とスタックにある間に機能する。その特定のオブジェクト自身にそれをプレイするあるいは唱えることに制限や修整をもたらす他の能力を与えるそのオブジェクトの能力は、スタックにある間にのみ機能する。
113.6f
[編集]オブジェクトの能力で、その特定のオブジェクトをどの領域からプレイする、あるいは唱えることができるかを限定したり修整したりする能力は、ゲームの外部を含むどこにあっても機能する。
113.6g
[編集]オブジェクトの能力で、それが打ち消されない、またはコピーされないと書かれているものは、スタックにある間に機能する。
113.6h
[編集]オブジェクトの能力で、それが戦場に出る状況を変更するものは、そのオブジェクトが戦場に出てくるに際して機能する。rule 614.12 参照。
113.6i
[編集]オブジェクトの能力で、それにカウンターを置けないとするものは、そのオブジェクトが戦場にある間に加えて、そのオブジェクトが戦場に出る際にも機能する。
113.6j
[編集]オブジェクトの、戦場にある間に支払うことのできないコストを必要とする起動型能力は、そのコストを支払うことができる領域にある間に機能する。
113.6k
[編集]戦場以外の領域にある間にのみ誘発しうる誘発条件を持つ誘発型能力は、その誘発しうる領域にある間に機能する。その誘発型能力が他に誘発条件を持っていた場合、単一の誘発型能力が複数の領域で機能することもありうる。
例:《赦免のスラル》は「このクリーチャーが戦場に出るか、これが憑依しているクリーチャーが死亡するかしたとき、エンチャント1つを対象とする。それを破壊する。」という能力を持つ。1つ目の誘発条件は戦場にある間に機能するが、2つ目の誘発条件は追放 領域にある間に機能する。rule 702.55〔憑依〕参照。
113.6m
[編集]コストや効果が、そのオブジェクトを特定の領域から移動させるものである場合、その領域にある間にのみ機能する。その能力の誘発条件として、あるいはその能力のそれ以前のコストや効果として、そのオブジェクトをその領域に移動すること、あるいはそのオブジェクトがオーラである場合にはそれがエンチャントしているオブジェクトが戦場を離れることが含まれている場合は、この限りではない。その能力の効果が、そのオブジェクトを特定の領域から移動させる効果を持つ遅延誘発型能力を作る場合も同様である。
例:《組み直しの骸骨》は「{1}{B}: あなたの 墓地にあるこのカードをタップ状態で戦場に戻す。」という能力を持つ。この能力は、《組み直しの骸骨》が自分の墓地にある間にしか起動できない。
113.6n
[編集]ゲームの開始前、デッキ 構築に関するルールを変更する能力が存在する。その種の能力は、この総合ルールだけでなく、マジック・イベント規定その他特定のフォーマットでのデッキ 構築ルールを定めた文書を変更する。しかしながら、その種の能力によっても、あるフォーマットにおいて禁止や制限されているカードは禁止あるいは制限されているままである。現在のマジック・イベント規定は、wpn.wizards.com/en/rules-documents から参照できる。(訳注:日本語訳は http://mjmjp.info/ 以下で公開されている)
113.6p
[編集]紋章、次元・カード、ヴァンガード・カード、計略・カード、策略・カードの能力は統率領域において機能する。rule 114〔紋章〕、rule 901〔プレインチェイス戦〕、rule 902〔ヴァンガード戦〕、rule 904〔アーチエネミー戦〕、rule 905〔コンスピラシー・ドラフト〕参照。
113.7
[編集]能力の発生源は、それを作ったオブジェクトである。スタックにある起動型能力の発生源は、起動した能力を持つオブジェクトである。スタックにある、または誘発してスタックに積まれるのを待っている誘発型能力の発生源は、(遅延誘発型能力を除き)誘発した能力を持つオブジェクトである。遅延誘発型能力の発生源については、rule 603.7d-f 参照。
113.7a
[編集]いったん起動し、または誘発したら、能力はその能力の発生源とは独立して スタックに存在する。以降、その能力の発生源を破壊したり除去したりしても、能力には影響を及ぼさない。いくつかの能力は、その能力が直接何かをするのではなく、その能力の発生源に何かをさせることに注意すること(例えば、「1つを対象とする。このクリーチャーはそれに1点のダメージを与える。」)。このような場合、起動型能力を宣言したり誘発型能力をスタックに置いたりする時点でその発生源の情報を参照する起動型能力や誘発型能力は、その能力がスタックに置かれる時点でそれらの情報をチェックする。それ以外の理由で発生源の情報を参照する能力は、その能力の解決時にその情報をチェックする。いずれにせよ、チェックする時点で発生源が既に元あった領域 にない場合、その能力の発生源の、その領域を離れる直前の情報を使う。すでに存在しなくなっていても、発生源がその処理を行う。
113.8
[編集]スタックにある起動型能力のコントローラーは、その能力を起動したプレイヤーである。スタックにある誘発型能力のコントローラーは、遅延誘発型能力を除き、その能力が誘発したときにその能力の発生源をコントロールしていたプレイヤーである。コントローラーがいない場合、その能力が誘発した時のその能力の発生源のオーナーである。遅延誘発型能力のコントローラーについては、rule 603.7d-f 参照。
113.9
[編集]スタックにある起動型能力や誘発型能力は呪文ではないので、呪文を打ち消すものには打ち消されない。スタックにある起動型能力や誘発型能力は、能力を打ち消すと書かれている効果によって打ち消される。常在型能力はスタックを用いないので、打ち消されることはない。
113.10
[編集]効果によって、オブジェクトの能力が追加されたり、あるいは取り除かれたりすることがある。能力を追加する効果は、そのオブジェクトが能力を「得る/gain」、「持つ/have」などと書かれる。能力を取り除く効果は、そのオブジェクトが能力を「失う/lose」と書かれる。
113.10a
[編集]起動型能力を追加する効果には、その能力の起動指示が含まれることがある。それらの指示はそのオブジェクトに追加された能力の一部になる。
113.10b
[編集]能力を取り除く効果は、その能力が複数あっても全て取り除く。
113.10c
[編集]複数の効果が同じ能力を追加して取り除いた場合、一般には最新のものが優先される。継続的効果の相互作用について、詳しくは rule 613 参照。
113.11
[編集]効果によって、オブジェクトは特定の能力を得なくなることがある。それらの効果では、そのオブジェクトはその能力を「持つことができない/can't have」と書かれている。もしオブジェクトがその能力を持っている場合、その能力を失う。また、効果やキーワード・カウンターによってその能力をそのオブジェクトに得させることもできない。呪文や能力の解決がその特定の能力をそのオブジェクトに得させる継続的効果を作る場合、その継続的効果のその部分は適用されないが、その継続的効果の他の部分は適用され、またその解決された呪文や能力の作る他の継続的効果は作られる。常在型能力によって作られた、その特定の能力を得させる継続的効果は、そのオブジェクトに適用されない。
113.12
[編集]オブジェクトの特性を定めたり、あるいは単にそのオブジェクトの性質を決めたりする効果は、効果によって得られる能力とは区別される。オブジェクトが能力を「得る/gain」、「持つ/have」時、その能力は他の効果によって取り除かれることがありうる。一方、効果によってオブジェクトの特性が定義された場合(「[パーマネント]は[特性値]である/[permanent] is [characteristic value]」)、それは能力を得させることにはならない(rule 604.3 参照)。同様に、効果によってオブジェクトがある性質を得た場合(「[パーマネント]はブロックされない。」)、それは能力を得させもしないし特性を定義することもない。
例:《ムラガンダの印刻》は「能力を持たないすべてのクリーチャーは+2/+2の修整を受ける。」と書かれている。《ルーン爪の熊》(能力を持たないクリーチャー)が「エンチャントしているクリーチャーは飛行を持つ。」と書かれたオーラがエンチャントしている場合、+2/+2の修整を受けることはない。「エンチャントしているクリーチャーは赤である。」あるいは「エンチャントしているクリーチャーはブロックされない。」と書かれたオーラがエンチャントしている場合、変わらず+2/+2の修整を受ける。
114
[編集]紋章
114.1
[編集]効果によって、紋章が統率領域に置かれることがある。紋章とは、1つまたはそれ以上の能力を持つオブジェクトを表すマーカーであり、それ以外の特性は持たない。
114.2
[編集]紋章を生成する効果は「[プレイヤー]は[能力]を持つ紋章を得る。/[Player] gets an emblem with [ability]」と書かれる。これは、[プレイヤー]は[能力]を持つ紋章を統率領域に置くことを意味する。紋章のオーナーはそのプレイヤーであり、そのプレイヤーがその紋章をコントロールする。
114.3
[編集]紋章は、それを生成した効果によって定義された能力以外の特性を持たない。紋章はカード・タイプを持たず、マナ・コストを持たず、色を持たない。ほとんどの紋章は名前も持たない。
114.4
[編集]紋章の能力は統率領域で機能する。
114.5
[編集]紋章はカードでもパーマネントでもない。「紋章/emblem」はカード・タイプではない。
115
[編集]対象
115.1
[編集]呪文や能力の一部は、そのコントローラーに1つかそれ以上の対象を選ばせる。対象とは、その呪文や能力が影響を及ぼす、オブジェクトやプレイヤーである。それらの対象は呪文や能力をスタックに積む行程の一部として宣言される。対象は、他の呪文や能力によって指示されない限り、変更することはできない。
115.1a
[編集]インスタント・呪文やソーサリー・呪文は、その文章中に「[何か]を対象とする/target [something]」という表記がある場合、対象をとる。この[何か]とは、オブジェクトやプレイヤーを示す表現でなければならない。対象の選択は、呪文を唱える際に行う。rule 601.2c 参照。(インスタントやソーサリーの文章内にある起動型能力や誘発型能力が「対象/target」の語を用いていたとしたら、その呪文ではなく能力が対象をとる。)
例:「このカードをサイクリングしたとき、クリーチャー1体を対象とする。ターン終了時まで、それは-1/-1の修整を受ける。」という能力を持つソーサリー・カードがあった場合、誘発型能力は対象をとるが、呪文が対象をとるとは限らない。
115.1b
[編集]オーラ・呪文は、必ず、対象を取る。オーラの対象は、エンチャントのキーワード能力によって規定される(rule 702.5〔エンチャント〕参照)。対象の選択は、呪文を唱える際に行う。rule 601.2c 参照。オーラ・パーマネントは対象を取らない。オーラ・呪文だけが対象を取る。(オーラ・パーマネントの起動型能力や誘発型能力は対象を取ることがあり得る。)
115.1c
[編集]起動型能力は、「[何か]を対象とする/target [something]」という表現で影響を及ぼすものを特定している場合、対象をとる。この[何か]とは、オブジェクトやプレイヤーを示す表現でなければならない。対象の選択は、能力を起動する際に行う。rule 602.2b 参照。
115.1d
[編集]誘発型能力は、「[何か]を対象とする/target [something]」という表現で影響を及ぼすものを特定している場合、対象をとる。この[何か]とは、オブジェクトやプレイヤーを示す表現でなければならない。対象の選択は、能力をスタックに積む際に行う。rule 603.3d 参照。
115.1e
[編集]装備や接合などキーワード能力の一部は、対象を取る起動型能力や誘発型能力を意味している。また、変容などキーワード能力の一部は、呪文に対象を取らせるようにする。それらの場合、「[何か]を対象とする」という表現はその能力そのものには表記されていないが、キーワード能力のルールに記載されている。(キーワードの注釈文にもしばしば「対象/target」の語が含まれている。)rule 702〔キーワード能力〕参照。
115.2
[編集]呪文や能力の対象としては、通常、パーマネントだけが適正である。この例外は、(a) その呪文や能力が他の領域にあるオブジェクトやプレイヤーを対象にできると明記されているときと、(b) 呪文や能力のように戦場に存在することがありえないオブジェクトを対象とするときだけである。rule 115.4 参照。
115.3
[編集]同じ「target」の語で示される中で(日本語版では、「[性質]N個」あるいは「[性質]や[性質]のうちN個」などとしてまとめられている中で)、同じ対象を複数回選ぶことはできない。複数の対象群がある場合、同一のオブジェクトやプレイヤーを(条件を満たしているなら)それぞれ1回ずつ対象に取ることができる。この規定は、呪文や能力の対象を選ぶときと、呪文や能力の対象を変更したり新しい対象を選んだりするとき(rule 115.7 参照)の両方に適用される。
115.4
[編集]ダメージ関連の呪文や能力の中に、「target [something]」ではなく、「any target」や「another target」、「two targets」などを取るものがある。これらの対象は、クリーチャーかプレイヤーかプレインズウォーカーかバトルである。クリーチャーでないアーティファクト、あるいは呪文など、その他のゲーム上のオブジェクトは選択できない。日本語版では、それらは「Nつを対象とする。」あるいは「任意の数を対象とする。」といった表現になっている。
115.5
[編集]スタックにある呪文や能力は、それ自身の対象としては不適正である。
115.6
[編集]対象を取りうる呪文や能力には、0個の対象を選べるものもある。そのような呪文や能力も対象を取りうる呪文や能力ではあるが、1個以上の対象を選んでいるときのみ対象を取る。
115.7
[編集]呪文や能力の効果を変更することを認める効果や、呪文や能力の対象を新しく選ばせる効果が存在する。
115.7a
[編集]効果によってプレイヤーが呪文や能力について「その(それらの)対象を変更する/change the target(s)」場合、呪文や能力の対象は、他の適正な対象にだけ変更できる。対象を変更できない場合、元の対象がすでに不適正になっていたとしても、元の対象がそのまま対象 になったままになる。対象すべてを適正な別の対象に変更できない場合、それらの対象はすべて変更されずに元のまま残る。
115.7b
[編集]効果によってプレイヤーが呪文や能力について「対象1つを変更する/change a target」場合、rule 115.7a の記載に従うが、対象の中の(すべてを変更するかまったく変更しないかを選ぶのではなく)1つだけを変更することができる。
115.7c
[編集]効果によってプレイヤーが呪文や能力について「任意の対象を変更する/change any targets」場合、rule 115.7a の記載に従うが、対象の中の(すべてを変更するかまったく変更しないかを選ぶのではなく)任意の一部を変更することができる。
115.7d
[編集]効果によってプレイヤーが呪文や能力について「新しい対象を選ぶ/choose new targets」場合、そのプレイヤーはその現在の対象のうち望む数を、それが不正な対象であったとしても、そのままに残しておいてもよい。プレイヤーが新しく選んだ対象は適正でなければならないし、そのままに残してある対象を不適正にするものであってはならない。
115.7e
[編集]呪文や能力の対象を変更したり新しい対象を選んだりする場合、その変更が適正かどうかを判断するためには最終的に定められた対象だけを評価する。
例:「クリーチャーやプレインズウォーカーやプレイヤーのうち1つと、それでないクリーチャーやプレインズウォーカーやプレイヤーのうち1つを対象とする。電弧の痕跡はその前者に2点のダメージを、その後者に1点のダメージを与える。」というソーサリー《電弧の痕跡》の現在の対象が、順に《ルーン爪の熊》と《ラノワールのエルフ》であるとする。あなたが「呪文1つを対象とする。あなたはそれの新しい対象を選んでもよい。」というインスタント《移し変え》を《電弧の痕跡》を対象に唱えた場合、1つ目の対象を《ラノワールのエルフ》に、2つ目の対象を《ルーン爪の熊》に変えることができる。
115.7f
[編集]呪文や能力は、1つ以上のものを対象として(ダメージやカウンターなどの)効果を「分割/divide」したり「分配/distribute」したりすることがある。その種の呪文や能力のための対象を変更したり新しく選んだりする場合、元の分割を変更することはできない。
115.8
[編集]モードを持つ呪文や能力は、モードごとに異なった対象の取り方をする場合がある。モードを持つ呪文や能力の対象を変更したり新しく選んだりする効果には、そのモードは変更されない。(rule 700.2 参照)
115.9
[編集]オブジェクトの中には、他の呪文や能力が対象を取るかどうかを見るものがある。文章によって、それがチェックするのは対象の現在の状態であるか、あるいは選ばれた時点での状態であるか、その両方を見るかが違う。
115.9a
[編集]「[数]の対象を持つ[呪文や能力]/[spell or ability] with [a number of] targets」を見るオブジェクトは、その呪文や能力がスタックに積まれた時点で合計何回オブジェクトやプレイヤーが対象として選ばれたかを数える。現時点で適正である対象の数を数えるのではない。同一のオブジェクトやプレイヤーが複数回対象として選ばれていた場合、それぞれを別々に数える。
115.9b
[編集]「[何か]を対象とする[呪文や能力]/[spell or ability] that targets [something]」を見るオブジェクトは、その呪文や能力の対象がその時点でどうなっているかを見る。対象にしたオブジェクトが元あった領域に存在し、あるいは対象にしたプレイヤーがまだゲームに残っているのであれば、その対象がその呪文や能力にとって不適正になっていたとしても、その現在の情報を用いる。オブジェクトがその領域 になくなっていたり、プレイヤーがゲームに存在しなくなっているのであれば、その対象は無視され、最後の情報は用いられない。
115.9c
[編集]「[何か]のみを対象とする[呪文や能力]/[spell or ability] that targets only [something]」は、その呪文や能力がスタックに積まれたときにいくつの異なったオブジェクトやプレイヤーを対象として選んだか(その後対象を変更する効果によって変更されたものも含む)を数える。現時点で適正である対象の数を数えるのではない。その数が1であれば(その呪文や能力が同一のオブジェクトやプレイヤーを複数回対象にしていても)その呪文や能力の対象は、rule 115.9b に書かれている通りにチェックされる。
115.10
[編集]呪文や能力は、対象にしていないオブジェクトやプレイヤーに影響を及ぼすことがある。一般に、その種のオブジェクトやプレイヤーは呪文や能力の解決時まで選択されない。rule 608〔呪文や能力の解決〕参照。
115.10a
[編集]オブジェクトやプレイヤーが呪文や能力の影響を受けるからといって、そのオブジェクトやプレイヤーが自動的にその呪文の対象 になるわけではない。そのオブジェクトやプレイヤーが、その呪文や能力の文章内、あるいはキーワード能力のルール内の「対象」の語を用いて指定されていない限り、対象ではない。
115.10b
[編集]特に、オブジェクトの文章中に出てくる「あなた/you」は対象を取ることを意味しない。
116
[編集]特別な処理
116.1
[編集]特別な処理は、プレイヤーが優先権を持っているときに行う、スタックを用いない処理である。ゲームが自動的に作る、ターン起因処理や状況起因処理と混同してはならない。(rule 703〔ターン起因処理〕、rule 704〔状況起因処理〕参照)
116.2
[編集]特別な処理には、以下の12個がある。
116.2a
[編集]土地をプレイすることは特別な処理である。土地をプレイするとは、その土地を元あった領域(通常はそのプレイヤーの手札)から戦場に出すことである。何も効果がない場合、プレイヤーは自分のターンの間に1度だけこの処理を行うことができる。プレイヤーは自分のメイン・フェイズの間、優先権を持っていてスタックが空であれば、この特別な処理を行うことを選んでもよい。rule 305〔土地〕参照。
116.2b
[編集]裏向きのパーマネントをオモテ向きにすることは特別な処理である。プレイヤーが優先権を持っているときならいつでも、この処理を行うことができる。rule 708〔裏向きの呪文やパーマネント〕参照。
116.2c
[編集]効果の中には、後でプレイヤーに何らかの処理を認めるものがある。その多くは継続的効果の終了や、遅延誘発型能力の誘発の中止である。そうすることは特別な処理である。その効果が遅延誘発型能力の誘発を中止させたり継続的効果を終了させたりすることを許している場合、その効果に特にタイミングの制限が書かれていない限り、プレイヤーが優先権を持っているときならいつでもこの処理を行うことができる。
116.2d
[編集]常在型能力からの効果によって、その能力からの効果をある期間だけ失わせるという処理をできることがある。そうすることは特別な処理である。プレイヤーが優先権を持っているときならいつでもこの処理を行うことができる。
116.2e
[編集]「あなたがインスタントを唱えられるときならいつでも、あなたは《待ち受ける禿鷹》を捨ててもよい。」という能力を持つカード(《待ち受ける禿鷹》)が存在する。そうすることは特別な処理である。プレイヤーが優先権を持っているときならいつでもこの処理を行うことができる。
116.2f
[編集]待機 能力つきのカードを手札に持つプレイヤーは、そのカードを追放することができる。これは特別な処理である。プレイヤーが優先権を持っているときで、そのカードをスタックに積むことによって唱え始めることができるときならいつでもこの処理を行うことができる。rule 702.62〔待機〕参照。
116.2g
[編集]相棒を選んだプレイヤーは、{3}を支払ってそのカードをゲームの外部から手札に持ってくることができる。これは特別な処理である。プレイヤーは、優先権を持っていてスタックが空で自分のターンのメイン・フェイズの間であればいつでも、この処理をすることができるが、そのゲームでまだこの処理をしていない場合に限られる。rule 702.139〔相棒〕参照。
116.2h
[編集]予顕を持つカードが手札にあるプレイヤーは、{2}を支払ってそのカードを裏向きに追放することができる。これは特別な処理である。プレイヤーは、自分のターンの間優先権を持っているときならいつでも、この処理をすることができる。rule 702.143〔予顕〕参照。
116.2i
[編集]プレインチェイス戦においては、次元ダイスを振ることは特別な処理である。プレイヤーはこの処理を、自分のメイン・フェイズの間、優先権を持っていてスタックが空であれば行うことができる。この処理を行うためのコストとして、そのターンに既に行なったこの処理の回数に等しい量のマナが必要である。そのターンの間に 効果によって次元ダイスを振っていた場合、次元ダイスを振った回数と等しくならないことに注意すること。rule 901〔プレインチェイス戦〕参照。
116.2j
[編集]コンスピラシー・ドラフトにおいては、統率領域にある裏向きの策略・カードをオモテ向きにすることは特別な処理である。プレイヤーは、優先権を持っているときならいつでもこの処理を行うことができる。rule 905.4a 参照。
116.2k
[編集]計画を持つカードが手札にあるプレイヤーは、そのカードを追放することができる。これは特別な処理である。プレイヤーはこの処理を、自分のターンの間、優先権を持っていてスタックが空であれば行うことができる。702.170〔計画〕参照。
116.2m
[編集]少なくとも一方の半分が閉鎖されたパーマネント (rule 709.5 参照) をコントロールしているプレイヤーは、そのパーマネントの閉鎖された半分の側のマナ・コストを支払うことによって、そのパーマネントの該当する半分を開放された状態にすることができる。このコストは開放コスト/unlock costとして参照される。プレイヤーは、優先権を持っていてスタックが空で自分のターンのメイン・フェイズの間であればいつでも、この処理をすることができる。
116.3
[編集]プレイヤーが特別な処理を行なった場合、そのプレイヤーがその後で優先権を得る。
117
[編集]タイミングと優先権
117.1
[編集]呪文や能力がいずれかのプレイヤーに何か処理を行うよう指示していない限り、ある時点でどちらのプレイヤーが処理を行えるかは、優先権のシステムによって決定される。優先権を持つプレイヤーは呪文を唱えたり、能力を起動したり、特別な処理を行なったりできる。
117.1a
[編集]プレイヤーは、優先権を持っているときならいつでもインスタント・呪文を唱えることができる。プレイヤーは、自分のメイン・フェイズの間で優先権を持っているときにスタックが空であればインスタント以外の呪文を唱えることができる。
117.1b
[編集]プレイヤーは、優先権を持っているときならいつでも起動型能力を起動できる。
117.1c
[編集]プレイヤーが優先権を持っているときならいつでも取れる特別な処理が存在する。他の特別な処理については、自分のメイン・フェイズの間で優先権を持っているときにスタックが空であれば可能である。rule 116〔特別な処理〕参照。
117.1d
[編集]プレイヤーは、優先権を持っている時か、呪文を唱えたり能力を起動したりする途中でマナの支払いが必要な時、あるいは(呪文を唱えたり解決したりしている間や、能力を起動したり解決したりしている間も含む)ルールや効果がマナの支払いを求めた時ならいつでもマナ能力を起動できる。
117.2
[編集]他の能力や処理は、ゲームのルールによって自動的に作られたり実行されたりするか、または優先権を得ることなくプレイヤーによって実行される。
117.2a
[編集]誘発型能力は、呪文を唱えている間や能力を起動している間、あるいは呪文や能力を解決している間であっても、いつでも誘発する(rule 603〔誘発型能力の扱い〕参照)。しかしながら、能力は誘発した瞬間には何もしない。いずれかのプレイヤーが優先権を得る時点で、誘発していてまだスタックに積まれていない能力はスタックに積まれる。rule 117.5 参照。
117.2b
[編集]常在型能力は継続的にゲームに影響を及ぼす。優先権は関係しない。(rule 604〔常在型能力の扱い〕、rule 611〔継続的効果〕参照)
117.2c
[編集]ターン起因処理は、特定のステップやフェイズが始まったときに自動的に発生する。これはプレイヤーが優先権を得るよりも前に処理される。rule 117.3a 参照。ターン起因処理は各ステップやフェイズが終わったときにも自動的に発生し、それ以降にプレイヤーが優先権を得ることはない。rule 703〔ターン起因処理〕参照。
117.2d
[編集]状況起因処理は特定の条件を満たしたときに自動的に発生する。rule 704〔状況起因処理〕参照。これはプレイヤーが優先権を得る直前に処理される。rule 117.5 参照。
117.2e
[編集]呪文や能力を解決すると、プレイヤーに選択を求めたり処理を行わせたりマナ能力の起動を許可したりすることがある。プレイヤーがそうした場合にも、呪文や能力の解決中にはいずれのプレイヤーも優先権を得ない。rule 608〔呪文や能力の解決〕参照。
117.3
[編集]どちらのプレイヤーが優先権を持っているかは、以下のルールによって定められる。
117.3a
[編集]アクティブ・プレイヤーは、ほとんどのフェイズとステップの開始時に、ターン起因処理(ドロー・ステップ の間に カード1枚を引くことなど。rule 703 参照)の後、そのフェイズやステップの開始時に誘発する能力がスタックに積まれた後で優先権を得る。ただし、アンタップ・ステップには優先権は発生せず、通常はクリンナップ・ステップにも優先権は発生しない(rule 514.3 参照)。
117.3b
[編集]呪文や能力(マナ能力を除く)が解決されたら、アクティブ・プレイヤーが優先権を得る。
117.3c
[編集]呪文を唱えたり、能力を起動したり、特別な処理を行なったりしたプレイヤーは、その後で優先権を得る。
117.3d
[編集]プレイヤーが優先権を持っていて何も処理をしないことを選んだ場合、そのプレイヤーはパスしたことになる。そのプレイヤーのマナ・プールにマナが残っている場合、何がどれだけ残っているかを宣言する。その後、ターン順で次のプレイヤーが優先権を得る。
117.4
[編集]全てのプレイヤーが続けてパス(すべてのプレイヤーが何も処理を行わずにパスすることをそう言う)した場合、スタックの一番上のオブジェクトが解決される。この時点でスタックが空の場合、そのフェイズやステップは終了する。
117.5
[編集]いずれかのプレイヤーが優先権を得る場合、ゲームはまず該当する状況起因処理を単一のイベントとして行う(rule 704〔状況起因処理〕参照)。状況起因処理が1つも発生しなくなるまでチェックが繰り返される。その後、誘発型能力がスタックに積まれる(rule 603〔誘発型能力の扱い〕参照)。この手順は、それ以上の状況起因処理が発生せず、能力が誘発しない状態になるまで繰り返される。その後で、該当するプレイヤーが優先権を得る。
117.6
[編集]「共有チーム・ターン」選択ルールにおいて、個人ではなくチームが優先権を得る。rule 805〔「共有チーム・ターン」選択ルール〕参照。
117.7
[編集]優先権を持つプレイヤーが、他の呪文や能力がスタックにある間に呪文を唱えたり起動型能力を起動したりした場合、新しい呪文や能力は、その前の呪文や能力に「対応して/in response to」唱えられ、あるいは起動された、という。新しい呪文や能力は、一番最初に解決されることになる。rule 608〔呪文や能力の解決〕参照。
118
[編集]コスト
118.1
[編集]コストとは、他の処理をするため、あるいは他の処理を妨げるために必要な処理や支払いのことである。コストを支払うとは、プレイヤーがそのコストを含む呪文、能力、効果で特定されている指示を実行することである。
118.2
[編集]コストにマナの支払いが含まれる場合、コストを支払うプレイヤーはマナ能力を起動する機会を得る。呪文を唱えたり起動型能力を起動したりするためのコストの支払いは、rule 601.2f-h に示された手順を取る。
118.3
[編集]プレイヤーは、コストを完全に支払うために必要なリソースを持たずにそのコストを支払うことはできない。例えば、ライフが1点しかないプレイヤーは、2点のライフをコストとして支払うことはできないし、タップ状態のパーマネントをタップすることでコストを支払うことはできない。rule 202〔マナ・コストと色〕、rule 602〔起動型能力の起動〕参照。
118.3a
[編集]マナを支払うことは、プレイヤーのマナ・プールから指示されただけのマナを取り除くことによって行われる(プレイヤーはいつでも0点のマナを支払うことができる)。支払いの後でマナ・プールにマナが残っている場合、そのプレイヤーは何がどれだけ残っているかを宣言する。
118.3b
[編集]ライフを支払うことは、プレイヤーのライフの総量から指示されただけの点数のライフを減らすことによって行われる(プレイヤーはいつでも0点のライフを支払うことができる)。
118.3c
[編集]コストを支払うことが義務である場合にも、マナ能力を起動することは義務ではない。
118.4
[編集]コストの中に{X}やXが含まれることがある。rule 107.3 参照。
118.5
[編集]コストが{0}によって表されていたり、{0}にまで減少したりすることがある。その類のコストを支払うためにプレイヤーが取らなければならない処理は、支払うことを宣言するだけである。コストの支払いにリソースが必要ないが、自動的に支払われるわけではない。
118.5a
[編集]マナ・コストが{0}の呪文は、1以上のコストを持つ呪文と同じように唱えられなければならない。自動的に唱えられるわけではない。これはコストが{0}の起動型能力についても同じである。
118.6
[編集]マナ・コストを持たないオブジェクトが存在する。これは、支払うことができないコストを意味する。能力も、マナ・コストを持たないオブジェクトのマナ・コストを元にコストを決めた場合に、支払うことができないコストを持つことがある。支払うことができないコストを持つ呪文を唱えたり、能力を起動したりすることは適正な処理であるが、支払うことのできないコストを支払おうとすることは不適正な処理である。
118.6a
[編集]支払うことができないコストが、何らかの効果によって加算されたり、追加コストが加わったりしても、そのコストは支払うことができないままである。支払うことができないコストに、マナ・コストを払わずに唱えてもよいという効果などの代替コストが適用された場合、その代替コストを支払うことは適正である。
118.7
[編集]プレイヤーが実際に支払うコストは、効果によって変更されたり減らされたりすることがある。コストのマナ部分がコスト減少効果によってまったくなくなった場合、{0}として扱う。そうして変更されたコストを支払うことは、元のコストを支払ったのと同じように扱う。
118.7a
[編集]一定量の不特定マナをコストから減少させる効果は、そのコストの不特定マナ部分にだけ影響する。そのコストの、色 マナや無色 マナの部分には影響を及ぼさない。
118.7b
[編集]一定量の色 マナや無色 マナがコストから減る場合、そのコストがそのタイプのマナを求めていなかったなら、コストからその量の不特定マナが減らされる。
118.7c
[編集]一定量の色 マナがコストから減る場合、その減る量がそのコストに含まれるその色のマナよりも多かったなら、その色のマナはなくなるまで減り、余剰分の不特定マナが減る。
118.7d
[編集]一定量の無色 マナがコストから減る場合、その減る量がそのコストに含まれる無色 マナよりも多かったなら、無色 マナはなくなるまで減り、余剰分の不特定マナが減る。
118.7e
[編集]混成マナ・シンボルで示されているある量のマナがコストから減る場合、そのコストを支払うプレイヤーはそのコスト減少が適用される時点でそのシンボルのうちいずれか半分を選ぶ(rule 601.2f 参照)。色 マナである半分を選んだ場合、その色のマナ1点を減らす。不特定マナである半分を選んだ場合、そこに示されている数の不特定マナを減らす。
118.7f
[編集]ファイレクシア・マナ・シンボルで示されているマナがコストから減らされる場合、そのシンボルの色のマナ1点が減らされる。
118.7g
[編集]1個以上の氷雪マナ・シンボルで示されているある量のマナがコストから減らされる場合、そのコストはその量の不特定マナだけ減らされる。
118.8
[編集]呪文や能力の一部は追加コストを持つ。追加コストは、呪文のルール・テキストに記されているコスト、あるいは他の効果によって呪文や能力に適用されるコストであり、呪文のマナ・コストあるいは能力の起動コストを支払うのと同時にそのコントローラーが支払わなければならない。キーワードとして記される追加コストも存在する。rule 702 参照。
118.8a
[編集]追加コストは、唱えられる1つの呪文あるいは起動される1つの能力に複数適用されることがある。呪文や能力のコントローラーは、それらのコストを支払う意思を、rule 601.2b に基づいて宣言する。
118.8b
[編集]追加コストの一部は選択可能である。
118.8c
[編集]効果にプレイヤーが「可能ならば/if able」呪文を唱えるように記述されていた場合、その呪文が非公開領域にある何らかの値を持つカードを含む強制の追加コストを持っていたならば、その必要なカードがその領域に存在したとしてもその呪文を唱えることは強制されない。
118.8d
[編集]追加コストによって呪文のマナ・コストが変化することはなく、単にそれを唱えるために支払うコストが変化するだけである。呪文のマナ・コストを参照する呪文や能力は、その元の値を参照する。
118.9
[編集]代替コストを持つ呪文が存在する。代替コストは呪文の文章に記されているか、または他の効果によって適用されるコストで、そのコントローラーが呪文のマナ・コストを支払うのではなく支払うことができるコストのことである。代替コストは「あなたは[このオブジェクトの]マナ・コストを支払うのではなく[処理]してもよい/Yanggu」「ヤンリン/Yanling」「ザリエル/Zariel」がある。You may [action] rather than pay [this object's] mana cost」あるいは「あなたは[このオブジェクトを]そのマナ・コストを支払うことなく唱えてよい/You may cast [this object] without paying its mana cost.」と書かれている。キーワードとして記される代替コストも存在する。rule 702 参照。
118.9a
[編集]単一の呪文を唱えるに際しては、代替コストは1つしか適用できない。その呪文のコントローラーは、そのコストを支払う意思を、rule 601.2b に基づいて宣言する。
118.9b
[編集]代替コストは一般的に選択可能である。呪文を唱えることを認める効果は、特定の代替コストの支払いを必要とすることがある。
118.9c
[編集]代替コストによって呪文のマナ・コストが変化することはなく、単にそれを唱えるに際して支払うべきコストが変化するだけである。呪文のマナ・コストを参照する呪文や能力は、その元の値を参照する。
118.9d
[編集]呪文を唱えるために代替コストを支払う場合、その呪文に影響を及ぼす追加コストやコスト増加、コスト減少はその代替コストに対して適用される(rule 601.2f 参照)。
118.10
[編集]コストの支払いは、1つの呪文、能力、効果に対してしか適用できない。たとえば、プレイヤーはクリーチャー1体だけを生け贄に捧げることで、2つのパーマネントがそれぞれ持つ、コストにクリーチャー1体を生け贄に捧げなければならない起動型能力を起動することはできない。また、呪文や能力の解決は、効果の一部が他の呪文や能力のコストとして求められていることと同じであっても、そのコストを支払ったことにはならない。
118.11
[編集]コストを支払うための処理は、効果によって修整されることがある。その結果、実際の処理が表記されている内容と一致しなくても、そのコストは支払われたものとして扱う。
例:累加アップキープ・コストとして「カード1枚を引く。」というものを持つエンチャント、《精神の渦》と「あなたがカードを引くなら、代わりに、あなたはそのドローを飛ばしてもよい。」という能力を持つ《片意地な使い魔》をコントロールしている時、そのプレイヤーは《精神の渦》の累加アップキープ・コストを支払うことを選んだ上でカードを引かないことを選んでもよい。その場合でも、累加アップキープ・コストは支払われたものとして扱う。
118.12
[編集]呪文や起動型能力、誘発型能力の中に、「[ある処理]する。[プレイヤーが][そうした/しなかった/できない]なら、[効果]/[Do something]. If [a player] [does, doesn't or can't], [effect]」、あるいは「[プレイヤーは][ある処理]してもよい。[そのプレイヤーが][そうした/しなかった/できない]なら、[効果]/[A player] may [do something]. If [that player] [does, doesn't, or can't], [effect]」というものがある。この場合の[ある処理]はコストであり、呪文や能力の解決時に支払う。「[そうした(しなかった)]なら」という節は、そのプレイヤーがその選択的コストを支払うことを選んだり、あるいは選択的でないコストを支払い始めたりしたかどうかをチェックする。実際にどのようなイベントが発生したかは問わない。
例:あなたが「プレイヤーが呪文1つを唱えたとき、このエンチャントを生け贄に捧げる。そうしたなら、そのプレイヤーの各対戦相手は、カード3枚を引く。」というエンチャント、《行き詰まり》をコントロールしている。ある呪文が唱えられて《行き詰まり》の能力が誘発したあと、《行き詰まり》を追放する別の能力を起動したとしたら、《行き詰まり》の能力が解決された時点で「行き詰まりを生け贄に捧げる。」というコストを支払うことはできないので、どのプレイヤーもカードを引くことはない。
例:対戦相手が「このターン、クリーチャーが対戦相手のコントロール下で戦場に出るなら、代わりにそれはあなたの コントロール下で戦場に出る。」という呪文《標本集め》を唱えた。一方、あなたは「このクリーチャーがオモテ向き になったとき、あなたは『あなたの 手札にあり変異を持つクリーチャー・カード1枚を、オモテ向きに戦場に出す。』を選んでもよい。そうしたなら、このクリーチャーをオーナーの手札に戻す。」という能力を持つ変異持ちクリーチャー《偽皮操り》を裏向きでコントロールしている。《偽皮操り》をオモテ向きにし、変異を持つクリーチャー・カード1枚を手札から選び、戦場に出そうとする。《標本集め》の効果によってそのクリーチャーは対戦相手のコントロール下で戦場に出るが、コストを支払うことを選んだので、《偽皮操り》はオーナーの手札に戻る。
118.12a
[編集]カードの中には「[あるプレイヤーが別の処理]しないかぎり、[処理]する/[Do something] unless [A player does something else]」と書かれているものがある。これは「[あるプレイヤーは別の処理]してもよい。そうしないなら、[処理]する/[A player may do something else]. If [that player doesn't], [do something]」というのと同じ意味である。
118.12b
[編集]効果の中にはプレイヤーに領域から探すかどうかを選ばせ、その領域で見つけたカードに追加の処理を行わせ、その後に「[プレイヤーが]そうしたなら/If [a player] does」節が続くものがある。この節はプレイヤーが探すことを選んだかどうかをチェックするものであり、そのプレイヤーが追加の処理を行なったかどうかを参照するものではない。
118.13
[編集]コストの中には、混成マナ・シンボルやファイレクシア・マナ・シンボルなど、複数の方法で支払うことができるマナ・シンボルを含むものがある。
118.13a
[編集]呪文のマナ・コストや起動型能力の起動コストに複数の方法で支払うことができるマナ・シンボルが含まれている場合、そのシンボルの分を支払う方法の選択は、それのコントローラーがその呪文や能力の提示に際して行う(rule 601.2b 参照)。
118.13b
[編集]呪文や能力の解決中に支払われるコストに複数の方法で支払うことができるマナ・シンボルが含まれている場合、そのコストを支払う直前に、そのコストを支払うプレイヤーがそのシンボルの分を支払う方法を選ぶ。
118.13c
[編集]特別な処理に伴うコストに複数の方法で支払うことができるマナ・シンボルが含まれている場合、そのコストを支払う直前に、その特別な処理を行うプレイヤーがそのシンボルの分を支払う方法を選ぶ。
118.14
[編集]コストを支払うために「任意のタイプのマナを支払ってもよい/mana of any type can be spent」という効果が存在する。これは、そのプレイヤーはコストを支払うために、マナを無色や任意の色であるかのように 支払ってもよいということを意味する。その効果がプレイヤーに呪文を唱えることも許可していたなら、この効果はそのプレイヤーがそれにより呪文を唱えるために支払うマナにのみ適用される。rule 609.4b 参照。
119
[編集]ライフ
119.1
[編集]各プレイヤーの初期ライフ総量は20点である。変種ルールの中にはこれと異なる初期ライフ総量を定めるものもある。
119.1a
[編集]双頭巨人戦では、各チームの初期ライフ総量は30点である。rule 810〔「双頭巨人戦」変種ルール〕参照。
119.1b
[編集]ヴァンガード戦では、各プレイヤーの初期ライフ総量は20点にそのヴァンガード・カードのライフ補正子を加えた値である。rule 902〔ヴァンガード戦〕参照。
119.1c
[編集]統率者戦では、各プレイヤーの初期ライフ総量は40点である。rule 903〔統率者戦〕参照。
119.1d
[編集]2人ブロール戦では、各プレイヤーの初期ライフ総量は25点である。多人数ブロール戦では、各プレイヤーの初期ライフ総量は30点である。rule 903.12〔ブロール 選択ルール〕参照。
119.1e
[編集]アーチエネミー戦では、魔王の初期ライフ総量は40点である。rule 904〔アーチエネミー戦〕参照。
119.2
[編集]プレイヤーが受けたダメージは、通常、そのプレイヤーのライフをその量だけ失わせる。rule 120.3 参照。
119.3
[編集]効果がプレイヤーにライフを得させたり失わせたりする場合、そのプレイヤーのライフの総量はそれだけ変動する。
119.4
[編集]コストや効果がプレイヤーに1点以上の量のライフを支払うことを認める場合、そのプレイヤーはライフの総量がその値以上の場合に限って支払うことができる。ライフを支払った場合、その支払った分だけライフの総量が減少する、つまり、プレイヤーはその支払った分のライフを失う。
119.4a
[編集]双頭巨人戦において、コストや効果がプレイヤーに1点以上の量のライフを支払うことを認める場合、そのプレイヤーはそのチームの共有ライフの総量が、そのチームの両プレイヤーの支払うライフの総量値以上の場合に限って支払うことができる。ライフを支払った場合、その支払った分だけ共有ライフの総量が減少する。
119.4b
[編集]プレイヤーは自分や自分のチームのライフの総量に関わらず、また効果によってライフの支払いが禁じられているときであっても、いつでも0点のライフを支払うことができる。
119.5
[編集]効果がプレイヤーのライフの総量を特定の値にする場合、そのプレイヤーはライフの総量をその値にするために必要な量のライフを得たり失ったりする。
119.6
[編集]プレイヤーのライフの総量が0以下になった場合、そのプレイヤーは状況起因処理としてゲームに負ける。rule 704 参照。
119.7
[編集]効果によってプレイヤーがライフを得られない場合、そのプレイヤーは自分よりもライフの総量が多いプレイヤーとライフの総量を交換することはできない。その場合、交換は発生しない。同様に、効果によってライフを再配分する場合、そのプレイヤーのライフの総量が多くなるような新しいライフの総量を受け取ることはできない。加えて、そのプレイヤーにライフを得させることを含むコストは支払うことができず、そのプレイヤーがライフを得るイベントを置換する置換効果は何もしない。
119.8
[編集]効果によってプレイヤーがライフを失わない場合、そのプレイヤーは自分よりもライフの総量が少ないプレイヤーとライフの総量を交換することはできない。その場合、交換は発生しない。同様に、効果によってライフを再配分する場合、そのプレイヤーのライフの総量が少なくなるような新しいライフの総量を受け取ることはできない。加えて、そのプレイヤーにライフを支払わせることを含むコストは支払うことができない。
119.9
[編集]「[プレイヤー]がライフを得るたび……/Whenever [a player] gains life, ...」という誘発型能力は、「いずれかの発生源が[プレイヤー]にライフを得させるたび……/Whenever a source causes [a player] to gain life, ...」として扱う。プレイヤーが0点のライフを得た場合、ライフを得るイベントは発生せず、従ってこの種の能力は誘発しない。
119.10
[編集]「[プレイヤー]がライフを得るなら、……/If [a player] would gain life, ...」という置換効果は、「発生源が[プレイヤー]にライフを得させるなら、……/If a source would cause [a player] to gain life, ...」として扱う。プレイヤーが0点のライフを得る場合、ライフを得るイベントは発生せず、この種の効果は適用されない。
120
[編集]ダメージ
120.1
[編集]オブジェクトはバトル、クリーチャー、プレインズウォーカー、プレイヤーにダメージを与えることができる。一般に、ダメージはダメージを受けるオブジェクトまたはプレイヤーに不利な影響を与える。ダメージを与えたオブジェクトはそのダメージの発生源である。
120.1a
[編集]バトルでもクリーチャーでもプレインズウォーカーでもないオブジェクトはダメージを受けない。
120.2
[編集]いずれのオブジェクトもダメージを与えることができる。
120.2a
[編集]戦闘の結果としてダメージを受けることがある。攻撃クリーチャーもブロック・クリーチャーも、戦闘ダメージ・ステップにそのパワーに等しいだけの戦闘ダメージを与える。
120.2b
[編集]呪文や能力の効果としてダメージを受けることがある。その呪文や能力が、どのオブジェクトがそのダメージを与えるかを特定する。
120.3
[編集]ダメージは、受ける側がプレイヤーであるかパーマネントであるか、また発生源や(ダメージを受けるのがパーマネントであれば)受ける側の特性に応じて、以下の1つ以上の結果をもたらす。
120.3a
[編集]感染を持たない発生源からプレイヤーが受けたダメージは、そのプレイヤーのライフをその量だけ減らす。
120.3b
[編集]感染を持つ発生源からプレイヤーが受けたダメージは、その発生源のプレイヤーに、そのプレイヤーにその量の毒カウンターを与えさせる。
120.3c
[編集]プレインズウォーカーが受けたダメージは、そのプレインズウォーカーからその点数に等しい数の忠誠カウンターを取り除く。
120.3d
[編集]萎縮や感染を持つ発生源からクリーチャーが受けたダメージは、その発生源のコントローラーに、そのクリーチャーにその量の-1/-1カウンターを置かせる。
120.3e
[編集]萎縮も感染も持たない発生源からクリーチャーが受けたダメージは、そのクリーチャーが負う。
120.3f
[編集]絆魂を持つ発生源から受けたダメージは、他の結果に加え、その発生源のコントローラーにその量のライフを得させる。
120.3g
[編集]毒性を持つクリーチャーがプレイヤーに与えた戦闘ダメージは、他の結果に加え、そのクリーチャーのコントローラーに、そのダメージを受けたプレイヤーにそのクリーチャーの毒性の値の合計に等しい個数の毒カウンターを置かせる。rule 702.164〔毒性〕参照。
120.3h
[編集]バトルが受けたダメージは、そのバトルからその点数に等しい数の守備カウンターを取り除く。
120.4
[編集]ダメージは4つの手順で処理される。
120.4a
[編集]まず、与えるダメージを発生させる効果に、パーマネントに与える余剰のダメージを代わりに他のパーマネントやプレイヤーに与えると明記されていた場合、そのダメージのイベントはそのように変更される。その1つ目のパーマネントがクリーチャーである場合、余剰のダメージとは、そのクリーチャーが既に負っているダメージや同時に受ける他の発生源からのダメージを考慮して、致死ダメージ(rule 120.6 参照)を超えるダメージのことである。クリーチャーが受けるダメージの発生源が接死を持つなら、そのダメージのうち1点を超える分は余剰のダメージである(rule 702.2 参照)。その1つ目のパーマネントがプレインズウォーカーである場合、余剰のダメージとは、同時に受ける他の発生源からのダメージを考慮してそのプレインズウォーカーの忠誠度を超えるダメージの量のことである。その1つ目のパーマネントがバトルである場合、余剰のダメージとは、同時に受ける他の発生源からのダメージを考慮してそのバトルの守備値を超えるダメージの量のことである。その1つ目のパーマネントがバトルやクリーチャーやプレインズウォーカーのうち複数のカード・タイプを持つ場合、余剰のダメージはそれらそれぞれのカード・タイプについて計算した中の最大の値になる。
120.4b
[編集]次に、置換効果や軽減効果によって修整された後でダメージを受ける(rule 614〔置換効果〕、rule 615〔軽減効果〕参照)。ダメージを受けたことによって誘発する能力はこの時点で誘発し、スタックに積まれるのを待つ。
120.4c
[編集]3番目に、受けたダメージが結果に変換され、その結果(ライフの喪失やカウンターなど)に影響を及ぼす置換効果によって修整される。
120.4d
[編集]最後に、ダメージのイベントが発生する。
例:「あなたがライフを得るなら、代わりに あなたはその2倍の点数のライフを得る。」というエンチャント、《加護の反射》をコントロールしているプレイヤーが3/3の萎縮と絆魂持ちのクリーチャーで攻撃し、2/2クリーチャーでブロックされた。防御プレイヤーはブロック・クリーチャーが受ける次の2点のダメージを軽減する呪文を唱えた。この場合、ダメージのイベントは[2/2クリーチャーが3点のダメージを受ける。3/3クリーチャーが2点のダメージを受ける。]というのが最初の状態である。軽減効果が適用され、ダメージのイベントは[2/2クリーチャーが1点のダメージを受ける。3/3クリーチャーが2点のダメージを受ける。]になる。これが結果に変換されると、[2/2クリーチャーに-1/-1カウンター1個が置かれる。アクティブ・プレイヤーが1点のライフを得る。3/3クリーチャーが2点のダメージを負う。]になる。《加護の反射》の効果が適用され、[2/2クリーチャーに-1/-1カウンター1個が置かれる。アクティブ・プレイヤーが2点のライフを得る。3/3クリーチャーが2点のダメージを負う。]となり、これでダメージのイベントが発生する。
例:防御プレイヤーがクリーチャー1体と、「あなたがクリーチャーをコントロールしているなら、あなたの ライフの総量を1点以下に減少させるダメージは、代わりに あなたの ライフの総量が1点になるまで減少させる。」というエンチャント、《崇拝》をコントロールしている。そのプレイヤーのライフは現在2点で、ブロックされなかった5/5クリーチャー2体によって攻撃されている。そのプレイヤーは、その攻撃クリーチャーのうち1体を対象にして「クリーチャー1体を対象とする。このターン、次にそれが与えるすべてのダメージを軽減し、0にする。あなたは、これにより軽減されたダメージに等しい点数のライフを得る。」というインスタント《畏敬の一撃》を唱えた。ダメージのイベントは[防御プレイヤーが10点のダメージを受ける。]というのが最初の状態である。《畏敬の一撃》の効果が適用され、[防御プレイヤーが5点のダメージを受ける。防御プレイヤーが5点のライフを得る。]になる。これが結果に変換されて、[防御プレイヤーは5点のライフを失う。防御プレイヤーは5点のライフを得る。]になる。このダメージのイベントがプレイヤーのライフの総量を1未満にしないので、《崇拝》の効果は適用されない。これでダメージのイベントが発生する。
120.5
[編集]クリーチャーやプレインズウォーカーやバトルが受けたダメージは、それを破壊しない。同様に、その発生源が破壊するわけでもない。そのパーマネントが受けたダメージの結果によってクリーチャーを破壊したりパーマネントをオーナーの墓地に置いたりするのは、状況起因処理である。rule 704 参照。
例:プレイヤーが「1つを対象とする。稲妻はそれに3点のダメージを与える。」というインスタント、《稲妻》を、2/2クリーチャーを対象として唱えた。《稲妻》がそのクリーチャーに3点のダメージを与えた後、そのクリーチャーは状況起因処理によって破壊される。《稲妻》や、それの与えたダメージがそのクリーチャーを破壊したわけではない。
120.6
[編集]クリーチャーが負ったダメージは、そのパーマネントがクリーチャーでなくなったとしても、クリンナップ・ステップまで残る。クリーチャーが負ったダメージの合計がそのタフネス以上になったら、そのクリーチャーは致死ダメージを受けたことになり、状況起因処理として破壊される(rule 704 参照)。パーマネントが負ったダメージは、再生する(rule 701.19〔再生する〕参照)か、あるいはクリンナップ・ステップ の間に(rule 514.2 参照)取り除かれる。
120.7
[編集]ダメージの発生源とは、それを与えたオブジェクトである。効果によってプレイヤーがダメージの発生源を選ぶ場合、パーマネントか、スタックにある呪文(パーマネント 呪文を含む)か、スタックにあるオブジェクトや適用を待つ置換・軽減効果や誘発を待つ遅延誘発型能力によって参照されるオブジェクト(そのオブジェクトがすでにもとあった領域に存在しない場合であっても)か、あるいは統率領域にあるオモテ向きのオブジェクトを選ぶことができる。ダメージを与えることができない発生源も、適正な選択となりうる。rule 609.7 参照。
120.8
[編集]発生源が0点のダメージを与える場合、それはダメージを与えない。ダメージを与えたことによって誘発する能力は誘発しない。その発生源から受けたダメージを増加させる、あるいはその発生源にそのダメージを他のオブジェクトやプレイヤーに与えさせる置換効果は置換するイベントがないので何も効果を持たない。
120.9
[編集]特定の発生源から受けるダメージによって誘発する能力で、その効果が「受けたダメージ/damage dealt」に言及している場合、それはその特定の発生源から受けたダメージだけに言及しており、他の発生源から同時に受けたダメージには言及していない。
120.10
[編集]誘発型能力の中には、パーマネントが余剰のダメージを受けているかどうかを見るものがある。それらの能力は、そのパーマネントが1つ以上の発生源からダメージを受けた後で見る。それらの発生源が合計でクリーチャーの致死ダメージを超えるダメージをそのクリーチャーに与えていたなら、そのクリーチャーに与えた余剰のダメージは、その差に等しい量である。それらの発生源が合計でプレインズウォーカーの忠誠度を超えるダメージをそのプレインズウォーカーに与えていたなら、そのプレインズウォーカーに与えた余剰のダメージは、その差に等しい量である。それらの発生源が合計でバトルの守備値を超えるダメージをそのバトルに与えていたなら、そのバトルに与えた余剰のダメージは、その差に等しい量である。そのパーマネントがクリーチャーやプレインズウォーカーやバトルのうち複数のカード・タイプを持つ場合、そのパーマネントに与えた余剰のダメージは、それが持つカード・タイプそれぞれについて計算した中の最大の値である。
121
[編集]カードを引くこと
121.1
[編集]プレイヤーがカードを引くとは、自分のライブラリーの一番上にあるカード1枚を自分の手札に入れるということである。これは各プレイヤーのドロー・ステップに、ターン起因処理として行われる。また、これは呪文や能力の、コストや効果としても行われる。
121.2
[編集]カードを同時に引くことができるのは1枚だけである。複数枚のカードを引くように指示された場合、そのプレイヤーはその回数だけカードを引くことを繰り返す。
121.2a
[編集]複数枚のカードを引くという指示は、引かれるカードの枚数を参照する置換効果によって変更されることがある。この変更は、カードを引く個別の処理を扱うよりも前に行われる。rule 616.1g 参照。
121.2b
[編集]プレイヤーが各ターンに2枚以上のカードを引くことができない、という効果が存在する。この種の効果はカードを引く個別の処理に適用される。カードを複数枚引く場合、その一部は実行される。ただし、プレイヤーがカードを複数枚引いてもよいという効果の場合、そのプレイヤーは引くことを選ぶことはできない。同様に、そのプレイヤーはカードを複数枚引くことを含むコストを支払うこともできない。
121.2c
[編集]複数のプレイヤーがカードを引くという記述がある場合、まずアクティブ・プレイヤーが指定された枚数のカードを引き、その後ターン順で他のプレイヤーがカードを引く。
121.2d
[編集]「共有チーム・ターン」選択ルールを用いたゲーム(双頭巨人戦など)において、複数のプレイヤーがカードを引くという記述がある場合、まずアクティブ・チームのプレイヤーが好きな順番で指定された枚数のカードを引き、それから非アクティブ・チームが同じように処理する。
121.3
[編集]プレイヤーのライブラリーにカードがない状態で効果がそのプレイヤーにカードを引くかどうかを選ばせる場合、そのプレイヤーはカードを引くことを選ぶことができる。一方、カードを引くことができないという効果がある状況下で、他の効果がそのプレイヤーにカードを引くかどうかを選ばせる場合、そのプレイヤーはカードを引くことを選ぶことはできない。
121.3a
[編集]カードを引くプレイヤー以外のプレイヤーが決定する場合にも、同じ原理が適用される。カードを引くプレイヤーのライブラリーにカードがなかったとしても、カードを引くことを選ぶことはできる。カードを引くプレイヤーがカードを引くことができないという効果があれば、カードを引くことを選ぶことはできない。
121.4
[編集]カードがないライブラリーからカードを引こうとしたプレイヤーは、次にいずれかのプレイヤーが優先権を得る時にゲームに負ける。(これは状況起因処理である。rule 704 参照。)
121.5
[編集]効果が「引く/draw」という語を使わずにプレイヤーのライブラリーからそのプレイヤーの手札に動かす場合、そのプレイヤーはそのカードを引いてはいない。これは、カードを引くことで誘発する能力や、カードを引くことを置換する効果がある場合、またはそのプレイヤーのライブラリーが空である場合に違いが生じる。
121.6
[編集]カードを引くことを置換する効果が存在する。
121.6a
[編集]カードを引くことを置換する効果は、影響を受けるプレイヤーのライブラリーが空であるためにそのプレイヤーがカードを引くことができない場合にも適用される。
121.6b
[編集]効果が、複数枚のカードが引かれるうちの1回を置換する場合、その置換効果は次の1枚を引く前に完全に処理される。
121.6c
[編集]カードが引かれた後、そのカードに対して追加で何らかの処理をする効果が存在する。カードを引くことが置換された場合、その追加の処理は、その置換効果やそれ以外の置換効果の結果引かれたカードに対しては行われない。
121.7
[編集]置換効果や軽減効果によってカードが引かれることがある。その場合、元のイベントの中でこの効果によって置換されなかった部分があれば、その部分が先に処理され、その後でカードが1枚ずつ引かれる。
121.8
[編集]呪文が唱えられている間に他の呪文や能力がカードを引かせた場合、その引いたカードはその呪文が唱え終わる(rule 601.2i 参照)か唱える手順が巻き戻される(rule 731〔不正な処理の扱い〕参照)まで裏向きのままである。これは能力の起動に関しても同じである。効果によってプレイヤーが引くカードを公開する(または公開してもよい)場合、そのカードは呪文が唱えられたあと、あるいは能力が起動されたあとで公開される。裏向きの間、その引いたカードは特性を持たないものとして扱われ、その呪文や能力の、カードが特定の特性を持つことを必要とするコストの一部の支払いに使うことはできない。
121.9
[編集]効果によってプレイヤーがカードを引くに際して公開するという選択肢が与えられている場合、そのプレイヤーはそのカードを引くに際し、公開するかどうかを選ぶ前にそのカードを見ることができる。
122
[編集]カウンター
122.1
[編集]カウンターとは、オブジェクトやプレイヤーの上に置かれるマーカーであり、その特性を修整したり、能力と相互作用したりするものである。カウンターはオブジェクトではなく、特性を持たない。トークンはカウンターではなく、カウンターはトークンではない。同名のカウンターには互換性がある。
122.1a
[編集]クリーチャーまたは戦場以外の領域にあるクリーチャー・カードの上に置かれている+X/+Y カウンター(X、Yはそれぞれ数字である)はそのオブジェクトのパワーにXを加え、タフネスにYを加える。同様に、-X/-Y カウンターはその分だけパワーやタフネスから引く。rule 613.4c 参照。
122.1b
[編集]パーマネントあるいは戦場以外の領域にあるカードの上にあるキーワード・カウンターは、そのオブジェクトにそのキーワードを与える。キーワード・カウンターでありうるキーワードは、飛行、先制攻撃、二段攻撃、接死、腐乱、速攻、呪禁、破壊不能、絆魂、威迫、到達、シャドー、トランプル、警戒、ならびにそれらのキーワードの変種である。rule 613.1f 参照。
122.1c
[編集]パーマネントの上にある1個以上の盾カウンターは、そのパーマネントを保護する単一の置換効果と単一の軽減効果を生成する。それらの効果は「このパーマネントが効果の結果として破壊されるなら、代わりに、これの上から盾カウンター1個を取り除く。」と「このパーマネントがダメージを受けるなら、そのダメージを軽減し、これの上から盾カウンター1個を取り除く。」である。rule 614〔置換効果〕、rule 615〔軽減効果〕参照。
122.1d
[編集]パーマネントの上にある1個以上の麻痺カウンターは、そのパーマネントがアンタップすることを妨げる単一の置換効果を生成する。その効果は「麻痺カウンターが置かれているパーマネントがアンタップ状態 になるなら、代わりに、その上から麻痺カウンター1個を取り除く。」である。
122.1e
[編集]戦場に出ているプレインズウォーカーの上に置かれた忠誠カウンターは、そのプレインズウォーカーの忠誠度を示す。忠誠度が0のプレインズウォーカーは、状況起因処理でそのオーナーの墓地に置かれる。rule 704 参照。
122.1f
[編集]いずれかのプレイヤーが10個以上の毒カウンターを持った場合、そのプレイヤーは状況起因処理でゲームに負ける。rule 704 参照。プレイヤーが1個以上の毒カウンターを持っている場合、そのプレイヤーは「毒を受けている/poisoned」と言う(双頭巨人戦に関する追加の規定は rule 810 参照)。
122.1g
[編集]バトルの上にある守備カウンターの数は、それが持つ守備値を示す。守備値が0であるバトルは、それが誘発してからまだスタックを離れていない能力の発生源でないなら、オーナーの墓地に置かれる。この状況起因処理はスタックを用いない。rule 704 参照。
122.1h
[編集]パーマネントの上にある1個以上の最終カウンターは、そのパーマネントが墓地に行くことを妨げる単一の置換効果を生成する。その効果は「このパーマネントが戦場から墓地に置かれるなら、代わりにそれを追放する。」である。
122.1i
[編集]プレイヤーが持つ1個以上のRADカウンターは、そのプレイヤーの戦闘前メイン・フェイズの開始時に誘発する誘発型能力を誘発させる。727〔RADカウンター〕参照。
122.2
[編集]オブジェクト上のカウンターは、そのオブジェクトがある領域から他の領域に移動した場合には保持されない。これらのカウンターは「取り除かれた/removed」のではなく、単に消滅するだけである。rule 400.7 参照。
122.3
[編集]単一のパーマネントに、+1/+1カウンターと-1/-1カウンターが乗っている場合、その2つのうちで少ないほうと同数だけ、両方のカウンターを取り除く。(訳注:両方が同数である場合、その両方を全て取り除く。)rule 704 参照。
122.4
[編集]ある種類のカウンターをN個を超えて持つことができないという能力を持つパーマネントの上に、その種類のカウンターがN個を超えて置かれた場合、N個を残して取り除く。これは状況起因処理である。rule 704 参照。
122.5
[編集]カウンターを「動かす/move」とは、カウンターを現在ある場所から取り除き、他のオブジェクトの上に置くことを言う。それらの処理のどちらかが不可能な場合、カウンターを動かすことも不可能であり、カウンターが取り除かれることも置かれることもない。これは、元置かれていたオブジェクトと動かす先のオブジェクトが同一である場合や、動かす元のオブジェクトに該当するカウンターがない場合、あるいは動かす先のオブジェクトにカウンターを置くことができなかったり既に本来の領域 になかったりする場合に起こりうる。
122.6
[編集]オブジェクトの上にカウンターが置かれることを参照する呪文や能力は、そのオブジェクトが戦場に出ている間にカウンターが置かれることと、そのオブジェクトが戦場に出るに際してカウンターが置かれることの両方を参照する。
122.6a
[編集]オブジェクトがカウンターを置いた状態で戦場に出ることによってカウンターを得る場合、そのオブジェクトにカウンターを置く効果にはどのプレイヤーがそれらのカウンターを置くかが書かれている場合がある。書かれていなかった場合、そのオブジェクトのコントローラーがそれらのカウンターを置く。
122.7
[編集]「N個目の[種類]カウンター/the Nth [kind] counter」がオブジェクトに置かれたとき(たび)に誘発する能力は、その種類のカウンターが1個以上そのオブジェクトに置かれることによって、それ以前にはN個のその種類のカウンターが置かれておらず、それ以降にはN個以上のその種類のカウンターが置かれているようになったときに誘発する。
122.8
[編集]誘発型能力に、あるオブジェクトのすべてのカウンターを他のオブジェクトに置くと書かれていてその能力の誘発条件や効果がそのカウンターが置かれていたオブジェクトが戦場を離れることを見るものであった場合、プレイヤーはカウンターをオブジェクト間で動かすわけではなく、1つ目のオブジェクトの上にあったカウンターと同種同数のカウンターを2つ目のオブジェクトの上に置く。効果が特定のカウンターを置くように言及しているなら、プレイヤーは1つ目のオブジェクトの上にあったその特定のカウンターと同種同数のカウンターを2つ目のオブジェクトの上に置く。
122.9
[編集]オブジェクトの起動型能力がそのオブジェクトのカウンターを他のオブジェクトに置き、かつそれらのカウンターが置かれているオブジェクトを生け贄に捧げることが起動型能力のコストであった場合、プレイヤーはカウンターをオブジェクト間で動かすわけではなく、1つ目のオブジェクトの上にあったカウンターと同種同数のカウンターを2つ目のオブジェクトの上に置く。効果が特定のカウンターを置くように言及しているなら、プレイヤーは1つ目のオブジェクトの上にあったその特定のカウンターと同種同数のカウンターを2つ目のオブジェクトの上に置く。
123
[編集]ステッカー
123.1
[編集]ステッカーとは、オブジェクトに貼られて、それの特性を修整したりルールや能力や効果と相互作用したりするマーカーである。ステッカーはオブジェクトではない。なお、ステッカーはカウンターやトークンではない。ステッカーによるオブジェクトへの変更はコピー可能な値の一部ではない。ステッカーには以下の種類が存在する。「名前/name」「能力/ability」「パワー/タフネス/Power and Toughness」、「アート/art」。
123.2
[編集]ステッカーは『Unfinity』セットのブースターに、数字入りのシートで入っている。各シートには、定められた組み合わせのステッカーが含まれている。ステッカー・シートに言及するすべてのルールは、それらのシートの中に存在する特定の組み合わせのステッカーのことを指す。ステッカー・シートはカードではなく、特性を持たない。各ステッカー・シートは、Gatherer.wizards.comで参照できる。
123.2a
[編集]構築戦では、ステッカーを使ってプレイするプレイヤーは、ゲーム開始前に少なくとも10枚以上のステッカー・シートを選んでゲームを始めなければならず、それらのステッカー・シートは重複してはならない。プレイヤーがゲーム開始時に持っておくステッカー・シートの枚数に上限はない。ステッカー・シートを使ってプレイするプレイヤーは、自分のすべてのステッカー・シートを公開し、そこから3枚を無作為に選ぶ。rule 103〔ゲームの始め方〕参照。
123.2b
[編集]リミテッド戦では、各プレイヤーは自分が開封した製品に入っていた中からステッカー・シート3枚を選び、それを公開する。rule 103〔ゲームの始め方〕参照。
123.2c
[編集]ゲーム中、プレイヤーは、それらの選ばれたシートにあるステッカーしか使用できず、それらのステッカー・シートは公開されたままになる。
123.3
[編集]効果がプレイヤーにステッカーをオブジェクトに貼るように指示した場合、そのプレイヤーは現在自分がオーナーであるオブジェクトに貼られていないステッカーを自分が使用できるステッカーの中から選び、それをそのオブジェクトに貼る。
123.3a
[編集]プレイヤーが使用できる各ステッカーは不連続で、他の使用できるステッカーとは区別できる。ステッカー2枚に同じ文章や情報が書かれていても、同一のステッカー として扱われることはない。
123.3b
[編集]プレイヤーは、自分がオーナーでないオブジェクトにステッカーを貼ることはできない。オブジェクトにそうするように書かれていた場合、その効果のその部分は何もしない。
123.3c
[編集]ステッカーにはチケット・シンボルの中に数字が書かれたチケット・コストを持つものがある(rule 107.17a 参照)。チケット・コストを持つステッカーをオブジェクトに貼るには、そのオブジェクトのオーナーはその枚数の{TK}を支払わなければならない。そのプレイヤーが充分な量の{TK}を持っていないなら、そのステッカーをオブジェクトに貼ることはできない。
123.3d
[編集]すでにオブジェクトに貼られているステッカーを他のオブジェクトに移動する場合、そのステッカーのチケット・コストを再び支払う必要はない。
123.4
[編集]「ステッカーの貼られている/stickered」オブジェクトに言及するルールや効果が存在する。その時点でいずれかの種類のステッカーが貼られているオブジェクトは「ステッカーが貼られている」。どのステッカーも貼られていないオブジェクトは、それまでにステッカーが貼られていたとしても、ステッカーが貼られているオブジェクトではない。
123.5
[編集]オブジェクト上のステッカーは、そのオブジェクトが非公開領域に移動するに際して保持されない。ステッカーは、そのオブジェクトが公開領域に移動するに際して保持され、それがその領域でなる新しいオブジェクトに適用され続ける。これはrule 400.7 の例外である。
123.5a
[編集]ステッカーが貼られている1枚以上のカードが合体 パーマネントの一部として戦場に出るなら、それらのステッカーはそのオブジェクトが戦場でなるパーマネントに貼られている。それらはそのタイムスタンプ順を維持する。
123.5b
[編集]ステッカーが貼られている1枚以上のカードが合同パーマネントの一部として戦場に出るなら、そのステッカーはその合同パーマネントに貼られている。
123.5c
[編集]合体あるいは合同パーマネントで1枚以上のステッカーが貼られているものが戦場から他の公開領域に移動したなら、そのパーマネントがなるオブジェクトのうち1つだけがそれらのステッカーを保持する。それのオーナーはその新しい領域でなるオブジェクトのうちどれがそれらの貼られているステッカーを保持するかを選ぶ。それらのステッカーの効果は、そのオブジェクトだけに適用され続ける。
123.6
[編集]名前 ステッカーは、1つ以上の単語だけを持つ。パーマネントや戦場以外の領域にあるカードに貼られている名前 ステッカーは、そのステッカーに書かれている単語をそのオブジェクトの名前の文に加える。これは文章変更効果である。rule 613.1c、rule 612〔文章変更効果〕参照。
123.6a
[編集]名前 ステッカーに関するルールや効果の上で、オブジェクトの名前の「単語」とは1つ以上の空白によって他の空白でない文字群と区切られた、一連の空白でない文字群のことである。ハイフンでつながっていたり記号を含んでいたりしても1単語である。《Wolf in ___ Clothing》にあるような空白欄などは、カードの名前の単語としては扱わない。
123.6b
[編集]名前 ステッカーをオブジェクトに貼るに際して、そのオブジェクトのコントローラーはその名前 ステッカーの単語をそのオブジェクトの名前のどこに加えるかを選ぶ。その後、そのオブジェクトの新しい名前を宣言する。その単語は、そのオブジェクトの名前の前か、その時点でその名前に存在する任意の数の単語の後ろに追加できる。その新しい名前は、他の名前 ステッカーによってさらに修整されることがある。そのオブジェクトに名前がないなら、それの名前はその名前 ステッカーによって加えられた単語になる。名前 ステッカーはその名前にあるそれ以外の単語を修整したり取り除いたりすることはない。
例:プレイヤーが「Dark」と印刷されている名前 ステッカーを「Bear Cub」という名前のクリーチャーに貼った。そのクリーチャーのコントローラーは、それの新しい名前を「Dark Bear Cub」にするか「Bear Dark Cub」にするか「Bear Cub Dark」にするかを選び、その新しい名前を全プレイヤーに宣言する。
123.6c
[編集]名前 ステッカーが修整する文章は、他の効果やパーマネントの裏向き 位相(rule 708〔裏向きの呪文やパーマネント〕参照)によって変化することがある。1枚以上の名前 ステッカーが貼られているオブジェクトの名前を決定する場合、まずそのオブジェクトのコピー可能な値から始めて、各名前 ステッカーの効果やそれ以外の文章変更効果をタイムスタンプ順に適用する。各名前 ステッカーの位置は、それが貼られたオブジェクトの名前でそれの前にあった単語の数を維持する。そのオブジェクトの現在の名前のほうが単語数が少なければ、代わりに、そのステッカーの単語はそれの名前の最後に加える。オブジェクトに貼られている各名前 ステッカーの位置やタイムスタンプは、そのステッカーが貼られているオブジェクトが公開領域間を移動するに際して保持され、新しい領域でそれがなる新しいオブジェクトにも適用され続ける(rule 123.5 参照)。これはrule 400.7 の例外である。
例:当事者カードの《Fae of Wishes》が、2単語目の後に「Mana」の単語を追加する名前 ステッカーが貼られた状態で追放 領域にあり、名前が「Fae of Mana Wishes」である。効果によってそのプレイヤーは追放 領域からそれの出来事である《Granted》を唱えることができる。その呪文がスタックにある間の名前は「Granted Mana」で、出来事が解決されてこのカードが追放されたあとは、ステッカーの位置(2単語目の後)が記憶されているので、追放されているカードの名前は再び「Foe of Mana Wishes」になる。
例:プレイヤーが、戦場にある「It That Betrays」という名前のクリーチャーのオーナーである。名前 ステッカーを使って、「Eldrazi」という単語を3単語目の後に追加したので、そのクリーチャーは「It That Betrays Eldrazi」である。後に、そのクリーチャーが「Seeker of the Way」というクリーチャーのコピー になった。名前 ステッカーは3単語目の後に適用され続けるので、新しい名前は「Seeker of the Eldrazi Way」である。
例:名前 ステッカーが貼ってあるクリーチャーがそのクリーチャーの名前を「Legitimate Businessperson」に変更するオーラ《証人保護》でエンチャントされた。《証人保護》も文章変更効果であり、タイムスタンプが名前 ステッカーよりも遅いので、その名前 ステッカーの単語はクリーチャーの名前には含まれず、その名前は「Legitimate Businessperson」である。
123.6d
[編集]名前 ステッカーにある特定の文字の数に言及する効果が存在する。小文字と大文字は同じ文字である。
123.6e
[編集]名前 ステッカーの「母音の種類数」に言及する効果が存在する。それらは、そのステッカーに使われていて相異なる母音の種類を数える。複数回使われていても関係ない。母音とは、A、E、I、O、U、Yである。小文字と大文字は同じ文字である。
123.7
[編集]能力 ステッカーは、1つ以上の能力が印刷されているステッカーである。パーマネントや戦場以外の領域にあるカードに貼られている能力 ステッカーは、そのオブジェクトにそのステッカーに印刷されている能力を得させる。rule 613.1f 参照。
123.7a
[編集]オブジェクトが能力 ステッカーの能力に言及するなら、他の効果によってそのオブジェクトがその時点でその能力を持っていなかったとしても、それはそのステッカーが貼られているオブジェクトに与える能力に言及している。
123.8
[編集]パワー/タフネス・ステッカーは、数字2つとその間の斜線が印刷され、クリーチャー・カードのパワーとタフネスに似た形をしているステッカーである。クリーチャーや、クリーチャーや機体であり戦場以外の領域にあるカードに貼られているパワー/タフネス・ステッカーは、そのオブジェクトのパワーやタフネスをそのステッカーに印刷されている値に設定する(rule 613.4b 参照)。複数のパワー/タフネス・ステッカーがクリーチャー1体に貼られているなら、どれが優先されるかはタイムスタンプ順(rule 613.7 参照)を用いて定める。
123.8a
[編集]ステッカーのパワーやタフネスに言及する効果は、パワー/タフネス・ステッカーに印刷されているパワーやタフネスの値だけを指す。他のステッカーに印刷されている値は指さない。
123.9
[編集]パーマネントに貼られているアート・ステッカーは、他の呪文や能力が識別するための目印として以外のゲームプレイ上の効果は持たない。