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| |英名=Splice | | |英名=Splice |
| |種別=[[常在型能力]] | | |種別=[[常在型能力]] |
− | |登場セット=[[神河ブロック]]<br>[[モダンホライゾン]]<br>[[指輪物語:中つ国の伝承統率者デッキ]] | + | |登場セット=[[神河ブロック]] |
| |リーガル=legal | | |リーガル=legal |
| + | |CR=502.40 |
| }} | | }} |
− | '''連繋'''(れんけい)/''Splice''は、[[神河ブロック]]で初登場した[[キーワード能力]]。これを持つ[[カード]]が[[手札]]にあるときに機能する[[常在型能力]]である。 | + | |
| + | '''連繋'''/''Splice''は、[[カード]]が[[手札]]にあるときに機能する[[常在型能力]]である。[[神河ブロック]]で登場。 |
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| {{#card:Glacial Ray}} | | {{#card:Glacial Ray}} |
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| {{#card:Horobi's Whisper}} | | {{#card:Horobi's Whisper}} |
− | {{#card:Splicer's Skill}}
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− | ==定義==
| + | {{#card:Evermind}} |
− | '''連繋'''([性質]) [コスト]/''Splice'' onto [性質] [コスト]は、「あなたが[性質]の[[呪文]]を[[唱える]]に際し、あなたはこのカードを手札から[[公開する|公開してもよい]]。そうした場合、その呪文はこのカードの[[ルール文章]]にある文章を得、その呪文の[[追加コスト]]として[コスト]を[[支払う]]。」を意味する。
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− | ==解説==
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− | 指定された性質の呪文に、連繋を持つ呪文の[[能力]]を加えられる能力である。例えば「連繋([[秘儀]])(1)(赤)」なら、[[サブタイプ]]が「秘儀」である呪文を唱えるとき、このカードを同時に手札から公開することができる。そうしたのならば、元の呪文の[[コスト]]に加えて(1)(赤)を支払い、最初の秘儀呪文に公開したカードの内容が追加される。(この一連の手順を俗に「'''連繋する'''」と呼ぶ。)
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− | [[神河ブロック]]では連繋を持つカードはすべて[[秘儀]]で[[インスタント]]であり、連繋先も秘儀となっている。 | + | 「連繋([[タイプ]]または[[サブタイプ]]]) [コスト]/Splice onto [タイプまたはサブタイプ] [コスト]」とは、以下のことを意味する。 |
| + | 「あなたが[タイプまたはサブタイプ]の[[呪文]]を[[プレイ]]するに際し、あなたはこのカードを手札から[[公開する|公開してもよい]]。 |
| + | そうした場合、このカードの文章欄をその呪文の文章欄にコピーし、その呪文の[[追加コスト]]として[コスト]を[[支払う]]。」 |
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− | [[モダンホライゾン]]ではインスタントか[[ソーサリー]]に連繋できるカードが登場した。同時に連繋する先が[[サブタイプ]]から性質になるなど、ルールが整理された。[[指輪物語:中つ国の伝承統率者デッキ]]でも[[Fell Beast's Shriek]]1枚のみ登場した。 | + | 例えば「連繋([[秘儀]])(1)(赤)」なら、サブタイプが「秘儀」である呪文をプレイするとき、このカードを同時に手札から公開することができる。 |
| + | そうしたのならば、元の呪文の[[コスト]]に加えて(1)(赤)を払い、最初の秘儀呪文に公開したカードの内容が追加される。 |
| + | <!-- 正式のルール用語ではないのでちょっと弱い表現に。 --> |
| + | (この一連の手順を「連繋する」と俗称する。) |
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− | ==ルール==
| + | 連繋するカードの公開は{{CR|409.1b}}に則り、コストの支払いより前に処理される。 |
− | ===連繋する===
| + | 連繋により支払うコストの扱いは[[追加コスト]]となる。 |
− | *呪文にカードを連繋したい場合、{{CR|601.2b}}に則り、呪文を[[スタック]]に置き、[[モード]]を選んだ後に連繋したいカードを公開する。
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− | *連繋したカードの方は手札に残る。連繋させた呪文のコストとして[[捨てる]]ことなどもできる。
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− | *カードの必要な選択(対象など)を行なえない場合、連繋 能力を使うことを選ぶことはできない。
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− | *同一の呪文に複数回、同一のカードを連繋することはできない。
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− | *1つの呪文に複数のカードを連繋させてよい。その場合、それら全てを同時に公開し、どの順番で効果を生じるかを宣言する。[[カード名]]が同じでも違うカードであるなら複数枚連繋させることができる。
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− | *追加された文章が対象を選ぶ場合、元の呪文や同時に連繋した他のカードと同じ対象を選んでもよい。
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− | **[[神河物語]]の発売に伴う[[総合ルール]]更新により、各々の「対象とする」という単語に対しては、同一の対象を選択できるようになった。
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− | *連繋によるコストは追加コストである。[[マナ・コストを支払うことなく唱える]][[効果]]で唱えた呪文に連繋した場合でも、連繋によるコストは支払わなければならない。
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− | ===連繋された呪文の[[特性]]===
| + | *連繋したカードの方は手札に残る。連繋する呪文のコストとして[[捨てる]]ことなどもできる。 |
− | *連繋された呪文はメインの呪文の特性を持ち、さらに連繋した各カードのルール文を持つ。これは[[文章変更効果]]である。呪文は連繋したカードの他の特性([[カード名]]、[[マナ・コスト]]、[[色]]、[[特殊タイプ]]、[[カード・タイプ]]、[[サブタイプ]]など)を得ない。得た文章中で、カード名によってカードを示している部分は、そのコピー元のカードではなく、スタックにある連繋された呪文のことを指す。 | + | |
− | **連繋するカードが[[特性定義能力]]を持つならこの限りではないが、現在では特性定義能力と連繋を両方持つカードは存在しない。かつては[[常在精神/Evermind]]が該当していた。特性定義能力との相互作用についての詳細は、常在精神の項目を参照。
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− | *連繋された呪文が[[コピー]]される場合、唱える時に行われた選択として、連繋によって追加されたルール文章もコピーされる([[コピー可能な値]])。
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− | ===連繋された呪文の[[解決]]===
| + | *元の呪文は、文章が増えた以外に変化は無い。よって、[[カード名]]、[[マナ・コスト]]、[[色]]、[[サブタイプ]]、[[タイプ]]、[[特殊タイプ]]なども変化しない。もちろん、[[点数で見たマナ・コスト]]も変化しない。 |
− | *連繋された呪文が対象を取る場合、その対象がこの時点でも適正かどうかを確認する。メインと追加されたルール文章のどちらで対象を取っているかに係わらず、呪文全体の対象のすべてが[[不正な対象]]になっていた場合、その呪文は解決されず([[立ち消え]])、メインの呪文も追加されたルール文章も効果を発揮することはない。
| + | :ただし、連繋するカードが[[特性定義能力]]を持つなら、この限りではない。 |
− | *解決される際、メインの呪文の効果が最初に生じ、連繋した順番に追加されたルール文による効果が生じる。あくまで1つの呪文であり、各ルール文の効果の間に[[プレイヤー]]が[[優先権]]を得る機会はない。
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− | *呪文は、理由を問わず、スタックを離れた時点で、連繋による変更を失う。
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− | ==その他==
| + | *連繋と[[対象]]を取る呪文との相互作用で混乱している人が多いので注意。 |
− | *「連繋」は「れんけい」と読む。意味は「連係」と同じ。「連携」とは意味も違うので注意。 | + | **連繋したカードが対象が必要とする場合、すべての対象をプレイ時に指定する。このとき、元の呪文や同時に連繋した他のカードと同じ対象を選んでもよい(対象のルールの変更による)。 |
| + | *必要な対象が選択できないのならば、連繋された呪文のプレイを完了できない。 |
| + | **あるカードを連繋している呪文が[[打ち消す|打ち消された]]場合、追加されたテキストも効果を発揮しない。連繋していてもあくまで1つの呪文であることに注意。 |
| + | **対象を取らない呪文に対象を取るカードを連繋し、すべての対象が不適正になったならば、呪文全体が打ち消される。 |
| + | **対象を取る呪文に対象を取らないカードを連繋し、すべての対象が不適正になったならば、呪文全体が打ち消される。 |
| + | **連繋された呪文の対象が1つでも適正ならば、呪文はその不適正な対象以外に影響を及ぼす。 |
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− | ==開発秘話==
| + | *一つの呪文に対し、連繋コストが払える限り、カードを何枚でも連繋させてよい。 |
− | 連繋(秘儀)は[[孤立的]]な[[メカニズム]]であり、連繋(インスタントかソーサリー)は[[後方互換]]性を上げた改良版と言える。連繋(インスタントかソーサリー)の可能性については[[神河物語]]の開発中にすでに発見されていたのだが、[[カード・セット|セット]]全体を変更するには遅すぎた<ref>[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/making-magic/modern-times-2019-06-10 Modern Times]/[https://mtg-jp.com/reading/mm/0032598/ モダン・タイムス]([[Making Magic]] [[2019年]]6月10日 [[Mark Rosewater]]著)</ref>。
| + | :その場合、どの順番で連繋するのか明確にすること。指定した順番通りにテキストが追加される。 |
| + | :*一つの呪文に対し、同一のカードを何回も連繋させることはできない。(同じ名前を持つ別のカードなら連繋させることができる) |
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| + | *追加されたテキストはそれぞれ独立の[[イベント]]として処理する。 |
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| + | *「連繋」は「れんけい」と読む。意味は「連係」と同じ。「連携」とは意味も違うので注意。 |
| + | :*「れんげき」ではない。 |
| + | :なぜこんななじみのない単語を使ったのかは、翻訳チームでない我々には知る由もない。(「連係」は元来当て字であるために、これを嫌った物か?) |
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− | その後[[ラヴニカへの回帰]]や[[ラヴニカのギルド]]で、連繋(インスタントかソーサリー)を[[イゼット団/The Izzet League]]の固有メカニズムとすることが検討されたが、いずれもボツとなった<ref>[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/making-magic/guild-order-part-1-2018-09-10 Guild to Order, Part 1]/[https://mtg-jp.com/reading/mm/0031091/ 支配するギルド その1](Making Magic [[2018年]]9月10日 Mark Rosewater著)</ref>。最終的に[[モダンホライゾン]]で、連繋(インスタントかソーサリー)が少数だけ初登場した。
| + | *[[神河ブロック]]内で連繋を持つカードはすべて[[インスタント]]であり、連繋先はすべて[[秘儀]]となっている。 |
| + | :ただ、もし将来この能力が再び登場することがあれば、違うものが登場する可能性もある。 |
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− | ==脚注==
| + | *あるカードを連繋している呪文を[[コピー]]する場合、追加されたテキストもコピーされる。→[[コピー可能な値]] |
− | <references />
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| ==参考== | | ==参考== |
− | *[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/making-magic/splice-life-2004-09-13 Splice of Life]([[Making Magic]] [[2004年]]9月13日 [[Mark Rosewater]]著)
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| *{{WHISPER検索/カードテキスト|連繋}} | | *{{WHISPER検索/カードテキスト|連繋}} |
| *[[キーワード能力]] | | *[[キーワード能力]] |
− | *[[ルーリング]] | + | *[[ルーリング#keyword|ルーリング]] |
| + | *[http://www.wizards.com/default.asp?x=mtgcom/daily/mr141,,ja 連繋的な人生]([[WotC]]) |
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− | {{#cr:{{キーワード能力のCR番号|連繋}}}} | + | {{#cr:502.40}} |
− | [[Category:キーワード能力|れんけい]]
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− | __NOTOC__
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