最新版 |
編集中の文章 |
1行: |
1行: |
| '''起動型能力'''/''Activated Ability''は、決められた[[コスト]]を[[支払う]]ことで[[起動]]することができる[[能力]]。 | | '''起動型能力'''/''Activated Ability''は、決められた[[コスト]]を[[支払う]]ことで[[起動]]することができる[[能力]]。 |
− |
| |
− | {{#card:Jayemdae Tome}}
| |
− | {{#card:Child of Thorns}}
| |
− | {{#card:Sandbar Merfolk}}
| |
| | | |
| ==解説== | | ==解説== |
− | 起動型能力は「'''コスト:[[効果]]'''」という形式で書かれている。書式には、必ずコロン(:)が含まれる。コロンの前に書かれたコストは[[起動コスト]]と呼ばれる。また、ルール上の定義がこの形式で書かれる[[キーワード能力]]は、起動型能力である(下記の[[#起動型能力を含むキーワード能力、能力語|一覧]]も参照)。
| + | 起動型能力は「コスト:[[効果]]」という形式で書かれている。書式には、必ずコロン(:)が含まれる。コロンの前に書かれたコストは[[起動コスト]]と呼ばれる。また、ルール上の定義がこの形式で書かれる[[キーワード能力]]は、起動型能力である(下の一覧も参照)。 |
| | | |
− | *起動コストは[[マナ]]の[[支払う|支払い]]だけとは限らない。[[ライフ]]の支払いや[[パーマネント]]の[[タップ]]、[[生け贄に捧げる|生け贄]]などの行動が含まれることもある。 | + | *「起動コスト」は[[マナ]]の[[支払う|支払い]]だけとは限らない。[[生け贄に捧げる|パーマネント]]の[[タップ]]や[[生け贄]]などの行動が含まれることもある。 |
− | *複数種類の起動コストが求められる場合、カンマ( , )で区切られる。[[ジェイムデー秘本/Jayemdae Tome]]の「(4),(T):カードを1枚引く。」の起動型能力ならば、[[不特定マナ]]4マナの支払いに加えこれをタップすることがコストである。 | + | *能力の中には、[[解決]]時にコストを支払わせるものもあるが、起動型能力には分類されない。 |
− | **特に初心者プレイヤーが勘違いしやすいが、「(4)あるいは(T)のどちらかだけで支払える」というわけではない。
| + | *[[発掘]]は「[[常在型能力]]による[[置換効果]]」である。起動型能力ではない。間違えやすいので注意。 |
− | *起動型能力はパーマネントだけが持つものとは限らない。[[手札]]のカード([[サイクリング]]など)、[[墓地]]のカード([[組み直しの骸骨/Reassembling Skeleton]]など)、[[スタック]]上の[[呪文]]([[稲妻の嵐/Lightning Storm]])、[[紋章]]([[黒き誓約、オブ・ニクシリス/Ob Nixilis of the Black Oath]])など、パーマネントでない[[オブジェクト]]が有する起動型能力も多数存在する。 | + | |
− | *能力の中には、[[解決]]時にコストを支払わせるものもあるが、それらは起動型能力ではない([[激情のゴブリン/Frenzied Goblin]]など)。
| + | |
| | | |
| ==ルール== | | ==ルール== |
− | 起動型能力は[[呪文]]を[[唱える]]のと同じような手順で起動されて[[スタック]]に乗る。ただし、[[マナ能力]]である起動型能力は、スタックに乗らずに即座に[[解決]]される。特に書かれていない限り、起動型能力はそのオブジェクトの[[コントローラー]]([[戦場]]以外にあるときは[[オーナー]])だけが、[[優先権]]を持っている時に起動できる。 | + | 起動型能力は[[呪文]]と同じように[[プレイ]]され、[[スタック]]に乗る。[[マナ能力]]である起動型能力は、スタックに乗らずに即座に[[解決]]される。特に書かれていない限り、起動型能力はその[[オブジェクト]]の[[コントローラー]]([[戦場]]以外にあるときは[[オーナー]])だけが起動できる。 |
| | | |
| *一旦[[スタック]]へ能力が乗ってしまえば起動した[[パーマネント]]が[[戦場]]に存在しなくても解決される。 | | *一旦[[スタック]]へ能力が乗ってしまえば起動した[[パーマネント]]が[[戦場]]に存在しなくても解決される。 |
− | *起動型能力は呪文ではない。よって、呪文を[[打ち消す]]呪文や能力(例えば[[対抗呪文/Counterspell]])では打ち消せない。[[もみ消し/Stifle]]や[[押しつぶし/Squelch]]ならば可能。 | + | *起動型能力は呪文ではない。よって、呪文を[[打ち消す]]呪文・能力(例えば[[対抗呪文/Counterspell]])では打ち消せない。[[もみ消し/Stifle]]や[[押しつぶし/Squelch]]ならば可能。 |
− | *「起動は[[ソーサリー]]としてのみ行う。」と書かれている場合、これは起動できるタイミングを定めているだけである。ソーサリーとして扱われるわけではない。[[ソーサリー・タイミング]]の項も参照。 | + | *「この能力は、[[ソーサリー]]を[[唱える|唱えられる]]ときにのみ起動できる」と書かれている場合、これは起動できるタイミングを定めているだけである。ソーサリーとして扱われるわけではない。 |
− | *[[クリーチャー]]の持つ起動型能力は、そのコストに[[タップ・シンボル]]または[[アンタップ・シンボル]]が含まれる場合、[[召喚酔い]]の制約を受ける。 | + | *[[クリーチャー]]の持つ起動型能力は、そのコストに[[タップ・シンボル]]、[[アンタップ・シンボル]]が含まれる場合、[[召喚酔い]]の制約を受ける。 |
− | *起動回数に制約が設けられていない限り、1ターンに何度でも起動できる。 | + | *プレイ回数に制約のある起動型能力の場合、コントローラーが変わってもその制約はそのまま継続する。 |
− | *起動回数に制約のある起動型能力の場合、コントローラーが変わってもその制約はそのまま継続する。
| + | |
− | *「このターンに起動された/that was activated this turn」パーマネントを参照する効果が存在する([[割込み/Cut Short]])。これは、そのパーマネントがその起動型能力をまだ持っているか、その能力を起動したプレイヤーがまだゲームに残っているかを問わず、そのターンに起動された能力の発生源であったパーマネントのことを意味する。
| + | |
− | | + | |
− | ===他のカードの起動型能力を得る===
| + | |
− | [[水銀の精霊/Quicksilver Elemental]]など一部の[[カード]]は、他のカードの持つ起動型能力を得ることができる。
| + | |
− | *この効果は[[種類別]]第6種の[[能力]]追加[[効果]]であり、第3種の[[文章変更効果]]ではない。[[常在型能力]]によって得る場合、他の能力を与える、失わせる効果に[[依存]]する。
| + | |
− | *得た起動型能力がその文章中で自身の[[カード名]]でその[[カード]]自身を示していた場合、それは能力を得たカードのことを示すものとして扱われる({{CR|201.5b}})。
| + | |
− | **そのカード自身を示していない場合は読み替えない。例えば、[[鏡狂の幻/Mirror-Mad Phantasm]]の起動型能力を得たクリーチャーがその能力を起動した場合、そのクリーチャーがライブラリーに切り戻されるが、ライブラリーから見つけるのは「鏡狂の幻」という[[カード名]]のカードである。
| + | |
− | *[[石の死の姉妹/Sisters of Stone Death]]のような一組みの[[関連している能力|関連している起動型能力]]を得た場合、それらは元の能力と同様に関連した能力となる。そのオブジェクトが現在、あるいは過去にどのような能力を持っていようとも、他の能力と関連することはない({{CR|607.5}})。
| + | |
− | **例1:[[マイアの溶接工/Myr Welder]]が自身の能力で[[試作品の扉/Prototype Portal]]を追放した。マイアの溶接工が試作品の扉の起動型能力を起動しても、マイアの溶接工自身の能力で追放したカードのコピーが[[生成]]されることはない。
| + | |
− | **例2:[[水銀の精霊/Quicksilver Elemental]]が[[破滅小径の仲介人/Bane Alley Broker]]の1つ目の起動型能力を使いカードを追放した場合、[[アンタップ]]手段があれば、その2つ目の起動型能力でカードを手札に加えることができる。しかし、次のターンに同じ破滅小径の仲介人から起動型能力を得たとしても、前のターンで追放したカードを2つ目の起動型能力で手札に加えることはできない。
| + | |
− | *[[キーワード能力]]であっても、それが起動型能力であるならばその能力を持つ。
| + | |
− | **[[刻印]]が[[キーワード能力]]であった頃は、起動型の刻印によってカードを[[追放]]すれば、それはそのパーマネントによって「刻印された」ことになっていた。これを利用して[[等時の王笏/Isochron Scepter]]の能力を使って[[マナ総量]]が3以上の[[インスタント]]・カードも[[唱える|唱え]]られた。現在では、これらは関連している能力になっているので不可能である。
| + | |
− | **[[クラス]]・[[エンチャント]]のクラス・レベル棒能力は、[[コスト]]を支払ってレベルを上げる部分だけが得られる。レベルを上げることで得られる常在型能力は含まれない。
| + | |
− | *[[プレインズウォーカー]]の[[忠誠度能力]]を得ても、1[[ターン]]に複数回起動することはできない。複数のプレインズウォーカーから忠誠度能力を得ていたとしても、1つの[[パーマネント]]が起動できる忠誠度能力は1ターンに1回だけである。
| + | |
− | **[[2009年]]9月の総合ルール更新で忠誠度能力が定義されるまでは、1ターンに1回の制限はプレインズウォーカーに課されるルールで能力に制限はなかった。そのため、プレインズウォーカー以外のパーマネントは際限なく起動することができた。
| + | |
− | *[[レオニンのボーラ/Leonin Bola]]のような「自身を[[はずす]]こと」を起動コストとする起動型能力を得た場合、その能力を、その装備品をはずすことにより起動できる。はずすことができるのは能力を与えている装備品だけであり、同名の別の装備品をはずすことはできない。
| + | |
− | *[[詐欺の壁/Wall of Deceit]]のような「[[裏向き]]になる」起動型能力を得ると裏向きにできるが、それ自身が[[変異]]・[[大変異]]を持っていない限り通常は[[表向き]]に戻れない。
| + | |
− | *一部の[[反転カード]]の「[[反転]]する」起動型能力を得ると反転することはできるが、それ自身が反転カードでない限り[[位相]]が変化する以外の意味は特にない。
| + | |
− | *一部の[[変身する両面カード]]の「[[変身]]する」起動型能力を得ることはできるが、それ自身が変身する両面カードでない限り変身できない。
| + | |
− | *[[サイコロ]]を振り結果テーブルに従って処理をする能力は、結果テーブルも含めて1つの能力として得る。
| + | |
| | | |
| ==その他== | | ==その他== |
− | *起動型能力を[[打ち消す]]カードの一覧は[[もみ消し/Stifle#関連カード]]を参照。
| + | *[[音波の炸裂/Sonic Burst]]など、昔の[[インスタント]]や[[ソーサリー]]の中には「〜:・・・」の形式で書かれているものがあるが、これは起動型能力というわけではなく「[[追加コスト]]:効果」の意味である。コストを何度も支払ってその分の効果を得ることはできない。これらのカードは[[オラクル]]で修正されている。 |
− | *[[音波の炸裂/Sonic Burst]]など、昔の[[インスタント]]や[[ソーサリー]]の中には「〜:……」の形式で書かれているものがある({{Gatherer|id=6112|カード画像}})が、これは起動型能力というわけではなく「[[追加コスト]]:効果」の意味である。コストを何度も支払ってその分の効果を得ることはできない。これらのカードは[[オラクル]]で修正されている。 | + | **現在のオラクルでインスタントやソーサリーが「〜:・・・」の形式で書かれたテキストを持つ場合、それは定義通り起動型能力である。例えば、[[予見]]、[[ボガーダンの鎚/Hammer of Bogardan]]、[[稲妻の嵐/Lightning Storm]]など。 |
− | **現在のオラクルでインスタントやソーサリーが「〜:……」の形式で書かれたテキストを持つ場合、それは定義通り起動型能力である。[[予見]]、[[ボガーダンの鎚/Hammer of Bogardan]]、[[稲妻の嵐/Lightning Storm]]など。 | + | |
| | | |
| ==起動型能力を含むキーワード能力、能力語== | | ==起動型能力を含むキーワード能力、能力語== |
− | [[キーワード能力#起動型能力|キーワード能力一覧]]、[[能力語#能力語一覧|能力語一覧]]を参照。 | + | *[[サイクリング]] / [[タイプ・サイクリング]] |
| + | *[[装備]] |
| + | *[[刻印]] |
| + | *[[忍術]] |
| + | *[[変成]] |
| + | *[[予見]] |
| + | *[[オーラ交換]] |
| + | *[[城砦化]] |
| + | *[[変形]] |
| + | *[[補強]] |
| + | *[[蘇生]] |
| + | |
| + | *[[魂力]] |
| + | *[[壮大]] |
| | | |
| ==参考== | | ==参考== |
56行: |
41行: |
| *[[誘発型能力]] | | *[[誘発型能力]] |
| *[[ルーリング]] | | *[[ルーリング]] |
− |
| |
− | {{#CR:602}}
| |