「黒」を編集中
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死と力の色であり、[[沼]]から[[マナ]]を引き出し[[ゾンビ]]、[[吸血鬼]]や[[デーモン]]を[[召喚]]する。[[青]]と[[赤]]を[[友好色]]とし、[[白]]と[[緑]]を[[対抗色]]とする。略号は'''B'''。 | 死と力の色であり、[[沼]]から[[マナ]]を引き出し[[ゾンビ]]、[[吸血鬼]]や[[デーモン]]を[[召喚]]する。[[青]]と[[赤]]を[[友好色]]とし、[[白]]と[[緑]]を[[対抗色]]とする。略号は'''B'''。 | ||
− | + | [https://magic.wizards.com/ja/articles/archive/making-magic/20150727 再び訪れた黒の中で]によれば、黒は力を求める利己的な色である。黒は世界を弱肉強食的なものだと考えており、力無き弱者は強者の犠牲となるが、十分な力を持った強者は欲しいものを何でも手に入れられると考えている。故に黒は弱肉強食の世界で幸福を掴むためには力が一番大事だと考えており、また力を始めとする欲しいものを手に入れるためには手段を選ばず、必要とあれば何でも(自分であれ他者であれ)犠牲にする。 | |
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+ | こうした性質から、黒は死、アンデッド、畏怖、悲しみ/抑うつ、苦痛、拷問、闇、疫病、腐敗/衰退、寄生、昆虫/蜘蛛、害獣、汚職、不純/汚染、減少、偽り、操作、(計画的な)破壊、処刑、自他を含めた犠牲、などの他の色が忌み嫌うが黒にとっては効率的な手段を用いており、またそれに対する倫理的な批判を気にしない現実主義、利己主義、道徳外、マキャベリズム、個人主義、自己陶酔的といった性格を持つ。これらが黒が表すものとされる。 | ||
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+ | 5色の中で特に邪悪性が強い(善の面をほぼ含まない)ことから、他の色と明確に区別されて「悪」のデザインに用いられることがままある。個々のカードではもちろんのこと、黒をテーマにした[[エキスパンション]]である[[トーメント]]や、逆に他の色と比べて孤立した[[ジャッジメント]]や[[アヴァシンの帰還]]など、[[カード・セット]]のテーマに反映されることもある。 | ||
− | == | + | ==色の役割== |
[[ライフ]]の[[支払う|支払い]]、[[クリーチャー]]の[[生け贄に捧げる|生け贄]]、[[手札]]を[[捨てる]]などの[[コスト]]を求めたり、敵味方双方にそれらを強いるなど[[スーサイド|ハイリスク]]なカードの多さが特色。 | [[ライフ]]の[[支払う|支払い]]、[[クリーチャー]]の[[生け贄に捧げる|生け贄]]、[[手札]]を[[捨てる]]などの[[コスト]]を求めたり、敵味方双方にそれらを強いるなど[[スーサイド|ハイリスク]]なカードの多さが特色。 | ||
;[[クリーチャー]] | ;[[クリーチャー]] | ||
− | :得意な[[キーワード能力]]は、[[接死]]、[[絆魂]]、[[威迫]]。1番手では無いが、[[飛行]]、[[先制攻撃]]、[[速攻]]、[[破壊不能]] | + | :得意な[[キーワード能力]]は、[[接死]]、[[絆魂]]、[[威迫]]。1番手では無いが、[[飛行]]、[[先制攻撃]]、[[速攻]]、[[破壊不能]]なども有している。キーワード以外では[[シェイド]][[能力]]が定番。一方で[[ペナルティ能力]]として「[[タップ]]状態で[[戦場に出る]]」「[[ブロック (ルール用語)|ブロック]]できない」などを持つことが多い。[[クリーチャー・タイプ]]には[[種族]]では、ゾンビ、[[吸血鬼]]、[[ホラー]]、[[デーモン]]など、[[職業]]では[[戦士]]、[[ならず者]]、[[暗殺者]]などが象徴的。また、[[白]]のものと対になるような[[騎士]]や[[クレリック]]が少数存在し([[白騎士/White Knight]]に対する[[黒騎士/Black Knight]]など)、それらも黒の象徴の一つと言える。 |
:クリーチャーの除去に最も長けており、[[破壊]]、マイナス[[修整]]、生け贄に捧げさせる([[布告]])と様々な方法を持つ。直接[[ダメージ]]も[[ドレイン]]という形で存在する。 | :クリーチャーの除去に最も長けており、[[破壊]]、マイナス[[修整]]、生け贄に捧げさせる([[布告]])と様々な方法を持つ。直接[[ダメージ]]も[[ドレイン]]という形で存在する。 | ||
;[[アーティファクト]] | ;[[アーティファクト]] | ||
− | : | + | :墓地から[[手札]]に[[戻す|戻し]]たり、リアニメイトが得意。原則的に除去は不可能。[[秘宝の破滅/Relic Bane]]や、[[工匠の呪詛/Artificer's Hex]]のような間接的にアーティファクトを妨害するカードがメインだが、直接対処できるカードもごく少数ながら過去に存在していた([[Gate to Phyrexia]]、[[ファイレクシアへの貢ぎ物/Phyrexian Tribute]]、[[異形の騒霊/Xenic Poltergeist]]など)。 |
;[[エンチャント]] | ;[[エンチャント]] | ||
− | :基本的に[[シナジー]] | + | :基本的に[[シナジー]]を形成しない。ピンポイントでは除去できないが、[[陰謀団の先手ブレイズ/Braids, Cabal Minion]]や[[狂気堕ち/Descent into Madness]]のような全員を巻き込むような形で除去できるタイプのカードは稀に登場する。 |
;[[土地]] | ;[[土地]] | ||
:沼を[[サーチ]]したり沼を参照して効果を大きくするカードや、土地を沼にしてしまうカードがある。[[土地破壊]]は赤に次ぎ得意。 | :沼を[[サーチ]]したり沼を参照して効果を大きくするカードや、土地を沼にしてしまうカードがある。[[土地破壊]]は赤に次ぎ得意。 | ||
− | ;[[プレインズウォーカー]] | + | ;[[プレインズウォーカー (カード・タイプ)|プレインズウォーカー]] |
:直接的な[[除去]]が可能。 | :直接的な[[除去]]が可能。 | ||
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:[[最悪の恐怖/Worst Fears]]など[[他のプレイヤーをコントロールする]]効果、[[Word of Command]]や[[豪華の王、ゴンティ/Gonti, Lord of Luxury]]など他のプレイヤーのカードを”奪う”効果も色の役割としてもっている。 | :[[最悪の恐怖/Worst Fears]]など[[他のプレイヤーをコントロールする]]効果、[[Word of Command]]や[[豪華の王、ゴンティ/Gonti, Lord of Luxury]]など他のプレイヤーのカードを”奪う”効果も色の役割としてもっている。 | ||
− | + | ===色の役割の変更=== | |
;[[マスクス・ブロック]]~[[神河ブロック]]([[1999年]]-[[2004年]]頃) | ;[[マスクス・ブロック]]~[[神河ブロック]]([[1999年]]-[[2004年]]頃) | ||
:黒を代表するカードの1枚であり、一時的な[[マナ加速]]といえば黒と言わしめた[[暗黒の儀式/Dark Ritual]]が[[メルカディアン・マスクス]]を最後に[[再録]]されず、[[煮えたぎる歌/Seething Song]]など[[赤]]へ移行。[[時のらせんブロック]]で例外的に登場するも一時的マナ加速カードそのものがあまり登場しなくなっていった。 | :黒を代表するカードの1枚であり、一時的な[[マナ加速]]といえば黒と言わしめた[[暗黒の儀式/Dark Ritual]]が[[メルカディアン・マスクス]]を最後に[[再録]]されず、[[煮えたぎる歌/Seething Song]]など[[赤]]へ移行。[[時のらせんブロック]]で例外的に登場するも一時的マナ加速カードそのものがあまり登場しなくなっていった。 | ||
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;[[基本セット2013]]~[[基本セット2014]]([[2012年]]-[[2015年]]頃) | ;[[基本セット2013]]~[[基本セット2014]]([[2012年]]-[[2015年]]頃) | ||
:タフネスよりパワーが高い[[頭でっかち]]のクリーチャーが多かったが、色の役割が多く被っている赤との差別化を図るために[[ドラゴンの迷路]]、[[基本セット2013]]頃からタフネス偏重のクリーチャーも増やす方針となった。<ref>[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/making-magic/dragon-along-2013-04-17 Dragon Along]/[https://magic.wizards.com/ja/articles/archive/making-magic/%E3%83%89%E3%83%A9%E3%82%B4%E3%83%B3%E3%81%A8%E3%81%A8%E3%82%82%E3%81%AB-2013-05-01 ドラゴンとともに](Making Magic 2013年4月22日 Mark Rosewater著)</ref><ref>[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/latest-developments/m14versing-2013-07-19 M14versing]/[https://mtg-jp.com/reading/translated/ld/0004143/ マルチバース劇場・『基本セット2014』編](Latest Developments 2013年7月19日 [[Sam Stoddard]]著)</ref> | :タフネスよりパワーが高い[[頭でっかち]]のクリーチャーが多かったが、色の役割が多く被っている赤との差別化を図るために[[ドラゴンの迷路]]、[[基本セット2013]]頃からタフネス偏重のクリーチャーも増やす方針となった。<ref>[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/making-magic/dragon-along-2013-04-17 Dragon Along]/[https://magic.wizards.com/ja/articles/archive/making-magic/%E3%83%89%E3%83%A9%E3%82%B4%E3%83%B3%E3%81%A8%E3%81%A8%E3%82%82%E3%81%AB-2013-05-01 ドラゴンとともに](Making Magic 2013年4月22日 Mark Rosewater著)</ref><ref>[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/latest-developments/m14versing-2013-07-19 M14versing]/[https://mtg-jp.com/reading/translated/ld/0004143/ マルチバース劇場・『基本セット2014』編](Latest Developments 2013年7月19日 [[Sam Stoddard]]著)</ref> | ||
− | :[[恐怖/Terror]]や[[闇への追放/Dark Banishing]]のような、黒いクリーチャーを[[対象]]にできない黒の除去が多かったため、色が黒というだけで1つの[[除去耐性]] | + | :[[恐怖/Terror]]や[[闇への追放/Dark Banishing]]のような、黒いクリーチャーを[[対象]]にできない黒の除去が多かったため、色が黒というだけで1つの[[除去耐性]]とされていた(黒以外という制限は、特色である自己中心的思想のためである)。[[破滅の刃/Doom Blade]]が[[基本セット2014]]を最後に[[再録]]落ちした後はそのタイプの制限を持つ強力な除去はほぼ登場していない。 |
;[[カラデシュ・ブロック]]([[2016年]]頃) | ;[[カラデシュ・ブロック]]([[2016年]]頃) | ||
:不死性を再現する[[再生]]を得意としていたが、使用廃止に従って[[カラデシュ]]の頃から一時的な破壊不能付与に替わっている。 | :不死性を再現する[[再生]]を得意としていたが、使用廃止に従って[[カラデシュ]]の頃から一時的な破壊不能付与に替わっている。 | ||
− | + | *[[2018年]]から、[[瞬速]]を[[緑]]に次いだ第2色とすることが試されている<ref>[https://mtg-jp.com/reading/translated/mm/0030293/ 選択せよ その1](Making Magic 2018年2月5日) - 問15の解説</ref><ref>[https://markrosewater.tumblr.com/post/171866347298/youve-stated-that-rd-is-experimenting-with Blogatog](Mark RosewaterのBlog 2018年3月14日)</ref><ref>[https://twitter.com/EthanFleischer/status/1012542702615851010 @EthanFleischer]([[Ethan Fleischer]]のTwitter 2018年6月29日)</ref>。 | |
− | + | *[[ドミナリア]]及び[[ラヴニカのギルド]]では、それまではライフを[[失う]]効果で表現されてきたカードがダメージを与える形でデザインされている。これはフレーバーと、ルール上ほぼ同じ挙動を示すものに異なる表現を用いる必要があるかというバランスに関する実験的変更であり<ref>[https://markrosewater.tumblr.com/post/178099830023/i-really-hope-wizards-goes-back-to-life-loss Blogatog](Mark RosewaterのBlog 2018年9月15日)</ref>、今後定着するかはまだ未定である。 | |
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− | *[[2018年]]から、[[瞬速]]を[[ | + | |
− | *[[ドミナリア]]及び[[ラヴニカのギルド]]では、それまではライフを[[失う]] | + | |
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==その他== | ==その他== | ||
− | *黒が[[デッキ]]に[[タッチ]] | + | *黒が[[デッキ]]に[[タッチ]]されると、ダーク〜という名前が冠せられることが多い(例:[[ダークファイアーズ]]、[[トリコロール#タルキール覇王譚ブロック+マジック・オリジン+戦乱のゼンディカー・ブロック期|ダークジェスカイ]])。 |
− | *マジックの色とは関係ないが、[[コモン]]カードと[[基本土地]]の[[エキスパンション・シンボル]] | + | *マジックの色とは関係ないが、[[コモン]]カードと[[基本土地]]の[[エキスパンション・シンボル]]は黒色である。また、[[エキスパンション]]や一部の[[基本セット]]などのカードの外枠は黒色である(→[[黒枠]])。 |
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==脚注== | ==脚注== | ||
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<references /> | <references /> | ||
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*[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/making-magic/black-revisited-2015-07-27 In the Black Revisited]/[https://magic.wizards.com/ja/articles/archive/making-magic/20150727 再び訪れた黒の中で](Making Magic 2015年7月27日 Mark Rosewater著 [[米村薫]]訳) | *[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/making-magic/black-revisited-2015-07-27 In the Black Revisited]/[https://magic.wizards.com/ja/articles/archive/making-magic/20150727 再び訪れた黒の中で](Making Magic 2015年7月27日 Mark Rosewater著 [[米村薫]]訳) | ||
*[[用語集]] | *[[用語集]] | ||
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