「唱える」を編集中

提供:MTG Wiki

移動: 案内, 検索
あなたはログインしていません。あなたのIPアドレスはこの項目の履歴に記録されます。
取り消しが可能です。 これが意図した操作であるか、下に表示されている差分を確認し、取り消しを確定させるために、変更を保存してください。
最新版 編集中の文章
17行: 17行:
 
==解説==
 
==解説==
 
===1.呪文をスタックに置く===
 
===1.呪文をスタックに置く===
呪文を唱えることを提示する場合、プレイヤーはまずそのカード(あるいはそのカードのコピー)を元の領域からスタックへと動かす。それはスタックの一番上にあるオブジェクトとなる。プレイヤーは、ルールや効果によって唱えることが認められていない限り、呪文を唱え始めることはできない。通常、いつ、どこから呪文を唱えられるかは[[カード・タイプ]]ごとにルールによって許可されているが、ルールや効果によってそれが拡張されることがある([[#唱えてもよい]])。あるいはルールや効果によって呪文を唱えることが制限されることもある([[#呪文を唱えることの制限]])。[[分割カード]]や[[当事者カード]]など唱える際に特性を選択する必要がある場合、それはカードをスタックに移動させる前に選択する([[#代替の特性があるカードの扱い]])。
+
呪文を唱えることを提示する場合、プレイヤーはまずそのカード(あるいはそのカードのコピー)を元の領域からスタックへと動かす。それはスタックの一番上にあるオブジェクトとなる。プレイヤーは、ルールや効果によって唱えることが認められていない限り、呪文を唱え始めることはできない。通常、いつ、どこから呪文を唱えられるかは[[カード・タイプ]]ごとにルールによって許可されているが、ルールや効果によってそれが拡張されることがある([[#唱える領域やタイミングの拡張]])。あるいはルールや効果によって呪文を唱えることが制限されることもある([[#呪文を唱えることの制限]])。[[分割カード]]や[[当事者カード]]など唱える際に特性を選択する必要がある場合、それはカードをスタックに移動させる前に選択する([[#代替の特性があるカードの扱い]])。
  
 
*[[インスタント]]は、[[優先権]]を持っていれば手札から唱えることができる。
 
*[[インスタント]]は、[[優先権]]を持っていれば手札から唱えることができる。
 
*[[ソーサリー]]、[[クリーチャー]]、[[アーティファクト]]、[[エンチャント]]、[[プレインズウォーカー]]、[[バトル]]は、優先権を持っており、自分のメイン・フェイズで、スタックが空の間に手札から唱えることができる。
 
*[[ソーサリー]]、[[クリーチャー]]、[[アーティファクト]]、[[エンチャント]]、[[プレインズウォーカー]]、[[バトル]]は、優先権を持っており、自分のメイン・フェイズで、スタックが空の間に手札から唱えることができる。
*[[土地]]は他の[[カード・タイプ]]を持っていても、呪文として唱えることはできない({{CR|300.2a}})
+
*[[土地]]は他の[[カード・タイプ]]を持っていても、呪文として唱えることはできない({{CR|300.2a}})。例として、[[ドライアドの東屋/Dryad Arbor]]は[[マナ・コストを支払うことなく唱える]]効果でも唱えることはできない。
**例:[[ドライアドの東屋/Dryad Arbor]]は[[マナ・コストを支払うことなく唱える]]効果でも唱えることはできない。
+
  
 
===2.呪文の選択を行う===
 
===2.呪文の選択を行う===
28行: 27行:
 
*[[モード]]を持つ呪文の場合、プレイヤーはモードの選択を行う。
 
*[[モード]]を持つ呪文の場合、プレイヤーはモードの選択を行う。
 
*プレイヤーがその呪文に他のカードを[[連繋]]したい場合、そのカードを手札から公開する。
 
*プレイヤーがその呪文に他のカードを[[連繋]]したい場合、そのカードを手札から公開する。
*そのカードが[[バイバック]]や[[キッカー]]といった選択式の[[追加コスト]]や、[[フラッシュバック]]や[[マッドネス]]など[[代替コスト]]を持っている場合、プレイヤーはそのコストのうちどれを払うかを宣言する({{CR|601.2f}})。単一の呪文に対し、複数の代替法で唱えたり、あるいは代替コストを支払ったりすることはできない。
+
*そのカードが[[バイバック]]や[[キッカー]]といった選択式の[[追加コスト]]や、[[フラッシュバック]]や[[マッドネス]]など[[代替コスト]]を持っている場合、、プレイヤーはそのコストのうちどれを払うかを宣言する({{CR|601.2f}})。単一の呪文に対し、複数の代替法で唱えたり、あるいは代替コストを支払ったりすることはできない。
*マナ・コストに含まれる([[X]])など、その呪文が、唱える間に支払う可変のコストを持つ場合、プレイヤーはその値を宣言する。その数字が、そのプレイヤーが後でその呪文の宣言中あるいは解決中に行う選択によってその呪文の文章中で定義されている場合、プレイヤーはその選択をこの時点で行う。
+
*マナ・コストに含まれる{X}など、その呪文が、唱える間に支払う可変のコストを持つ場合、プレイヤーはその値を宣言する。その数字が、そのプレイヤーが後でその呪文の宣言中あるいは解決中に行う選択によってその呪文の文章中で定義されている場合、プレイヤーはその選択をこの時点で行う。
 
*その呪文を唱える間に支払うコストに[[混成マナ・シンボル]]が含まれている場合、プレイヤーは混成でないマナでどう支払うかを宣言する。
 
*その呪文を唱える間に支払うコストに[[混成マナ・シンボル]]が含まれている場合、プレイヤーは混成でないマナでどう支払うかを宣言する。
 
*その呪文を唱える間に支払うコストに[[ファイレクシア・マナ]]が含まれている場合、プレイヤーはそれらの各シンボルごとに2点のライフを支払うかその色のマナを支払うかを宣言する。
 
*その呪文を唱える間に支払うコストに[[ファイレクシア・マナ]]が含まれている場合、プレイヤーはそれらの各シンボルごとに2点のライフを支払うかその色のマナを支払うかを宣言する。
49行: 48行:
  
 
対象として適正であれば、[[解決]]時に[[効果]]が発揮されないとしても対象として選ぶことができる。
 
対象として適正であれば、[[解決]]時に[[効果]]が発揮されないとしても対象として選ぶことができる。
*例:「クリーチャー1体を対象とし、それをタップする。」という効果を持つ[[圧点/Pressure Point]]を既にタップ状態のクリーチャーに唱えてもよいし、「プレイヤー1人を対象とする。そのプレイヤーはカードを2枚捨てる。」という効果を持つ[[精神腐敗/Mind Rot]]を手札が1枚以下のプレイヤーに唱えてもよい。
+
例:「クリーチャー1体を対象とし、それをタップする。」という効果を持つ[[圧点/Pressure Point]]を既にタップ状態のクリーチャーに唱えてもよいし、「プレイヤー1人を対象とする。そのプレイヤーはカードを2枚捨てる。」という効果を持つ[[精神腐敗/Mind Rot]]を手札が1枚以下の対戦相手に唱えてもよい。
  
 
===4.割り振りを選ぶ===
 
===4.割り振りを選ぶ===
61行: 60行:
 
具体的にはある方法で唱えるなら必要な追加コストや代替コストを支払わないことを選んだり、特定の性質の呪文を唱えてもよい効果を利用し、唱える際の選択でその特定の性質でなくなったりする場合がある。
 
具体的にはある方法で唱えるなら必要な追加コストや代替コストを支払わないことを選んだり、特定の性質の呪文を唱えてもよい効果を利用し、唱える際の選択でその特定の性質でなくなったりする場合がある。
 
*[[総くずれ/Rout]]は「あなたが総くずれを唱えるためにさらに(2)を支払うなら、あなたは総くずれを、瞬速を持っているかのように唱えてもよい。」を持つ。あなたは[[インスタント・タイミング]]で総くずれを唱え始めたが、追加コストを支払うことを選ばなかった。その呪文の提示は不正となる。
 
*[[総くずれ/Rout]]は「あなたが総くずれを唱えるためにさらに(2)を支払うなら、あなたは総くずれを、瞬速を持っているかのように唱えてもよい。」を持つ。あなたは[[インスタント・タイミング]]で総くずれを唱え始めたが、追加コストを支払うことを選ばなかった。その呪文の提示は不正となる。
*[[夢の巣のルールス/Lurrus of the Dream-Den]]は「あなたの各ターンの間、あなたはあなたの墓地から[[マナ総量]]が2以下の[[パーマネント呪文]]を1つ唱えてもよい。」という能力を持つ。あなたはこの[[効果]]でマナ・コストが(X)の[[石とぐろの海蛇/Stonecoil Serpent]]を墓地から唱えることを宣言した。唱え始める時点では石とぐろの海蛇のマナ総量は0なので適正だが、Xを3以上に指定すると「マナ総量が2以下のパーマネント呪文」ではなくなるため、その呪文の提示は不正となる。
+
*[[夢の巣のルールス/Lurrus of the Dream-Den]]は「あなたの各ターンの間、あなたはあなたの墓地から[[マナ総量]]が2以下の[[パーマネント]]呪文を1つ唱えてもよい。」という能力を持つ。あなたはこの[[効果]]でマナ・コストが(X)の[[石とぐろの海蛇/Stonecoil Serpent]]を墓地から唱えることを宣言した。唱え始める時点では石とぐろの海蛇のマナ総量は0なので適正だが、Xを3以上に指定すると「マナ総量が2以下のパーマネント呪文」ではなくなるため、その呪文の提示は不正となる。
  
 
この段階で適正な呪文だと判断されたなら、その呪文のコストを決定して支払う間や、呪文や唱えられたあとに、ルールや効果がその呪文を唱えることを不正なものにしても関係ない。({{CR|601.5}})。
 
この段階で適正な呪文だと判断されたなら、その呪文のコストを決定して支払う間や、呪文や唱えられたあとに、ルールや効果がその呪文を唱えることを不正なものにしても関係ない。({{CR|601.5}})。
88行: 87行:
 
プレイヤーはその総コストを支払う。まず、無作為の要素やライブラリーから公開領域にオブジェクトを動かすことを含まないすべてのコストを任意の順で支払う。その後、残りのすべてのコストを任意の順で支払う。一部分だけ支払うことは許されない。それらのうち支払うことのできないものを支払うことは選べない。
 
プレイヤーはその総コストを支払う。まず、無作為の要素やライブラリーから公開領域にオブジェクトを動かすことを含まないすべてのコストを任意の順で支払う。その後、残りのすべてのコストを任意の順で支払う。一部分だけ支払うことは許されない。それらのうち支払うことのできないものを支払うことは選べない。
  
*「無作為の要素やライブラリーから公開領域にオブジェクトを動かすことを含むコスト」とは、どちらかといえば[[起動型能力]]のためのルールで[[弧炎撒き/Arc-Slogger]]や[[クレイ・ゴーレム/Clay Golem]]のコストを指す。
+
コストの支払いの順番は適正にプレイしているなら通常は気にする必要は無いが、[[召集]]などコストの支払い方を変える能力を呪文に与える[[常在型能力]]を与えるパーマネントが絡むと問題がある場合があるので注意。
  
コストの支払いの順番は適正にプレイしているなら通常は気にする必要は無いが、[[召集]]などコストの支払い方を変える能力を呪文に与える[[常在型能力]]を持つ[[パーマネント]]が絡むと問題がある場合があるので注意。
+
*マナ・コストが(1)(黒)でクリーチャー1体を生け贄に捧げる追加コストを持つ[[祭壇の刈り取り/Altar's Reap]]を唱える。ここで、あなたの黒の呪文を唱えるためのコストを(1)減らす効果を持つ[[雷景学院の使い魔/Thunderscape Familiar]]をこのコストとして生け贄に捧げた場合、呪文の総コストは[[#6.総コストの決定|#6]]の時点で「固定」されているので、祭壇の刈り取りのコストは(1)(黒)になることはなく、(黒)となったままである。
 
+
*同様に祭壇の刈り取りを唱える。「あなたが唱えてクリーチャーでないすべての呪文は召集を持つ。」効果を持つ[[セゴビアの海暴君、カエトス/Caetus, Sea Tyrant of Segovia]]をこの追加コストとして生け贄に捧げた場合、祭壇の刈り取りは召集を持たないので(1)(黒)をクリーチャーの[[タップ]]で支払うことはできない。先にマナのコストをクリーチャーのタップで支払ってから、カエトスを生け贄に捧げることは可能である。
*例:マナ・コストが(1)(黒)でクリーチャー1体を生け贄に捧げる追加コストを持つ[[祭壇の刈り取り/Altar's Reap]]を唱える。ここで、あなたの黒の呪文を唱えるためのコストを(1)減らす効果を持つ[[雷景学院の使い魔/Thunderscape Familiar]]をこのコストとして生け贄に捧げた場合、呪文の総コストは[[#6.総コストの決定|#6]]の時点で「固定」されているので、祭壇の刈り取りのコストは(1)(黒)になることはなく、(黒)となったままである。
+
*「無作為の要素やライブラリーから公開領域にオブジェクトを動かすことを含むコスト」とは、どちらかといえば[[起動型能力]]のためのルールで[[クレイ・ゴーレム/Clay Golem]]や[[弧炎撒き/Arc-Slogger]]のコストを指す。
*例:同様に祭壇の刈り取りを唱える。「あなたが唱えてクリーチャーでないすべての呪文は召集を持つ。」効果を持つ[[セゴビアの海暴君、カエトス/Caetus, Sea Tyrant of Segovia]]をこの追加コストとして生け贄に捧げた場合、祭壇の刈り取りは召集を持たないので(1)(黒)をクリーチャーの[[タップ]]で支払うことはできない。先にマナのコストをクリーチャーのタップで支払ってから、カエトスを生け贄に捧げることは可能である。
+
  
 
===9.唱える手順の完了===
 
===9.唱える手順の完了===
 
[[#1.呪文をスタックに置く|#1]]から[[#8.コストの支払い|#8]]で示された手順が完了したら、その呪文が唱えられるに際してその呪文の特性を変更する効果が適用される。その後、その呪文は唱えられたことになる。呪文が唱えられたこと、あるいはスタックに積まれたことによる誘発型能力は、この時点で誘発する。その呪文のコントローラーがそれを唱える前に優先権を持っていた場合、そのプレイヤーは優先権を得る。
 
[[#1.呪文をスタックに置く|#1]]から[[#8.コストの支払い|#8]]で示された手順が完了したら、その呪文が唱えられるに際してその呪文の特性を変更する効果が適用される。その後、その呪文は唱えられたことになる。呪文が唱えられたこと、あるいはスタックに積まれたことによる誘発型能力は、この時点で誘発する。その呪文のコントローラーがそれを唱える前に優先権を持っていた場合、そのプレイヤーは優先権を得る。
*「その呪文が唱えられるに際してその呪文の特性を変更する効果」に該当する効果は、[[ドクター・フー統率者デッキ]]現在[[大渦を操る者、イドリス/Yidris, Maelstrom Wielder]]の[[続唱]]を与える[[継続的効果]]のみ。
+
*「その呪文が唱えられるに際してその呪文の特性を変更する効果」に該当する効果は[[大渦を操る者、イドリス/Yidris, Maelstrom Wielder]]の[[続唱]]を与える[[継続的効果]]のみ。
 +
 
 +
==唱える領域やタイミングの拡張==
 +
[[ルール]]や[[効果]]によって、インスタント以外の呪文でも[[インスタントタイミング]]で唱えることができたり、手札以外の領域から呪文を唱えたり、[[解決中に呪文を唱える]]ことを許可されたりする。
  
==唱えてもよい==
 
[[ルール]]や[[効果]]が「唱えてもよい」「カードをプレイしてもよい」と指示している場合、通常の[[カード・タイプ]]毎に決められたルール以外のタイミングや、手札以外の領域から呪文を唱えることができる。
 
 
*[[キーワード能力]]の[[瞬速]]を持つカードは、インスタントでなくても優先権を持っていれば唱えることができる。
 
*[[キーワード能力]]の[[瞬速]]を持つカードは、インスタントでなくても優先権を持っていれば唱えることができる。
 
*キーワード能力の[[フラッシュバック]]や[[回顧]]などは、カードを手札ではなく[[墓地]]から唱えることを許可する。
 
*キーワード能力の[[フラッシュバック]]や[[回顧]]などは、カードを手札ではなく[[墓地]]から唱えることを許可する。
 
+
*キーワード能力の[[マッドネス]][[続唱]]他、一部の呪文や能力はその[[解決]]中に呪文を唱えるよう指示する({{CR|608.2g}})。それらの呪文は[[スタック]]で解決中の呪文や能力の上に置かれ、[[#定義]]に従って通常と同じように唱えられる。ただし、唱え終わった後にプレイヤーが優先権を得ることはない。唱え終わった後は、現在解決中の呪文や能力の解決を続ける。ここに、これと同様に他の呪文を唱えることが含まれることもありうる。通常、解決中にはそれ以外の呪文を唱えたり能力を起動したりはできない。
[[常在型能力]]による[[継続的効果]]や、[[呪文]][[能力]]の解決時に発生する効果で「このターン、唱えてもよい」「このカードが追放されている限り唱えてもよい」など期間が設けられているなら、通常その呪文を唱えられるタイミングのときにのみその呪文を唱えることができる。
+
**「唱えてもよい」と書かれた効果でも、それが[[未来予知/Future Sight]]のように[[常在型能力]]によるものであったり、「このターン」「このカードが追放されている限り」など期間が設けられているなら、それは呪文や能力の解決中に唱えることを指示しているわけではない。それらは通常のカード・タイプによる許可に従って唱える必要がある。
*[[未来予知/Future Sight]]は「あなたは、あなたのライブラリーの一番上から土地をプレイしても呪文を唱えてもよい。」という能力を持つ。ライブラリーの一番上がクリーチャー・カードであったなら、あなたは通常クリーチャー・呪文を唱えるのと同様に、あなたが優先権を持っていてあなたのメイン・フェイズの間でスタックが空であるときにのみ、ライブラリーからそれを唱えられる。
+
*[[追放]]領域にある[[裏向き]]のカードの中から特定の性質を持つ呪文を唱えることを許可する効果が存在する([[豪華の王、ゴンティ/Gonti, Lord of Luxury]]など)。プレイヤーは、追放領域にあるその裏向きのカードを見ることができる場合にのみ、その種の呪文を唱え始めることができる({{CR|601.3f}})
*[[無謀なる衝動/Reckless Impulse]]は「あなたのライブラリーの一番上にあるカード2枚を追放する。次のあなたのターンの終了時まで、あなたはそれらのカードをプレイしてもよい。」という[[効果]]を持つ。あなたは無謀なる衝動の解決時に追放されたカードを唱えるのではなく、解決された後、通常と同じタイミングで追放領域からそれらを唱えられる。
+
**例:[[情け無用のケイヤ/Kaya the Inexorable]]の与える[[紋章]]は、あなたが[[表面]]を見ることのできない裏向きで追放されているカードを唱えることはできない。
 
+
キーワード能力の[[マッドネス]][[続唱]]他、一部の呪文や能力はその[[解決]]中に呪文を唱えるよう指示する({{CR|608.2g}})。それらの呪文は[[スタック]]で解決中の呪文や能力の上に置かれ、[[#定義]]に従って通常と同じように唱えられる。ただし、唱え終わった後にプレイヤーが優先権を得ることはない。唱え終わった後は、現在解決中の呪文や能力の解決を続ける。通常、解決中にはそれ以外の呪文を唱えたり能力を起動したりはできない。詳しくは'''[[解決中に呪文を唱える]]'''を参照。
+
  
 
===呪文を唱えることの制限===
 
===呪文を唱えることの制限===
 
[[マジックの黄金律]]により、「できない」は「できる」に勝つ。ルールや効果が呪文を唱えることを「できない」としているなら、呪文を唱える事を許可するルールや効果があっても唱えることは出来ない。ただし、特定の性質を持つ呪文を唱えることが効果によって禁止されている場合でも、その呪文を示している間にその性質を変える選択ができ、それにより唱えることが禁止されなくなるなら、唱え始めることができる({{CR|601.3a}})。
 
[[マジックの黄金律]]により、「できない」は「できる」に勝つ。ルールや効果が呪文を唱えることを「できない」としているなら、呪文を唱える事を許可するルールや効果があっても唱えることは出来ない。ただし、特定の性質を持つ呪文を唱えることが効果によって禁止されている場合でも、その呪文を示している間にその性質を変える選択ができ、それにより唱えることが禁止されなくなるなら、唱え始めることができる({{CR|601.3a}})。
 
*例:[[時を解す者、テフェリー/Teferi, Time Raveler]]は「各対戦相手はそれぞれ、自分がソーサリーを唱えられるときにのみ呪文を唱えられる。」という能力を持つ。対戦相手は、カードが瞬速を持っていてもそれをソーサリーを唱えられる時にしか唱えることができない。また[[雷電支配/Electrodominance]]などによって[[解決中に呪文を唱える]]よう許可されても、それを唱えることはできない。
 
*例:[[時を解す者、テフェリー/Teferi, Time Raveler]]は「各対戦相手はそれぞれ、自分がソーサリーを唱えられるときにのみ呪文を唱えられる。」という能力を持つ。対戦相手は、カードが瞬速を持っていてもそれをソーサリーを唱えられる時にしか唱えることができない。また[[雷電支配/Electrodominance]]などによって[[解決中に呪文を唱える]]よう許可されても、それを唱えることはできない。
*例:[[虚空の選別者/Void Winnower]]は「あなたの対戦相手はマナ総量が偶数の呪文を唱えられない。」という能力を持つ。その場合でも、対戦相手は[[マナ・コスト]]が(X)()()であり[[マナ総量]]が2である[[とどろく雷鳴/Rolling Thunder]]を唱え始めることができる。これは[[X]]の値の選択によっては、その呪文のマナ総量が奇数に変わることがありうるからである。マナ総量が偶数になるような選択をしたなら、不正な呪文の提示として巻き戻される。
+
*例:[[虚空の選別者/Void Winnower]]は「あなたの対戦相手はマナ総量が偶数の呪文を唱えられない。」という能力を持つ。その場合でも、対戦相手は[[マナ・コスト]]が(X)(R)(R)であり[[マナ総量]]が2である[[とどろく雷鳴/Rolling Thunder]]を唱え始めることができる。これは[[X]]の値の選択によっては、その呪文のマナ総量が奇数に変わることがありうるからである。マナ総量が偶数になるような選択をしたなら、不正な呪文の提示として巻き戻される。
  
 
===「瞬速を持っているかのように」の扱い===
 
===「瞬速を持っているかのように」の扱い===
カードによっては、その呪文を提示しなければ瞬速を持っているの[[かのように]]唱える事が出来るか分からないものがある。それらは例外として唱え始めることができる。呪文を提示し終えた後に適正な選択をしなかったら、不正な呪文として巻き戻される。
+
カードによっては、その呪文を提示しなければ瞬速を持っているのかのように唱える事が出来るか分からないものがある。それらは例外として唱え始めることができる。呪文を提示し終えた後に適正な選択をしなかったら、不正な呪文として巻き戻される。
 
*特定の性質を持つ呪文を[[瞬速]]を持つかのように唱えることが効果によって認められている場合、呪文を示している間にその呪文の性質を変える選択ができ、それにより効果が適用されるようになるなら、その呪文を瞬速を持つかのように唱え始めることができる({{CR|601.3b}})。
 
*特定の性質を持つ呪文を[[瞬速]]を持つかのように唱えることが効果によって認められている場合、呪文を示している間にその呪文の性質を変える選択ができ、それにより効果が適用されるようになるなら、その呪文を瞬速を持つかのように唱え始めることができる({{CR|601.3b}})。
**例:[[機を見た護法/Timely Ward]]は「[[統率者]]を対象とするなら、瞬速を持っているかのように唱えてもよい。」という能力を持つため、統率者であるクリーチャーを対象にすることで瞬速を持つかのように唱え始めることができる。
+
**例:[[機を見た護法/Timely Ward]]は「統率者を対象とするなら、瞬速を持っているかのように唱えてもよい。」という
***このルールは元々[[授与]]と[[シガルダの助け/Sigarda's Aid]]との相互作用のために制定されたが、授与のルール変更によって授与は該当しなくなった。総合ルールの例示は古いルールのままなので注意。
+
**このルールは元々[[授与]]と[[シガルダの助け/Sigarda's Aid]]との相互作用のために制定されたが、授与のルール変更によって授与は該当しなくなった。総合ルールの例示は古いルールのままなので注意。
 
*プレイヤーが[[代替コスト]]や[[追加コスト]]を支払った場合に瞬速を持つかのように呪文を唱えることが効果によって認められている場合、瞬速を持つかのように唱え始めることができる({{CR|601.3c}})。
 
*プレイヤーが[[代替コスト]]や[[追加コスト]]を支払った場合に瞬速を持つかのように呪文を唱えることが効果によって認められている場合、瞬速を持つかのように唱え始めることができる({{CR|601.3c}})。
 
**例:[[総くずれ/Rout]]は、瞬速を持つかのように唱え始めることができる。これは、総くずれの効果が、追加コストを支払えば瞬速を持つかのように唱えることを認めているからである。
 
**例:[[総くずれ/Rout]]は、瞬速を持つかのように唱え始めることができる。これは、総くずれの効果が、追加コストを支払えば瞬速を持つかのように唱えることを認めているからである。
126行: 123行:
  
 
===[[代替の特性]]があるカードの扱い===
 
===[[代替の特性]]があるカードの扱い===
カードの中には、代替の特性(別の特性)/Alternative characteristicで唱えることができるものがある。具体的には、[[分割カード]]、[[変異]]能力を持つカード、[[授与]]を持つカード、一部の[[変身する両面カード]]([[降霊]]や[[見た目以上のもの]]等)、[[モードを持つ両面カード]]、[[当事者カード]]、[[試作カード]]、[[変装]]を持つカードがある。
+
カードの中には、それを唱える際に本来の特性とは別の特性(代替の特性)/Alternative characteristicで唱える、あるいは別の特性で唱えることを選択できるものがある。具体的には、[[分割カード]]、[[変異]]を持つカード、[[授与]]を持つカード、一部の[[変身する両面カード]]([[降霊]]や[[見た目以上のもの]]等)、[[モードを持つ両面カード]]、[[当事者カード]]、[[試作カード]]がある。
  
ルールや効果が「[特性]の呪文を唱えてもよい」と書いてある場合([[イコリア:巨獣の棲処]]より前は「[特性]のカードを唱えてもよい」と書かれているため最新[[オラクル]]を確認すること)、代替の特性を用いて呪文を唱えることが適正かどうかは、本来の特性では無く代替の特性に置き換えて判断される({{CR|601.3e}})。
+
それらの呪文を唱えることが適正かどうかは、'''スタックに置かれる前に'''その別の特性を見て判断される。そのオブジェクトがそれらの特性を持つようになった場合に適用される継続的効果も考慮される({{CR|601.3e}})。
 
*例:[[ガラクの大軍/Garruk's Horde]]は「あなたのライブラリーの一番上からクリーチャー呪文を唱えてもよい。」という能力を持つ。あなたの[[ライブラリーの一番上]]のカードが[[変異]]を持っていてクリーチャーでないカードである場合、あなたは変異能力を用いてクリーチャーとしてそれを唱えてもよい({{CR|708.4}})。
 
*例:[[ガラクの大軍/Garruk's Horde]]は「あなたのライブラリーの一番上からクリーチャー呪文を唱えてもよい。」という能力を持つ。あなたの[[ライブラリーの一番上]]のカードが[[変異]]を持っていてクリーチャーでないカードである場合、あなたは変異能力を用いてクリーチャーとしてそれを唱えてもよい({{CR|708.4}})。
 
*例:[[イゼットの模範、メーレク/Melek, Izzet Paragon]]は「あなたは、あなたのライブラリーの一番上からインスタント呪文とソーサリー呪文を唱えてもよい。」という能力を持つ。あなたのライブラリーの一番上にあるカードが[[当事者カード]]の[[巨人落とし/Giant Killer]]だった場合、あなたはそれを巨人落としとして唱えることはできないが、インスタントである[[切り落とし/Chop Down]]として唱えることはできる。
 
*例:[[イゼットの模範、メーレク/Melek, Izzet Paragon]]は「あなたは、あなたのライブラリーの一番上からインスタント呪文とソーサリー呪文を唱えてもよい。」という能力を持つ。あなたのライブラリーの一番上にあるカードが[[当事者カード]]の[[巨人落とし/Giant Killer]]だった場合、あなたはそれを巨人落としとして唱えることはできないが、インスタントである[[切り落とし/Chop Down]]として唱えることはできる。
 
「それが[特性]であるカードならそれを唱えてもよい」という書き方は唱える選択以前の、そのカードの現在の特性から判断されるため上記のルールとは関係ないため注意。逆に唱える際の選択でその特性以外の代替の特性で唱える事は可能。
 
*例:[[碑出告と開璃/Hidetsugu and Kairi]]は「それがインスタントやソーサリーであるカードなら、それをマナ・コストを支払うことなく唱えてもよい。」という効果を持つ。これによって[[パーマネント・カード]]である当事者カードや、第1面がパーマネントであるモードを持つ両面カードを唱えることは、代替の特性としてインスタントやソーサリーにする事があってもできない。
 
*例:[[勝負服纏い、チャンドラ/Chandra, Dressed to Kill]]は「それが赤であるなら、このターン、あなたはそれを唱えてもよい。」という効果を持つ。そのカードがモードを持つ両面カードの[[火花の学者、ローアン/Rowan, Scholar of Sparks]]であるなら、それを青の[[霜の学者、ウィル/Will, Scholar of Frost]]で唱えてもよい。
 
 
そのオブジェクトが代替の特性を持つようになった場合に適用される継続的効果も考慮される。これにより直感的には不可能であるかのような挙動も発生する。また、これらに関しては[[MTGアリーナ]]で相互作用がサポートされていなかったり、不明瞭な場合が多い。
 
 
*例:[[溺神の信奉者、リーア/Lier, Disciple of the Drowned]]は「あなたの墓地にありインスタントやソーサリーであるすべてのカードはフラッシュバックを持つ。そのフラッシュバック・コストは、そのカードのマナ・コストに等しい。」を持つ。あなたの[[墓地]]に巨人落としがある場合、あなたはそれを巨人落としとして唱えることはできないが、切り落としとして唱える場合はリーアの継続的効果により[[フラッシュバック]]を持つので、唱えることができる。
 
*例:[[溺神の信奉者、リーア/Lier, Disciple of the Drowned]]は「あなたの墓地にありインスタントやソーサリーであるすべてのカードはフラッシュバックを持つ。そのフラッシュバック・コストは、そのカードのマナ・コストに等しい。」を持つ。あなたの[[墓地]]に巨人落としがある場合、あなたはそれを巨人落としとして唱えることはできないが、切り落としとして唱える場合はリーアの継続的効果により[[フラッシュバック]]を持つので、唱えることができる。
**MTGアリーナでは溺神の信奉者、リーア登場の[[2021年]]9月では不可能だったが、[[2022年]]3月7日に実装。
 
 
*例:[[至高の者、ニヴ=ミゼット/Niv-Mizzet, Supreme]]は「あなたの墓地にありちょうど2色でありインスタントやソーサリーであるすべてのカードは[[再活]]を持つ。」という能力を持つ。あなたの墓地に[[火+氷/Fire+Ice]]がある場合、それは唱える際に[[単色]]になるためニヴ=ミゼットの継続的効果を適用することができないため[[再活]]を持たず、唱えることはできない。墓地に[[罪+罰/Crime+Punishment]]がある場合、それは唱える際にちょうど2色になるためニヴ=ミゼットの継続的効果を適用でき、再活を持つ呪文として唱えることができる。
 
*例:[[至高の者、ニヴ=ミゼット/Niv-Mizzet, Supreme]]は「あなたの墓地にありちょうど2色でありインスタントやソーサリーであるすべてのカードは[[再活]]を持つ。」という能力を持つ。あなたの墓地に[[火+氷/Fire+Ice]]がある場合、それは唱える際に[[単色]]になるためニヴ=ミゼットの継続的効果を適用することができないため[[再活]]を持たず、唱えることはできない。墓地に[[罪+罰/Crime+Punishment]]がある場合、それは唱える際にちょうど2色になるためニヴ=ミゼットの継続的効果を適用でき、再活を持つ呪文として唱えることができる。
**MTGアリーナでは[[2024年]]2月時点ではこの相互作用はサポートされていない。各半分が[[単色]]の2色の分割カードは双方とも再活で唱えることができ、各半分が2色の3色の分割カードは再活で唱えることができない。
 
 
===その他===
 
[[追放]]領域にある[[裏向き]]のカードの中から特定の性質を持つ呪文を唱えることを許可する効果が存在する。プレイヤーは、追放領域にあるその裏向きのカードを見ることができる場合にのみ、その種の呪文を唱え始めることができる({{CR|601.3f}})。
 
*例:[[情け無用のケイヤ/Kaya the Inexorable]]は「あなたのアップキープの開始時に、あなたは、あなたの手札からかあなたの墓地からか追放領域にありあなたがオーナーであるカードの中から、伝説の呪文1つを、そのマナ・コストを支払うことなく唱えてもよい。」という[[紋章]]を与える。あなたは[[秘匿]]や[[豪華の王、ゴンティ/Gonti, Lord of Luxury]]によって追放しているカードを(それが伝説であるなら)唱えてもよい。[[ボーマットの急使/Bomat Courier]]のように[[表面]]を見ることができない状態で追放されている裏向きのカードは、例え何らかの理由でそれが伝説である事を知っていたとしても唱えることはできない。
 
  
 
==その他のルール==
 
==その他のルール==
 +
*[[基本セット2010]]で制定されたキーワード処理。Castという概念は、[[リミテッド・エディション]]から存在したものの、[[第6版]]で[[土地]]と同じく[[プレイ]]に統合されたため、長年の間[[廃語]]となっていた。なお、その時の日本語訳は「'''かける'''」であった。第6版ルールでは土地のプレイ、[[起動型能力]]の[[起動]]を含めてすべて「プレイ」と呼んでいた。
 
*必要なコストが支払える限り、1[[ターン]]に唱えることができる呪文の数に[[ルール]]上の制限はない。
 
*必要なコストが支払える限り、1[[ターン]]に唱えることができる呪文の数に[[ルール]]上の制限はない。
 
*呪文を唱える一連の手順の間に[[優先権]]は発生せず、どのプレイヤーも呪文を唱えたり能力を起動したりすることはできない。ただし、マナ能力に限り[[#定義]]の手順6で唱えるプレイヤーのみが起動できる。
 
*呪文を唱える一連の手順の間に[[優先権]]は発生せず、どのプレイヤーも呪文を唱えたり能力を起動したりすることはできない。ただし、マナ能力に限り[[#定義]]の手順6で唱えるプレイヤーのみが起動できる。
 
**例:[[爆片破/Shrapnel Blast]]を唱えることを宣言し、そのコストとして[[アーティファクト]]を[[生け贄に捧げる|生け贄に捧げた]]とする。その間、相手には(自分にも)優先権は発生しないので、「[[対応して]]そのアーティファクトを[[破壊]]し、呪文を無効化する」といった[[プレイング]]はできない。
 
**例:[[爆片破/Shrapnel Blast]]を唱えることを宣言し、そのコストとして[[アーティファクト]]を[[生け贄に捧げる|生け贄に捧げた]]とする。その間、相手には(自分にも)優先権は発生しないので、「[[対応して]]そのアーティファクトを[[破壊]]し、呪文を無効化する」といった[[プレイング]]はできない。
*{{CR|601.2}}の手順を踏まずにスタックや[[戦場]]に置かれたものは「唱えられた」とは言わない。
+
*CR601.2の手順を踏まずにスタックや[[戦場]]に置かれたものは「唱えられた」とは言わない。
 
**例:[[浄火明神/Myojin of Cleansing Fire]]は、[[手札]]から唱えられることで機能する[[常在型能力]]を持つ。これを[[歯と爪/Tooth and Nail]]などの効果で手札から戦場に直接出した場合は、「唱えられた」とはみなされない。結果、能力は機能せず、[[神性カウンター]]は置かれない。
 
**例:[[浄火明神/Myojin of Cleansing Fire]]は、[[手札]]から唱えられることで機能する[[常在型能力]]を持つ。これを[[歯と爪/Tooth and Nail]]などの効果で手札から戦場に直接出した場合は、「唱えられた」とはみなされない。結果、能力は機能せず、[[神性カウンター]]は置かれない。
 
**例:[[ミラーリ/Mirari]]のように、呪文の[[コピー]]を直接スタックに置く効果がある。この場合は、呪文を唱えられたとはみなされない。[[ストーム]]能力がこれを数えることも無い。
 
**例:[[ミラーリ/Mirari]]のように、呪文の[[コピー]]を直接スタックに置く効果がある。この場合は、呪文を唱えられたとはみなされない。[[ストーム]]能力がこれを数えることも無い。
157行: 143行:
 
==ルールの変遷==
 
==ルールの変遷==
 
ある呪文が唱え始めることができるかの判定について、何度かルールが変更されている。
 
ある呪文が唱え始めることができるかの判定について、何度かルールが変更されている。
*[[基本セット2010]]で制定された当時は「601.5. プレイヤーは、唱えることが禁止されている呪文を唱え始めることはできない。」によって唱え始める前(上記定義の1の前)にのみチェックしていた。[[裏向き]]の呪文のみ例外がかけられていた。
+
*マジック2010で制定された当時は「601.5. プレイヤーは、唱えることが禁止されている呪文を唱え始めることはできない。」によって唱え始める前(上記定義の1の前)にのみチェックしていた。[[裏向き]]の呪文のみ例外がかけられていた。
 
*[[テーロス]]で唱えている間にカード・タイプが変りうる[[授与]]が登場したことによりその扱いに問題が生じた。そのため[[2015年]]7月の総合ルール更新で旧601.5を廃止し、呪文を唱えることが適正かどうかを現在の[[#定義]]の手順5のみでチェックするように変更された<ref>[https://web.archive.org/web/20211205114312/https://magic.wizards.com/en/articles/archive/feature/magic-origins-update-bulletin-comprehensive-rules-changes-2015-07-16 Magic Origins Update Bulletin—Comprehensive Rules Change(Internet Archive)]([[Daily MTG]] 2015年7月16日)</ref>。
 
*[[テーロス]]で唱えている間にカード・タイプが変りうる[[授与]]が登場したことによりその扱いに問題が生じた。そのため[[2015年]]7月の総合ルール更新で旧601.5を廃止し、呪文を唱えることが適正かどうかを現在の[[#定義]]の手順5のみでチェックするように変更された<ref>[https://web.archive.org/web/20211205114312/https://magic.wizards.com/en/articles/archive/feature/magic-origins-update-bulletin-comprehensive-rules-changes-2015-07-16 Magic Origins Update Bulletin—Comprehensive Rules Change(Internet Archive)]([[Daily MTG]] 2015年7月16日)</ref>。
 
*だがこれにより、例えば「対戦相手のライブラリーの上から4枚目を唱える宣言をしてスタックに置き内容を確認する(その後、唱えることが不可能なので巻き戻される)」といった行動も許容することになってしまった。そこで、[[2015年]]10月に、プレイヤーは適正な方法に従って呪文を唱え始めなければならないが「その呪文を示している間の情報に基づいて唱えられなくする効果」は無視できる(それは手順5の段階でのみチェックされる)というルールに変更された<ref>[https://web.archive.org/web/20220521134303/https://magic.wizards.com/en/articles/archive/feature/battle-zendikar-update-bulletin%E2%80%94comprehensive-rules-changes-2015-10-09 Battle for Zendikar Update Bulletin—Comprehensive Rules Changes(Internet Archive)]([[Daily MTG]] 2015年10月9日)</ref>。
 
*だがこれにより、例えば「対戦相手のライブラリーの上から4枚目を唱える宣言をしてスタックに置き内容を確認する(その後、唱えることが不可能なので巻き戻される)」といった行動も許容することになってしまった。そこで、[[2015年]]10月に、プレイヤーは適正な方法に従って呪文を唱え始めなければならないが「その呪文を示している間の情報に基づいて唱えられなくする効果」は無視できる(それは手順5の段階でのみチェックされる)というルールに変更された<ref>[https://web.archive.org/web/20220521134303/https://magic.wizards.com/en/articles/archive/feature/battle-zendikar-update-bulletin%E2%80%94comprehensive-rules-changes-2015-10-09 Battle for Zendikar Update Bulletin—Comprehensive Rules Changes(Internet Archive)]([[Daily MTG]] 2015年10月9日)</ref>。
164行: 150行:
  
 
==その他==
 
==その他==
*[[基本セット2010]]で制定されたキーワード処理。Castという概念は、[[リミテッド・エディション]]から存在したものの、[[第6版]]で[[土地]]と同じく[[プレイ]]に統合されたため、長年の間[[廃語]]となっていた。なお、その時の日本語訳は「'''かける'''」であった。第6版ルールでは土地のプレイ、[[起動型能力]]の[[起動]]を含めてすべて「プレイ」と呼んでいた。
 
 
*スタックに乗る時点を勘違いしやすいため、注意が必要。
 
*スタックに乗る時点を勘違いしやすいため、注意が必要。
 
*[[ソーサリー]]呪文または[[インスタント]]呪文を唱えることを、俗に「(呪文を)'''撃つ'''」とも表現する。
 
*[[ソーサリー]]呪文または[[インスタント]]呪文を唱えることを、俗に「(呪文を)'''撃つ'''」とも表現する。

MTG Wikiへの全ての投稿は、他の利用者によって編集、変更、除去される可能性があります。 自信の投稿が他人によって遠慮なく編集されることを望まない場合は、ここには投稿しないでください。
また、投稿されるものは、自身によって書かれたものであるか、パブリック・ドメイン、またはそれに類するフリーな資料からの複製であることを約束してください(詳細はMTG Wiki:著作権を参照)。 著作権保護されている作品を、許諾なしに投稿してはいけません!

中止 | 編集の仕方 (新しいウィンドウが開きます)

このページで使われているテンプレート:

QR Code.gif