コズミックエンカウンター

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コズミック・エンカウンター/Cosmic Encounterは、Richard Garfield氏がマジックを開発するにあたり非常に影響を受けたボードゲーム。

エイリアン同士の紛争を扱ったゲーム。

マジックの『基本のルールが存在するがエイリアン(クリーチャー)が持つそれぞれ特殊能力が基本のルールを超えて適用される』という基本概念はここから来ている。

基本ルールはカードとコマの戦力を用いてのシンプルなエイリアン同士の陣取り合戦なのだが、その基本ルールをねじまげることによる戦略や組み合わせ展開のバリエーションが無数に存在する様は、確かにマジックの原型と言える。

1981年に一風変わったシステムのボードゲームをいくつも出していたEON社から基本セット(のち拡張セットも)が発売され、1984年にツクダホビーから基本セットのみの日本語版が発売されている。現在は絶版であり入手は極めて困難。

1991年にMayfer社が、2000年にウィザーズ・オブ・ザ・コースト社がAvalon Hillブランドでリメイク版を出し、さらに2008年にFantasy Flight Games社がリメイクを行った。これは現在も輸入ショップで入手可能だろう。

2009年にはアークライトにより日本語のリメイク版が販売されている。リメイクにあたり、種族の追加やのちの拡張セットの登場をにおわせる内容が盛り込まれている。


無料のオンラインゲーム化がされており、当然英語ではあるがプレイ可能。→http://www.cosmicencounter.com/

拡張セットにより色々なプレイ要素やエイリアンの能力が追加されたのだが、その結果として、既存エイリアンの能力を修正する必要が出たり、能力同士の衝突が普通に発生した。このへんはマジックを知るものならば何も説明の必要はないだろう。その際に、これを(スタックルールのような)ルールの体系化だけで乗り切ることができず、すべての衝突の場合についての解決方法をその「組み合わせ」ごとにマニュアルに逐一記述するしかなかった。このことから拡張セットを用いてのプレイは著しく困難を伴ったうえ、拡張を続けるたびにその度合いが増すことも明らかだった。これは拡張を続けることが不可能であったことを意味し、事実上このゲームの寿命はそこで尽きたと言える。

実はマジックが一番このゲームから影響を受けたのは、システム自体よりもこの「一度買ったユーザーに引き続きカードを買わせ、ゲームの寿命を尽きさせない」ための仕掛けを作る必要性であったとも言えなくもない。

参考


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