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| {{#card:Ancestral Recall}} | | {{#card:Ancestral Recall}} |
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− | [[ブーンズ]]・[[サイクル]]の[[青]]で、[[パワー9]]に数えられる一枚。 | + | [[マジック]]の黎明期に存在した、最古期の[[サイクル]][[カード]]であり[[パワー9]]の1つ。 |
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− | 1[[マナ]]の[[インスタント]]で、使用制限やデメリットも無しに3枚ものカードを[[引く]]ことができる[[効果]]は非常に強力であり、これを超える[[コスト・パフォーマンス]]を持つドロー[[カード]]は存在しない。そのため、[[ヴィンテージ]]においては、資産的な理由でない限り[[青]]を含む[[デッキ]]にこのカードが入っていないことはまず有り得ない。
| + | マジック最初のセットと言うことで開発部が「[[コスト]]のつけ方」や「[[カード]]を[[ドロー]]することの強さ」をよく判っていなかったのか、それともマジックがそこまで流行るとは思っていなくて適当に作ったのか、とにかくとんでもない強さの[[呪文]]。 |
| + | マジックでは普通、通常のものより1[[マナ]]でも軽ければ、それだけで非常に強力になりうる。 |
| + | しかし、このカードは何故か適正なコストより3マナも4マナも軽い。 |
| + | それ故に、[[パワー9]]の中でも屈指の力を誇る。 |
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− | このカードはサイクルの中で唯一[[レア]]である(他のカードはすべて[[コモン]])。現在の基準で考えると奇異に思えるが、初期のマジックには[[稀少度|レアリティ]]で入手率に差を設けることで強力なカードの出現率を減らし、バランスを取ろうとするデザインの意図があったのである。[[マジック:ザ・ギャザリング|マジック]]初期の[[R&D]]がカードを引くことの強さを認識していなかったことを示す実例としてこのカードが引き合いに出されることもあるが、実際はトレーディングカードゲームに熱中してレアカードを4枚も集めるプレイヤーの熱意を予測できなかったという方が正しいだろう。
| + | 青の入っている[[ヴィンテージ]]デッキで、これが入っていないということはまずありえない。 |
| + | むしろ、このカードを使うために[[タッチ]]で[[青]]にすることが往々にしてある。 |
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− | レアゆえにこのカードはサイクル中唯一の[[再録禁止カード]]でもあり、[[シングルカード]]価格が極めて高額なカードとなっている。
| + | *効果そのものは青の基本なのだが、やはり不当に強すぎる。 |
| + | *当然のことながらドローカード中で最強、と思いきや、そうとも限らない。これを超えるドローカードとして[[Contract from Below]]を挙げる人は多い。 |
| + | ただ、そちらは[[アンティ]]関係であるので[[ヴィンテージ]]ですら[[禁止カード]]。 |
| + | *修正すると[[渦まく知識/Brainstorm]]や[[集中/Concentrate]]になる。 |
| + | より直接的なリメイク版としては[[祖先の幻視/Ancestral Vision]]が存在する。 |
| + | *地味に[[対戦相手]]にも打てるため、[[誤った指図/Misdirection]]でドローを奪われることも。 |
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− | *[[対象]]をとることは、[[対戦相手]]に撃つことで[[ライブラリー破壊]]に使えるメリットにも、[[誤った指図/Misdirection]]などによってドローを奪われるデメリットにもなりえる。また[[象牙の仮面/Ivory Mask]]のように自分自身に[[被覆]]を与えると相手にしか使えなくなる。
| + | 1994年1月25日より、[[ヴィンテージ]]で[[制限カード]]となる。 |
− | *これを超えるドローカードとして[[Contract from Below]]が挙げられることが多い。しかしそちらは[[アンティ]]に関するカードであるため、ヴィンテージでさえ[[禁止カード]]となっている。
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− | *[[マジック:ザ・ギャザリング オンラインプラス]]や[[デュエルズ・オブ・ザ・プレインズウォーカーズ]]シリーズなど、各種日本語版対応の[[コンピューターゲーム]]中においては「''祖先の回想''」と訳されている。(→[[オンラインプラスの日本語訳]])
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− | 1994年1月25日より、[[タイプ1]](現[[ヴィンテージ]])で[[制限カード]]に指定される。[[タイプ1.5]]では制定当初から[[禁止カード]]で、2004年9月20日よりタイプ1.5から移行した[[レガシー]]でも続けて禁止カードに指定されている。[[統率者戦]]においても当然ながら禁止カードに指定されている。
| + | *2005年8月20日の[[http://www.wizards.com/default.asp?x=events/magic/vintagechamps&dcmp=ILC-MTGGATH|Vintage Championship]]では、勝者に[[Mark Poole]]が新たに描き下ろしたAncestral Recallの額が贈られた。 |
| + | 約12×15インチと巨大なカードは、このカードの知名度からも、実に優勝トロフィーにふさわしいといえるだろう。 |
| + | *このカードと[[Time Walk]]と[[Timetwister]]の3枚は[[ビッグ・ブルー]]と言う通称で呼ばれた。 |
| + | ただ、この通称は同名のデッキができてからはあまり使われていない。 |
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− | ==関連カード== | + | ===関連カード=== |
− | ===サイクル=== | + | ====サイクル==== |
− | {{サイクル/ブーンズ}}
| + | 1[[マナ]]で3つ分の何かする、[[マジック]]で最初にデザインされた[[サイクル]]の1つ。5ブーンカード/5 Boon Card(恩恵カード)とも言う。 |
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− | ===亜種===
| + | *[[治癒の軟膏/Healing Salve]] |
− | Ancestral Recallはマジックで最初のドローカードであるため、極言すれば、[[X]]枚引く[[知識の噴出/Braingeyser]]の系統や[[手札]]を交換する[[Timetwister]]の系統を除くすべての青のドローカードがその亜種といえる。直接的な[[リメイク]]としては、以下のカードが存在する。
| + | <!-- *[[Ancestral Recall]] --> |
| + | *[[暗黒の儀式/Dark Ritual]] |
| + | *[[稲妻/Lightning Bolt]] |
| + | *[[巨大化/Giant Growth]] |
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− | *[[渦まく知識/Brainstorm]] - 手札のカードを2枚、[[ライブラリーの一番上]]に戻す必要がある。([[アイスエイジ]])
| + | 各色の特徴をよく表しているが、初期のものであるため、それぞれのカード・パワーに大きな差が。 |
− | *[[祖先の幻視/Ancestral Vision]] - [[待機]]でしか唱えられない。([[時のらせん]])
| + | :Ancestral Recall>暗黒の儀式=稲妻>巨大化>>治癒の軟膏 |
− | *[[分かち合う発見/Shared Discovery]] - [[追加コスト]]として[[クリーチャー]]4体を[[タップ]]する。[[ソーサリー]]。([[エルドラージ覚醒]])
| + | といった感じであり、Ancestral Recallと治癒の軟膏の力の差はかなりのもの。 |
− | *[[ジェイスの創意/Jace's Ingenuity]] - [[マナ・コスト]]を見直した調整版。([[基本セット2011]])
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− | *[[彼方の映像/Visions of Beyond]] - いずれかの[[墓地]]が20枚以上の場合に限り3枚カードが引ける。([[基本セット2012]])
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− | *[[宝船の巡航/Treasure Cruise]] - [[探査]]つきの8マナ。[[ソーサリー]]。([[タルキール覇王譚]])
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− | *[[騒々しい物探し/Rowdy Research]] - 7マナだが[[攻撃クリーチャー]]数だけ(1)軽くなる。([[エルドレインの森]])
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| + | 興味深いのは、これが5ブーンカードで唯一の[[レア]]という事(他は全て[[コモン]])。マジックには当初、[[稀少度|レアリティ]]で入手率を差別化する事によってバランスをとる、というデザイン意図があったようにも見える。 |
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− | *[[Mise]] - [[アン・カード]]。[[ライブラリー]]の1番上を当てられれば3枚引ける。([[アンヒンジド]])
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− | ==その他==
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− | *製品化される前の[[カード名]]は「Ancestral Memories」であった。その名称はのちの[[ミラージュ]]で[[祖先の記憶/Ancestral Memories]]に使われている<ref>[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/card-day-december-2003-2003-12-01 Card of the Day - December, 2003](Feature [[2003年]]12月1日 [[Wizards of the Coast]] 12月17日分)<br/>[http://abomination.jp/empire/Misc/CotD/CD200312.shtml Abominable Empireによる上記の非公式邦訳]</ref>
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− | *[[ヴィンテージ選手権05]]では優勝者[[Roland Chang]]に、[[Mark Poole]]による新規描き下ろし<ref>[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/arcana/ancestral-recall-wallpaper-2013-12-18 Ancestral Recall Wallpaper] (Arcana 2013年12月18日)</ref>のAncestral Recallの額が贈られた<ref>[https://magic.wizards.com/en/events/coverage/vintage05 2005 Vintage Championship](ヴィンテージ選手権05公式カバレージ [[2005年]]8月20日)</ref>。このイラストは[[Magic Online]]の[[キューブ・ドラフト]]で採用されている。
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− | *[[ヴィンテージ選手権13]]では優勝者[[Joel Lim]]に、[[Ryan Pancoast]]による新規描き下ろしイラストのAncestral Recallの額が贈られた<ref>[https://magic.wizards.com/en/content/2013-vintage-championship 2013 Vintage Championship](ヴィンテージ選手権13公式カバレージ [[2013年]]11月3日)</ref>。 このイラストは[[Vintage Masters]]で採用されている({{Gatherer|id=382841|カード画像}})。
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− | *このカードは[[Time Walk]]と[[Timetwister]]とあわせて[[ビッグ・ブルー]]という通称で呼ばれた。しかし、この通称は同名のデッキができてからはあまり使われていない。
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− | ==脚注==
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− | <references />
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| ==参考== | | ==参考== |
− | *[[再録禁止カード一覧]]([[再録禁止カード]]) | + | *[[カード個別評価:アンリミテッド(2nd)]] |
− | *[[カード個別評価:アンリミテッド・エディション]] - [[レア]]
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− | *[[カード個別評価:Vintage Masters]] - [[スペシャル]]
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− | [[Category:リミテッド・エディションの再録禁止カード]]
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