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− | '''黒緑白ビートダウン'''(''BGW Beatdown'')は、[[黒緑白]]3[[色]]で構成される[[ビートダウンデッキ]]。 | + | '''黒緑白ビートダウン'''(''BGW Beatdown'')は、[[黒緑白]]3[[色]]で構成される[[ビートダウン (デッキ)|ビートダウンデッキ]]。 |
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| [[黒]]とその[[対抗色]]で構成されたこの[[デッキカラー]]は古くはあまり人気がなかったが、[[アポカリプス]]以降は強力な対抗色[[多色カード]]が増え、人気の[[デッキタイプ]]となった。 | | [[黒]]とその[[対抗色]]で構成されたこの[[デッキカラー]]は古くはあまり人気がなかったが、[[アポカリプス]]以降は強力な対抗色[[多色カード]]が増え、人気の[[デッキタイプ]]となった。 |
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− | 動きは[[グッドスタッフ]]に近く、主に[[コントロール (俗語)|コントロール]]色の強い[[ビート・コントロール]]の形をとることが多い。 | + | 動きは[[グッドスタッフ]]に近く、主に[[コントロール (ゲーム用語)|コントロール]]色の強い[[ビート・コントロール]]の形をとることが多い。 |
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− | *[[PT Junk]]と総称されることも多い。もとは旧[[エクステンデッド]]で活躍した同色の[[ジャンクデッキ]]の名前であった。 | + | *[[PT Junk]]と総称されることも多い。もとは旧[[エクステンデッド]]で活躍した同色の[[ジャンク]]デッキの名前であった。 |
− | *[[ローウィン]]で加わった超強力[[クリーチャー]]、[[包囲の塔、ドラン/Doran, the Siege Tower]]にかけて'''ドランデッキ'''などと呼ばれた時期もある。 | + | *近年は[[ローウィン]]で加わった超強力[[クリーチャー]]、[[包囲の搭、ドラン/Doran, the Siege Tower]]にかけて'''ドランデッキ'''などと呼ばれる。 |
− | *[[タルキール覇王譚ブロック]]後は、'''アブザン'''と呼ばれることが多い。
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− | ==タルキール覇王譚ブロック+マジック・オリジン+戦乱のゼンディカー・ブロック期==
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− | [[#テーロス・ブロック+タルキール覇王譚ブロック期|前環境]]の'''アブザンアグロ'''(''Abzan Aggro'')が引き続き活躍している。
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− | {{#card:Siege Rhino}}
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− | {{#card:Gideon, Ally of Zendikar}}
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− | 基本的な動きは前[[環境]]と同じで、[[始まりの木の管理人/Warden of the First Tree]]、[[先頭に立つもの、アナフェンザ/Anafenza, the Foremost]]、[[包囲サイ/Siege Rhino]]などによる[[ビートダウン (俗語)|ビートダウン]]を、[[アブザンの魔除け/Abzan Charm]]や[[ドロモカの命令/Dromoka's Command]]でサポートする。[[戦乱のゼンディカー]]からは[[ゼンディカーの同盟者、ギデオン/Gideon, Ally of Zendikar]]や[[乱脈な気孔/Shambling Vent]]を獲得した。
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− | 当初は2[[マナ]]域として[[搭載歩行機械/Hangarback Walker]](と[[棲み家の防御者/Den Protector]])を採用したものが主流だったが、アブザンアグロ自体の使用率の増加を受け、搭載歩行機械を[[ミラーマッチ]]に強い[[荒野の後継者/Heir of the Wilds]]に差し替えたものが登場。[[ゲートウォッチの誓い]]参入後は[[森の代言者/Sylvan Advocate]]がそれらに取って代わる形となった。
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− | また[[フェッチランド]]+[[バトルランド]]の組み合わせにより[[色]]を増やすのが容易になったため、'''ブルーアブザン'''(''Blue Abzan'')と呼ばれる[[タッチ]][[青]]のタイプや、'''レッドアブザン'''(''Red Abzan'')と呼ばれるタッチ[[赤]]のタイプも存在している。
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− | ===白黒緑、初期型===
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− | *備考
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− | **[[プロツアー「戦乱のゼンディカー」]] 優勝 ([http://magic.wizards.com/en/events/coverage/ptbfz 参考]/[http://coverage.mtg-jp.com/ptbfz15/# 参考])
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− | **使用者:[[瀧村和幸]]
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− | *[[フォーマット]]
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− | **[[スタンダード]]([[タルキール覇王譚ブロック]]+[[マジック・オリジン]]+[[戦乱のゼンディカー]])
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− | {{#MagicFactory:df314919}}
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− | *戦乱のゼンディカー参入後([[ローテーション]]直後)の[[黒緑白|白黒緑]]3色のタイプ。
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− | ===白黒緑、ゲートウォッチの誓い後===
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− | *備考
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− | **[[グランプリパリ16]] ベスト4 ([http://magic.wizards.com/en/events/coverage/gppar16 参考])
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− | **使用者:[[Martin Juza|Martin Jůza]]
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− | *[[フォーマット]]
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− | **[[スタンダード]]([[タルキール覇王譚ブロック]]+[[マジック・オリジン]]+[[戦乱のゼンディカー・ブロック]])
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− | {{#MagicFactory:df316824}}
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− | *ゲートウォッチの誓い参入後の白黒緑3色のタイプ。
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− | ===タッチ青===
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− | *備考
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− | **[[グランプリインディアナポリス15]] ベスト4 ([http://magic.wizards.com/en/events/coverage/gpind15 参考])
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− | **使用者:[[Daniel Chan]]
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− | *[[フォーマット]]
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− | **[[スタンダード]]([[タルキール覇王譚ブロック]]+[[マジック・オリジン]]+[[戦乱のゼンディカー]])
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− | {{#MagicFactory:df315126}}
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− | *タッチ青のタイプ。
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− | ===タッチ赤===
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− | *備考
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− | **StarCityGames.com Standard Open on 11/21/2015 優勝 ([http://sales.starcitygames.com//deckdatabase/displaydeck.php?DeckID=95196 参考])
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− | **使用者:[[Matt Carlson]]
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− | *[[フォーマット]]
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− | **[[スタンダード]]([[タルキール覇王譚ブロック]]+[[マジック・オリジン]]+[[戦乱のゼンディカー]])
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− | {{#MagicFactory:df315604}}
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− | *タッチ赤のタイプ。
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− | ==テーロス・ブロック+タルキール覇王譚ブロック期==
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− | [[タルキール覇王譚]]で強力な[[アブザン家/The Abzan Houses]]の[[カード]]群が登場したことにより、'''アブザンアグロ'''(''Abzan Aggro'')と呼ばれる[[黒緑白|白黒緑]]の[[ビートダウンデッキ]]が活躍するようになった。
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− | {{#card:Anafenza, the Foremost}}
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− | {{#card:Siege Rhino}}
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− | [[羊毛鬣のライオン/Fleecemane Lion]]、[[先頭に立つもの、アナフェンザ/Anafenza, the Foremost]]、[[包囲サイ/Siege Rhino]]などの強力な[[クリーチャー]]による[[ビートダウン (俗語)|ビートダウン]]を、[[英雄の破滅/Hero's Downfall]]や[[アブザンの魔除け/Abzan Charm]]でサポートする。
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− | [[運命再編]]からは[[始まりの木の管理人/Warden of the First Tree]]、[[タルキール龍紀伝]]からは[[ドロモカの命令/Dromoka's Command]]などを獲得。さらに[[マジック・オリジン]]からはアナフェンザやドロモカの命令との[[シナジー]]を持つ[[搭載歩行機械/Hangarback Walker]]を獲得し、[[グランプリロンドン15]]ではワンツーフィニッシュを飾った。
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− | *動物と[[デーモン]]の多い構成から[[Zoo]]に因んで'''Demonic Zoo'''と呼ばれることもあったが、[[責め苦の伝令/Herald of Torment]]の採用率が落ちてからはこの名前で呼ばれることは少なくなった。搭載歩行機械の登場後は、それまで必須カードであった[[ラクシャーサの死与え/Rakshasa Deathdealer]]を採用しないものも多くなっている。
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− | *同[[環境]]の'''アブザンミッドレンジ'''(''Abzan Midrange'')や'''アブザン大変異'''(''Abzan Megamorph'')と呼ばれる[[デッキ]]の中にはビートダウン色の強いものもあるが、それらについては[[黒緑白コントロール#テーロス・ブロック+タルキール覇王譚ブロック期|黒緑白コントロール]]で扱う。また[[エレボスの鞭/Whip of Erebos]]による[[リアニメイト]][[ギミック]]を搭載した'''アブザンリアニメイト'''(''Abzan Reanimator'')については[[リアニメイト/スタンダード/テーロス・ブロック+タルキール覇王譚ブロック期]]を、[[先祖の結集/Rally the Ancestors]]を[[キーカード]]とする'''アブザンラリー'''(''Abzan Rally'')については[[先祖の結集]]を、[[悪魔の契約/Demonic Pact]]を採用した'''アブザンパクト'''(''Abzan Pact'')については[[悪魔の契約]]をそれぞれ参照。
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− | ===初期型===
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− | *備考
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− | **[[プロツアー「タルキール覇王譚」]] ベスト4 ([http://magic.wizards.com/en/events/coverage/ptktk 参考]/[http://coverage.mtg-jp.com/ptktk14/# 参考])
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− | **使用者:[[Mike Sigrist]]
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− | *[[フォーマット]]
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− | **[[スタンダード]]([[基本セット2015]]+[[テーロス・ブロック]]+[[タルキール覇王譚]])
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− | {{#MagicFactory:df312159}}
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− | *環境初期のタイプ。
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− | ===マジック・オリジン後===
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− | *備考
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− | **[[グランプリロンドン15]] 優勝 ([http://magic.wizards.com/en/events/coverage/gplon15 参考])
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− | **使用者:[[Fabrizio Anteri]]
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− | *[[フォーマット]]
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− | **[[スタンダード]]([[基本セット2015]]+[[マジック・オリジン]]+[[テーロス・ブロック]]+[[タルキール覇王譚ブロック]])
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− | {{#MagicFactory:df314282}}
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− | *マジック・オリジン参入後のタイプ。
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− | ==テーロス・ブロック構築==
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− | この[[環境]]の[[黒緑白]][[デッキ]]は[[星座]][[シナジー]]を中心としたもの([[星座 (デッキ)#テーロス・ブロック構築|星座 (デッキ)]]参照)や[[リアニメイト]][[ギミック]]を組み込んだもの([[リアニメイト/ブロック構築/テーロス|リアニメイト]]参照)など様々だが、[[グッドスタッフ]]系のものも存在している。
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− | {{#card:Courser of Kruphix}}
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− | {{#card:Elspeth, Sun's Champion}}
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− | 同環境に多数存在する、[[森の女人像/Sylvan Caryatid]]と[[クルフィックスの狩猟者/Courser of Kruphix]]を用いた[[緑]]系[[ミッドレンジ]]の1つ。これは2・3[[色]]目を[[黒]]と[[白]]にしたことで、黒の優良[[除去]]や[[思考囲い/Thoughtseize]]、環境最強[[カード]]とも称えられる[[太陽の勇者、エルズペス/Elspeth, Sun's Champion]]を採用できるようになっている。
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− | [[プロツアー「ニクスへの旅」]]において[[Patrick Chapin]]が使用し、見事優勝を飾った。
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− | ===サンプルレシピ===
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− | *備考
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− | **[[プロツアー「ニクスへの旅」]] 優勝 ([http://archive.wizards.com/Magic/Magazine/Article.aspx?x=mtg/daily/eventcoverage/ptjou14/welcome 参考]/[http://coverage.mtg-jp.com/ptjou14/# 参考])
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− | **使用者:[[Patrick Chapin]]
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− | *[[フォーマット]]
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− | **[[テーロス・ブロック構築]]([[テーロス]]+[[神々の軍勢]]+[[ニクスへの旅]])
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− | {{#MagicFactory:df311849}}
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− | ==イニストラード・ブロック+ラヴニカへの回帰ブロック期==
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− | 前[[環境]]の[[白黒トークン#ミラディンの傷跡ブロック+イニストラード・ブロック期|白黒トークン]]の流れを汲む、[[緑白]][[タッチ]][[黒]]の[[トークン]][[デッキ]]が存在する。日本では'''ドラントークン'''、英語圏では'''Junk Tokens'''と呼ばれることが多い。
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− | {{#card:Lingering Souls}}
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− | {{#card:Voice of Resurgence}}
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− | [[未練ある魂/Lingering Souls]]、[[深夜の出没/Midnight Haunting]]、[[高まる献身/Increasing Devotion]]などのトークン生成[[呪文]]と、[[イニストラードの君主、ソリン/Sorin, Lord of Innistrad]]、[[情け知らずのガラク/Garruk Relentless]]などの[[プレインズウォーカー]]で数を並べ、[[無形の美徳/Intangible Virtue]]や[[集団的祝福/Collective Blessing]]で[[全体強化]]して戦う。
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− | [[ドラゴンの迷路]]からは[[復活の声/Voice of Resurgence]]や[[ワームの到来/Advent of the Wurm]]を獲得し、大きく強化された。
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− | また同[[エキスパンション]]参入後には、同環境の[[The Aristocrats]]の[[黒緑白]]バージョンである'''Junk Aristocrats'''も登場した。詳細は[[Junk Aristocrats]]を参照。
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− | ===サンプルレシピ===
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− | *備考
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− | **[[グランプリチャールストン12]] 準優勝 ([http://archive.wizards.com/Magic/Magazine/Article.aspx?x=mtg/daily/eventcoverage/gpcha12/welcome 参考])
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− | **使用者:[[Brian Eason]]
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− | *[[フォーマット]]
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− | **[[スタンダード]]([[基本セット2013]]+[[イニストラード・ブロック]]+[[ラヴニカへの回帰]])
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− | {{#MagicFactory:df307442}}
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− | *ドラントークンと呼ばれるタイプ。
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| ==アラーラの断片ブロック+ゼンディカー・ブロック期== | | ==アラーラの断片ブロック+ゼンディカー・ブロック期== |
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| {{#card:Noble Hierarch}} | | {{#card:Noble Hierarch}} |
| {{#card:Baneslayer Angel}} | | {{#card:Baneslayer Angel}} |
− | {{#card:Maelstrom Pulse}}
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− | [[白緑ビートダウン]]に[[大渦の脈動/Maelstrom Pulse]]と[[自我の危機/Identity Crisis]]のために[[黒]]を[[タッチ]]した構成になっている。
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| [[エンドカード]]に[[エルドラージの碑/Eldrazi Monument]]を採用したものも多い。詳細は[[エルドラージの碑]]を参照のこと。 | | [[エンドカード]]に[[エルドラージの碑/Eldrazi Monument]]を採用したものも多い。詳細は[[エルドラージの碑]]を参照のこと。 |
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| ===サンプルレシピ=== | | ===サンプルレシピ=== |
| *備考 | | *備考 |
− | **[[プロツアーサンディエゴ10]] ベスト8 ([http://mtg-jp.com/eventc/ptsandiego10/ 参考]) | + | **[[プロツアーサンディエゴ10]] ベスト8([http://mtg-jp.com/eventc/ptsandiego10/ 参考]) |
− | **使用者:[[Daniel Grafensteiner]] | + | **使用者:[[Daniel Grafensteiner]] |
| *[[フォーマット]] | | *[[フォーマット]] |
| **[[スタンダード]]([[基本セット2010]]+[[アラーラの断片ブロック]]+[[ゼンディカー]]+[[ワールドウェイク]]) | | **[[スタンダード]]([[基本セット2010]]+[[アラーラの断片ブロック]]+[[ゼンディカー]]+[[ワールドウェイク]]) |
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| {{#card:Doran, the Siege Tower}} | | {{#card:Doran, the Siege Tower}} |
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− | 同[[環境]]の[[黒緑ビートダウン#ローウィン=シャドウムーア・ブロック期|黒緑ビートダウン]]に[[白]]を[[タッチ]]し、[[包囲の塔、ドラン/Doran, the Siege Tower]]を入れるパターンが主流。もともと同[[デッキ]]は[[タルモゴイフ/Tarmogoyf]]や[[野生語りのガラク/Garruk Wildspeaker]]などで[[カードパワー]]は十分に高いが、そこに包囲の塔、ドランまで加えて[[デッキパワー]]を極限まで高めている。 | + | 同[[環境]]の[[黒緑ビートダウン#ローウィン=シャドウムーア・ブロック期|黒緑ビートダウン]]に[[白]]を[[タッチ]]し、[[包囲の搭、ドラン/Doran, the Siege Tower]]を入れるパターンが主流。もともと同[[デッキ]]は[[タルモゴイフ/Tarmogoyf]]や[[野生語りのガラク/Garruk Wildspeaker]]などで[[カードパワー]]は十分に高いが、そこに包囲の搭、ドランまで加えて[[デッキパワー]]を極限まで高めている。 |
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− | 包囲の塔、ドランを採用するものは'''ドランデッキ'''と呼ばれる場合が多い。初期のドランデッキは、包囲の塔、ドランとの[[シナジー]]を意識して[[オーランのバイパー/Ohran Viper]]のような[[タフネス]]偏重な[[クリーチャー]]が積極的に採用されていた。しかし、包囲の塔、ドランの[[カードパワー]]が単体でも充分に高いため、次第にシナジーを意識しない構成が増えていった。その結果、ドランデッキは、[[黒緑エルフ]]が[[タイプ的]]シナジーを意識した構成になっているのに対し、[[カメレオンの巨像/Chameleon Colossus]]などの[[除去耐性]]が高く[[サイズ]]が大きいクリーチャーの多い構成のものになっていった。
| + | 包囲の搭、ドランを採用するものは'''ドランデッキ'''と呼ばれる場合が多い。初期のドランデッキは、包囲の搭、ドランとの[[シナジー]]を意識して[[オーランのバイパー/Ohran Viper]]のような[[タフネス]]偏重な[[クリーチャー]]が積極的に採用されていた。しかし、包囲の搭、ドランの[[カードパワー]]が単体でも充分に高いため、次第にシナジーを意識しない構成が増えていった。その結果、ドランデッキは、[[黒緑エルフ]]が[[部族]]シナジーを意識した構成になっているのに対し、[[カメレオンの巨像/Chameleon Colossus]]などの[[除去]]耐性が高く[[サイズ]]が大きい[[クリーチャー]]の多い構成のものになっていった。 |
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| [[スタンダード]]では[[世界選手権07]]で[[Uri Peleg]]が使用し、見事優勝を飾った。→[[#初期型|*1]] | | [[スタンダード]]では[[世界選手権07]]で[[Uri Peleg]]が使用し、見事優勝を飾った。→[[#初期型|*1]] |
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− | *包囲の塔、ドラン不採用のものは'''ノードラン'''などと呼ばれる。 | + | *包囲の搭、ドラン不採用のものは'''ノードラン'''などと呼ばれる。 |
| *[[マナ加速]]に[[貴族の教主/Noble Hierarch]]を採用し、[[バントアグロ]]の要素を組み込んだものを'''ダーク・バント'''(''Dark Bant'')と呼ぶ。 | | *[[マナ加速]]に[[貴族の教主/Noble Hierarch]]を採用し、[[バントアグロ]]の要素を組み込んだものを'''ダーク・バント'''(''Dark Bant'')と呼ぶ。 |
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| ====後期型==== | | ====後期型==== |
| *備考 | | *備考 |
− | **[[グランプリシアトルタコマ09]] 優勝([http://archive.wizards.com/Magic/Magazine/Article.aspx?x=mtg/daily/eventcoverage/gpsea09/welcome 参考]) | + | **[[グランプリシアトルタコマ09]] 優勝([http://www.wizards.com/magic/magazine/article.aspx?x=mtg/daily/eventcoverage/gpsea09/welcome 参考]) |
− | **使用者:[[Yann Massicard]] | + | **使用者:[[Yann Massicard]] |
| *[[フォーマット]] | | *[[フォーマット]] |
| **[[スタンダード]]([[第10版]]+[[ローウィン=シャドウムーア・ブロック]]+[[アラーラの断片ブロック]]) | | **[[スタンダード]]([[第10版]]+[[ローウィン=シャドウムーア・ブロック]]+[[アラーラの断片ブロック]]) |
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| *備考 | | *備考 |
| **[[世界選手権07]] 優勝 ([http://www.wizards.com/default.asp?x=mtgevent/worlds07/japan 参考]) | | **[[世界選手権07]] 優勝 ([http://www.wizards.com/default.asp?x=mtgevent/worlds07/japan 参考]) |
− | **使用者:[[Uri Peleg]] | + | **使用者:[[Uri Peleg]] |
| *[[フォーマット]] | | *[[フォーマット]] |
| **[[スタンダード]]([[第10版]]+[[コールドスナップ]]+[[時のらせんブロック]]+[[ローウィン]]) | | **[[スタンダード]]([[第10版]]+[[コールドスナップ]]+[[時のらせんブロック]]+[[ローウィン]]) |
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| |4||[[極楽鳥/Birds of Paradise]] | | |4||[[極楽鳥/Birds of Paradise]] |
| |- | | |- |
− | |4||[[包囲の塔、ドラン/Doran, the Siege Tower]] | + | |4||[[包囲の搭、ドラン/Doran, the Siege Tower]] |
| |- | | |- |
| |1||[[惑乱の死霊/Hypnotic Specter]] | | |1||[[惑乱の死霊/Hypnotic Specter]] |
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| ===ローウィン=シャドウムーア・ブロック構築版=== | | ===ローウィン=シャドウムーア・ブロック構築版=== |
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| *備考 | | *備考 |
− | **[[グランプリ神戸08]] 準優勝 ([http://archive.wizards.com/Magic/Magazine/Events.aspx?x=mtgevent/gpkob08/welcome-ja 参考]) | + | **[[グランプリ神戸08]] ([http://www.wizards.com/Magic/Magazine/Events.aspx?x=mtgevent/gpkob08/welcome-ja 参考]) |
− | **使用者:[[高木隆之]] | + | **使用者:[[高木隆之]] |
| *[[フォーマット]] | | *[[フォーマット]] |
| **[[ローウィン=シャドウムーア・ブロック構築]]([[ローウィン]]+[[モーニングタイド]]+[[シャドウムーア]]+[[イーブンタイド]]) | | **[[ローウィン=シャドウムーア・ブロック構築]]([[ローウィン]]+[[モーニングタイド]]+[[シャドウムーア]]+[[イーブンタイド]]) |
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| ==ラヴニカ・ブロック期== | | ==ラヴニカ・ブロック期== |
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− | [[多色]]重視の[[ラヴニカ・ブロック]]の登場で再び一線級に返り咲く。同時期の[[オルゾフ・アグロ]]に[[緑白]]と[[黒緑]]の[[パワーカード]]をつめこんだ[[グッドスタッフ]][[デッキ]]、[[ロクソドン・ヒエラルキー]]が登場した。 | + | [[多色]]重視の[[ラヴニカ・ブロック]]の登場で再び一線級に返り咲く。同時期の[[オルゾフ・アグロ]]に[[白緑]]と[[黒緑]]の[[パワー]][[カード]]をつめこんだ[[グッドスタッフ]][[デッキ]]、[[ロクソドン・ヒエラルキー]]が登場した。 |
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| {{#card:Loxodon Hierarch}} | | {{#card:Loxodon Hierarch}} |
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| {{#card:Treefolk Harbinger}} | | {{#card:Treefolk Harbinger}} |
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− | 動きは[[ビート・コントロール]]で、[[包囲の塔、ドラン/Doran, the Siege Tower]]や[[タルモゴイフ/Tarmogoyf]]などの優秀な[[クロック]]を序盤に用意しつつ[[手札破壊]]・[[パーマネント]][[除去]]などの要素を織り交ぜて[[対戦相手]]を[[殴る|殴り]]殺す。 | + | 動きは[[ビート・コントロール]]で、[[包囲の搭、ドラン/Doran, the Siege Tower]]や[[タルモゴイフ/Tarmogoyf]]などの優秀な[[クロック]]を序盤に用意しつつ[[手札破壊]]・[[パーマネント]][[除去]]などの要素を織り交ぜて[[対戦相手]]を[[殴る|殴り]]殺す。 |
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− | 包囲の塔、ドランの[[サーチ]]手段として[[ツリーフォークの先触れ/Treefolk Harbinger]]が採用され、追加のサーチ対象として[[名も無き転置/Nameless Inversion]]・[[カメレオンの巨像/Chameleon Colossus]]も採用される。
| + | 包囲の搭、ドランの[[サーチ]]手段として[[ツリーフォークの先触れ/Treefolk Harbinger]]が採用され、追加のサーチ対象として[[名も無き転置/Nameless Inversion]]・[[カメレオンの巨像/Chameleon Colossus]]も採用される。 |
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| ===サンプルレシピ=== | | ===サンプルレシピ=== |
| *備考 | | *備考 |
− | **[[プロツアーアムステルダム10]] 準優勝 ([http://archive.wizards.com/Magic/Magazine/Article.aspx?x=mtg/daily/eventcoverage/ptams10/welcome 参考]) | + | **[[プロツアーアムステルダム10]] 準優勝([http://www.wizards.com/magic/magazine/article.aspx?x=mtg/daily/eventcoverage/ptams10/welcome 参考]) |
| **使用者:[[Brad Nelson]] | | **使用者:[[Brad Nelson]] |
| *[[フォーマット]] | | *[[フォーマット]] |
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| {{#MagicFactory:df303317}} | | {{#MagicFactory:df303317}} |
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− | *[[壌土のライオン/Loam Lion]]が特徴的。このカードを含めて全体が[[タフネス]]3以上となっており、[[エクステンデッド]]のトレンドである[[罰する火/Punishing Fire]]+[[燃え柳の木立ち/Grove of the Burnwillows]]の[[コンボ]]の影響を極力受けないようにしている。 | + | *[[壌土のライオン/Loam Lion]]が特徴的。このカードを含めて全体が[[タフネス]]3以上となっており、[[エクステンデッド]]のトレンドである[[罰する火/Punishing Fire]]+[[燃え柳の木立ち/Grove of the Burnwillows]]の[[コンボ]]の影響を極力受けないようにしている。 |
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| ==エクステンデッド(ローウィン後)== | | ==エクステンデッド(ローウィン後)== |
− | しばらくなりを潜めていたが、[[ショックランド]]+[[フェッチランド]]で[[マナ基盤]]の安定性が高まり、[[ローウィン]]で[[包囲の塔、ドラン/Doran, the Siege Tower]]が加わったこともあって[[PT Junk#新エクステンデッド(ローウィン後)|PT Junk]]が復活を果たす。 | + | |
| + | しばらくなりを潜めていたが、[[ショックランド]]+[[フェッチランド]]で[[マナ基盤]]の安定性が高まり、[[ローウィン]]で[[包囲の搭、ドラン/Doran, the Siege Tower]]が加わったこともあって[[PT Junk#新エクステンデッド(ローウィン後)|PT Junk]]が復活を果たす。 |
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| {{#card:Doran, the Siege Tower}} | | {{#card:Doran, the Siege Tower}} |
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| [[色拘束]]のきつさは[[デュアルランド]]や[[税収/Tithe]]で補う。 | | [[色拘束]]のきつさは[[デュアルランド]]や[[税収/Tithe]]で補う。 |
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− | ==モダン== | + | ==レガシー== |
− | [[モダン]]にも様々なタイプの[[デッキ]]が存在する。特に大きな活躍を見せているのは以下の3つ。
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− | 1つ目は'''[[黒緑系]]'''(''BGx'')と呼ばれる、黒緑タッチ白の[[グッドスタッフ]]。後述のデッキと区別する必要がある場合はアブザンジャンク、アブザンミッドレンジ等と呼んでも構わないが、この[[フォーマット]]においてはメジャーなデッキであるため、単に'''アブザン'''と言えばこのデッキを指す。
| + | 現行の[[レガシー]]でも[[PT Junk#レガシー|PT Junk]]は有力な[[アーキタイプ]]である。[[デュアルランド]]+[[フェッチランド]]で[[多色]]化が進んでいるのが大きい。 |
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− | {{#card:Inquisition of Kozilek}}
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− | {{#card:Collective Brutality}}
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− | {{#card:Tarmogoyf}}
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− | 基本的な動きは[[黒緑コントロール#モダン|黒緑]]とほぼ同じで、[[手札破壊]]や[[単体除去]]で[[対戦相手]]の[[リソース]]を削り、[[タルモゴイフ/Tarmogoyf]]などの少数精鋭の[[クリーチャー]]でとどめを刺す。
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− | {{#card:Grim Flayer}}
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− | {{#card:Lingering Souls}}
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− | {{#card:Path to Exile}}
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− | 2マナ域に[[残忍な剥ぎ取り/Grim Flayer]]を採用しているのが特徴で、[[引く|ドロー]]の質を高めつつ、中盤以降は[[フィニッシャー]]として運用できる。また、白をタッチした事により、残忍な剥ぎ取りと相性が良く、大量の[[アドバンテージ]]を獲得できる[[未練ある魂/Lingering Souls]]、[[サイドボード]]に環境最高の除去の一つである[[流刑への道/Path to Exile]]を採用できる様になった事も大きい。
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− | 度重なる[[禁止カード|禁止]]改定によって[[ジャンドコントロール#モダン|ジャンド]]が弱体化していったのに伴い、黒緑系の主流デッキとしての地位を確立した。しかし、後に[[血編み髪のエルフ/Bloodbraid Elf]]が解禁された事により、主流の座は再びジャンドに移った。
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− | 2つ目は[[頑強]]クリーチャーによる[[無限コンボ]]を搭載した[[ビートダウン (デッキ)|ビートダウンデッキ]]。当初は[[出産の殻/Birthing Pod]]を中心に据えた'''メリーラ・ポッド'''(''Melira Pod'')と呼ばれるものが主流だったが、無限コンボに頼らないものなど様々な派生デッキがある。後に出産の殻が[[禁止カード|禁止]]され衰退したものの、[[タルキール龍紀伝]]参入後は'''アブザンカンパニー'''(''Abzan Company'')として復活を果たしている。
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− | {{#card:Melira, Sylvok Outcast}}
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− | {{#card:Kitchen Finks}}
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− | 詳細は[[無限頑強#モダン|無限頑強]]および[[出産の殻#モダン|出産の殻]]を参照。
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− | 3つ目は'''萎れ葉アブザン'''(''Wilted Abzan'')、'''リトルキッドジャンク'''(''Little Kid Junk'')などと呼ばれる[[緑白]][[タッチ]][[黒]]のビートダウンデッキ。
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− | {{#card:Wilt-Leaf Liege}}
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− | {{#card:Lingering Souls}}
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− | [[マナ・クリーチャー]]から[[マナ加速]]して[[復活の声/Voice of Resurgence]]や[[ロクソドンの強打者/Loxodon Smiter]]などの緑白クリーチャーを並べ、[[萎れ葉のしもべ/Wilt-Leaf Liege]]や[[ガヴォニーの居住区/Gavony Township]]による[[全体強化]]で勝負を決める。[[黒]]を[[タッチ]]したことで[[包囲サイ/Siege Rhino]]や[[未練ある魂/Lingering Souls]]といった強力な[[カード]]を採用できるようになっている。
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− | [[除去]]、[[打ち消す|打ち消し]]、手札破壊に対するアンチカードが多く、対戦相手の妨害手段(特に[[ヴェールのリリアナ/Liliana of the Veil]])に強い。一方でこちらも妨害手段にあまり[[スロット]]を割くことができないため、[[コンボデッキ]]などは苦手。
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− | *リトルキッドジャンクの名は[[ローウィン=シャドウムーア・ブロック構築]]の[[白緑ビートダウン|緑白ビートダウン]]、'''Little Kid'''([http://archive.wizards.com/Magic/Magazine/Article.aspx?x=mtgcom/daily/mf204 参考])に由来する。
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− | ===サンプルレシピ===
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− | *備考
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− | **[[プロツアー「運命再編」]] ベスト8 ([http://magic.wizards.com/en/events/coverage/ptfrf 参考]/[http://coverage.mtg-jp.com/ptfrf15/# 参考])
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− | **使用者:[[Jacob Wilson]]
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− | *[[フォーマット]]
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− | **[[モダン]](~[[運命再編]])
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− | {{#MagicFactory:df313003}}
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− | ==レガシー==
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− | 現行の[[レガシー]]でも[[PT Junk#レガシー|PT Junk]]は有力な[[アーキタイプ]]である。[[デュアルランド]]+[[フェッチランド]]で[[多色デッキ|多色]]化が進んでいるのが大きい。 | + | |
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| {{#card:Tarmogoyf}} | | {{#card:Tarmogoyf}} |
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| *[[PT Junk]] | | *[[PT Junk]] |
| *[[デッキ集]] | | *[[デッキ集]] |
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− | {{DEFAULTSORT:くろみとりしろひいとたうん}}
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− | [[Category:黒緑白デッキ|*]]
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− | [[Category:ビートダウンデッキ|*]]
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− | [[Category:ビート・コントロールデッキ|*]]
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− | [[Category:黒緑白ビートダウンデッキ|*]]
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− | [[Category:黒緑白ビート・コントロールデッキ|*]]
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− | [[Category:ローウィン=シャドウムーア・ブロック構築デッキ]]
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− | [[Category:テーロス・ブロック構築デッキ]]
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− | [[Category:スタンダードデッキ]]
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− | [[Category:エクステンデッドデッキ]]
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− | [[Category:モダンデッキ]]
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− | [[Category:レガシーデッキ]]
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