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− | [[ヴィンテージ]]において[[意志の力/Force of Will]]と双璧をなす[[打ち消す|カウンター]]の1つ。[[呪文]]を打ち消したうえに、その呪文に使われていた[[マナ]]を「吸い取って」[[あなた]]のものにしてしまう。 | + | [[ヴィンテージ]]において[[Force of Will]]と双璧をなす[[打ち消す|カウンター]]の1つ。Force of Willを除いて[[青]]の非[[制限カード]]の中で最強とされる(→[http://www.wizards.com/Magic/Magazine/Article.aspx?x=mtg/daily/ld/44 Crafting a Vintage]参照)。 |
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− | 元々強力な呪文である[[対抗呪文/Counterspell]]に[[マナ加速]][[能力]]がついてしまったという、訳が分からない強烈なカード。[[パーミッション]]戦略においては、序盤の「[[マナ]]を使って[[展開]]を進めるべきか、温存して[[対戦相手]]への妨害をすべきか」という二者択一が鬼門であるのだが、この呪文があればいともたやすくジレンマが解消されてしまう。ただし生み出されるのは[[無色マナ]]なので、[[色拘束]]の濃いカードとはあまり相性が良くない。[[アーティファクト]]と併用すると良いだろう。
| + | [[パーミッション]]系[[デッキ]]にとっては貴重な[[マナ加速]]になる。パーミッションは普通、[[打ち消す|打ち消し]]用[[マナ]]を確保したまま重要[[カード]]を使えるような[[マナ基盤]]ができるまで我慢の構えになるが、これによって「吸い取った」マナで重要カードを使えるのなら早期に手をはじめられる、ということ。 |
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− | 極めて強力なカードであり、下記にあるように評価も高い。しかし、ほぼ唯一の欠点として、[[マナ・コスト]]が[[ダブルシンボル]]という[[色拘束]]の厳しさが挙げられる。一部のデッキでは[[Mox]]などを使用する上での安定性の面から、これよりも[[マナ漏出/Mana Leak]]が優先されることもある。また、この[[ターン]]で勝負がつくという局面、例えば[[コンボデッキ]]の[[キーカード]]が[[通し|通る]]か否かというような場面においては[[対抗呪文/Counterspell]]と同等でしかない(もちろんそれでも強力ではあるのだが)のも若干のネックであり、[[目くらまし/Daze]]などの[[ピッチスペル]]が優先されるケースもある。
| + | ただし生み出されるのは[[無色マナ]]なので、[[色拘束]]の濃いカードとはあまり相性が良くない。[[アーティファクト]]と併用すると良いだろう。 |
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| + | [[マナ・バーン]]のルールが存在した頃は[[対抗呪文/Counterspell]]に劣ってしまう場面もあり、[[上位互換]]ではなかった。しかし[[基本セット2010]]発行と同時に行われたルール変更においてマナ・バーンが無くなったためにその心配もなくなり、気兼ねなく使えるようになった。 |
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| [[Masters Edition 3]]に収録され、2ターンキルの[[コンボ]]が横行する[[クラシック]]においてパーミッションの復興に一役買った。 | | [[Masters Edition 3]]に収録され、2ターンキルの[[コンボ]]が横行する[[クラシック]]においてパーミッションの復興に一役買った。 |
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− | *[[2013年]]4月27日~28日に開催された『ニコニコ超会議2』において、[[1994年]]を代表するカードとして展示された<ref>[https://www.facebook.com/media/set/?set=a.588329267851413.1073741827.443027549048253&type=1#!/photo.php?fbid=588329304518076&set=a.588329267851413.1073741827.443027549048253&type=3&theater ニコニコ超会議2 マジック:ザ・ギャザリング展示ブース](マジック日本公式Facebook)</ref>。
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− | *[[レジェンド (エキスパンション)|レジェンド]]には日本語版が存在しなかったが、[[アイコニックマスターズ]]に収録された際、日本語名が与えられた。
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− | [[2004年]]9月20日より、[[タイプ1.5]]からの移行に伴って[[レガシー]]で[[禁止カード]]に指定された。
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− | ==ルール==
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− | *マナを加える能力は[[遅延誘発型能力]]である。[[マナ能力]]ではない。
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− | **[[もみ消し/Stifle]]で打ち消すことができる。
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| *「[[あなた]]の次の[[メイン・フェイズ]]の開始時」としか指定されていないので、自分の[[戦闘前メイン・フェイズ]]や[[戦闘フェイズ]]で呪文を打ち消すと、マナが出るのは自分の[[戦闘後メイン・フェイズ]]開始時になる。 | | *「[[あなた]]の次の[[メイン・フェイズ]]の開始時」としか指定されていないので、自分の[[戦闘前メイン・フェイズ]]や[[戦闘フェイズ]]で呪文を打ち消すと、マナが出るのは自分の[[戦闘後メイン・フェイズ]]開始時になる。 |
− | *自身の呪文を打ち消してもよい。次の[[ターン]]の[[X火力]]の威力を高めたいときなどに有効なテクニック。 | + | *次のターンに[[X火力]]に繋げてゲームを決める時など、自身の呪文を打ち消すこともある。 |
− | *マナを加えることは強制である。 | + | *ヴィンテージにおける3強の一角を占めるカード。[[苦悶の触手/Tendrils of Agony]]、[[Mishra's Workshop]]が他の2者。(→[http://www.wizards.com/Magic/magazine/Article.aspx?x=mtgcom/daily/af95 Cards are for Playing, not Banning!]([http://mtg.takaratomy.co.jp/others/column/product/20051227/index.html 邦訳])参照) |
− | **[[マナ・バーン]]のルールが存在した頃は[[対抗呪文/Counterspell]]に劣ってしまう場面もあり、[[上位互換]]ではなかった。しかし[[基本セット2010]]発行と同時に行われたルール変更においてマナ・バーンが無くなったためにその心配もなくなり、気兼ねなく使えるようになった。 | + | *一部のデッキでは[[Mox]]などを使用する上での安定性の面から、これよりも[[マナ漏出/Mana Leak]]が優先されることもある。また、[[コンボデッキ]]では概ね[[目くらまし/Daze]]などの[[ピッチスペル]]が優先される。マジックに厳密な意味での最強は存在しない。 |
| + | *{{Gatherer|id=1491|イラスト}}に描かれている赤い生物は、遥か後の[[時のらせん]]でカード化した[[吸収するウェルク/Draining Whelk]]の幼体である。{{Gatherer|id=111057|吸収するウェルクのイラスト}}でも隅の方にこれが描かれているのが確認できる。 |
| + | *[[藤田憲一]]が[[ゲームぎゃざ]]の初心者講座にて「([[ルール文章]]に)書かれていることが何もかもおかしい」と指摘した。 |
| + | *公式カードガイドには「今こんなカードをデザインしたら開発チームは全員バスに轢かれるね」と書かれている。 |
| + | **とはいえ、対抗呪文すら[[スタンダード]]から外された今の[[環境]]ならそれも当たり前だが、これが世に出た当時は同様の強力カードがうようよしていたことも忘れてはならない。特に[[露天鉱床/Strip Mine]]のおかげで青にとっては氷河期だった。 |
| + | *2013年4月27日~28日に開催された『ニコニコ超会議2』において、1994年を代表するカードとして展示された。([https://www.facebook.com/media/set/?set=a.588329267851413.1073741827.443027549048253&type=1#!/photo.php?fbid=588329304518076&set=a.588329267851413.1073741827.443027549048253&type=3&theater 参考]) |
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− | ==[[カードパワー]]の評価・逸話==
| + | 2004年9月20日より、[[Type1.5]]からの移行に伴って[[レガシー]]で[[禁止カード]]に指定された。 |
− | *[[意志の力/Force of Will]]を除いて、[[青]]の非[[制限カード]]の中で最強とされる<ref>[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/latest-developments/crafting-vintage-2009-06-25 Crafting a Vintage]([[Daily MTG]] [[2009年]]6月25日 [[Tom LaPille]]著)</ref>。
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− | *「[[ヴィンテージ]]3強」の一角を占めるカード。[[苦悶の触手/Tendrils of Agony]]、[[Mishra's Workshop]]が他の2者<ref>[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/latest-developments/cards-are-playing-not-banning-2005-12-02 Cards are for Playing, not Banning!]/[https://web.archive.org/web/20070307181852/http://mtg.takaratomy.co.jp/others/column/product/20051227/index.html カードは使ってこそ、禁止だなんて!(WebArchive)](Daily MTG [[2005年]]12月2日 [[Aaron Forsythe]]著)</ref>。
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− | *[[藤田憲一]]が[[ゲームぎゃざ]]の初心者講座にて「([[ルール文章]]に)書かれていることが何もかもおかしい」と指摘した。
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− | *[[Mark Rosewater]]はファンからの「これの[[再録]]の可能性はあるか」という質問に対して、「ない、ありえない」だけではつまらないと考え、「それよりも[[開発部]]が全員バスに轢かれるほうが先だろう」とユーモアを加えて答えた。彼の記憶によれば[[1996年]]の出来事とのこと<ref>[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/making-magic/magic-design-z-part-2-2022-07-18 Magic Design From A to Z, Part 2]/[https://mtg-jp.com/reading/mm/0036177/ マジックのデザイン・AからZ その2]([[Making Magic]] [[2022年]]7月18日 [[Mark Rosewater]]著)</ref>。
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− | **後に海外ではこれが再録されるたびに「開発部がバスに轢かれた」と言うジョークが生まれた。当然だがこれは[[スタンダード]]への再録という意味であり、当時はまだ[[サプリメント・セット]]という概念は無かったがために起こってしまった齟齬と言えよう。
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− | **とはいえ、対抗呪文すらスタンダードから外された今の[[環境]]ならそれも当たり前だが、これが世に出た当時は同様の強力カードがうようよしていたことも忘れてはならない。特に[[露天鉱床/Strip Mine]]のおかげで青にとっては氷河期だった。
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| ==関連カード== | | ==関連カード== |
− | ===類似カード===
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− | [[マナ加速]]が付属した打ち消し呪文。特記しないかぎり対象の呪文のマナ総量分加速する。
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| *[[まき散らす殴打/Scattering Stroke]] - [[激突]]で勝った場合のみマナが加えられる。(2)(青)(青)。([[ローウィン]]) | | *[[まき散らす殴打/Scattering Stroke]] - [[激突]]で勝った場合のみマナが加えられる。(2)(青)(青)。([[ローウィン]]) |
| *[[原形質捉え/Plasm Capture]] - マナは好きな色の組み合わせのマナ。(緑)(緑)(青)(青)。([[ドラゴンの迷路]]) | | *[[原形質捉え/Plasm Capture]] - マナは好きな色の組み合わせのマナ。(緑)(緑)(青)(青)。([[ドラゴンの迷路]]) |
− | *[[難解な干渉/Abstruse Interference]] - [[マナ能力]]を持つ[[エルドラージ]]・[[末裔]][[トークン]]を1体だけ生成する。ただし(1)支払われると無効。(2)(青)[[欠色]]。([[ゲートウォッチの誓い]])
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− | *[[呪文詐欺/Spell Swindle]] - [[宝物]]の形でマナを得る。(3)(青)(青)。([[イクサラン]])
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− | *[[詐取/Hornswoggle]] - 宝物トークンを1つだけ生成する。ただしクリーチャー呪文しか打ち消せない。(2)(青)。([[イクサランの相克]])
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− | *[[再解釈/Reinterpret]] - 打ち消した呪文のマナ総量以下の手札1枚をその場で[[マナ・コストを支払うことなく唱える]]ので、結果的にその分マナを得する。(2)(青)(赤)。([[統率者2021]])
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− | *[[敵の徴用/Press the Enemy]] - 打ち消すのではなく手札に戻す再解釈。[[踏み倒す]]のはインスタントか[[ソーサリー]]限定だが、戻すのは[[戦場]]の土地でない[[パーマネント]]でも可。(2)(青)(青)。([[指輪物語:中つ国の伝承]])
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− | *[[異議あり/Counterpoint]] - 手札からでなく[[墓地]]から踏み倒す再解釈。ただし墓地の[[クリーチャー]]、[[インスタント]]、[[ソーサリー]]、[[プレインズウォーカー]]のみ。(3)(青)(黒)。([[カルロフ邸殺人事件統率者デッキ]])
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− | ===モチーフ===
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− | *[[吸収するウェルク/Draining Whelk]] - {{Gatherer|id=1491|マナ吸収のイラスト}}に描かれている生物が成長した姿({{Gatherer|id=111057|吸収するウェルクのイラスト}})。
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− | *打ち消した呪文を[[クリーチャー]]の形で「吸収」するカードには、他に[[神秘的発生/Mystic Genesis]]、[[アクセス拒否/Access Denied]]などが存在する。
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− | ==脚注==
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− | <references />
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| ==参考== | | ==参考== |
| *[[確定カウンターカード]] | | *[[確定カウンターカード]] |
| *[[カード個別評価:レジェンド]] - [[アンコモン]]1 | | *[[カード個別評価:レジェンド]] - [[アンコモン]]1 |
− | *[[カード個別評価:統率者レジェンズ]] - [[神話レア]]
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− | *[[カード個別評価:ダブルマスターズ2022]] - [[神話レア]]
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− | *[[カード個別評価:アイコニックマスターズ]] - [[神話レア]]
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− | *[[カード個別評価:速報]] - [[神話レア]]
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| *[[カード個別評価:Vintage Masters]] - [[神話レア]] | | *[[カード個別評価:Vintage Masters]] - [[神話レア]] |
| *[[カード個別評価:Masters Edition 3]] - [[レア]] | | *[[カード個別評価:Masters Edition 3]] - [[レア]] |
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