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− | '''パンプアップ''' (''Pump up'')とは[[クリーチャー]]の[[パワー]]または[[タフネス]]、もしくはその両方を増加させる[[効果]]や[[能力]]。またはその能力を[[起動]]することや、その能力を次々に重ね合わせること。略して「パンプ」といわれることもある。俗語。 | + | '''パンプアップ''' (''Pump up'')とは[[コスト]]を[[支払う]]ことで[[クリーチャー]]の[[パワー]]または[[タフネス]]、もしくはその両方を増加させる[[能力]]。またはその能力を[[起動|起動する]]こと。略して「パンプ」といわれることもある。 |
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− | 広義では[[強化]]と同じ([[ぬかるみの影/Mire Shade]]のような[[+1/+1カウンター]]などの永続的な強化を含む。[[強化]]や[[全体強化]]を参照)。
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− | 狭義では特に[[マナ]]を[[支払う]]ことで'''[[ターン]]終了時まで[[強化]]する[[起動型能力]]'''(あるいはそれに類する強化)を指す。日本では狭義の意味で用いる例が多く見られ、MTG Wikiでも狭義の用法が支配的。本項ではこちらを解説する。
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− | ==解説==
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− | [[コスト]]を[[支払う]]ことでターン終了時まで[[強化]]する[[能力]]で、主に[[タップ]]を含まない起動型能力による強化を指す。
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− | [[Melody Alder]]によると、マナを「ポンプのように次々と送り込む(pumping)」ことで、パワーやタフネスあるいはその両方を上昇できるクリーチャーを「パンプアップできる、パンプアップ能力持ち(pumpable)」といい、[[シヴ山のドラゴン/Shivan Dragon]]や[[凍てつく影/Frozen Shade]]などの強化能力を説明するのに用いられたのが始まり。[[Order of the Ebon Hand]]のような[[騎士]]を特にパンプナイト(Pump Knight)と呼ぶ。(A Mox by Any Other Nameより。[[Duelist]]22号の記事)
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− | *[[第4版]]ルールブックや[[ポケットプレイヤーズガイド|ポケットプレイヤーズガイド日本語版]]では「パワーアップ(する)」と翻訳されている。
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− | *「pump up」とは「(風船などをポンプ(pump)あるいはそれに類するもので空気や液体を送り込んで)膨らませること」。転じてボディビル用語では「トレーニングによって一時的に筋肉が膨れた状態にすること」。
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− | *「バ」ンプアップではない。
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− | ;コストの支払い
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− | :支払いには[[マナ]]の他に、[[パーマネント]]を[[生け贄に捧げる]]、パーマネントをタップする、[[手札]]を[[捨てる]]、[[カウンター (目印)|カウンター]]を取り除く、[[ライブラリー]]や[[墓地]]のカードを[[追放]]する、などがある。その他、コストの支払いではないが、強化の引き換えとして[[ターン]]や[[ステップ]]を[[飛ばす]]ものもある。
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− | :また、1ターンの使用回数が制限されているものもある(例えば[[チビ・ドラゴン/Dragon Whelp]]や[[炎のドレイク/Fire Drake]]など)。
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− | ;[[誘発型能力]]
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− | :コストを支払う代わりに、何らかの行動を[[誘発条件|条件]]として[[誘発]]する強化をパンプアップとする場合もある。例えば、[[呪文]]を[[唱える]]たび([[能力]]が[[起動]]されるたび)、パーマネントが[[戦場に出る]]あるいは[[墓地]]に置かれるたび、など。
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− | :ただし、1ターンに複数回の誘発ができにくいもの([[攻撃]]・[[ブロック (ルール用語)|ブロック]]するたび、ブロックされるたびに誘発など)はこの範疇に含めない。
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− | *[[驚きの壁/Wall of Wonder]]や[[Walking Wall]]をはじめとする[[壁]]や[[防衛]]持ちが、攻撃参加を許可する強化を伴う能力を持つ場合があるが、普通はこれをパンプアップと呼ばない。
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− | ===サイズ増加===
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− | [[サイズ]](同時にパワーとタフネスの両方)を強化する種類。
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| {{#card:Nantuko Shade}} | | {{#card:Nantuko Shade}} |
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− | 初出は[[リミテッド・エディション]]の[[黒]]の[[凍てつく影/Frozen Shade]]と[[白]]の[[祝福/Blessing]]。後に他の色でも登場しているが、黒が多くを占める。[[クリーチャー・タイプ]]の[[シェイド]]が持つ大きな特徴であり、M:TG Wikiでは「シェイド能力」と呼ばれることもある。
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− | ===パワー増加===
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− | [[パワー]]のみを強化する種類。
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| {{#card:Shivan Dragon}} | | {{#card:Shivan Dragon}} |
| + | 1[[ターン]]に複数回使用できるものを指すことが多い。1ターンにつき1回しか使用できないものでも、それが繰り返し使えるならパンプアップと呼ばれることがある。この辺はあいまい。 |
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− | 赤に多く、特に[[ドラゴン]]など炎の息を武器とするものが有している。初出はリミテッド・エディションの[[チビ・ドラゴン/Dragon Whelp]]と[[炎のブレス/Firebreathing]]、[[シヴ山のドラゴン/Shivan Dragon]]、[[炎の壁/Wall of Fire]]、[[水の壁/Wall of Water]](水の壁を除いて全て赤カード)。
| + | タフネスを増加させるものは[[白]]に多く、パワーを増加させるものは[[赤]]、特に[[ドラゴン]]に多い。[[黒]]の[[シェイド]]は双方を増加させることができる。ここ数年、[[緑]]には他のクリーチャーを強化する能力が多く与えられている。 |
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− | *パワー増加型のパンプアップは[[炎のブレス/Firebreathing]]にちなんで「firebreath(炎のブレス能力・火を吹く能力)」、それを有するクリーチャーを「firebreather(火吹き)」と呼ぶこともある。
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− | *[[ドワーフ戦士団/Dwarven Warriors]]や[[弱者の石/Meekstone]]、[[罠の橋/Ensnaring Bridge]]といった、パワーを参照する[[回避能力]]や[[アンタップ]]制限、[[攻撃制限]]との相性の良さがある。
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− | ===タフネス増加===
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− | [[タフネス]]のみを強化する種類。
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− | {{#card:Honor Guard}}
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− | 初出はリミテッド・エディションの[[Granite Gargoyle]]と[[聖なる鎧/Holy Armor]]。[[白]]が大半を占める。
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− | *[[ダールの降霊者/Daru Spiritualist]]や[[特別工作班/Task Force]]など[[対象]]になるたびに[[誘発]]する白のクリーチャーがあり、[[無限ライフ]]の[[コンボ]]に利用される(→[[ループ・ジャンクション]])。
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− | ===パワー増タフネス減===
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− | パワーを強化すると同時にタフネスを減少する種類。
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− | {{#card:Flowstone Shambler}}
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− | 赤の[[流動石/Flowstone]]に代表されるパンプアップはパワーを増加させると同時にタフネスを減少させる。初出は[[アイスエイジ]]の[[Shambling Strider]]。
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− | *[[#パワー増加|パワー増加型]]と同様の性質を持つが、タフネスが減ってクリーチャーが死にやすくなる点と強化量に上限がある点で劣る。
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− | **タフネス減少は見方を変えると任意にクリーチャーを自殺できる能力と考えられるため、利点にもなりえる(以下に例示)。ただし、自殺にかかるコストは[[重い|重く]]なりがちであまり実用的ではない。
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− | **#[[コントロール (ルール用語)|コントロール]]奪取を防ぐ
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− | **#[[バイバック]]呪文の対象を不適正にして[[打ち消す]](バイバック呪文の再活用を防止)
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− | **#[[PIG]]能力を誘発させる
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− | **#[[追放]]効果に抵抗([[リアニメイト]]の可能性を残せる)
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− | **#墓地のカード枚数を増やす
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− | **#(特定のカードであるが)[[生ける屍/Living Death]]や[[死せる生/Living End]]が使われた場合
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− | *対戦相手のクリーチャーに使えるものもあり、その場合はタフネス減少効果によって[[除去]]としても働く。
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− | ===パワー減タフネス増===
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− | タフネスを強化すると同時にパワーを減少する種類。
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− | {{#card:Tyrranax}}
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− | 少数派([[変異種/Morphling]]とその派生カード、[[ボス・カヴー/Alpha Kavu]]と[[ティラナックス/Tyrranax]]が含まれる)。
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− | *[[#タフネス増加|タフネス増加型]]に勝る点は、パワーの大きさを参照する除去([[復仇/Reprisal]]など)をかわせること。[[第6版]]以降[[基本セット2010]]より前では、[[戦闘]]において、[[戦闘ダメージ・ステップ|戦闘ダメージ割り振り]]後に起動すればタフネス増加型とほぼ同性能となっていた。
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− | *[[#パワー増タフネス減|パワー増タフネス減型]]と違って、パワーが0を下回っても関係ないため、強化量に上限はない。
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| + | *[[巨大化/Giant Growth]]のようなプラス[[修整]]を与える[[呪文]]もこう呼ぶ人もいる。 |
| + | <!-- 一般にはそのような使い捨てのものは含めないことが多い。 --> |
| + | *パワーアップとは言わない。パワーアップの場合、能力などあらゆる面での向上を意味するが、パンプアップは外見や筋肉などの向上を言うとのこと。 |
| + | *「バ」ンプアップと間違えている人を時々見かける。 |
| + | *もともとはボディビル用語らしい。 |
| ==参考== | | ==参考== |
| *[[用語集]] | | *[[用語集]] |