解放された者、カーン/Karn Liberated
伝説のプレインズウォーカー — カーン(Karn)
[+4]:プレイヤー1人を対象とする。そのプレイヤーは自分の手札からカードを1枚追放する。
[-3]:パーマネント1つを対象とし、それを追放する。
[-14]:解放された者、カーンにより追放された全てのオーラ(Aura)でないパーマネント・カードを別にした状態にしたまま、ゲームを再び開始する。その後、それらの別にしたカードをあなたのコントロール下で戦場に出す。
6
プレインズウォーカーとしてカード化されたカーンであり、初の無色のプレインズウォーカー。土地でもアーティファクトでもない無色のパーマネント・カードとしては1年前にエルドラージたちが登場済みだが、それに続いて2回目。
忠誠度能力は手札の追放、パーマネントの追放、ゲームのやり直し。
解説
[編集]- +4能力
- 1枚の手札破壊。リリアナ・ヴェス/Liliana Vessのプラス能力と同様、手札を溜め込むコントロールデッキに対して、毎ターン選択肢を狭めていくことができる。忠誠度の上昇値が大きいのも見逃せない。
- 戦場を制圧しきった後には、3番目の能力に繋げるために自分の手札を追放するのも手。この場合、そのまま唱えることができるならどちらの方が勝てる見込みが高いのか、しっかりと見極めたい。
- -3能力
- 万能パーマネント除去。非常に便利で、このカードの中核となる。しかし最初にこの能力を使うと忠誠度が稲妻/Lightning Boltや忍び寄るタール坑/Creeping Tar Pitの射程圏内にまで落ち込んでしまうことに注意。
- -14能力
- 今行われているゲームのすべてをリセットし、ゲームを最初からやり直す。Shahrazad等のサブゲームにも少し似ているが、それまでのゲームは一時中断ではなく無かったことにされる(ゆえに勝敗もつかない)のであり、新しいゲームの勝者がこのゲームの勝者となる。
- さらに自分はボーナスとして、1番目・2番目の能力で追放したすべてのパーマネント・カードを最初から戦場に出すことができる。土地ならば大きなマナ加速、クリーチャーならば大きなクロックとなる。フィニッシャー級のカードならばそのまま対戦相手は投了するだろう。
- 決まればほぼ勝ちを決められるが、使わずに2つの小能力で対戦相手を締め上げ続けたほうが有効な場合もある。使い時を見極めたい。
7マナと重いだけあって全般に非常に強力。手札にも戦場にも干渉できる能力はもちろん、忠誠度も初期で6、最初にプラス能力を使えば10にも達するため非常にタフで、そうそう排除されることはない。無色であり色を選ばず投入できる点も強みである。いわゆるパワーカードと言って間違いない。
ただし、やはりと言うべきか重さはネック。加えて1ターンにつき1枚ずつしか対処できないため、やや挙動が遅い側面も否めない。あまりに登場が遅いと、既に手遅れであったり、功を焦って忠誠度が低くなったところを潰されたりする危険もある。豊富なマナを生み出せるタイプのコントロールデッキでなければ効果的な運用は難しい。
とはいえ、マナ基盤さえ確保できていれば大活躍するポテンシャルは十分。モダンなどのウルザトロン系デッキでは常連で、3ターン目に戦場に出ることすらある。
一方スタンダードでは、赤緑のターボランドやビッグ・マナに類するデッキでタイタン・サイクルなどを入れたうえでさらに追加の勝ち手段として採用されることがあったものの、もっと即効性があるフィニッシャーが選択されることが多く、それほどは活躍していなかった。
3番目の能力のルール
[編集]- まず、現在行われているゲームが無勝負で終了する。どちらかの勝ちでも負けでも、引き分けでもない。すべての継続的効果は終了し、プレイヤーが得ていたカウンターや紋章は取り除かれる。
- カーンによって追放されていた、オーラでないパーマネント・カードを他のカードと別にする。
- あなたが開始プレイヤーであることと、別にしたカードを使わないことを除いて、通常のゲーム開始手順(CR:103)にしたがって、新しいゲームを始める。サイドボードから相棒を公開し、メインデッキから統率者を統率領域に置き、用意していたステッカーから3枚無作為に選ぶ。デッキを切り直し、各プレイヤーは初期ライフ総量に等しいライフを持つ。
- 各プレイヤーは7枚のカードを引く。マリガンチェックをして、ゲーム開始時の手札から処理を行う能力を持つカード(力線など)を処理する。
- 別に分けておいた、カーンによって追放されていたカードを戦場に出す。これでカーンの能力の解決が終了する。
- 開始プレイヤー(あなた)の第1ターンを始める。最初のアンタップ・ステップを行う。カーンによって追放されていたパーマネントがタップインのものでも、ここでアンタップされる。
- 最初のアップキープ・ステップ。カーンによって追放されていたパーマネントの誘発型能力が誘発していたなら、ここでスタックに置かれる。
- 元のゲームで願いや相棒などによってゲームの外部からカードが持ち込まれていた場合、それらのカードは、新しいゲームでは最初からメインデッキに混ぜられる。
- カードを7枚引く時点でライブラリーが6枚以下だった場合、最初のアップキープに状況起因処理で敗北する。
- この能力によって戦場に出たクリーチャーは召喚酔いしない。
- 統率者がカーンによって追放されていた場合、新しいゲームの開始時にそれを統率領域に置くことはできず、カーンのコントローラーのコントロール下で戦場に出る。その場合でも、そのカードは元のプレイヤーの統率者である。
- 統率者を唱えた回数、統率者ダメージもリセットされる。
- 多人数戦の場合、既にゲームから退場したプレイヤーは新ゲームに参加できない。また、この能力は影響範囲に関係なくすべてのプレイヤーを巻き込む。
- Shahrazadなどによるサブゲーム中に新たなゲームを始める場合、メインゲームは影響を受けず、そのサブゲームを新たに開始する。
開発秘話
[編集]デザイン段階とデベロップ段階で大きな変更が加えられたカードである。デザイン・チームからデベロップ・チームに受け渡された時点では、以下のようなデザインとなっていた。
非公式/非実在カード
Karn, Creator of Mirrodin (ミラディンの創造主、カーン) (6)プレインズウォーカー ― カーン(Karn)
[+2]:アーティファクト1つを対象とする。それはそれの他のタイプやサブタイプに加えて3/3のゴーレム・アーティファクトになる。
[-X]:パーマネントX個を対象とする。それらはそれの他のタイプに加えてアーティファクトになる。あなたはそれらの1つにつき、それぞれタップまたはアンタップしてもよい。
[-10]:パーマネントを最大10個まで対象とし、それらを破壊する。
デベロップ・チームはこのデザインをすぐさま廃棄した。直前のミラディン包囲戦にボーラスの工作員、テゼレット/Tezzeret, Agent of Bolasが存在しており、別のアーティファクト系プレインズウォーカーのデザインを好ましく思わなかったようである。
デベロップ・チームはカーンの「世界創造」と「時間遡行」に着目し、そこから「ゲームを再スタートする」アイデアが生み出された。また、旧世代(大修復/The Mending以前)のプレインズウォーカー/Planeswalkerであることを鑑みて、プレインズウォーカー、ニコル・ボーラス/Nicol Bolas, Planeswalkerのように、マナ・コストや忠誠度関連には莫大な数値が与えられた[1]。
その他
[編集]- 紋章を解消できる初のカード。また、Leechesに続く毒カウンターを取り除くことができるカード。
- -3能力はかつてカーンが中核になったレガシーの兵器/Legacy Weaponの能力を、-14能力はカーンの製造目的である時間遡行を表現している[2]。
- スマートフォンアプリゲーム「パズル&ドラゴンズ」のコラボレーションの一環として、このカードがモンスターとしてゲスト参戦した[3]。ウルザの後継、カーンと同時参戦のため、こちらは単に「カーン」という名前になった。特殊技名はカーンの経時隔離と解放された者。
- ダブルマスターズのボックストッパー版イラストは、同じくボックストッパー版のウルザランドと合わせて1枚のパノラマイラストだったものを分割している[4]。
関連カード
[編集]- 銀のゴーレム、カーン/Karn, Silver Golem
- 解放された者、カーン/Karn Liberated
- ウルザの後継、カーン/Karn, Scion of Urza
- 大いなる創造者、カーン/Karn, the Great Creator
- 生けるレガシー、カーン/Karn, Living Legacy
- 再鍛されたレガシー、カーン/Karn, Legacy Reforged
- 銀白の防衛者、カーン/Karn, Argent Defender
- 金色の守護者、カーン/Karn, Gilded Guardian
ストーリー
[編集]解放された者、カーン/Karn Liberatedは、ファイレクシア/Phyrexiaの手によって捕らわれていたカーン/Karnが呪縛から解放され、再びプレインズウォーカー/Planeswalkerとして復活した姿。
詳細はカーン/Karnを参照。
脚注
[編集]- ↑ Phyrexian Ken's Demands(Internet Archive)(Feature 2011年5月16日 Aaron Forsythe著)
- ↑ The Golem's Legacy(Internet Archive)/ゴーレムの遺産(Feature 2011年4月25日 Doug Beyer著)
- ↑ カーンにチャンドラ、ニコルも登場!? パズル&ドラゴンズ×マジックコラボ、6月25日(月)より始動!(こちらマジック広報室!! 2018年6月25日)
- ↑ 壁紙(2560x1600)(Daily MTG 2020年8月5日)
参考
[編集]- 壁紙(Internet Archive) (WotC)
- シングルカードストラテジー:「ぼくのかんがえたニコル・ボーラス vs カーン」(インターネットアーカイブ) (日本公式ウェブサイト、文:津村健志)
- カード個別評価:新たなるファイレクシア - 神話レア
- カード個別評価:ジャンプスタート2022 - 神話レア
- カード個別評価:ダブルマスターズ - 神話レア
- カード個別評価:アルティメットマスターズ - 神話レア
- カード個別評価:モダンマスターズ2015 - 神話レア
引用:総合ルール 20260807.0
- 7 その他のルール
- 723 他のプレイヤーをコントロールする
- 723.1 次のあるプレイヤーのターンの間、そのプレイヤーを他のプレイヤーによってコントロールさせるカードが存在する。この効果は、その影響を受けるプレイヤーが次に実際に得るターンに影響を及ぼす。そのターンの間ずっとそのプレイヤーはコントロールされ、この効果は次のターンが始まるまで終わらない。
- 723.2 カード2枚(《Word of Command》と《敵対工作員》)は、一定の期間、プレイヤーが他のプレイヤーをコントロールできるようにする。
- 723.3 プレイヤーのコントロールだけが変わり、オブジェクトのコントローラーは変わらない。コントロールされているプレイヤーは、それでも自分のターンの間はアクティブ・プレイヤーである。
- 723.4 コントロールされているプレイヤーがゲーム内の何らかのオブジェクトの情報を見ることができる場合、それはそのプレイヤーとそのプレイヤーのコントローラーの両方が見ることができる。コントロールされているプレイヤーがゲーム外のカードに関する情報を見ることができる場合、その情報を見ることができるのはそのプレイヤーだけで、そのプレイヤーのコントローラーは見ることができない。
例:あるプレイヤーのコントローラーは、そのプレイヤーの手札や、そのプレイヤーがコントロールしている裏向き クリーチャーのオモテ面を見ることができる。 - 723.5 他のプレイヤーをコントロールしている間、そのプレイヤーは、コントロールされているプレイヤーに認められている、あるいは何らかのルールやオブジェクトによりしなければならないすべての選択や決定を行う。これには、何をプレイする(起動する、唱える)かの選択や、呪文や能力に関する選択や決定を含む。
例:他のプレイヤーのコントローラーは、そのプレイヤーがどの呪文を唱えるか、何を呪文の対象とするかを決めることができ、呪文の解決時に必要な決定も行う。- 723.5a 他のプレイヤーのコントローラーがそのプレイヤーのためにコストを支払う場合、そのプレイヤーの物(カード、マナ等)のみを使用できる。
例:プレイヤーのコントローラーが、そのプレイヤーに追加コストとしてカードを捨てる呪文を唱えさせることにした場合、そのカードはそのプレイヤーの手札から捨てる。 - 723.5b 他のプレイヤーのコントローラーは、ルールやオブジェクトによって必要とされていない選択や決定を行えない。また、コントローラーはイベント規定によって必要とされている選択や決定を行えない。
例:お手洗いに行くこと、カードを誰かとトレードすること、他のプレイヤーとトレードをすること、合意による引き分けを行うこと、ミスや違反でジャッジを呼ぶことを決定するのは、コントロールされていてもプレイヤー自身である。
例:他のプレイヤーのコントローラーは、そのプレイヤーがどのクリーチャーで攻撃するか、それらのクリーチャーがどのプレイヤーあるいはプレインズウォーカーを攻撃するか、そして戦闘ダメージをどう割り振るかを決定する。
- 723.5a 他のプレイヤーのコントローラーがそのプレイヤーのためにコストを支払う場合、そのプレイヤーの物(カード、マナ等)のみを使用できる。
- 723.6 他のプレイヤーのコントローラーは、そのプレイヤーを投了させられない。プレイヤーは、他のプレイヤーにコントロールされていても、いつでもゲームを投了することができる。rule 104.3a 参照。
- 723.7 プレイヤーに他のプレイヤーのコントロールを得させる効果は、コントロールされているプレイヤーの行動を制限し、あるいはコントロールされているプレイヤーに何らかの行動を強制することがある。
- 723.8 他のプレイヤーをコントロールしているプレイヤーは、自分自身に関する選択や決定も行える。
- 723.9 プレイヤーは自分のコントロールを得ることもできる。そのプレイヤーは通常通り自分の決定や選択を行う。
- 723 他のプレイヤーをコントロールする