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==色の役割==
 
==色の役割==
[[ライフ]]の[[支払う|支払い]]、[[クリーチャー]]の[[生け贄]]、[[手札]]を[[捨てる]]などの[[コスト]]を求めたり、敵味方双方にそれらを強いるなど[[スーサイド|ハイリスク]]なカードが大きな特色。
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[[ライフ]]の[[支払う|支払い]]、[[クリーチャー]]の[[生け贄に捧げる|生け贄]]、[[手札]]を[[捨てる]]などの[[コスト]]を求めたり、敵味方双方にそれらを強いるなど[[スーサイド|ハイリスク]]なカードの多さが特色。
  
[[クリーチャー]]の得意な[[キーワード能力]]は、[[接死]]、[[絆魂]]、[[威迫]]。1番手では無いが、[[飛行]]、[[先制攻撃]]、[[速攻]]、[[破壊不能]]なども有している。キーワード以外では[[シェイド]][[能力]]が定番。一方でデメリットとして「[[タップ]]状態で[[戦場に出る]]」「[[ブロック (ルール用語)|ブロック]]できない」などを持つことが多い。[[クリーチャー・タイプ]]には[[種族]]では、ゾンビ、[[吸血鬼]]、[[ホラー]]、[[デーモン]]など、[[職業]]では[[戦士]]、[[ならず者]]、[[暗殺者]]などが象徴的。また、[[白]]のものと対になるような[[騎士]]や[[クレリック]]が少数存在し([[白騎士/White Knight]]に対する[[黒騎士/Black Knight]]など)、それらも黒の象徴の一つと言える。
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;[[クリーチャー]]
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:得意な[[キーワード能力]]は、[[接死]]、[[絆魂]]、[[威迫]]。1番手では無いが、[[飛行]]、[[先制攻撃]]、[[速攻]]、[[破壊不能]]なども有している。キーワード以外では[[シェイド]][[能力]]が定番。一方で[[ペナルティ能力]]として「[[タップ]]状態で[[戦場に出る]]」「[[ブロック (ルール用語)|ブロック]]できない」などを持つことが多い。[[クリーチャー・タイプ]]には[[種族]]では、ゾンビ、[[吸血鬼]]、[[ホラー]]、[[デーモン]]など、[[職業]]では[[戦士]]、[[ならず者]]、[[暗殺者]]などが象徴的。また、[[白]]のものと対になるような[[騎士]]や[[クレリック]]が少数存在し([[白騎士/White Knight]]に対する[[黒騎士/Black Knight]]など)、それらも黒の象徴の一つと言える。
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:クリーチャーの除去に最も長けており、[[破壊]]、マイナス[[修整]]、生け贄に捧げさせる([[布告]])と様々な方法を持つ。直接[[ダメージ]]も[[ドレイン]]という形で存在する。
  
[[エンチャント]]とは、基本的に[[シナジー]]を形成しない。また、除去することもできない。
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;[[アーティファクト]]
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:墓地から[[手札]]に[[戻す|戻し]]たり、リアニメイトが得意。原則的に除去は不可能。[[秘宝の破滅/Relic Bane]]や、[[工匠の呪詛/Artificer's Hex]]のような間接的にアーティファクトを妨害するカードがメインだが、直接対処できるカードもごく少数ながら過去に存在していた([[Gate to Phyrexia]]、[[ファイレクシアへの貢ぎ物/Phyrexian Tribute]]、[[異形の騒霊/Xenic Poltergeist]]など)。
  
[[アーティファクト]]は、墓地から[[手札]][[戻す|戻し]]たり、リアニメイトが得意。原則的に除去は不可能。
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;[[エンチャント]]
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:基本的に[[シナジー]]を形成しない。ピンポイントでは除去できないが、[[陰謀団の先手ブレイズ/Braids, Cabal Minion]]や[[狂気堕ち/Descent into Madness]]のような全員を巻き込むような形で除去できるタイプのカードは稀に登場する。
  
[[土地]]は、沼を[[サーチ]]したり沼を参照して効果を大きくするカードや、土地を沼にしてしまうカードがある。[[土地破壊]]は赤に次ぎ得意。
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;[[土地]]
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:沼を[[サーチ]]したり沼を参照して効果を大きくするカードや、土地を沼にしてしまうカードがある。[[土地破壊]]は赤に次ぎ得意。
  
[[プレインズウォーカー (カード・タイプ)|プレインズウォーカー]]は、直接的な[[除去]]が可能。
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;[[プレインズウォーカー (カード・タイプ)|プレインズウォーカー]]
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:直接的な[[除去]]が可能。
  
クリーチャーの除去に最も長けており、[[破壊]]、マイナス[[修整]]、生け贄に捧げさせる([[布告]])と様々な方法を持つ。直接[[ダメージ]][[ドレイン]]という形で存在する。一方でアーティファクトやエンチャントの除去は基本的に不可能。[[秘宝の破滅/Relic Bane]]や、[[工匠の呪詛/Artificer's Hex]]のような間接的にアーティファクトを妨害するカードや、[[陰謀団の先手ブレイズ/Braids, Cabal Minion]][[狂気堕ち/Descent into Madness]]のような全員を巻き込むようなタイプのカードは稀に登場する。
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;非[[パーマネント]]呪文
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:[[引く|ドロー]][[サーチ]]も比較的得意。ドローは[[夜の囁き/Night's Whisper]][[祭壇の刈り取り/Altar's Reap]]などリソースと引き換えだが軽量なカードが定番。[[サーチカード]][[吸血の教示者/Vampiric Tutor]][[魔性の教示者/Diabolic Tutor]][[死せる願い/Death Wish]]など[[カード・タイプ]]を問わないものが多い。探すことができるカードに柔軟性があることに加え、探した後にそのカードを[[公開する]]必要がない点も黒のカードの強みといえる。
  
[[引く|ドロー]][[サーチ]]も比較的得意。[[ドロー]]は[[夜の囁き/Night's Whisper]]や[[祭壇の刈り取り/Altar's Reap]]などリソースと引き換えだが軽量なカードが定番。[[サーチカード]]は[[吸血の教示者/Vampiric Tutor]]、[[魔性の教示者/Diabolic Tutor]]、[[死せる願い/Death Wish]]など[[カード・タイプ]]を問わないものが多い。探すことができるカードに柔軟性があることに加え、探した後にそのカードを[[公開する]]必要がない点も黒のカードの強みといえる。
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:[[手札破壊]]は色の役割として寡占している。強力な手札破壊カードがあるかどうかは環境の黒の占有率に大きく影響する。[[カード名]]を直接指定し、手札、墓地、ライブラリーから根こそぎ[[追放]]する効果も得意。
  
[[手札破壊]]は色の役割として寡占している。強力な手札破壊カードがあるかどうかは[[環境]]の黒の占有率に大きく影響する。[[カード名]]を直接指定し、手札、墓地、ライブラリーから根こそぎ追放する効果も得意。
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:[[墓地]]のカードの扱いに長けており、クリーチャー・カードの[[回収]]や直接[[戦場に出す]]([[リアニメイト]])カードは定番となっている。墓地にあるカードの枚数を参照するカードや、自分の墓地のカードを増やすようなカードも散見される。逆に、相手の墓地のカードを[[追放]]することも得意とする。
  
[[墓地]]のカードの扱いに長けており、クリーチャー・カードの[[回収]][[リアニメイト]]できるカードは定番となっている。墓地にあるカードの枚数を参照するカードや、自分の墓地のカードを増やすようなカードも散見される。逆に、相手の墓地のカードを[[追放]]することも得意とする。
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:[[対戦相手]]からライフを[[失う|失わせる]]効果を持つカードを圧倒的多数保有する。また、対戦相手からライフを[[ドレイン|奪う]]ことで相手のライフを失わせつつ[[回復]]も可能。
  
[[対戦相手]]からライフを[[失う|失わせる]]効果を持つカードを圧倒的多数保有する。また、対戦相手からライフを[[ドレイン|奪う]]ことで相手のライフを失わせつつ[[回復]]も可能。
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:[[マナ加速]][[]]が生み出すマナを倍化させたり([[墓所の怪異/Crypt Ghast]])、他の効果と一緒にマナを生み出す([[血の儀式文/Liturgy of Blood]])タイプのカードが存在する。
  
[[マナ加速]]は[[沼]]が生み出すマナを倍化させたり([[墓所の怪異/Crypt Ghast]])、他の効果と一緒にマナを生み出す([[血の儀式文/Liturgy of Blood]])タイプのカードが存在する。
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;その他特有の効果
 
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:[[最悪の恐怖/Worst Fears]]など[[他のプレイヤーをコントロールする]]効果、[[Word of Command]]や[[豪華の王、ゴンティ/Gonti, Lord of Luxury]]など他のプレイヤーのカードを”奪う”効果も色の役割としてもっている。
[[最悪の恐怖/Worst Fears]]など[[他のプレイヤーをコントロールする]]効果、[[Word of Command]]や[[豪華の王、ゴンティ/Gonti, Lord of Luxury]]など他のプレイヤーのカードを”奪う”効果も色の役割としてもっている。
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===色の役割の変更===
 
===色の役割の変更===
*カード名指定追放系カードの元祖は[[青黒]][[多色]][[ロボトミー/Lobotomy]]だが、[[神河ブロック]][[頭蓋の摘出/Cranial Extraction]]以降黒の色の役割として定着した。
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;[[マスクス・ブロック]][[神河ブロック]][[1999年]]-[[2004年]]頃)
*初期は[[暗黒の儀式/Dark Ritual]]を有し、一時的な[[マナ加速]]といえば黒だったが、暗黒の儀式は[[メルカディアン・マスクス]]を最後に[[再録]]されず、[[煮えたぎる歌/Seething Song]]など[[赤]]へ移行。[[時のらせんブロック]]で例外的に登場するも一時的マナ加速カードそのものがあまり登場しなくなっていった。だが[[ゼンディカー・ブロック]]での[[ニルカーナの亡霊/Nirkana Revenant]]以降パーマネントが持つ効果として少数登場し、[[闇の誓願/Dark Petition]]など[[フリースペル]]的なマナ加速カードが登場するなど色の役割として復権している。
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:黒を代表するカードの1枚であり、一時的な[[マナ加速]]といえば黒と言わしめた[[暗黒の儀式/Dark Ritual]][[メルカディアン・マスクス]]を最後に[[再録]]されず、[[煮えたぎる歌/Seething Song]]など[[赤]]へ移行。[[時のらせんブロック]]で例外的に登場するも一時的マナ加速カードそのものがあまり登場しなくなっていった。
*過去、アーティファクトの除去手段([[Gate to Phyrexia]][[ファイレクシアへの貢ぎ物/Phyrexian Tribute]][[異形の騒霊/Xenic Poltergeist]])がごく少数存在していた。
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:*後年の[[ゼンディカー・ブロック]][[ニルカーナの亡霊/Nirkana Revenant]]以降パーマネントが持つ能力として少数登場し、[[闇の誓願/Dark Petition]]など[[フリースペル]]的なマナ加速カードの登場により、違った形で復権している。
*[[恐怖/Terror]][[闇への追放/Dark Banishing]]のような、黒いクリーチャーを[[対象]]にできない黒の除去が多かったため、色が黒というだけで1つの[[除去耐性]]とされていた(黒以外という制限は、特色である自己中心的思想のためである)。[[破滅の刃/Doom Blade]][[基本セット2014]]を最後に[[再録]]落ちした後はあまりそのタイプの制限を持つ強力な除去は登場していない。
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:カード名指定追放系カードの元祖は[[青黒]][[多色]]の[[ロボトミー/Lobotomy]]だが、[[神河ブロック]]の[[頭蓋の摘出/Cranial Extraction]]以降黒の色の役割として定着した。
*タフネスよりパワーが高い頭でっかちのクリーチャーが多かったが、色の役割が多く被っている赤との差別化を図るために[[ドラゴンの迷路]]、[[基本セット2013]]頃からタフネス偏重の方針となった。<ref>[http://magic.wizards.com/en/articles/archive/making-magic/dragon-along-2013-04-17 Dragon Along]/[http://magic.wizards.com/ja/articles/archive/making-magic/%E3%83%89%E3%83%A9%E3%82%B4%E3%83%B3%E3%81%A8%E3%81%A8%E3%82%82%E3%81%AB-2013-05-01 ドラゴンとともに](Making Magic 2013年4月22日 Mark Rosewater著)</ref><ref>[http://magic.wizards.com/en/articles/archive/latest-developments/m14versing-2013-07-19 M14versing]/[http://mtg-jp.com/reading/translated/ld/0004143/ マルチバース劇場・『基本セット2014』編](Latest Developments 2013年7月19日 [[Sam Stoddard]]著)</ref>
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;[[基本セット2010]][[2009年]]
*[[回避能力]]のキーワード能力として長年[[畏怖]][[土地渡り|沼渡り]]を得意としていたが、それらの能力の廃止に伴い[[威嚇]]、そして威迫へと代替わりした。
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:[[回避能力]]のキーワード能力として長年[[畏怖]][[土地渡り|沼渡り]]を得意としていたが、それらの能力の廃止に伴い[[威嚇]]、そして威迫へと代替わりした。
*[[再生]]も得意としていたが、再生の使用廃止に従って[[カラデシュ]]の頃から一時的な破壊不能付与に替わっている。
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;[[基本セット2013]]~[[基本セット2014]][[2012年]]-[[2015年]]頃)
*[[2018年]]から、[[瞬速]]を[[緑]]に次いだ第2色とすることが試されている<ref>[http://mtg-jp.com/reading/translated/mm/0030293/ 選択せよ その1](Making Magic 2018年2月5日) - 問15の解説</ref><ref>[http://markrosewater.tumblr.com/post/171866347298/youve-stated-that-rd-is-experimenting-with Blogatog](Mark RosewaterのBlog 2018年3月14日)</ref><ref>[https://twitter.com/EthanFleischer/status/1012542702615851010 @EthanFleischer]([[Ethan Fleischer]]のTwitter 2018年6月29日)</ref>。
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:タフネスよりパワーが高い[[頭でっかち]]のクリーチャーが多かったが、色の役割が多く被っている赤との差別化を図るために[[ドラゴンの迷路]]、[[基本セット2013]]頃からタフネス偏重のクリーチャーも増やす方針となった。<ref>[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/making-magic/dragon-along-2013-04-17 Dragon Along]/[https://magic.wizards.com/ja/articles/archive/making-magic/%E3%83%89%E3%83%A9%E3%82%B4%E3%83%B3%E3%81%A8%E3%81%A8%E3%82%82%E3%81%AB-2013-05-01 ドラゴンとともに](Making Magic 2013年4月22日 Mark Rosewater著)</ref><ref>[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/latest-developments/m14versing-2013-07-19 M14versing]/[https://mtg-jp.com/reading/translated/ld/0004143/ マルチバース劇場・『基本セット2014』編](Latest Developments 2013年7月19日 [[Sam Stoddard]]著)</ref>
*[[ドミナリア]]及び[[ラヴニカのギルド]]では、これまでは[[ライフロス]]で扱われてきた効果がダメージを与える形にデザインされている。これはフレーバーと、ルール上ほぼ同じ挙動を示すものに異なる表現を用いる必要があるかというバランスに関する実験的変更であり<ref>[http://markrosewater.tumblr.com/post/178099830023/i-really-hope-wizards-goes-back-to-life-loss Blogatog](Mark RosewaterのBlog 2018年9月15日)</ref>、今後定着するかはまだ未定である。
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:[[恐怖/Terror]][[闇への追放/Dark Banishing]]のような、黒いクリーチャーを[[対象]]にできない黒の除去が多かったため、色が黒というだけで1つの[[除去耐性]]とされていた(黒以外という制限は、特色である自己中心的思想のためである)。[[破滅の刃/Doom Blade]]が[[基本セット2014]]を最後に[[再録]]落ちした後はそのタイプの制限を持つ強力な除去はほぼ登場していない。
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;[[カラデシュ・ブロック]]([[2016年]]頃)
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:不死性を再現する[[再生]]を得意としていたが、使用廃止に従って[[カラデシュ]]の頃から一時的な破壊不能付与に替わっている。
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*[[2018年]]から、[[瞬速]]を[[緑]]に次いだ第2色とすることが試されている<ref>[https://mtg-jp.com/reading/translated/mm/0030293/ 選択せよ その1](Making Magic 2018年2月5日) - 問15の解説</ref><ref>[https://markrosewater.tumblr.com/post/171866347298/youve-stated-that-rd-is-experimenting-with Blogatog](Mark RosewaterのBlog 2018年3月14日)</ref><ref>[https://twitter.com/EthanFleischer/status/1012542702615851010 @EthanFleischer]([[Ethan Fleischer]]のTwitter 2018年6月29日)</ref>。
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*[[ドミナリア]]及び[[ラヴニカのギルド]]では、それまではライフを[[失う]]効果で表現されてきたカードがダメージを与える形でデザインされている。これはフレーバーと、ルール上ほぼ同じ挙動を示すものに異なる表現を用いる必要があるかというバランスに関する実験的変更であり<ref>[https://markrosewater.tumblr.com/post/178099830023/i-really-hope-wizards-goes-back-to-life-loss Blogatog](Mark RosewaterのBlog 2018年9月15日)</ref>、今後定着するかはまだ未定である。
  
 
==その他==
 
==その他==
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==参考==
 
==参考==
*[http://www.wizards.com/Magic/Magazine/Article.aspx?x=mtgcom/daily/mr109 In the Black](Making Magic 2004年2月2日 [[Mark Rosewater]]著)
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*[https://www.wizards.com/Magic/Magazine/Article.aspx?x=mtgcom/daily/mr109 In the Black](Making Magic 2004年2月2日 [[Mark Rosewater]]著)
*[http://web.archive.org/web/20070501130453/members.at.infoseek.co.jp/braingeyser/04/0612.html In the Black ─黒い闇の中で─](Braingeyser、上の記事の和訳)
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*[https://web.archive.org/web/20070501130453/members.at.infoseek.co.jp/braingeyser/04/0612.html In the Black ─黒い闇の中で─](Braingeyser、上の記事の和訳)
*[http://magic.wizards.com/en/articles/archive/latest-developments/defining-black-2004-02-06 Defining Black](Latest Developments 2004年2月6日)
+
*[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/latest-developments/defining-black-2004-02-06 Defining Black](Latest Developments 2004年2月6日)
*[http://web.archive.org/web/20040820002426/members.at.infoseek.co.jp/braingeyser/04/0423.html 黒の定義 −フレーバー、機能、ゲームバランスの調整─](Braingeyser、上の記事の和訳)
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*[https://web.archive.org/web/20040820002426/members.at.infoseek.co.jp/braingeyser/04/0423.html 黒の定義 −フレーバー、機能、ゲームバランスの調整─](Braingeyser、上の記事の和訳)
*[http://archive.wizards.com/Magic/magazine/Article.aspx?x=mtg/daily/mm/9 Looking Out For Number One](Making Magic 2008年10月20日 Mark Rosewater著 [[グリクシス/Grixis|グリクシス]]ウィーク記事)
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*[https://archive.wizards.com/Magic/magazine/Article.aspx?x=mtg/daily/mm/9 Looking Out For Number One](Making Magic 2008年10月20日 Mark Rosewater著 [[グリクシス/Grixis|グリクシス]]ウィーク記事)
*[http://magic.wizards.com/en/articles/archive/making-magic/black-revisited-2015-07-27 In the Black Revisited]/[http://magic.wizards.com/ja/articles/archive/making-magic/20150727 再び訪れた黒の中で](Making Magic 2015年7月27日 Mark Rosewater著 [[米村薫]]訳)  
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*[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/making-magic/black-revisited-2015-07-27 In the Black Revisited]/[https://magic.wizards.com/ja/articles/archive/making-magic/20150727 再び訪れた黒の中で](Making Magic 2015年7月27日 Mark Rosewater著 [[米村薫]]訳)  
 
*[[用語集]]
 
*[[用語集]]
 
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{{色}}
 
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2019年1月30日 (水) 08:04時点における版

/Blackマジック:ザ・ギャザリングにおけるの1つ。


Phyrexian Negator / ファイレクシアの抹殺者 (2)(黒)
クリーチャー — ファイレクシアン(Phyrexian) ホラー(Horror)

トランプル
ファイレクシアの抹殺者にダメージが与えられるたび、その点数と同じ数のパーマネントを生け贄に捧げる。

5/5


Hypnotic Specter / 惑乱の死霊 (1)(黒)(黒)
クリーチャー — スペクター(Specter)

飛行
惑乱の死霊が対戦相手にダメージを与えるたび、そのプレイヤーはカードを1枚無作為に選んで捨てる。

2/2


Terror / 恐怖 (1)(黒)
インスタント

アーティファクトでも黒でもないクリーチャー1体を対象とし、それを破壊する。それは再生できない。


色の特徴

死と力の色であり、からマナを引き出しゾンビ吸血鬼デーモン召喚する。友好色とし、対抗色とする。略号はB

黒が表すものとして、現実主義、利己主義、道徳外、畏怖、悲しみ/抑うつ、苦痛、拷問、闇、疫病、腐敗/衰退、寄生、昆虫/蜘蛛、害獣、汚職、不純/汚染、減少、偽り、操作、マキャベリズム、個人主義、計画的な破壊、自他を含めた犠牲、処刑、自己陶酔などがある。

黒をテーマにしたエキスパンションであるトーメントや、逆に他の色と比べて孤立したジャッジメントアヴァシンの帰還など、他の色と差別的に扱われることがある。

色の役割

ライフ支払いクリーチャー生け贄手札捨てるなどのコストを求めたり、敵味方双方にそれらを強いるなどハイリスクなカードの多さが特色。

クリーチャー
得意なキーワード能力は、接死絆魂威迫。1番手では無いが、飛行先制攻撃速攻破壊不能なども有している。キーワード以外ではシェイド能力が定番。一方でペナルティ能力として「タップ状態で戦場に出る」「ブロックできない」などを持つことが多い。クリーチャー・タイプには種族では、ゾンビ、吸血鬼ホラーデーモンなど、職業では戦士ならず者暗殺者などが象徴的。また、のものと対になるような騎士クレリックが少数存在し(白騎士/White Knightに対する黒騎士/Black Knightなど)、それらも黒の象徴の一つと言える。
クリーチャーの除去に最も長けており、破壊、マイナス修整、生け贄に捧げさせる(布告)と様々な方法を持つ。直接ダメージドレインという形で存在する。
アーティファクト
墓地から手札戻したり、リアニメイトが得意。原則的に除去は不可能。秘宝の破滅/Relic Baneや、工匠の呪詛/Artificer's Hexのような間接的にアーティファクトを妨害するカードがメインだが、直接対処できるカードもごく少数ながら過去に存在していた(Gate to Phyrexiaファイレクシアへの貢ぎ物/Phyrexian Tribute異形の騒霊/Xenic Poltergeistなど)。
エンチャント
基本的にシナジーを形成しない。ピンポイントでは除去できないが、陰謀団の先手ブレイズ/Braids, Cabal Minion狂気堕ち/Descent into Madnessのような全員を巻き込むような形で除去できるタイプのカードは稀に登場する。
土地
沼をサーチしたり沼を参照して効果を大きくするカードや、土地を沼にしてしまうカードがある。土地破壊は赤に次ぎ得意。
プレインズウォーカー
直接的な除去が可能。
パーマネント呪文
ドローサーチも比較的得意。ドローは夜の囁き/Night's Whisper祭壇の刈り取り/Altar's Reapなどリソースと引き換えだが軽量なカードが定番。サーチカード吸血の教示者/Vampiric Tutor魔性の教示者/Diabolic Tutor死せる願い/Death Wishなどカード・タイプを問わないものが多い。探すことができるカードに柔軟性があることに加え、探した後にそのカードを公開する必要がない点も黒のカードの強みといえる。
手札破壊は色の役割として寡占している。強力な手札破壊カードがあるかどうかは環境の黒の占有率に大きく影響する。カード名を直接指定し、手札、墓地、ライブラリーから根こそぎ追放する効果も得意。
墓地のカードの扱いに長けており、クリーチャー・カードの回収や直接戦場に出すリアニメイト)カードは定番となっている。墓地にあるカードの枚数を参照するカードや、自分の墓地のカードを増やすようなカードも散見される。逆に、相手の墓地のカードを追放することも得意とする。
対戦相手からライフを失わせる効果を持つカードを圧倒的多数保有する。また、対戦相手からライフを奪うことで相手のライフを失わせつつ回復も可能。
マナ加速が生み出すマナを倍化させたり(墓所の怪異/Crypt Ghast)、他の効果と一緒にマナを生み出す(血の儀式文/Liturgy of Blood)タイプのカードが存在する。
その他特有の効果
最悪の恐怖/Worst Fearsなど他のプレイヤーをコントロールする効果、Word of Command豪華の王、ゴンティ/Gonti, Lord of Luxuryなど他のプレイヤーのカードを”奪う”効果も色の役割としてもっている。

色の役割の変更

マスクス・ブロック神河ブロック1999年-2004年頃)
黒を代表するカードの1枚であり、一時的なマナ加速といえば黒と言わしめた暗黒の儀式/Dark Ritualメルカディアン・マスクスを最後に再録されず、煮えたぎる歌/Seething Songなどへ移行。時のらせんブロックで例外的に登場するも一時的マナ加速カードそのものがあまり登場しなくなっていった。
カード名指定追放系カードの元祖は青黒多色ロボトミー/Lobotomyだが、神河ブロック頭蓋の摘出/Cranial Extraction以降黒の色の役割として定着した。
基本セット20102009年
回避能力のキーワード能力として長年畏怖沼渡りを得意としていたが、それらの能力の廃止に伴い威嚇、そして威迫へと代替わりした。
基本セット2013基本セット20142012年-2015年頃)
タフネスよりパワーが高い頭でっかちのクリーチャーが多かったが、色の役割が多く被っている赤との差別化を図るためにドラゴンの迷路基本セット2013頃からタフネス偏重のクリーチャーも増やす方針となった。[1][2]
恐怖/Terror闇への追放/Dark Banishingのような、黒いクリーチャーを対象にできない黒の除去が多かったため、色が黒というだけで1つの除去耐性とされていた(黒以外という制限は、特色である自己中心的思想のためである)。破滅の刃/Doom Blade基本セット2014を最後に再録落ちした後はそのタイプの制限を持つ強力な除去はほぼ登場していない。
カラデシュ・ブロック2016年頃)
不死性を再現する再生を得意としていたが、使用廃止に従ってカラデシュの頃から一時的な破壊不能付与に替わっている。
  • 2018年から、瞬速に次いだ第2色とすることが試されている[3][4][5]
  • ドミナリア及びラヴニカのギルドでは、それまではライフを失う効果で表現されてきたカードがダメージを与える形でデザインされている。これはフレーバーと、ルール上ほぼ同じ挙動を示すものに異なる表現を用いる必要があるかというバランスに関する実験的変更であり[6]、今後定着するかはまだ未定である。

その他

脚注

  1. Dragon Along/ドラゴンとともに(Making Magic 2013年4月22日 Mark Rosewater著)
  2. M14versing/マルチバース劇場・『基本セット2014』編(Latest Developments 2013年7月19日 Sam Stoddard著)
  3. 選択せよ その1(Making Magic 2018年2月5日) - 問15の解説
  4. Blogatog(Mark RosewaterのBlog 2018年3月14日)
  5. @EthanFleischerEthan FleischerのTwitter 2018年6月29日)
  6. Blogatog(Mark RosewaterのBlog 2018年9月15日)

参考

単色 - - - -
多色
()
2色 友好色白青 - 青黒 - 黒赤 - 赤緑 - 緑白
対抗色白黒 - 青赤 - 黒緑 - 赤白 - 緑青
3色 弧(こ)白青黒 - 青黒赤 - 黒赤緑 - 赤緑白 - 緑白青
楔(くさび)白黒緑 - 青赤白 - 黒緑青 - 赤白黒 - 緑青赤
4色 白青黒赤 - 青黒赤緑 - 黒赤緑白 - 赤緑白青 - 緑白青黒
5色 白青黒赤緑
アン・ゲーム専用 ピンク - - 目の色
色の関係 色の組み合わせ - 友好色 - 対抗色 - カラーパイ - 色の役割
関連項目 無色 - 有色 - 単色カード - 多色カード - 色指標 - 固有色 - デッキカラー
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