混成カード

提供:MTG Wiki

(版間での差分)
移動: 案内, 検索
(混成カード一覧(ギルド門侵犯まで))
1行: 1行:
'''混成カード'''(''Hybrid Card'')とは、[[マナ・コスト]]に[[混成マナ・シンボル]]を含む[[カード]]の総称。[[ラヴニカ・ブロック]]で初登場て以降、様々な[[カード・セット]]で登場している。
+
'''混成カード'''(''Hybrid Card'')とは、[[マナ・コスト]]に[[混成マナ・シンボル]]を含む[[カード]]の総称。[[ラヴニカ・ブロック]]で初登場して以降、様々な[[カード・セット]]で登場している。
  
{{#card:Gleancrawler}}
+
{{#card:Boros Recruit}}
 
{{#card:Spectral Procession}}
 
{{#card:Spectral Procession}}
{{#card:Bant Sureblade}}
 
  
以下では、多色の混成カードについて記述する。[[幽体の行列/Spectral Procession]]のようなカードについては、[[単色混成カード]]及び[[単色混成マナ・シンボル]]を参照。
+
以下では、多色の混成カードについて記述する。[[幽体の行列/Spectral Procession]]のようなカードについては、'''[[単色混成カード]]'''および'''[[単色混成マナ・シンボル]]'''を参照。
  
 
==概要==
 
==概要==
混成マナ・シンボルの部分は、該当する2つの[[色]]の[[マナ]]どちらで[[支払う|支払って]]もよいことを意味している。どちらの色で支払うかは、[[モード]]や[[X]]の値の決定と同じ時点で決める({{CR|601.2b}})。それぞれの混成マナ・シンボルを異なる色で支払うことにしてもよい。例えば、(黒/緑)(黒/緑)(黒/緑)(黒)(黒)(緑)で支払ってもいい。[[憤怒売り/Ragemonger]]などの[[コスト]]から特定の[[色マナ]]を減らす[[効果]]は、このとき選んだ色と一致した時のみ、その分を減少させる。
+
混成マナ・シンボルの部分は、該当する2つの[[色]]の[[マナ]]どちらで[[支払う|支払って]]もよいことを意味している。どちらの色で支払うかは、[[モード]]や[[X]]の値の決定と同じ時点で決める({{CR|601.2b}})。それぞれの混成マナ・シンボルを異なる色で支払うことにしてもよい。例えば、(黒/緑)(黒/緑)(黒/緑)ならば、(黒)(黒)(緑)や(緑)(緑)(緑)で支払ってもいい。[[憤怒売り/Ragemonger]]などの[[コスト]]から特定の[[色マナ]]を減らす[[効果]]は、このとき選んだ色と一致した時のみ、その分を減少させる。
  
混成マナ・シンボルを持つ[[オブジェクト]]は常に[[多色]]であり、他の通常の[[マナ・シンボル]]による色に加え、混成マナ・シンボルに含まれる両方の色を持っているものとして扱う。「[[唱える|唱えた]]時にどの色のマナで支払ったか」ということはそのオブジェクトの色には影響しない。マナ・コスト支払いの柔軟さの代償として、[[プロテクション]]や[[色対策カード]]の影響を幅広く受けるという欠点が生まれていると言える。
+
マナ・コストに混成マナ・シンボルを持つ[[オブジェクト]]は常に[[多色]]であり、他の通常の[[マナ・シンボル]]による色に加え、混成マナ・シンボルに含まれる両方の色を持っているものとして扱う。「[[唱える|唱えた]]時にどの色のマナで支払ったか」ということはそのオブジェクトの色には影響しない。マナ・コスト支払いの柔軟さの代償として、[[プロテクション]]や[[色対策カード]]の影響を幅広く受けるという欠点が生まれていると言える。
  
 
混成カードはどちらの色のデッキにも投入できるため、優秀な混成カードは幅広いデッキで採用される。[[緑]]で[[クリーチャー]]を[[除去]]できる[[安楽死/Mercy Killing]]、[[黒]]で[[マナ・クリーチャー]]として使える[[死儀礼のシャーマン/Deathrite Shaman]]など、本来[[単色]]ではできないことが可能になることもある。
 
混成カードはどちらの色のデッキにも投入できるため、優秀な混成カードは幅広いデッキで採用される。[[緑]]で[[クリーチャー]]を[[除去]]できる[[安楽死/Mercy Killing]]、[[黒]]で[[マナ・クリーチャー]]として使える[[死儀礼のシャーマン/Deathrite Shaman]]など、本来[[単色]]ではできないことが可能になることもある。
16行: 15行:
 
*2色の場合はカードの内枠は[[金]]ではなく、該当する2色により左右で半分ずつ色分けされている。[[分割カード]]と同じく金ではない多色カードである。
 
*2色の場合はカードの内枠は[[金]]ではなく、該当する2色により左右で半分ずつ色分けされている。[[分割カード]]と同じく金ではない多色カードである。
 
**[[情け知らずのガラク/Garruk Relentless|ヴェールの呪いのガラク/Garruk, the Veil-Cursed]]は黒緑の多色カードであるが、フレーバーとの関係で金ではなく、混成カードと同じ半分黒、半分緑の色分けとなっている。
 
**[[情け知らずのガラク/Garruk Relentless|ヴェールの呪いのガラク/Garruk, the Veil-Cursed]]は黒緑の多色カードであるが、フレーバーとの関係で金ではなく、混成カードと同じ半分黒、半分緑の色分けとなっている。
*[[伝説の]]混成[[クリーチャー]][[統率者]]に指定した場合、[[固有色]]には混成マナ・シンボルの両方の色が含まれる。また、[[メインデッキ]]に入れる混成カードはその両方の色が統率者の固有色に含まれている必要がある。
+
*[[統率者戦]]においてマナ・コストあるいは[[ルール文章]]に混成マナ・シンボルを含むカードを[[統率者]]に指定した場合、[[固有色]]には混成マナ・シンボルのすべての色が含まれる。また、[[メインデッキ]]に入れる混成カードはその両方の色が統率者の固有色に含まれている必要がある。詳細は[[固有色]]の項を参照。
*混成マナ・シンボルを、マナ・コストには含まず起動コストにのみ含むようなカードは、混成カードとは呼ばない。
+
*混成マナ・シンボルを、マナ・コストには含まず起動コストなどにのみ含むようなカード([[不屈のダガタール/Daghatar the Adamant]]など)は、混成カードとは呼ばない。
 
*英語名から、'''ハイブリッド・カード'''とも呼ばれる。
 
*英語名から、'''ハイブリッド・カード'''とも呼ばれる。
 
**開発初期には'''半分半分カード'''/''half-half card''とも呼ばれていた。
 
**開発初期には'''半分半分カード'''/''half-half card''とも呼ばれていた。
*最初ラヴニカ・ブロックでは1セットまるまる投入する予定だったが、最終的には少しだけ投入して[[プレイヤー]]の目を慣れさせ、後の[[シャドウムーア]]で大量に導入するという手法を用いた。このことで、混成マナの価値は両方のセットにおいて高まったといえる([http://archive.mtg-jp.com/reading/translated/002103/ ブロックで遊ぼう])。
+
*最初ラヴニカ・ブロックでは1セットまるまる投入する予定だったが、最終的には少しだけ投入して[[プレイヤー]]の目を慣れさせ、後の[[シャドウムーア]]で大量に導入するという手法を用いた。このことで、混成マナの価値は両方のセットにおいて高まったといえる<ref>[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/making-magic/playing-blocks-2009-12-07 Playing With Blocks]/[https://web.archive.org/web/20150419074827/http://archive.mtg-jp.com/reading/translated/002103/ ブロックで遊ぼう(Internet Archive)]([[Making Magic]] [[2009年]]12月7日 [[Mark Rosewater]]著)</ref>。
*混成マナ・シンボルを、2つの異なる色の[[1/2]]マナで支払うことはできない<ref>[http://web.archive.org/web/20090214112328/http://mtg.takaratomy.co.jp/others/column/rule/20051029/index.html 土曜学校総集編 2005年10月前半号]</ref>という公式見解があったが、後に[[Mark Rosewater]]によって支払うことができるという回答が出ている。<ref>[http://markrosewater.tumblr.com/post/167899928878/if-i-have-half-a-green-mana-and-half-a-white-mana Blogatog](Mark Rosewaterブログ)</ref>
+
*[[銀枠]]において、混成マナ・シンボルを、2つの異なる色の[[1/2]]マナで支払うことはできない<ref>[http://web.archive.org/web/20090214112328/http://mtg.takaratomy.co.jp/others/column/rule/20051029/index.html 土曜学校総集編 2005年10月前半号]</ref>という公式見解があったが、後に[[Mark Rosewater]]によって支払うことができるという回答が出ている。<ref>[http://markrosewater.tumblr.com/post/167899928878/if-i-have-half-a-green-mana-and-half-a-white-mana Blogatog](Mark Rosewaterブログ)</ref>
  
==混成カード一覧(ギルド門侵犯まで)==
+
==混成カード一覧==
 
[[ラヴニカ・ブロック]]では、各[[ギルド/Guild|ギルド]]・各[[稀少度]]それぞれに1枚ずつ存在する。うち、[[アンコモン]]は[[ギルド魔道士]][[サイクル]]。
 
[[ラヴニカ・ブロック]]では、各[[ギルド/Guild|ギルド]]・各[[稀少度]]それぞれに1枚ずつ存在する。うち、[[アンコモン]]は[[ギルド魔道士]][[サイクル]]。
  
427行: 426行:
  
 
==関連リンク==
 
==関連リンク==
*[http://www.wizards.com/Magic/Magazine/Article.aspx?x=mtgcom/daily/mr192 City Planning, Part I/都市計画:パート1](Making Magic 2005年9月5日 著:Mark Rosewater) 混成カード初紹介
+
*[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/making-magic/city-planning-part-i-2005-09-05 City Planning, Part I]/[https://magic.wizards.com/ja/articles/archive/making-magic/%E9%83%BD%E5%B8%82%E8%A8%88%E7%94%BB%EF%BC%9A%E3%83%91%E3%83%BC%E3%83%88%EF%BC%91-2005-09-05 都市計画:パート1](Making Magic 2005年9月5日 Mark Rosewater著) 混成カード初紹介
*[http://www.wizards.com/Magic/Magazine/Article.aspx?x=mtgcom/arcana/911 Hybrid Mana Brainstorming] (2005年9月22日) 混成マナ・シンボルのデザイン候補
+
*[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/arcana/hybrid-mana-brainstorming-2005-09-22 Hybrid Mana Brainstorming] (Arcana 2005年9月22日 [[WotC]]著) 混成マナ・シンボルのデザイン候補
*[http://www.wizards.com/magic/magazine/Article.aspx?x=mtgcom/daily/dl38 Eight Trials: Color Pie in the Courtroom, Part 3] (Latest Developments 2008年5月23日 著:[[Davin Low]]) 混成カードのデザインに関するMark RosewaterとDavin Lowの言い分を裁判劇にしたもの。
+
*[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/latest-developments/eight-trials-color-pie-courtroom-part-3-2008-05-23 Eight Trials: Color Pie in the Courtroom, Part 3] (Latest Developments [[2008年]]5月23日 [[Davin Low]]) 混成カードのデザインに関するMark RosewaterとDavin Lowの言い分を裁判劇にしたもの。
 
<references/>
 
<references/>
  

2019年1月16日 (水) 22:37時点における版

混成カード(Hybrid Card)とは、マナ・コスト混成マナ・シンボルを含むカードの総称。ラヴニカ・ブロックで初登場して以降、様々なカード・セットで登場している。


Boros Recruit / ボロスの補充兵 (赤/白)
クリーチャー — ゴブリン(Goblin) 兵士(Soldier)

((赤/白)は(赤)でも(白)でも支払うことができる。)
先制攻撃

1/1


Spectral Procession / 幽体の行列 (2/白)(2/白)(2/白)
ソーサリー

飛行を持つ白の1/1のスピリット(Spirit)・クリーチャー・トークンを3体生成する。


以下では、多色の混成カードについて記述する。幽体の行列/Spectral Processionのようなカードについては、単色混成カードおよび単色混成マナ・シンボルを参照。

概要

混成マナ・シンボルの部分は、該当する2つのマナどちらで支払ってもよいことを意味している。どちらの色で支払うかは、モードXの値の決定と同じ時点で決める(CR:601.2b)。それぞれの混成マナ・シンボルを異なる色で支払うことにしてもよい。例えば、(黒/緑)(黒/緑)(黒/緑)ならば、(黒)(黒)(緑)や(緑)(緑)(緑)で支払ってもいい。憤怒売り/Ragemongerなどのコストから特定の色マナを減らす効果は、このとき選んだ色と一致した時のみ、その分を減少させる。

マナ・コストに混成マナ・シンボルを持つオブジェクトは常に多色であり、他の通常のマナ・シンボルによる色に加え、混成マナ・シンボルに含まれる両方の色を持っているものとして扱う。「唱えた時にどの色のマナで支払ったか」ということはそのオブジェクトの色には影響しない。マナ・コスト支払いの柔軟さの代償として、プロテクション色対策カードの影響を幅広く受けるという欠点が生まれていると言える。

混成カードはどちらの色のデッキにも投入できるため、優秀な混成カードは幅広いデッキで採用される。クリーチャー除去できる安楽死/Mercy Killingマナ・クリーチャーとして使える死儀礼のシャーマン/Deathrite Shamanなど、本来単色ではできないことが可能になることもある。

  • 2色の場合はカードの内枠はではなく、該当する2色により左右で半分ずつ色分けされている。分割カードと同じく金ではない多色カードである。
  • 統率者戦においてマナ・コストあるいはルール文章に混成マナ・シンボルを含むカードを統率者に指定した場合、固有色には混成マナ・シンボルのすべての色が含まれる。また、メインデッキに入れる混成カードはその両方の色が統率者の固有色に含まれている必要がある。詳細は固有色の項を参照。
  • 混成マナ・シンボルを、マナ・コストには含まず起動コストなどにのみ含むようなカード(不屈のダガタール/Daghatar the Adamantなど)は、混成カードとは呼ばない。
  • 英語名から、ハイブリッド・カードとも呼ばれる。
    • 開発初期には半分半分カード/half-half cardとも呼ばれていた。
  • 最初ラヴニカ・ブロックでは1セットまるまる投入する予定だったが、最終的には少しだけ投入してプレイヤーの目を慣れさせ、後のシャドウムーアで大量に導入するという手法を用いた。このことで、混成マナの価値は両方のセットにおいて高まったといえる[1]
  • 銀枠において、混成マナ・シンボルを、2つの異なる色の1/2マナで支払うことはできない[2]という公式見解があったが、後にMark Rosewaterによって支払うことができるという回答が出ている。[3]

混成カード一覧

ラヴニカ・ブロックでは、各ギルド・各稀少度それぞれに1枚ずつ存在する。うち、アンコモンギルド魔道士サイクル

シャドウムーア・ブロックでは、ブロックの中心となるメカニズムとして取り上げられ、亜神しもべなど多数のサイクルが存在する。

ラヴニカへの回帰およびギルド門侵犯では、各ギルドにコモンアンコモンレアに1枚ずつ存在する(再録も含む)。

ラヴニカのギルドラヴニカの献身では、各ギルドのコモンに1枚ずつ、アンコモンレアに混成マナを含む分割カードが1枚ずつ存在する。

(/青)

ディセンション
シャドウムーア
ラヴニカへの回帰
ラヴニカの献身

(/黒)

ラヴニカ:ギルドの都
シャドウムーア
ギルド門侵犯
ラヴニカのギルド

(/赤)

ディセンション
シャドウムーア
ラヴニカへの回帰
ラヴニカの献身

(/緑)

ギルドパクト
シャドウムーア
ギルド門侵犯
ラヴニカの献身

(/白)

ラヴニカ:ギルドの都
シャドウムーア
ラヴニカへの回帰
ラヴニカのギルド

(白/黒)

ギルドパクト
イーブンタイド
アラーラ再誕
ギルド門侵犯
ラヴニカの献身

(青/赤)

ギルドパクト
イーブンタイド
アラーラ再誕
ラヴニカへの回帰
ラヴニカのギルド

(黒/緑)

ラヴニカ:ギルドの都
イーブンタイド
アラーラ再誕
ラヴニカへの回帰
ラヴニカのギルド

(赤/白)

ラヴニカ:ギルドの都
イーブンタイド
アラーラ再誕
ギルド門侵犯
ラヴニカのギルド

(緑/青)

ディセンション
イーブンタイド
アラーラ再誕
ギルド門侵犯
ラヴニカの献身

(2/白)

シャドウムーア
イーブンタイド

(2/青)

シャドウムーア
イーブンタイド

(2/黒)

シャドウムーア
イーブンタイド

(2/赤)

シャドウムーア
イーブンタイド

(2/緑)

シャドウムーア
イーブンタイド

関連リンク

  1. Playing With Blocks/ブロックで遊ぼう(Internet Archive)Making Magic 2009年12月7日 Mark Rosewater著)
  2. 土曜学校総集編 2005年10月前半号
  3. Blogatog(Mark Rosewaterブログ)

参考

QR Code.gif