実験の狂乱/Experimental Frenzy

提供:MTG Wiki

(版間での差分)
移動: 案内, 検索
(10人の利用者による、間の16版が非表示)
1行: 1行:
 
{{#card:Experimental Frenzy}}
 
{{#card:Experimental Frenzy}}
  
 +
[[赤]]くなった[[未来予知/Future Sight]]。思考([[手札]])に頼らず、直感([[ライブラリーの一番上]])のみで行動する赤らしい[[カード]]になっている。またこの手のハイリスクハイリターン[[エンチャント]]には珍しく、自らの[[起動型能力]]で自壊できる。
  
比較対象としてドミナリア レアの[[前知の場/Precognition Field]]が存在する。
+
手札からカードを[[プレイ]]できないという[[ペナルティ能力|ペナルティ]]はあるが、手札を使い切ってこそという赤にはあまり問題ではない。未来予知と違い、トップを公開しないので[[対戦相手]]に情報が渡らないのも大きい。さらに、[[墓地]]に置かれている[[再活]]持ちのカードを[[唱える]]ことも禁止されない。
  
能力面を比較してのメリットとデメリットは以下。
+
プレイできないだけで[[引く|ドロー]]が止まらないのがミソで、これを[[破壊]]されるまでにかかった[[ターン]]の分だけ手札を蓄えることができ、対処されても圧倒的不利な状況には陥りにくい。逆にこれを[[対戦相手]]に使われた場合は、カードを溜め込まれてしまう前にすぐ破壊したいところ。
  
*メリット
+
[[スタンダード]]では[[スライ/スタンダード/イクサラン・ブロック~基本セット2020期|赤単アグロ]]に採用され、[[メインデッキ]]に4積みする[[構築]]も見られる。呪文を唱えることが[[マナ加速]]に繋がる[[遁走する蒸気族/Runaway Steam-Kin]]との相性は抜群。また[[白赤ビートダウン]]が[[サイドボード]]に採用することもある。
**プレイできるカードに制限がない
+
  
*デメリット
+
[[レガシー]]では[[Doomsday Combo]]で利用される。[[最後の審判/Doomsday]]で積み込んだ5枚をそのまま唱え続けて勝利できるため無駄がなく、コンボを仕掛けるまでの準備で対戦相手からの妨害である[[手札破壊]]を無意味に出来る強みもある。
**手札のカードがプレイできない
+
**デッキトップを追放できない
+
  
手札のカードをプレイできないというデメリットに関しては、再活などのコストとして手札を捨てていくことでいくらか軽減できる。
+
*プレイする選択肢が限られる代わりに呪文を途切れず唱えられるという意味では、[[リサイクル/Recycle]]に近い。[[衝動的ドロー]]の亜種あるいは強化版という見方もできる。
 +
*ライブラリーの一番上から呪文を唱えた直後でも、それが[[解決]]される前に一番上を確認し直すことがもちろんできる。[[舞台照らし/Light Up the Stage]]や[[引く|ドロー]]呪文を唱え[[スタック]]上にある間に一番上にある[[インスタント]]呪文を唱えることでさらにライブラリーを掘り進める、と言ったテクニックは覚えておきたいところ。
 +
*不要になった時に自壊させられる場合は得てして[[生け贄に捧げる]]ものだが、これは破壊である。自壊用の[[能力]]とは言え赤[[単色]]でエンチャントを破壊というのにも違和感がある([[色の役割]])。もっとも、「自ら破棄する」のではなく「壊れてしまう」というのは非常に[[イゼット団/The Izzet]]らしくはある。
 +
*[[フレイバー・テキスト]]は「失敗は成功の母」という有名な格言のもじり。イゼット団ではコーヒー1つ淹れるだけで「発明」が起きてしまうことがあるらしい。
 +
{{フレイバーテキスト|コーヒーは発明の偏屈な叔母であるのだ。}}
  
メリットを活かす上で課題になるのが土地。
+
==ルール==
1ターンに1回出てくれるとありがたいが、二枚続いてくると大きくテンポを失う事になりかねない。
+
* [[あなた]]が望むならいつでも(ただし後述する制限がある)あなたのライブラリーの一番上のカードを見ることができる。あなたに[[優先権]]がないときでもよい。この処理は[[スタック]]を用いない。そのカードが何であるかを知ることは、あなたがあなたの手札にあるカードを見ることができるのと同様に、あなたが利用できる情報の一部となる。
 
+
* あなたのライブラリーの一番上のカードが、[[呪文]]を唱えたり[[能力]]を[[起動]]したりする間に変わるなら、あなたは、その呪文を唱えたり能力を起動したりする手順が終わるまで、新たな一番上のカードを見ることができない。つまり、あなたがあなたのライブラリーの一番上のカードを唱えるなら、その呪文の[[コスト]]を[[支払う|支払い]]終えるまで、あなたは次のカードを見ることはできない。
諜報、デッキシャッフル、ドローなどを利用してマナを有効活用しつつ、プレイしたくないカードを手札に入れるように工夫したい。
+
* あなたのライブラリーからカードをプレイする場合も、通常のタイミングの許諾や制限に従わなければならない。
 
+
* あなたがライブラリーの一番上にある土地・カードをプレイできるのは、あなたの土地プレイの権利が残っているときのみである。
*相性の良いカード
+
* あなたは、ライブラリーの一番上から唱える呪文のコストを、[[追加コスト]]を含めてすべて支払う。[[代替コスト]]を支払ってもよい。
**[[急進思想/Radical Idea]]:ドローによりデッキトップを進められる。
+
*手札にあるカードの[[起動型能力]]の[[起動]]は禁止されない。そのため共存する[[フォーマット]]では[[猿人の指導霊/Simian Spirit Guide]]で[[マナ]]を得たり、[[サイクリング]]でライブラリーの一番上の更新が可能。
**[[原因不明の消失/Unexplained Disappearance]]:コストが軽くボードアドバンテージが取りやすい上にインスタントで諜報付き。
+
**[[夜帷のスプライト/Nightveil Sprite]]:攻撃するたびに諜報1の飛行持ち。ダメージステップの前にデッキトップを操作できるのが大きい。
+
**[[諜報強化/Enhanced Surveillance]]:何らかの諜報が発動した時点で1ターンの計画が大体立てられるようになる。
+
  
 
==参考==
 
==参考==
 
*[[カード個別評価:ラヴニカのギルド]] - [[レア]]
 
*[[カード個別評価:ラヴニカのギルド]] - [[レア]]

2019年7月25日 (木) 00:55時点における版


Experimental Frenzy / 実験の狂乱 (3)(赤)
エンチャント

あなたはいつでもあなたのライブラリーの一番上のカードを見てもよい。
あなたはあなたのライブラリーの一番上の土地をプレイしても呪文を唱えてもよい。
あなたはあなたの手札から土地をプレイすることも呪文を唱えることもできない。
(3)(赤):実験の狂乱を破壊する。


くなった未来予知/Future Sight。思考(手札)に頼らず、直感(ライブラリーの一番上)のみで行動する赤らしいカードになっている。またこの手のハイリスクハイリターンエンチャントには珍しく、自らの起動型能力で自壊できる。

手札からカードをプレイできないというペナルティはあるが、手札を使い切ってこそという赤にはあまり問題ではない。未来予知と違い、トップを公開しないので対戦相手に情報が渡らないのも大きい。さらに、墓地に置かれている再活持ちのカードを唱えることも禁止されない。

プレイできないだけでドローが止まらないのがミソで、これを破壊されるまでにかかったターンの分だけ手札を蓄えることができ、対処されても圧倒的不利な状況には陥りにくい。逆にこれを対戦相手に使われた場合は、カードを溜め込まれてしまう前にすぐ破壊したいところ。

スタンダードでは赤単アグロに採用され、メインデッキに4積みする構築も見られる。呪文を唱えることがマナ加速に繋がる遁走する蒸気族/Runaway Steam-Kinとの相性は抜群。また白赤ビートダウンサイドボードに採用することもある。

レガシーではDoomsday Comboで利用される。最後の審判/Doomsdayで積み込んだ5枚をそのまま唱え続けて勝利できるため無駄がなく、コンボを仕掛けるまでの準備で対戦相手からの妨害である手札破壊を無意味に出来る強みもある。

  • プレイする選択肢が限られる代わりに呪文を途切れず唱えられるという意味では、リサイクル/Recycleに近い。衝動的ドローの亜種あるいは強化版という見方もできる。
  • ライブラリーの一番上から呪文を唱えた直後でも、それが解決される前に一番上を確認し直すことがもちろんできる。舞台照らし/Light Up the Stageドロー呪文を唱えスタック上にある間に一番上にあるインスタント呪文を唱えることでさらにライブラリーを掘り進める、と言ったテクニックは覚えておきたいところ。
  • 不要になった時に自壊させられる場合は得てして生け贄に捧げるものだが、これは破壊である。自壊用の能力とは言え赤単色でエンチャントを破壊というのにも違和感がある(色の役割)。もっとも、「自ら破棄する」のではなく「壊れてしまう」というのは非常にイゼット団/The Izzetらしくはある。
  • フレイバー・テキストは「失敗は成功の母」という有名な格言のもじり。イゼット団ではコーヒー1つ淹れるだけで「発明」が起きてしまうことがあるらしい。
コーヒーは発明の偏屈な叔母であるのだ。

ルール

  • あなたが望むならいつでも(ただし後述する制限がある)あなたのライブラリーの一番上のカードを見ることができる。あなたに優先権がないときでもよい。この処理はスタックを用いない。そのカードが何であるかを知ることは、あなたがあなたの手札にあるカードを見ることができるのと同様に、あなたが利用できる情報の一部となる。
  • あなたのライブラリーの一番上のカードが、呪文を唱えたり能力起動したりする間に変わるなら、あなたは、その呪文を唱えたり能力を起動したりする手順が終わるまで、新たな一番上のカードを見ることができない。つまり、あなたがあなたのライブラリーの一番上のカードを唱えるなら、その呪文のコスト支払い終えるまで、あなたは次のカードを見ることはできない。
  • あなたのライブラリーからカードをプレイする場合も、通常のタイミングの許諾や制限に従わなければならない。
  • あなたがライブラリーの一番上にある土地・カードをプレイできるのは、あなたの土地プレイの権利が残っているときのみである。
  • あなたは、ライブラリーの一番上から唱える呪文のコストを、追加コストを含めてすべて支払う。代替コストを支払ってもよい。
  • 手札にあるカードの起動型能力起動は禁止されない。そのため共存するフォーマットでは猿人の指導霊/Simian Spirit Guideマナを得たり、サイクリングでライブラリーの一番上の更新が可能。

参考

QR Code.gif