宝物

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'''宝物'''/''Treasure''は[[アーティファクト・タイプ]]の1つ。
 
'''宝物'''/''Treasure''は[[アーティファクト・タイプ]]の1つ。
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{{#card:Mimic}}
  
==概要==
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==ルール==
[[イクサラン]]で登場。[[トークン]]のみが持つ[[サブタイプ]]である。すべて「(T),この[[アーティファクト]]を[[生け贄に捧げる]]:[[あなた]]の[[マナ・プール]]に好きな[[色]]1色の[[マナ]]1点を加える。」という[[マナ能力]]を持つ。
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この[[サブタイプ]]自体に特別な[[総合ルール|ルール]]は存在しない。
  
このサブタイプ自体に特別なルールは存在しないが、宝物であることを参照するカードが存在する。
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[[効果]]が「宝物(Treasure)・[[トークン]]を[[生成]]する」場合、「(T),この[[アーティファクト]]を[[生け贄に捧げる]]:好きな[[色]]1色の[[マナ]]1点を加える。」を持つ、[[無色]]の宝物・アーティファクト・トークンを生成する。
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*このトークンが持つ能力は[[マナ能力]]である。
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*このルールはトークンの定義に対してのルールであり([[定義済みのトークン]])、[[基本土地タイプ]]のように宝物というサブタイプによってマナ能力を得ているわけではない。
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==解説==
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初出は[[イクサラン]]。[[イクサラン・ブロック]]ではフレーバー的に[[海賊]]と紐づけられ、[[青]]、[[赤]]、[[黒]]に宝物トークンを生成するカードが多く存在し、宝物であることを参照するカードも登場した。
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[[ラヴニカの献身]]時点で[[落葉樹]][[メカニズム]]に位置付けられた<ref>[http://markrosewater.tumblr.com/post/181699198428/seeing-treasure-tokens-in-rna-is-great-do-you Seeing treasure tokens in RNA is great! Do you...](Blogatog [[2019年]]1月4日)</ref><ref>[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/making-magic/more-odds-ends-ravnica-allegiance-2019-02-04 More Odds & Ends: Ravnica Allegiance]/[https://mtg-jp.com/reading/mm/0031715/ さらなるこぼれ話:『ラヴニカの献身』](Making Magic 2019年2月4日 Mark Rosewater著)</ref>。
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[[基本セット2020]]での[[総合ルール]]更新<ref>[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/news/core-set-2020-update-bulletin-2019-07-03 Core Set 2020 Update Bulletin]/[https://mtg-jp.com/reading/publicity/0032683/ 『基本セット2020』更新速報(総合ルール更新、オラクル更新)](News 2019年7月3日 [[Eli Shiffrin]]著)</ref>によって一部のトークンが[[定義済みのトークン]]としてその[[特性]]が総合ルールで定義されるようになり、宝物・トークンはその第一号となった。
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[[フォーゴトン・レルム探訪]]では[[ミミック/Mimic]]として初めてカード化された。また[[リミテッド]]の[[黒赤]]の[[アーキタイプ]]のテーマとして設定され、宝物から出たマナで[[コスト]]を[[支払う]]ことでボーナスを得るカードが登場した。[[ニューカペナの街角]]でもリミテッドの[[赤緑]]のアーキタイプのテーマとして設定された。
  
 
==開発秘話==
 
==開発秘話==
イクサランより前、[[テーロス・ブロック]]に「このアーティファクトを生け贄に捧げる:あなたのマナ・プールに好きな色1色のマナ1点を加える。」という能力を持つ金・トークンを生み出す[[金箔付け/Gild]]と[[黄金の呪いのマカール王/King Macar, the Gold-Cursed]]が収録されていた。
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イクサランより前、[[テーロス・ブロック]]に「このアーティファクトを生け贄に捧げる:好きな色1色のマナ1点を加える。」という能力を持つ「[[金|金/Gold]]」トークンを生み出す[[金箔付け/Gild]]と[[黄金の呪いのマカール王/King Macar, the Gold-Cursed]]が収録されていた。
  
イクサランのデザイン中、3色の[[部族 (俗称)|部族]]である[[海賊]]をサポートするメカニズムとして金・トークンを使うことが検討された。フレイバー的にも海賊にふさわしかったが、プレイテスト中に[[霊気紛争]]の[[即席]]との相性が良すぎることが判明したため、能力の[[起動コスト]]に[[タップ]]を加えた宝物・トークンを新たに作ることになった。<ref>[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/making-magic/just-ixalan-part-3-2017-09-18 Just for Ix(alan), Part 1]/[http://mtg-jp.com/reading/translated/mm/0019561/ ただ『イクサラン』のために その3](2017年9月18日)</ref>
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イクサランのデザイン中、3色の[[部族 (俗称)|部族]]である[[海賊]]をサポートするメカニズムとして金・トークンを使うことが検討された。フレイバー的にも海賊にふさわしかったが、プレイテスト中に[[霊気紛争]]の[[即席]]との相性が良すぎることが判明したため、能力の[[起動コスト]]に[[タップ]]を加えた宝物・トークンを新たに作ることになった<ref>[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/making-magic/just-ixalan-part-3-2017-09-18 Just for Ix(alan), Part 1]/[https://mtg-jp.com/reading/mm/0019561/ ただ『イクサラン』のために その3]([[Making Magic]] [[2017年]]9月18日 [[Mark Rosewater]]著)</ref>
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*ルール上は起動コストにタップが含まれるか否かにかかわらず、生け贄に捧げることと即席とを一つの呪文に対して両立させることはできない。{{CR|601.2g}}にある通り、マナ能力はコストを支払う前に起動する必要があり、マナを出すために生け贄に捧げたとすると、即席を利用する段階では既に戦場にないためである。もちろん、ある即席呪文のコストとしてタップして唱え終わったあと、同じ[[ターン]]にマナを出して別の用途に充てることは可能なので、金・トークンが即席と相性が良いことに間違いはない。
  
 
==その他==
 
==その他==
*イクサランには4種類の宝物・[[トークン・カード]]が収録されており、それぞれイクサランの主要4種族である[[海賊]]・[[恐竜]]・[[吸血鬼]]・[[マーフォーク]]に対応している。<ref>[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/feature/tokens-ixalan-2017-09-13 The Tokens of Ixalan ]/[http://mtg-jp.com/publicity/0019556/ 『イクサラン』のトークン](Feature 2017年9月13日)</ref>
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*[[総合ルール]]による公式の読みは「ほうもつ」。
*過去のカードでは[[水蓮の花びら/Lotus Petal]][[策謀家テゼレット/Tezzeret the Schemer]] が生成する「エーテリウム電池」トークンがほぼ同じ性能である。
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*イクサランには4種類の宝物・[[トークン・カード]]が収録されており、それぞれイクサランの主要4種族である[[海賊]]・[[恐竜]]・[[吸血鬼]]・[[マーフォーク]]に対応している<ref>[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/feature/tokens-ixalan-2017-09-13 The Tokens of Ixalan ]/[http://mtg-jp.com/publicity/0019556/ 『イクサラン』のトークン](Feature 2017年9月13日 [[Blake Rasmussen]]著)</ref>
*読み方が「たからもの」と「ほうもつ」のどちらなのかは公式にはアナウンスされていない。
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*[[ニューカペナの街角]]収録の5種類のトークン・カードは各[[ニューカペナ/New Capenna#一家/Family|一家/Family]]に対応しており、いずれも[[光素/Halo]]が描かれている<ref>[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/card-preview/tokens-streets-new-capenna-2022-04-20 The Tokens from Streets of New Capenna]/[https://mtg-jp.com/reading/publicity/0035983/ 『ニューカペナの街角』のトークン](Card Preview[[2022年]]4月20日 [[Kendall Pepple]]著)</ref>。
**カード名に「宝物」を含む[[宝物の地図/Treasure Map]]のふりがなは「ほうもつのちず」である。
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*過去のカードでは[[水蓮の花びら/Lotus Petal]]や、[[策謀家テゼレット/Tezzeret the Schemer]]が生成する「エーテリウム電池/Etherium Cell」トークンがほぼ同じ性能である。
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*[[Mark Rosewater]]によれば、[[色の役割]]における宝物の生成は[[赤]]が第1色、[[黒]]と[[緑]]が第2色、[[青]]が第3色となっている<ref>[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/making-magic/mechanical-color-pie-2021-10-18 MECHANICAL COLOR PIE 2021]/[https://mtg-jp.com/reading/mm/0035515/ メカニズム的カラー・パイ 2021年版](Making Magic [[2021年]]10月18日
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Mark Rosewater著)</ref>。
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**緑に関しては[[マナ加速]]の役割から割り当てられているが、初出の[[イクサラン・ブロック]]では[[海賊]]の色に含まれていなかったこともあり、当初は序列とカード枚数に齟齬があった。まとまった数が登場するようになったのは[[モダンホライゾン2]]以降であり、現在では序列通りの枚数となってきている。
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**[[色の協議会]]で黒を担当する[[Corey Bowen]]によれば、[[統率者レジェンズ:バルダーズ・ゲートの戦い]]以降の黒では[[ライフ]]や[[生け贄]]などのリソース消費なしに宝物を生成しない方針となっている<ref>[https://twitter.com/coreyjbowen/status/1530593115400073216 Twitter]([[2022年]]5月29日 Corey Bowen)</ref>。
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*同じ名前の[[カウンター (目印)|カウンター]]を使うカードも存在する([[レガシーの魅惑/Legacy's Allure]])。
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==[[トークン・カード]]==
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*[https://mtg-jp.com/reading/publicity/0035099/ 『モダンホライゾン2』のトークン]([[Daily MTG]] [[2021年]]6月3日)
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*[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/card-preview/tokens-adventures-forgotten-realms-2021-07-12 The Tokens of Adventures in the Forgotten Realms]/[https://mtg-jp.com/reading/publicity/0035263/ 『フォーゴトン・レルム探訪』のトークン]([[Daily MTG]] 2021年7月12日)
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*[https://mtg-jp.com/reading/publicity/0035596/ 『イニストラード:真紅の契り』のトークン]([[Daily MTG]] 2021年11月10日)
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*[https://mtg-jp.com/reading/publicity/0035825/ 『神河:輝ける世界』のトークン]([[Daily MTG]] [[2022年]]2月10日)
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*[https://mtg-jp.com/reading/publicity/0035983/ 『ニューカペナの街角』のトークン]([[Daily MTG]] [[2022年]]4月20日)
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*[https://mtg-jp.com/reading/publicity/0036849/ 『機械兵団の進軍』のトークン]([[Daily MTG]] [[2023年]]4月10日)
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*[https://mtg-jp.com/reading/publicity/0036989/ 『指輪物語:中つ国の伝承』のトークン]([[Daily MTG]] [[2023年]]6月9日)
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*[https://mtg-jp.com/reading/publicity/0037172/ 『エルドレインの森』のトークン]([[Daily MTG]] [[2023年]]8月24日)
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*[https://mtg-jp.com/reading/publicity/0037309/ マジック:ザ・ギャザリング『ドクター・フー』のトークン]([[Daily MTG]] 2023年10月9日)
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*[https://mtg-jp.com/reading/publicity/0037367/ 『イクサラン:失われし洞窟』のトークン]([[Daily MTG]] [[2023年]]11月3日)
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*[https://mtg-jp.com/reading/publicity/0037636/ マジック:ザ・ギャザリング『Fallout』のトークン]([[Daily MTG]] [[2024年]]2月23日)
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*[https://mtg-jp.com/reading/publicity/0037741/ 『サンダー・ジャンクションの無法者』のトークン]([[Daily MTG]] [[2024年]]4月5日)
  
 
==脚注==
 
==脚注==
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==参考==
 
==参考==
*{{WHISPER検索/カードテキスト|Treasure|宝物(Treasure)}}
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*[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/beyond-basics/treasure-test-2017-11-09 The Treasure Test]/[https://mtg-jp.com/reading/bb/0029877/ 宝物実験](Beyond the Basics [[2017年]]11月9日 [[Gavin Verhey]]著)
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*{{WHISPER検索/サブタイプ|Treasure|宝物(Treasure)}}
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*{{WHISPER検索/カードテキスト|{Treasure}|宝物(Treasure)}}
 
*[[サブタイプ]]
 
*[[サブタイプ]]
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*[[定義済みのトークン]]
 
*[[ルーリング]]
 
*[[ルーリング]]
 
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2024年4月9日 (火) 23:14時点における最新版

宝物/Treasureアーティファクト・タイプの1つ。


Pirate's Prize / 海賊の獲物 (3)(青)
ソーサリー

カードを2枚引く。宝物(Treasure)トークンを1つ生成する。(それは、「(T),このアーティファクトを生け贄に捧げる:好きな色1色のマナ1点を加える。」を持つアーティファクトである。)



Mimic / ミミック (2)
アーティファクト — 宝物(Treasure)

(T),ミミックを生け贄に捧げる:好きな色1色のマナ1点を加える。
(2):ターン終了時まで、ミミックは基本のパワーとタフネスが3/3の多相の戦士(Shapeshifter)アーティファクト・クリーチャーになる。


[編集] ルール

このサブタイプ自体に特別なルールは存在しない。

効果が「宝物(Treasure)・トークン生成する」場合、「(T),このアーティファクト生け贄に捧げる:好きな1色のマナ1点を加える。」を持つ、無色の宝物・アーティファクト・トークンを生成する。

[編集] 解説

初出はイクサランイクサラン・ブロックではフレーバー的に海賊と紐づけられ、に宝物トークンを生成するカードが多く存在し、宝物であることを参照するカードも登場した。

ラヴニカの献身時点で落葉樹メカニズムに位置付けられた[1][2]

基本セット2020での総合ルール更新[3]によって一部のトークンが定義済みのトークンとしてその特性が総合ルールで定義されるようになり、宝物・トークンはその第一号となった。

フォーゴトン・レルム探訪ではミミック/Mimicとして初めてカード化された。またリミテッド黒赤アーキタイプのテーマとして設定され、宝物から出たマナでコスト支払うことでボーナスを得るカードが登場した。ニューカペナの街角でもリミテッドの赤緑のアーキタイプのテーマとして設定された。

[編集] 開発秘話

イクサランより前、テーロス・ブロックに「このアーティファクトを生け贄に捧げる:好きな色1色のマナ1点を加える。」という能力を持つ「金/Gold」トークンを生み出す金箔付け/Gild黄金の呪いのマカール王/King Macar, the Gold-Cursedが収録されていた。

イクサランのデザイン中、3色の部族である海賊をサポートするメカニズムとして金・トークンを使うことが検討された。フレイバー的にも海賊にふさわしかったが、プレイテスト中に霊気紛争即席との相性が良すぎることが判明したため、能力の起動コストタップを加えた宝物・トークンを新たに作ることになった[4]

  • ルール上は起動コストにタップが含まれるか否かにかかわらず、生け贄に捧げることと即席とを一つの呪文に対して両立させることはできない。CR:601.2gにある通り、マナ能力はコストを支払う前に起動する必要があり、マナを出すために生け贄に捧げたとすると、即席を利用する段階では既に戦場にないためである。もちろん、ある即席呪文のコストとしてタップして唱え終わったあと、同じターンにマナを出して別の用途に充てることは可能なので、金・トークンが即席と相性が良いことに間違いはない。

[編集] その他

[編集] トークン・カード

[編集] 脚注

  1. Seeing treasure tokens in RNA is great! Do you...(Blogatog 2019年1月4日)
  2. More Odds & Ends: Ravnica Allegiance/さらなるこぼれ話:『ラヴニカの献身』(Making Magic 2019年2月4日 Mark Rosewater著)
  3. Core Set 2020 Update Bulletin/『基本セット2020』更新速報(総合ルール更新、オラクル更新)(News 2019年7月3日 Eli Shiffrin著)
  4. Just for Ix(alan), Part 1/ただ『イクサラン』のために その3Making Magic 2017年9月18日 Mark Rosewater著)
  5. The Tokens of Ixalan /『イクサラン』のトークン(Feature 2017年9月13日 Blake Rasmussen著)
  6. The Tokens from Streets of New Capenna/『ニューカペナの街角』のトークン(Card Preview2022年4月20日 Kendall Pepple著)
  7. MECHANICAL COLOR PIE 2021/メカニズム的カラー・パイ 2021年版(Making Magic 2021年10月18日 Mark Rosewater著)
  8. Twitter(2022年5月29日 Corey Bowen)

[編集] 参考

引用:総合ルール 20231117.0

引用:総合ルール 20231117.0

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