切削

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'''切削'''(せっさく)/''Mill''は[[キーワード処理]]の1つ。
 
'''切削'''(せっさく)/''Mill''は[[キーワード処理]]の1つ。
  
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==定義==
 
==定義==
[[プレイヤー]]が'''カードをN枚切削する'''/''mill N cards''とは、「そのプレイヤーの[[ライブラリー]]の[[ライブラリーの一番上|一番上]]から、[[カード]]をN枚そのプレイヤーの[[墓地]]に置く。」を意味する。
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[[プレイヤー]]が'''カードをN枚切削する'''/''mill N cards''とは、「そのプレイヤーが、自分の[[ライブラリー]]の[[ライブラリーの一番上|一番上]]から[[カード]]をN枚自分の[[墓地]]に置く。」を意味する。
  
 
*主語が書かれていない場合、[[あなた]](その[[呪文]]や[[能力]]の[[コントローラー]])が切削する。[[引く]]や[[捨てる]]などと同様。
 
*主語が書かれていない場合、[[あなた]](その[[呪文]]や[[能力]]の[[コントローラー]])が切削する。[[引く]]や[[捨てる]]などと同様。
  
 
==解説==
 
==解説==
[[基本セット2021]]で新しく制定されたキーワード処理。それまで「ライブラリーの一番上からカードをN枚墓地に置く」と書かれていたものがキーワードとなった。基本セット2021発売に伴う[[オラクル]]更新によって、多数のカードが切削を用いた[[ルール文章]]に変更された<ref>[https://mtg-jp.com/reading/publicity/0034140/ 『基本セット2021』更新速報(総合ルール更新、オラクル更新)]/[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/news/core-set-2021-update-bulletin-2020-06-23 Core Set 2021 Update Bulletin](News 2020年6月23日 [[Eli Shiffrin]]著)</ref>。[[死亡]]や[[生成]]などと同様、[[テンプレート|書式]]が変わっただけで機能上の変化はない。ただし、切削することを参照する[[効果]]の影響を受けるようになる。
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[[基本セット2021]]で新しく制定されたキーワード処理。それまで「ライブラリーの一番上からカードをN枚墓地に置く」と書かれていたものがキーワードとなった。基本セット2021発売に伴う[[オラクル]]更新によって、多数のカードが切削を用いた[[ルール文章]]に変更された<ref name="core2021">[https://mtg-jp.com/reading/publicity/0034140/ 『基本セット2021』更新速報(総合ルール更新、オラクル更新)]/[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/news/core-set-2021-update-bulletin-2020-06-23 Core Set 2021 Update Bulletin](News 2020年6月23日 [[Eli Shiffrin]]著)</ref>。[[死亡]]や[[生成]]などと同様、[[テンプレート|書式]]が変わっただけで機能上の変化はない。ただし、切削することを参照する[[効果]]の影響を受けるようになる。
  
 
*切削を参照するカードとして[[文飾衒才のブルバック/Bruvac the Grandiloquent]]が存在する。  
 
*切削を参照するカードとして[[文飾衒才のブルバック/Bruvac the Grandiloquent]]が存在する。  
*俗に「[[削る]]」と呼ばれていた[[ライブラリー破壊]]をキーワード処理化したもの。[[開発部]]は以前にこれをキーワード処理に置き換えることを検討したが、あまり直感的でないという理由から見送られていた<ref>[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/making-magic/say-when-2014-12-08 Say When]/[https://mtg-jp.com/reading/mm/0011702/ 「いつ」の話]([[Making Magic]] [[2014年]]12月8日 [[Mark Rosewater]]著)</ref>。
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*[[石臼/Millstone]]から名前をとって、俗に「Mill」と呼ばれていた[[ライブラリー破壊]]をキーワード処理化したもの。
*日本語版では、「削る」に複数の意味があったため([[削る]]を参照)、「切削」という語が充てられた<ref>[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/feature/core-set-2021-and-jumpstart-release-notes-2020-06-20 Core Set 2021 and Jumpstart Release Notes]/[https://mtg-jp.com/gameplay/rules/docs/0034119/ 『基本セット2021』&『Jumpstart』リリースノート](Feature [[2020年]]6月20日 [[Eli Shiffrin]]著)</ref>。
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**[[開発部]]は以前にこれをキーワード処理に置き換えることを検討したが、あまり直感的でないという理由から見送られていた<ref>[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/making-magic/say-when-2014-12-08 Say When]/[https://mtg-jp.com/reading/mm/0011702/ 「いつ」の話]([[Making Magic]] [[2014年]]12月8日 [[Mark Rosewater]]著)</ref>。
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***その後この俗語は多くの[[プレイヤー]]に馴染み、他のゲームでさえも使われる程になったことをキーワード処理化の理由としている<ref name="core2021"/>。
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**mill自体は「石臼で挽く」「製粉する」という意味。「工場(でものを作る)」という意味もあり、カードとしての[[石臼/Millstone]]の存在を知らなければ確かに直感的ではないだろう。
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**日本語では「[[削る]]」と呼ばれていたが、この俗称には複数の意味があったため([[削る]]を参照)、「切削」という語が充てられた<ref>[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/feature/core-set-2021-and-jumpstart-release-notes-2020-06-20 Core Set 2021 and Jumpstart Release Notes]/[https://mtg-jp.com/gameplay/rules/docs/0034119/ 『基本セット2021』&『Jumpstart』リリースノート](Feature [[2020年]]6月20日 [[Eli Shiffrin]]著)</ref>。
 
*制定に先立って、[[R&D Playtest cards]]の[[Truth or Dare]]で一足早く登場していた。
 
*制定に先立って、[[R&D Playtest cards]]の[[Truth or Dare]]で一足早く登場していた。
  
 
==ルール==
 
==ルール==
 
*プレイヤーのライブラリーにあるカードの枚数よりも多い枚数のカードを切削するなら、そのプレイヤーは自分のライブラリーのカードをすべて墓地に置く。
 
*プレイヤーのライブラリーにあるカードの枚数よりも多い枚数のカードを切削するなら、そのプレイヤーは自分のライブラリーのカードをすべて墓地に置く。
**例:[[不可思の一瞥/Glimpse the Unthinkable]]はカードを10枚切削する。ライブラリーが9枚以下なら、そのすべてを切削する。
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**例:[[不可思の一瞥/Glimpse the Unthinkable]]はカードを10枚切削する。ライブラリーが9枚以下なら、そのすべてを墓地に置く。
 
*[[コスト]]の[[支払う|支払い]]などで自分のライブラリーにあるカードの枚数よりも多い枚数のカードを切削するかどうかの選択を行う場合は、そのプレイヤーは切削するという選択を行うことはできない。
 
*[[コスト]]の[[支払う|支払い]]などで自分のライブラリーにあるカードの枚数よりも多い枚数のカードを切削するかどうかの選択を行う場合は、そのプレイヤーは切削するという選択を行うことはできない。
 
**例:[[腐敗農場の骸骨/Rot Farm Skeleton]]の[[起動型能力]]は、[[起動コスト]]としてカードを4枚切削する。あなたのライブラリーが3枚以下ならば起動できない。
 
**例:[[腐敗農場の骸骨/Rot Farm Skeleton]]の[[起動型能力]]は、[[起動コスト]]としてカードを4枚切削する。あなたのライブラリーが3枚以下ならば起動できない。
 
*[[霧の用心/Heed the Mists]]などの「'''切削されたカード'''/''milled card''」を参照する効果は、その[[領域]]が[[公開領域]]である限り、ライブラリーから移動した領域にあるそのカードを見つけることができる。
 
*[[霧の用心/Heed the Mists]]などの「'''切削されたカード'''/''milled card''」を参照する効果は、その[[領域]]が[[公開領域]]である限り、ライブラリーから移動した領域にあるそのカードを見つけることができる。
*能力が切削された単一のカードの情報をチェックする場合、複数枚のカードが切削されていたら、その能力はその切削されたすべてのカードを参照する。その能力が切削されたカードの[[特性]]や[[点数で見たマナ・コスト]]などの情報を参照する場合、複数の回答を得る。それらの回答が変数の値を定める場合、それらの回答の合計を用いる。能力が「そのカード/''the card''」に何らかの処理を行なう場合、その処理を切削されたすべてのカードに行なう。能力が「カード1枚/''a card''」に何らかの処理を行なう場合、その能力の[[コントローラー]]が影響を受けるカードを選ぶ。
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*能力が切削された単一のカードの情報をチェックする場合、複数枚のカードが切削されていたら、その能力はその切削されたすべてのカードを参照する。その能力が切削されたカードの[[特性]]や[[マナ総量]]などの情報を参照する場合、複数の回答を得る。それらの回答が変数の値を定める場合、それらの回答の合計を用いる。能力が「そのカード/''the card''」に何らかの処理を行なう場合、その処理を切削されたすべてのカードに行なう。能力が「カード1枚/''a card''」に何らかの処理を行なう場合、その能力の[[コントローラー]]が影響を受けるカードを選ぶ。
**例:[[霧の用心/Heed the Mists]]は、1枚切削し、その点数で見たマナ・コストに等しいカードを[[引く]]。[[対戦相手]]の[[文飾衒才のブルバック/Bruvac the Grandiloquent]]によって2枚切削された場合、2枚の点数で見たマナ・コストの合計に等しいカードを引く。
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**例:[[霧の用心/Heed the Mists]]は、1枚切削し、そのマナ総量に等しい枚数のカードを[[引く]]。[[対戦相手]]の[[文飾衒才のブルバック/Bruvac the Grandiloquent]]によって2枚切削された場合、2枚のマナ総量の合計に等しい枚数のカードを引く。
  
 
==脚注==
 
==脚注==
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==参考==
 
==参考==
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* {{WHISPER検索/カードテキスト|切削|切削(Mill)}}
 
*[[ライブラリー破壊]]
 
*[[ライブラリー破壊]]
 
*[[キーワード処理]]
 
*[[キーワード処理]]
 
*[[ルーリング]]
 
*[[ルーリング]]
 
{{#cr:{{キーワード処理のCR番号|切削}}}}
 
{{#cr:{{キーワード処理のCR番号|切削}}}}

2021年5月4日 (火) 19:51時点における版

切削(せっさく)/Millキーワード処理の1つ。


Excavated Wall / 発掘された壁 (1)
アーティファクト クリーチャー — 壁(Wall)

防衛
(1),(T):カード1枚を切削する。(あなたのライブラリーの一番上のカードをあなたの墓地に置く。)

0/4


Koma's Faithful / コーマの信者 (2)(黒)
クリーチャー — エルフ(Elf) クレリック(Cleric)

絆魂
コーマの信者が死亡したとき、各プレイヤーはそれぞれカード3枚を切削する。(カードを切削するとは、自分のライブラリーの一番上のカードを自分の墓地に置くことである。)

3/1


Bruvac the Grandiloquent / 文飾衒才のブルバック (2)(青)
伝説のクリーチャー — 人間(Human) アドバイザー(Advisor)

対戦相手がカードを1枚以上切削するなら、そのプレイヤーは代わりにその数の2倍の枚数のカードを切削する。(カードを1枚切削するとは、そのプレイヤーは自分のライブラリーの一番上からカードを1枚自分の墓地に置くことである。)

1/4

目次

定義

プレイヤーカードをN枚切削する/mill N cardsとは、「そのプレイヤーが、自分のライブラリー一番上からカードをN枚自分の墓地に置く。」を意味する。

解説

基本セット2021で新しく制定されたキーワード処理。それまで「ライブラリーの一番上からカードをN枚墓地に置く」と書かれていたものがキーワードとなった。基本セット2021発売に伴うオラクル更新によって、多数のカードが切削を用いたルール文章に変更された[1]死亡生成などと同様、書式が変わっただけで機能上の変化はない。ただし、切削することを参照する効果の影響を受けるようになる。

  • 切削を参照するカードとして文飾衒才のブルバック/Bruvac the Grandiloquentが存在する。
  • 石臼/Millstoneから名前をとって、俗に「Mill」と呼ばれていたライブラリー破壊をキーワード処理化したもの。
    • 開発部は以前にこれをキーワード処理に置き換えることを検討したが、あまり直感的でないという理由から見送られていた[2]
      • その後この俗語は多くのプレイヤーに馴染み、他のゲームでさえも使われる程になったことをキーワード処理化の理由としている[1]
    • mill自体は「石臼で挽く」「製粉する」という意味。「工場(でものを作る)」という意味もあり、カードとしての石臼/Millstoneの存在を知らなければ確かに直感的ではないだろう。
    • 日本語では「削る」と呼ばれていたが、この俗称には複数の意味があったため(削るを参照)、「切削」という語が充てられた[3]
  • 制定に先立って、R&D Playtest cardsTruth or Dareで一足早く登場していた。

ルール

  • プレイヤーのライブラリーにあるカードの枚数よりも多い枚数のカードを切削するなら、そのプレイヤーは自分のライブラリーのカードをすべて墓地に置く。
  • コスト支払いなどで自分のライブラリーにあるカードの枚数よりも多い枚数のカードを切削するかどうかの選択を行う場合は、そのプレイヤーは切削するという選択を行うことはできない。
  • 霧の用心/Heed the Mistsなどの「切削されたカード/milled card」を参照する効果は、その領域公開領域である限り、ライブラリーから移動した領域にあるそのカードを見つけることができる。
  • 能力が切削された単一のカードの情報をチェックする場合、複数枚のカードが切削されていたら、その能力はその切削されたすべてのカードを参照する。その能力が切削されたカードの特性マナ総量などの情報を参照する場合、複数の回答を得る。それらの回答が変数の値を定める場合、それらの回答の合計を用いる。能力が「そのカード/the card」に何らかの処理を行なう場合、その処理を切削されたすべてのカードに行なう。能力が「カード1枚/a card」に何らかの処理を行なう場合、その能力のコントローラーが影響を受けるカードを選ぶ。

脚注

  1. 1.0 1.1 『基本セット2021』更新速報(総合ルール更新、オラクル更新)/Core Set 2021 Update Bulletin(News 2020年6月23日 Eli Shiffrin著)
  2. Say When/「いつ」の話Making Magic 2014年12月8日 Mark Rosewater著)
  3. Core Set 2021 and Jumpstart Release Notes/『基本セット2021』&『Jumpstart』リリースノート(Feature 2020年6月20日 Eli Shiffrin著)

参考

引用:総合ルール 20231117.0

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