マスティコア/Masticore

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しかし、パワーカードとはいえ手放しで4枚積みして良いというものでもなかった。上記のアップキープ・コストにより、[[戦場に出す]]タイミングを計る[[プレイヤー]]の技量が問われるカードであるとともに、[[ノンクリーチャー]]デッキの多い環境では実質「デメリットつきの4マナ4/4再生」に過ぎず別のクリーチャーの方が有効であるからだ。したがって、往年使用されていた頃の環境によっては[[サイドボード]]からの投入に留まっている場合もあった。
 
しかし、パワーカードとはいえ手放しで4枚積みして良いというものでもなかった。上記のアップキープ・コストにより、[[戦場に出す]]タイミングを計る[[プレイヤー]]の技量が問われるカードであるとともに、[[ノンクリーチャー]]デッキの多い環境では実質「デメリットつきの4マナ4/4再生」に過ぎず別のクリーチャーの方が有効であるからだ。したがって、往年使用されていた頃の環境によっては[[サイドボード]]からの投入に留まっている場合もあった。
  
現在では[[エターナル]]でしか使えないが、全盛期ほどの活躍は見せていない。当時と比べてクリーチャーの質が上がっていることもあり、デメリットがある分、睨み合いになると不利になる事が多くなったためである。また、速度に特化したデッキに対しては、マナが多く必要なこれでは追いつかない事も多く、それ程の支配力を持っているわけではない。さらに[[無のロッド/Null Rod]]や[[真髄の針/Pithing Needle]]が横行しているため、[[起動型能力]]を封じられてしまうことも多い。レガシーがフォーマットのグランプリ・千葉2016では、参加者の全デッキリスト中にサイドボードも含め採用したデッキは無くもう役割を終えたカードと言える。今後は統率者戦等、趣味のフォーマットでの活躍を期待したい。茶単等のビートダウンでは、1マナ重い代わりにマナを食わない亜種である[[剃刀毛のマスティコア/Razormane Masticore]]が採用されることもある。
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現在では[[エターナル]]でしか使えないが、全盛期ほどの活躍は見せていない。当時と比べてクリーチャーの質が上がっていることもあり、デメリットがある分、睨み合いになると不利になる事が多くなったためである。また、速度に特化したデッキに対しては、マナが多く必要なこれでは追いつかない事も多く、それ程の支配力を持っているわけでもない。さらに[[無のロッド/Null Rod]]や[[真髄の針/Pithing Needle]]が横行しているため、[[起動型能力]]を封じられてしまうことも多い。除去として[[剣を鍬に/Swords to Plowshares]]や[[流刑への道/Path to Exile]]が横行しているのも大きい。
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[[レガシー]]で行われた[[グランプリ千葉16]]では全デッキリスト中でサイドボードも含め採用したデッキは無く、役割を終えたカードと言える。今後は[[統率者戦]]等での活躍を期待したい。茶単等のビートダウンでは、1マナ重い代わりに能力にマナを食わず、起動型能力を持たない亜種である[[剃刀毛のマスティコア/Razormane Masticore]]が採用されることもある。
 
*アップキープ・コストは強制ではないため、真髄の針などで能力を封じられたら[[墓地]]に送ってしまっても良い。
 
*アップキープ・コストは強制ではないため、真髄の針などで能力を封じられたら[[墓地]]に送ってしまっても良い。
 
*今ならアップキープ・コストを[[共鳴者]]として逆手に取る手もあるだろう。
 
*今ならアップキープ・コストを[[共鳴者]]として逆手に取る手もあるだろう。

2017年6月19日 (月) 13:57時点における版


Masticore / マスティコア (4)
アーティファクト クリーチャー — マスティコア(Masticore)

あなたのアップキープの開始時に、あなたがカードを1枚捨てないかぎり、マスティコアを生け贄に捧げる。
(2):クリーチャー1体を対象とする。マスティコアはそれに1点のダメージを与える。
(2):マスティコアを再生する。

4/4

ウルザ・ブロック当時のスタンダードで大暴れしたアーティファクト・クリーチャー。同環境変異種/Morphlingと並び「最強のクリーチャー」と謳われた。

解説

アップキープ・コストが課せられているが、マナ・コスト4マナで4/4のサイズに、再生とクリーチャー除去の2種類の能力を持ち、総合的にアーティファクト・クリーチャーとしては非常に高いコスト・パフォーマンスを誇る。

基本能力
マナレシオの面から見ると、を選ばないアーティファクト・クリーチャーにもかかわらず、を除く4色と比べても高い水準に位置する。そして4/4は対クリーチャー戦でも十分に渡り合うことができフィニッシャーに足る大きさであり、更に再生によって戦闘での生存力を向上させているだけでなく、火力にもアーティファクト除去にも強くなっている。
除去能力
クリーチャー除去能力は、2マナを1点ダメージに変換する能力。マナを費やせばこれ1体で複数のクリーチャーを除去でき、アドバンテージを生む。また、被覆破壊不能などを持つクリーチャーには無力とはいえ、無色ダメージソースであるためプロテクションには引っかかりにくい利点がある(これに対応しているプロテクション―例えば対アーティファクトや対クリーチャーなど―でトーナメントレベルのものはまずない)。多くのマナを喰う除去能力であるが、環境には極めて優れたマナ生産手段があった(後述)。
アップキープ・コスト
アップキープ・コストのデメリットは侮れない。毎ターンカードを1枚失うので何らかの補助がない限り手札のカード総数は増えなくなり、展開が大きく制限されてしまう。そのため、召喚した後はこれ中心に戦わざるを得なくなる。しかし上述の通り他のカードが必要ない程に強力であり、厳しいコストを支払うに値するだけの活躍をすると評価された。
  • 手札が増やしづらくなること、維持に手札が必要なことから、手札破壊に弱い。はアーティファクト・クリーチャーへの対処が苦手であったが、手札を攻める事で間接的に対処ができた。

利用

ストンピィのようなビートダウンから青茶単のようなパーミッションまで殆どあらゆるデッキに投入され猛威を振るった。その理由は、これ自身のカードパワーはもとより環境にも恵まれていたからである。

しかし、パワーカードとはいえ手放しで4枚積みして良いというものでもなかった。上記のアップキープ・コストにより、戦場に出すタイミングを計るプレイヤーの技量が問われるカードであるとともに、ノンクリーチャーデッキの多い環境では実質「デメリットつきの4マナ4/4再生」に過ぎず別のクリーチャーの方が有効であるからだ。したがって、往年使用されていた頃の環境によってはサイドボードからの投入に留まっている場合もあった。

現在ではエターナルでしか使えないが、全盛期ほどの活躍は見せていない。当時と比べてクリーチャーの質が上がっていることもあり、デメリットがある分、睨み合いになると不利になる事が多くなったためである。また、速度に特化したデッキに対しては、マナが多く必要なこれでは追いつかない事も多く、それ程の支配力を持っているわけでもない。さらに無のロッド/Null Rod真髄の針/Pithing Needleが横行しているため、起動型能力を封じられてしまうことも多い。除去として剣を鍬に/Swords to Plowshares流刑への道/Path to Exileが横行しているのも大きい。 レガシーで行われたグランプリ千葉16では全デッキリスト中でサイドボードも含め採用したデッキは無く、役割を終えたカードと言える。今後は統率者戦等での活躍を期待したい。茶単等のビートダウンでは、1マナ重い代わりに能力にマナを食わず、起動型能力を持たない亜種である剃刀毛のマスティコア/Razormane Masticoreが採用されることもある。

  • アップキープ・コストは強制ではないため、真髄の針などで能力を封じられたら墓地に送ってしまっても良い。
  • 今ならアップキープ・コストを共鳴者として逆手に取る手もあるだろう。

ルール

開発秘話

マスティコアはミシュラの戦争機械/Mishra's War Machineに着想を得て制作されたカードで、開発時に「Mishra's Better War Machine」と呼ばれていた。このカードの開発は、「ミシュラの戦争機械の持つ欠点『アップキープにカードを1枚捨てる』を相殺する」あるいは「同じ欠点を持つカードをプレイに堪えるものにする」を焦点とした試みであった。製品化されたマスティコアは極めて強力で影響力を有するトーナメント常連カードとなった。結果として、ゲームの勝利を確かなものにできるのならば、この欠点はそれほど高くないことが判明した。(→Card of the Day - 2003/11/12和訳)、Card of the Day - 2004/01/14和訳)、What Do You Know, Part I参照)

また、マスティコアは「manticore(マンティコア)」と「masticate(食べ物をかむ)」の2語に由来する命名である。ウルザズ・デスティニー版のイラストではマンティコアに似た姿が描かれ、金属の物体を食べている。(→The Lexicon Archive参照)

その他

関連カード

参考

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