プレミアム・カード

提供:MTG Wiki

(版間での差分)
移動: 案内, 検索
(解説)
(14人の利用者による、間の22版が非表示)
5行: 5行:
  
 
==解説==
 
==解説==
[[トーナメント]]での使用は問題がある場合がある(後述)ため、どちらかと言うとトーナメントでの使用よりも[[コレクション]]的要素が強く、そのため強力なカードよりもイラストの美しいカードの方が高価となることが多い。特に[[天使]]は美麗なイラストが多く、[[コレクター]]も多いので、トーナメントレベルではないレアの天使のプレミアム・カードがトーナメントにおける[[トップレア]]のプレミアム・カードよりも高価となることがよくある。
+
[[トーナメント]]で使用する際は注意が必要となる場合がある([[#マークドの可能性|後述]])ため、どちらかと言うとトーナメントでの使用よりも[[コレクション]]的要素が強く、そのため強力なカードよりも[[絵|イラスト]]の美しいカードの方が高価となることが多い。特に[[天使]]は美麗なイラストが多く、[[コレクター]]も多いので、トーナメントレベルではない[[レア]]の天使のプレミアム・カードがトーナメントにおける[[トップレア]]のプレミアム・カードよりも高価となることがよくある。
  
パックに封入されている割合は、[[ウルザズ・レガシー]]から[[オデッセイ]]までは100枚に1枚、[[トーメント]]以降は70枚に1枚、[[第10版]]以降は56枚に1枚となっている。購入したパックに封入されている以外にも、[[フライデー・ナイト・マジック]]の賞品や[[ジャッジ褒賞]]によりさまざまなプレミアム・カード仕様の[[プロモーション・カード]]が配布されている。
+
通常の15枚入りの[[ブースターパック]]に封入されている割合は、[[ウルザズ・レガシー]]から[[オデッセイ]]までは100枚に1枚、[[トーメント]]以降は70枚に1枚([[第10版]]のみ56枚に1枚)、[[アラーラの断片]]以降は67枚に1枚、[[基本セット2020]]以降は45枚に1枚となっている。[[カラデシュ]]以降は特殊なプレミアム・カードである[[Masterpiece Series]]のカードが封入されている場合もある。[[変則的な稀少度]]を採用しているセットや、[[ブースターパック#特殊なブースターパック|特殊な仕様のブースターパック]]はこの限りではない。購入したパックに封入されている以外にも、[[フライデー・ナイト・マジック]]の賞品や[[ジャッジ褒賞]]など、さまざまなプレミアム・カード仕様の[[プロモーション・カード]]が配布されている。
  
*[[アンヒンジド]]には、カードがプレミアム・カードであることに意味のあるカードが存在する(→[[Super Secret Tech]])。
+
[[新枠#基本セット2015以降のカード枠|基本セット2015以降のカード枠]]のカードでは、[[文章欄]]下部のコレクター情報でもプレミアム・カードであることを判断できるようになっている。詳細は[[新枠#基本セット2015以降のカード枠]]を参照。
  
*以前のプレミアム・カードは内枠だけが光っていて、テキスト下部に流星マーク([[ウィザーズ・オブ・ザ・コースト]]社のロゴ)があった。現在のものは[[絵|イラスト]]部も光っており流星マークもなくなった。
+
プレミアム・カード版しか存在しないカード(非プレミアム版が入手できないカード)は長い間[[黒枠]]では存在せず、[[銀枠]]の[[Super Secret Tech]]や[[ホリデーギフトカード]]といった少数の例に限られていた。[[カラデシュ]]の[[プレインズウォーカーデッキ]]で初めてプレミアム・カード版しか存在しない黒枠のカードが作られ、その後も[[統率者2016]]以降の各種[[統率者戦用セット]]や[[ドミナリア]]以降の[[BOX特典カード]]、[[Gift Pack2018]]など様々な製品で扱われており、一般化している。
 +
 
 +
*一般への初配布は[[ウルザズ・サーガ]][[プレリリース・カード]]である[[稲妻のドラゴン/Lightning Dragon]]。ウルザズ・レガシーより4ヶ月早いお披露目だった。
 +
*[[アンヒンジド]]には、カードがプレミアム・カードであることに意味のあるカードが存在する(→[[Super Secret Tech]])。
 +
*[[白枠]]のセットであってもプレミアム・カードは[[黒枠]]で印刷されている。[[銀枠]]のセットは銀枠のまま印刷される。
 +
*以前のプレミアム・カードは内枠のみが箔押し加工されており、[[ルール文章]]下部に流星マーク([[ウィザーズ・オブ・ザ・コースト]]社のロゴ)があった。現在のものはイラスト部も光っており流星マークもなくなった。
 
**[[時のらせん]]の[[タイムシフト]]カードや[[アンヒンジド]]の[[Old Fogey]]・[[Blast from the Past]]では、[[旧枠]]デザインに合わせて流星マークが復活している。
 
**[[時のらせん]]の[[タイムシフト]]カードや[[アンヒンジド]]の[[Old Fogey]]・[[Blast from the Past]]では、[[旧枠]]デザインに合わせて流星マークが復活している。
*[[エキスパンション]]によっては、1つのパックに2枚以上のプレミアム・カードが入っていることもある。
+
**[[フライデー・ナイト・マジック]]で配布されるプロモーション・カードにも流星マークが描かれているものがある。同時に[[エキスパンション・シンボル]]も流星カードとなっている。
 +
*[[カード・セット]]やパックによっては、1つのパックに確実にプレミアム・カードが封入されていたり、2枚以上のプレミアム・カードが封入されていることもある(→[[変則的な稀少度]]、[[ブースターパック#特殊なブースターパック]])。
 
*材質的に傷が付きやすく、目立ちやすい。特に初期の頃のものは、製造時のこすれ傷や気泡なども多いため、完全美品は少ない。
 
*材質的に傷が付きやすく、目立ちやすい。特に初期の頃のものは、製造時のこすれ傷や気泡なども多いため、完全美品は少ない。
*[[プレーンシフト]]にはプレミアム版のみイラストが違うものがある。また、それらは通常のイラストでのフォイルも存在する。
+
*かつて、プレミアム・カードは[[再録禁止カード]]の適用外であった。そのため、プロモーション・カードとして再録禁止カードが配布されたこともあった(例:[[2007年]]のジャッジ褒賞の[[ヨーグモスの意志/Yawgmoth's Will]]など)が、相次ぐ再録禁止カードのプレミアム・カード化収録([[デュエルデッキ]]や[[From the Vault]]など)が問題視され、[[2011年]]以降はプレミアム・カードのみによる再録も行われないと改訂された。詳細は[[再録禁止カード]]の項を参照。
*[[アンヒンジド]]のものを除いた全てのプレミアム・カードは[[黒枠]]で刷られている。
+
*トーナメントで人気のあるカードの日本語版のプレミアム・カードは高値で取引される傾向がある。
*[[第10版]]のプレミアム・カードは、本来あるべき[[注釈文]]がすべて省略されている。その中には、プレミアム・カード限定の[[フレイバー・テキスト]]をもつものも存在する。
+
 
 +
===カードセット別注釈===
 +
*以下の[[カード・セット]]にはプレミアム版のみ[[イラスト]]が違うものがある。
 +
**[[プレーンシフト]] - [[タールルームの勇士ターンガース/Tahngarth, Talruum Hero]]、[[堕落した者アーテイ/Ertai, the Corrupted]]、[[飛翔艦ウェザーライト/Skyship Weatherlight]]
 +
***これらは通常のイラストでのプレミアム・カードも存在する。
 +
**[[コンスピラシー:王位争奪]] - [[幽霊暗殺者、ケイヤ/Kaya, Ghost Assassin]]
 +
**[[バトルボンド]] - [[ウィル・ケンリス/Will Kenrith]]、[[ローアン・ケンリス/Rowan Kenrith]]
 +
*[[第10版]]のプレミアム・カードは、本来あるべき[[注釈文]]がすべて省略されている。その中には、プレミアム・カード限定の[[フレイバー・テキスト]]をもつものも存在する。詳細は[[第10版]]の項を参照のこと。
 
*[[アラーラの断片]]の日本語版ではプレミアム・カードと普通のカードの製造工程が違うのか、[[文章欄]]のすべての数字が半角で印刷されている。またカードによっては、プレミアム・カードと普通のカードでカード名やフレイバー・テキストが異なるものが数多くある。  
 
*[[アラーラの断片]]の日本語版ではプレミアム・カードと普通のカードの製造工程が違うのか、[[文章欄]]のすべての数字が半角で印刷されている。またカードによっては、プレミアム・カードと普通のカードでカード名やフレイバー・テキストが異なるものが数多くある。  
*プレミアム・カードは[[再録禁止カード]]の適用外であった。そのため、プロモーション・カードとして再録禁止カードが配布されたこともあった(例:2007年のジャッジ報酬の[[ヨーグモスの意志/Yawgmoth's Will]])が、相次ぐ再録禁止カードのプレミアム・カード再録(デュエルデッキなど)が問題視され、2011年以降はプレミアム・カードのみによる再録も行われないと改訂された。
+
*[[運命再編]]の一部のプレミアム・カードには、特殊なホログラムの[[透かし]]が印刷されている。詳細は[[運命再編]]の項を参照のこと。
  
 
==マークドの可能性==
 
==マークドの可能性==
プレミアム・カードは、通常のカードと同じように[[ゲーム]]で使用できる。しかし、プレミアム・カードには独特の[[反り]]が発生しやすいことから、[[プレミアイベント]]などでは[[マークド]]を疑われるという問題を引き起こすことがある。
+
プレミアム・カードは、通常のカードと同じように[[ゲーム]]で'''使用できる'''。[[認定大会]][[プレミアイベント]]での使用も何ら問題はない。しかし、プレミアム・カードには独特の[[反り]]が発生しやすいことから、プレミアイベントなどでは[[マークド]]を疑われるという問題を引き起こすことがある。
  
反りが発生している状態のカードをデッキに入れると、例え固めの[[スリーブ]]に入れていても曲がっているのが一見で分かり、外部から容易に区別がつくようになってしまう。「ある1種類のカードのみがプレミアム・カード」などといった場合は特にマークド扱いされやすい。
+
反りが発生している状態のカードをデッキに入れると、たとえ固めの[[スリーブ]]に入れていても曲がっているのが一見で分かり、外部から容易に区別がつくようになってしまう。「ある1種類のカードのみがプレミアム・カード」などといった場合は特にマークド扱いされやすい。
  
プレミアムであるカードに規則性を持たせない(様々な種類のカードにバラけさせる)ようにしたり、可能であれば全てプレミアム・カードに統一すればマークドを疑われる心配は少なくなるが、同じプレミアム・カードでも反り具合が違う場合もあるので、ベストはプレミアムでないカードのみでデッキを作る事である。
+
プレミアム・カードに限らず、反りやクセが発生している状態のカードは[[デッキ]]に採用しないか、あるいは他のカードと全く区別がつかない状態に戻しておくことが望ましい。反りを戻す方法としては除湿剤を用いる方法、押し花と同様の手段でプレスする方法などがあるが、詳細は外部の検索エンジンなどで各自調べて頂きたい。
  
*プレミアム・カードが反り返ってしまう原因としては、表面と裏面では加工により吸湿率に差があり、箔押しの面と箔押しでない紙の面で面積が異なってしまうことが挙げられる。特に湿度の高い日本では反りが顕著になりやすい。
+
*プレミアム・カードが反り返ってしまう原因としては、[[表面]]と[[裏面]]では加工により吸湿率に差があり、箔押しの面と箔押しでない紙の面で面積が異なってしまうことが挙げられる。特に湿度の高い日本では反りが顕著になりやすい。
 +
**[[両面カード]]のプレミアム・カードは両面が箔押しの加工をしてあるので、吸湿により反り返ることがない。
 +
*プレミアム・カード版しか存在しないカードが認定大会中にマークドとなっていた場合、[[ヘッド・ジャッジ]]の判断で代用カードの発行が認められている。詳しくは[[プロキシ]]を参照。
  
 
==参考==
 
==参考==
 +
*[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/feature/where-foil-goes-2013-02-26 Where the Foil Goes] - 工程の紹介(Feature [[2013年]]2月26日 [[Monty Ashley]]著)
 +
*[[プロモーション・カード]]
 
*[[From the Vault]]
 
*[[From the Vault]]
 
*[[プレミアムデッキシリーズ]]
 
*[[プレミアムデッキシリーズ]]
 +
*[[Masterpiece Series]]
 
*[[継ぎ目]]
 
*[[継ぎ目]]
 
*[[用語集]]
 
*[[用語集]]

2020年5月19日 (火) 01:12時点における版

プレミアム・カード/Premium Cardは、ウルザズ・レガシーから登場した、光沢を出す箔押し加工を施した光っているカード。Foilフォイル)と呼ばれることが多い。また、キラカード、箔押しカード、光り物などと呼ばれることもある。

  • Foilは金属の薄片、箔の意。アルミホイルの「ホイル」と同じ。発音から間違われやすいが、Hoilではない。
  • ここでは撃退/Foilとは関係ない(Foilには「失敗させる、打ち負かす」という意味もある。なんだかややこしい)。

目次

解説

トーナメントで使用する際は注意が必要となる場合がある(後述)ため、どちらかと言うとトーナメントでの使用よりもコレクション的要素が強く、そのため強力なカードよりもイラストの美しいカードの方が高価となることが多い。特に天使は美麗なイラストが多く、コレクターも多いので、トーナメントレベルではないレアの天使のプレミアム・カードがトーナメントにおけるトップレアのプレミアム・カードよりも高価となることがよくある。

通常の15枚入りのブースターパックに封入されている割合は、ウルザズ・レガシーからオデッセイまでは100枚に1枚、トーメント以降は70枚に1枚(第10版のみ56枚に1枚)、アラーラの断片以降は67枚に1枚、基本セット2020以降は45枚に1枚となっている。カラデシュ以降は特殊なプレミアム・カードであるMasterpiece Seriesのカードが封入されている場合もある。変則的な稀少度を採用しているセットや、特殊な仕様のブースターパックはこの限りではない。購入したパックに封入されている以外にも、フライデー・ナイト・マジックの賞品やジャッジ褒賞など、さまざまなプレミアム・カード仕様のプロモーション・カードが配布されている。

基本セット2015以降のカード枠のカードでは、文章欄下部のコレクター情報でもプレミアム・カードであることを判断できるようになっている。詳細は新枠#基本セット2015以降のカード枠を参照。

プレミアム・カード版しか存在しないカード(非プレミアム版が入手できないカード)は長い間黒枠では存在せず、銀枠Super Secret Techホリデーギフトカードといった少数の例に限られていた。カラデシュプレインズウォーカーデッキで初めてプレミアム・カード版しか存在しない黒枠のカードが作られ、その後も統率者2016以降の各種統率者戦用セットドミナリア以降のBOX特典カードGift Pack2018など様々な製品で扱われており、一般化している。

カードセット別注釈

マークドの可能性

プレミアム・カードは、通常のカードと同じようにゲーム使用できる認定大会プレミアイベントでの使用も何ら問題はない。しかし、プレミアム・カードには独特の反りが発生しやすいことから、プレミアイベントなどではマークドを疑われるという問題を引き起こすことがある。

反りが発生している状態のカードをデッキに入れると、たとえ固めのスリーブに入れていても曲がっているのが一見で分かり、外部から容易に区別がつくようになってしまう。「ある1種類のカードのみがプレミアム・カード」などといった場合は特にマークド扱いされやすい。

プレミアム・カードに限らず、反りやクセが発生している状態のカードはデッキに採用しないか、あるいは他のカードと全く区別がつかない状態に戻しておくことが望ましい。反りを戻す方法としては除湿剤を用いる方法、押し花と同様の手段でプレスする方法などがあるが、詳細は外部の検索エンジンなどで各自調べて頂きたい。

  • プレミアム・カードが反り返ってしまう原因としては、表面裏面では加工により吸湿率に差があり、箔押しの面と箔押しでない紙の面で面積が異なってしまうことが挙げられる。特に湿度の高い日本では反りが顕著になりやすい。
    • 両面カードのプレミアム・カードは両面が箔押しの加工をしてあるので、吸湿により反り返ることがない。
  • プレミアム・カード版しか存在しないカードが認定大会中にマークドとなっていた場合、ヘッド・ジャッジの判断で代用カードの発行が認められている。詳しくはプロキシを参照。

参考

QR Code.gif