ファイレクシアン・ドレッドノート/Phyrexian Dreadnought

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非常に巨大な[[アーティファクト・クリーチャー]]。[[レギオン]]で[[クローサの雲掻き獣/Krosan Cloudscraper]]が出るまでは、登場以来長らく、[[マジック:ザ・ギャザリング|マジック]]で最大の[[パワー]]と[[タフネス]]を誇る[[クリーチャー]]だった。
 
非常に巨大な[[アーティファクト・クリーチャー]]。[[レギオン]]で[[クローサの雲掻き獣/Krosan Cloudscraper]]が出るまでは、登場以来長らく、[[マジック:ザ・ギャザリング|マジック]]で最大の[[パワー]]と[[タフネス]]を誇る[[クリーチャー]]だった。
  
[[戦場]]に残るために必要な[[生け贄に捧げる|生け贄]]が膨大な上に、メリット[[能力]]は[[トランプル]]のみであり、通常の戦闘要員としてはまず扱えない。それだけのクリーチャーが戦場にいるのであれば、それらで[[殴る|殴れ]]ばよく、仮に苦労して[[戦場に出す|戦場に出し]]ても[[除去]]されてしまったら目も当てられない。特にこれはアーティファクト・クリーチャーであるため、[[解呪/Disenchant]]などを含む幅広い低[[コスト]]の除去[[呪文]]で対処可能なのである。以上の点から、登場当初は見かけ倒しの[[カスレア]]的存在とされていた。
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[[戦場]]に出すこと自体は簡単なものの、膨大な[[生け贄に捧げる|生け贄を捧げ]]ない限りそのまますぐに[[墓地]]へと直行してしまう。そのため、通常の戦闘要員としてはまず扱えない。それだけのクリーチャーが戦場にいるのであれば、それらで[[殴る|殴れ]]ばいいだけだからだ。苦労して[[戦場に出す|戦場に出し]]ても、能力としては単なる[[トランプル]]を持つ[[ファッティ]]に過ぎないため、制圧力も初見の印象ほど高いわけでもない。ましてや、[[解呪/Disenchant]]などで軽く[[除去]]された日にはそれこそ目も当てられない。以上の点から、登場当初は見かけ倒しの[[カスレア]]的存在とされていた。
  
しかし[[エクソダス]]で[[伏魔殿/Pandemonium]]が登場したことにより、この2枚を組み合わせた[[パンデモノート]]という[[コンボ]][[デッキ]]が生まれ、[[アジア太平洋選手権98]]で準優勝を果たすまでに至った。そしてその強さゆえに[[エラッタ]]が出され、2007年7月に撤回されるまでの長い間このコンボは封じられていた(詳しくは[[#エラッタ]]参照)。また[[ペンドレルリボルト]]においては、相手が[[ロック]]から抜け出す可能性があるため、短期決着用[[フィニッシャー]]に利用された実績もある。
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しかし[[エクソダス]]で[[伏魔殿/Pandemonium]]が登場したことにより評価が一変。他のクリーチャーを生け贄に捧げなくてもとりあえず「戦場に出る」ことは可能であるため、わずか1マナで12点[[火力]]を飛ばす[[コンボ]]が成り立つのである。これを軸にした[[パンデモノート]]という[[コンボ]][[デッキ]]が生まれ、[[アジア太平洋選手権98]]で準優勝を果たすまでに至った。その強さゆえに[[エラッタ]]が出され、2007年7月に撤回されるまでの長い間このコンボは封じられていた(詳しくは[[#エラッタ]]参照)。
  
 
[[第6版]][[ルール]]施行後には、これが戦場に出た後[[幻視の魔除け/Vision Charm]]などで[[フェイズ・アウト]]させるというコンボも生まれた。これは、フェイズ・アウトしてしまえば、これを[[生け贄に捧げる]]ことを無視できるためである。また、[[もみ消し/Stifle]]などで[[CIP]][[能力]]を[[打ち消す|打ち消し]]てもよい。これらの方法でCIP能力を踏み倒すデッキは[[スタイフルノート]]と呼ばれている。これらのコンボも、前述のエラッタにより長い間封じられていた。
 
[[第6版]][[ルール]]施行後には、これが戦場に出た後[[幻視の魔除け/Vision Charm]]などで[[フェイズ・アウト]]させるというコンボも生まれた。これは、フェイズ・アウトしてしまえば、これを[[生け贄に捧げる]]ことを無視できるためである。また、[[もみ消し/Stifle]]などで[[CIP]][[能力]]を[[打ち消す|打ち消し]]てもよい。これらの方法でCIP能力を踏み倒すデッキは[[スタイフルノート]]と呼ばれている。これらのコンボも、前述のエラッタにより長い間封じられていた。
  
まっとうな利用法としては、[[強化]][[呪文]]や[[歩く火力]]などを利用し大型化の効果を持続させる、などが挙げられる。
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まっとうな利用法としては、[[強化]][[呪文]]や[[歩く火力]]などの一時的な[[パワー]]増大を食って登場、[[自然の反乱/Nature's Revolt]]でクリーチャー化した土地を食って登場、などが挙げられる。後者の方法で、[[ペンドレルリボルト]]において、相手が[[ロック]]から抜け出す前に決着をつける[[フィニッシャー]]となった実績がある。
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*{{Gatherer|id=3263|イラスト}}ではほとんど判別がつかないが、ファイレクシアン・ドレッドノートに立ち向かう[[ウィザード]]が右下に描かれている。そこから、こいつがどれだけでかいのかがよく分かるだろう。
 
*{{Gatherer|id=3263|イラスト}}ではほとんど判別がつかないが、ファイレクシアン・ドレッドノートに立ち向かう[[ウィザード]]が右下に描かれている。そこから、こいつがどれだけでかいのかがよく分かるだろう。

2011年4月24日 (日) 09:28時点における版


Phyrexian Dreadnought / ファイレクシアン・ドレッドノート (1)
アーティファクト クリーチャー — ファイレクシアン(Phyrexian) ドレッドノート(Dreadnought)

トランプル
ファイレクシアン・ドレッドノートが戦場に出たとき、パワーの合計が12以上になるように好きな数のクリーチャーを生け贄に捧げないかぎり、これを生け贄に捧げる。

12/12

非常に巨大なアーティファクト・クリーチャーレギオンクローサの雲掻き獣/Krosan Cloudscraperが出るまでは、登場以来長らく、マジックで最大のパワータフネスを誇るクリーチャーだった。

戦場に出すこと自体は簡単なものの、膨大な生け贄を捧げない限りそのまますぐに墓地へと直行してしまう。そのため、通常の戦闘要員としてはまず扱えない。それだけのクリーチャーが戦場にいるのであれば、それらで殴ればいいだけだからだ。苦労して戦場に出しても、能力としては単なるトランプルを持つファッティに過ぎないため、制圧力も初見の印象ほど高いわけでもない。ましてや、解呪/Disenchantなどで軽く除去された日にはそれこそ目も当てられない。以上の点から、登場当初は見かけ倒しのカスレア的存在とされていた。

しかしエクソダス伏魔殿/Pandemoniumが登場したことにより評価が一変。他のクリーチャーを生け贄に捧げなくてもとりあえず「戦場に出る」ことは可能であるため、わずか1マナで12点火力を飛ばすコンボが成り立つのである。これを軸にしたパンデモノートというコンボデッキが生まれ、アジア太平洋選手権98で準優勝を果たすまでに至った。その強さゆえにエラッタが出され、2007年7月に撤回されるまでの長い間このコンボは封じられていた(詳しくは#エラッタ参照)。

第6版ルール施行後には、これが戦場に出た後幻視の魔除け/Vision Charmなどでフェイズ・アウトさせるというコンボも生まれた。これは、フェイズ・アウトしてしまえば、これを生け贄に捧げることを無視できるためである。また、もみ消し/StifleなどでCIP能力打ち消してもよい。これらの方法でCIP能力を踏み倒すデッキはスタイフルノートと呼ばれている。これらのコンボも、前述のエラッタにより長い間封じられていた。

まっとうな利用法としては、強化呪文歩く火力などの一時的なパワー増大を食って登場、自然の反乱/Nature's Revoltでクリーチャー化した土地を食って登場、などが挙げられる。後者の方法で、ペンドレルリボルトにおいて、相手がロックから抜け出す前に決着をつけるフィニッシャーとなった実績がある。


主な悪用手段・デッキ

エラッタ

前述のように、パンデモノートのコンボがあまりにも簡単に決まってしまうことから1999年7月にエラッタが適用され、戦場に出る前に生け贄に捧げるようになってしまった。その時のルール文章は以下の通り。


旧オラクル

ファイレクシアン・ドレッドノート/Phyrexian Dreadnought (1)
アーティファクト クリーチャー

トランプル
ファイレクシアン・ドレッドノートが場に出るとき、代わりにパワーの合計が12以上になるような、任意の数のクリーチャーを生け贄に捧げる。生け贄に捧げた場合、ファイレクシアン・ドレッドノートを場に出す。生け贄に捧げなかった場合、ファイレクシアン・ドレッドノートをそのオーナーの墓地に置く。

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このテキストであっても、Illusionary Maskを使って戦場に出す場合はクリーチャーを生け贄に捧げる必要が無い。そのため、レガシーでIllusionary Maskは禁止カードに指定され、ヴィンテージにおいては、このシナジーを前提として使用され続けていた実績がある(→マスク・ドレッド)。

その後、2007年7月のオラクル更新により、元々のテキストに戻った。これによりパンデモノートコンボが再び可能になった。

参考

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