ステロイド

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2022年12月30日 (金) 21:31時点におけるYoidome (トーク | 投稿記録)による版
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ステロイドSteroid)は、赤緑2ビートダウンデッキの呼称。略して「ステロ」とも呼ばれる。

  • その名の由来は「ステレオ・タイプ(定型)」から来ているとか、デッキに投入されていたアーナム・ジン/Erhnam Djinn筋肉がステロイド剤を打ったみたいに見えるからなど、いろいろな説が囁かれるがはっきりとはわかっていない。

目次

概要

マナ・クリーチャーから良質のクリーチャーを素早く戦場に出し、高速で殴り勝つ。が入ることによって火力を投入することができるようになり、対戦相手のクリーチャーを除去して対戦相手に直接ダメージを叩き込んだり、対戦相手に火力を打ち込んで最後の一押しができるようになったため、緑単色デッキに比べて柔軟性が増している。また、他の友好色2色デッキは共通する対抗色に弱いものも多いが、赤緑は共通する対抗色であるが対処できる以上のダメージソースを容易に組み込める強みがある。

「クリーチャーで殴り、その他の呪文でそれをサポートする」という単純かつ最も基本的な戦術のデッキを、最もパワークリーチャーを多く擁し、また戦場に出しやすい緑と、最もダメージ系呪文が多い赤で構成していることから、安定した強さを持っている。反面、突出した強さもないため、相性的に絶対有利と言えるデッキは少ない。

骨子となるデッキ構成が単純なため、中心とするカードや動きによって様々なバリエーションが存在する。緑のマナ・クリーチャーから中型、大型クリーチャーに繋げる動きをメインに、赤をタッチしたミッドレンジの形を取ることが多い。しかし、後述のマッドステロなどの、赤マナの方が多くなる例外も存在する。また速度についても、マナ・クリーチャーを使わずウィニー的な構成をとる場合もある。

  • 動きの単純さと安定した強さにより、マジックの黎明期から浮き沈みはあれど長らく高い人気を誇ってきた。
    • 稀少度カードで適当に構成してもそこそこ強い、という意味でも初心者に優しいデッキと言える。
    • 赤と緑が友好色という点や、緑のマナ能力でマナスクリュー色事故といった土地事故が比較的起こりにくいという点でも、初心者に優しいと言えるだろう。
    • ルール初心者にも動きや強さが理解しやすいため、様々な漫画の主人公や漫画を読んで始めた初心者によく使われるデッキでもある。

スタンダード

下記の時期のスタンダードにおいても、活躍を見せる。

ブロック構築

下記の時期のブロック構築においても、活躍を見せる。

エクステンデッド

2003年頃、ローテーション以前のエクステンデッドにもステロイドは存在した。特にTwo Deuceと呼ばれることが多い。



フェッチランド樹木茂る山麓/Wooded Foothills)により土地を切り詰め、超軽量構造に仕上げたデッキである。速度と安定性により遅めのコントロールデッキに有利。

動きはRed Deck Winsに近いが、クリーチャーサイズなどではこちらに分がある。

パイオニア

パイオニア環境でも成立する。



ラノワールのエルフ/Llanowar Elvesエルフの神秘家/Elvish Mysticからマナ加速し、3マナ以上のアタッカーに繋げる。マナ・クリーチャーはどちらも1/1なので、恋煩いの野獣/Lovestruck Beastとのシナジーもある。


イコリア:巨獣の棲処からは獲物貫き、オボシュ/Obosh, the Preypiercerを獲得。土地以外のカードマナ総量を奇数で統一し、オボシュを相棒に据えたタイプが登場したが、相棒のルール変更によりほぼ消滅した。


団結のドミナリアからは、トップメタラクドス・ミッドレンジに対抗するため機体を主軸にする型が登場した。こちらの詳細はグルール機体を参照。

サンプルリスト

初期型

Gruul Aggro [1]
土地 (22)
8 森/Forest
4 獲物道/Game Trail
6 山/Mountain
4 踏み鳴らされる地/Stomping Ground
クリーチャー (27)
4 砕骨の巨人/Bonecrusher Giant
4 エルフの神秘家/Elvish Mystic
2 ゴーア族の暴行者/Ghor-Clan Rampager
4 ゴブリンの熟練扇動者/Goblin Rabblemaster
4 ラノワールのエルフ/Llanowar Elves
4 恋煩いの野獣/Lovestruck Beast
3 探索する獣/Questing Beast
2 蔦草牝馬/Vine Mare
呪文 (11)
1 ドムリの待ち伏せ/Domri's Ambush
2 エンバレスの宝剣/Embercleave
2 むかしむかし/Once Upon a Time
4 密輸人の回転翼機/Smuggler's Copter
2 乱撃斬/Wild Slash
サイドボード (15)
3 血染めの太陽/Blood Sun
1 丸焼き/Fry
3 溶岩コイル/Lava Coil
3 再利用の賢者/Reclamation Sage
3 形成師の聖域/Shapers' Sanctuary
2 蔦草牝馬/Vine Mare

イコリア:巨獣の棲処後

Gruul Aggro [2]
土地 (22)
8 森/Forest
2 獲物道/Game Trail
2 マナの合流点/Mana Confluence
2 山/Mountain
4 根縛りの岩山/Rootbound Crag
4 踏み鳴らされる地/Stomping Ground
クリーチャー (32)
4 砕骨の巨人/Bonecrusher Giant
4 エルフの神秘家/Elvish Mystic
4 グルールの呪文砕き/Gruul Spellbreaker
1 運命の神、クローティス/Klothys, God of Destiny
4 ラノワールのエルフ/Llanowar Elves
4 恋煩いの野獣/Lovestruck Beast
2 不屈の神ロナス/Rhonas the Indomitable
3 殺戮角/Slaughterhorn
4 鉄葉のチャンピオン/Steel Leaf Champion
2 ギャレンブリグの領主、ヨルヴォ/Yorvo, Lord of Garenbrig
呪文 (6)
2 ボーラスの壊乱者、ドムリ/Domri, Anarch of Bolas
2 火口の爪/Crater's Claws
2 グレートヘンジ/The Great Henge
サイドボード (15)
1 運命の神、クローティス/Klothys, God of Destiny
2 集団的抵抗/Collective Defiance
1 驚天+動地/Heaven+Earth
2 自然のままに/Natural State
1 獲物貫き、オボシュ/Obosh, the Preypiercer
2 暴れ回るフェロキドン/Rampaging Ferocidon
2 引き裂く流弾/Rending Volley
1 影槍/Shadowspear
2 形成師の聖域/Shapers' Sanctuary
1 魂標ランタン/Soul-Guide Lantern

モダン

ギルド門侵犯赤緑の優秀なクリーチャーが複数登場したことで、モダンでもトーナメントシーンに姿を現すようになった。



密林の猿人/Kird Apeタルモゴイフ/Tarmogoyfなどの軽量クリーチャーを炎樹族の使者/Burning-Tree Emissaryも絡めて次々と展開し、それらを火力ゴーア族の暴行者/Ghor-Clan Rampager湧血でサポートして速やかに対戦相手ライフ削り切る。

構成はZooスタンダードNaya Blitzに近く、Gruul ZooあるいはGruul Blitzと呼ばれることもある。また同時期のスタンダードにおける赤単タッチ緑(Saito RG)ともよく似ており、そのモダン版とも言える。

野生のナカティル/Wild Nacatl禁止解除された後は赤緑2で組む必要が薄くなり、赤緑白のZoo(Naya Zoo)やNaya Blitzに取って代わられた。

サンプルリスト

Gruul Zoo [3]
土地 (18)
3 乾燥台地/Arid Mesa
4 銅線の地溝/Copperline Gorge
1 森/Forest
2 霧深い雨林/Misty Rainforest
1 山/Mountain
1 沸騰する小湖/Scalding Tarn
4 踏み鳴らされる地/Stomping Ground
2 新緑の地下墓地/Verdant Catacombs
クリーチャー (32)
4 炎樹族の使者/Burning-Tree Emissary
4 実験体/Experiment One
4 火打ち蹄の猪/Flinthoof Boar
4 ゴーア族の暴行者/Ghor-Clan Rampager
4 ゴブリンの先達/Goblin Guide
4 密林の猿人/Kird Ape
4 タルモゴイフ/Tarmogoyf
4 苛立たしい小悪魔/Vexing Devil
呪文 (10)
2 四肢切断/Dismember
4 稲妻/Lightning Bolt
2 炎の印章/Seal of Fire
2 タール火/Tarfire
サイドボード (15)
3 血染めの月/Blood Moon
2 焼却/Combust
1 四肢切断/Dismember
4 火柱/Pillar of Flame
2 粉々/Smash to Smithereens
3 巨森の蔦/Vines of Vastwood

レガシー

ステロイドはレガシーでも存在するデッキタイプである。



密林の猿人/Kird Ape瘡蓋族のやっかい者/Scab-Clan Maulerブリキ通りの悪党/Tin Street Hooliganなど、赤緑の優秀なクリーチャーを惜しみなく採用できるのが強み。

また、火力を連発してタルモゴイフ/Tarmogoyfなどを一気に大きくするタルモバーンも存在する。

もっとも最近は、をタッチし、柔軟性の高いZooに移行することも多くなっている。

パウパー

パウパーは2色土地が貧弱なため、2色のアグロデッキは成立しにくいが、強力な炎樹族の使者/Burning-Tree Emissaryモダンマスターズ2017でコモンで再録されてからはしばしば見かけるアーキタイプとなった。



暴力的な突発/Violent Outburstと2マナ以下の速攻クリーチャーを主体とした構成となっている。

サンプルリスト

Red Green Aggro [4]
土地 (18)
2 進化する未開地/Evolving Wilds
5 森/Forest
9 山/Mountain
2 広漠なる変幻地/Terramorphic Expanse
クリーチャー (28)
4 炎樹族の使者/Burning-Tree Emissary
2 激情のゴブリン/Frenzied Goblin
2 ゴブリンの踵裂き/Goblin Heelcutter
4 ジャンドの斬刃/Jund Hackblade
4 密林の猿人/Kird Ape
4 泥騒ぎの群勢/Mudbrawler Cohort
4 ナヤの静刃/Naya Hushblade
4 切り裂き隊の壊し屋/Rip-Clan Crasher
呪文 (14)
4 稲妻/Lightning Bolt
4 暴力的な突発/Violent Outburst
2 火荒の境界石/Firewild Borderpost
4 象の導き/Elephant Guide
サイドボード (15)
3 古えの遺恨/Ancient Grudge
2 炎の斬りつけ/Flame Slash
3 ムラーサの胎動/Pulse of Murasa
2 大祖始の遺産/Relic of Progenitus
3 心に静寂/Serene Heart
2 もつれ/Tangle

参考

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