スタンダード

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'''スタンダード'''/''Standard''とは、公式[[フォーマット]]の1つ。[[構築]]環境の1つとして分類されている。
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{{情報ボックス/主な公式フォーマット}}'''スタンダード'''/''Standard''とは、公式[[フォーマット]]の1つ。[[構築]]フォーマットの1つとして分類されている。「'''スタン'''」と略して呼ばれることも多い。
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[[MTGアリーナ]]の公式フォーマットでもある、1本先取([[BO|BO1]])制スタンダードである「'''アリーナ・スタンダード/Arena Standard'''」についても解説する。
  
 
==解説==
 
==解説==
使用可能なセットは直近2年に発売された3~4つの[[ブロック (総称)|ブロック]]。秋の大型セット発売に合わせて1年ごとに[[ローテーション]]し使用可能セットが入れ替わる。
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使用可能なセットは直近3年に発売された9~12つの[[基本セット]]または[[エキスパンション]]、秋のエキスパンション発売(9~10月頃)に合わせて1年ごとに'''[[ローテーション]]'''し使用可能セットが入れ替わる。
  
 
[[禁止カード]]は存在するが、[[制限カード]]は存在しない。
 
[[禁止カード]]は存在するが、[[制限カード]]は存在しない。
  
*1997年1月1日からスタンダードにおいて制限カードは廃止され、当時の制限カードは全て禁止カードとなった。
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*[[1997年]]1月1日からスタンダードにおいて制限カードは廃止され、当時の制限カードは全て禁止カードとなった。
 
*禁止カード指定は明示的に解除されなかったとしても、ローテーション落ちの時点で解除される。
 
*禁止カード指定は明示的に解除されなかったとしても、ローテーション落ちの時点で解除される。
 
**かつてのスタンダードでは[[ダークスティールの城塞/Darksteel Citadel]]が禁止カード指定を受けたが、[[基本セット2015]]に[[再録]]された時には禁止カードには指定されていない。
 
**かつてのスタンダードでは[[ダークスティールの城塞/Darksteel Citadel]]が禁止カード指定を受けたが、[[基本セット2015]]に[[再録]]された時には禁止カードには指定されていない。
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*[[WotC]]の裁量により、基本セットとエキスパンションの他、[[ウェルカム・デッキ]]など一部の初心者向け[[構築済みデッキ]]に含まれるカードもスタンダード使用可能扱いの場合もある。当該カードは、リリース翌年秋に発売されるエキスパンションが発売された同時にスタンダードから[[落ちる|落ち]]か、ローテーションの影響を受けないようになった。
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*意味は日本語で「標準」(ちなみに[[標準化/Standardize]]という[[カード名]]も存在する)。
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*また古い呼び方ではあるが、[[タイプ1]](現[[ヴィンテージ]])に対して、使えるセットが限定された「第2のフォーマット」として'''タイプ2'''と呼ばれることもあった(略称は'''T2''')。あくまで単なる俗称で、公式にタイプ2とされていた時期はない。[[タイプ]]も参照。
  
 
===環境の特色===
 
===環境の特色===
最近のセットのみで構築できるため新規参入がしやすく、プレイ人口も多い。また最も多くの認定イベントに採用されているフォーマットであり、競技マジックの入門フォーマットといえる。2016-17シーズンでは、すべての[[構築]]・[[リミテッド]]混合フォーマットの[[プレミアイベント]]([[プロツアー]]など)の構築部門で採用されている。
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最近のセットのみで構築できるため新規参入がしやすく、また最も多くの認定イベントに採用されているフォーマットである為、プレイ人口も多い。一方競技マジックでも、最も多くの[[ミシックチャンピオンシップ]]の構築部門に採用されているフォーマットであり、競技マジックでは一番重要なフォーマットといえる。
  
 
*[[カード・プール]]の狭さから、新たなセットの影響を強く受けやすい。特に[[ローテーション]]時には環境がガラリと変わり多様さと新鮮さが保たれている。
 
*[[カード・プール]]の狭さから、新たなセットの影響を強く受けやすい。特に[[ローテーション]]時には環境がガラリと変わり多様さと新鮮さが保たれている。
 
*[[プレイヤー]]の多さからカードの需要が変動しやすく、参入の敷居の低さとは裏腹に、勝っていくためには現在の[[メタゲーム|メタ]]や次のメタを読み取りデッキをチューンする能力が必要とされる。したがって良くも悪くも競技志向の強いフォーマットとも言える。
 
*[[プレイヤー]]の多さからカードの需要が変動しやすく、参入の敷居の低さとは裏腹に、勝っていくためには現在の[[メタゲーム|メタ]]や次のメタを読み取りデッキをチューンする能力が必要とされる。したがって良くも悪くも競技志向の強いフォーマットとも言える。
**先述の通りメタが変遷しやすい環境であるため、このフォーマットでプレイし続けるためにはカードを入手し続けることが避けられず、ある程度の資金が必要である。ただしカードの流通量が多いため、他環境と比べれば初期参入コストは安い傾向がある。
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**このフォーマットでプレイし続けるためにはカードを入手し続けることが避けられず、ある程度の資金が必要である。そのため、プレイヤーは定期的に新しいカードを購入したり、トレードしたりすることでデッキをアップデートし、競争力を維持しなければならない。ただしカードの流通量が多いため、他環境と比べれば初期参入コストは安い傾向がある。
*近年では、運営側が[[ゲーム]]時間の長期化を嫌ってか、[[打ち消す|カウンター]]の大きな弱体化により、純粋な[[パーミッション]]が組まれることが比較的少なくなってきている。逆に[[クリーチャー]]の質は年々著しく上昇しており、殴り合いが増加。それを対策した[[コントロール (デッキ)|コントロールデッキ]]、コントロールに強い[[クロック・パーミッション]]…といったメタ形成となる傾向がある。
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*近年では、[[WotC]]や[[開発部]]側が[[ゲーム]]時間が長期化するのを嫌ってか、[[打ち消す|打ち消し]][[呪文]]や[[全体除去]]呪文といった[[コントロールデッキ|コントロール]]向けカードの弱体化により、純粋な[[パーミッション]]系コントロールが組まれることが比較的少なくなってきている。逆に[[クリーチャー]]の質は年々著しく上昇しており、クリーチャーによる[[戦闘]]が増加。それを対策した[[コントロールデッキ|コントロールデッキ]]、コントロールに強い[[クロック・パーミッション]]…といったメタ形成となる傾向がある。
 
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*[[2020年]]近辺から新型コロナウィルスの流行による店舗イベントの減少等諸々の影響を受け、[[テーブルトップ]]におけるプレイ人口においては[[統率者戦]]を下回っている事が公式からたびたび語られている。それを受けて[[2023年]]からは、後述のローテーション期間変更を初めとした各種施策が行われる事が発表されている。
===呼称===
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「'''スタン'''」と略して呼ばれることも多い。
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*古い呼び方であるが、どのセットでも使えるフォーマットの[[タイプ1]](現[[ヴィンテージ]])に対して、使えるセットが限定された「第2のフォーマット」として'''タイプ2'''と呼ばれることもあった。(略称は'''T2'''。)
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*タイプ2という呼称は、あくまで単なる俗称である。公式にタイプ2とされていた時期はない。
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===変遷===
 
===変遷===
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*[[1995年]]1月1日に、公式に制定された。この時の使用可能セットは[[リバイズド・エディション]]、[[ザ・ダーク]]、[[フォールン・エンパイア]]の3セットのみ。その後[[アイスエイジ]]が発売されてからは1つの[[基本セット]]と3つの[[エキスパンション]]から構成された。
 
*[[1995年]]1月1日に、公式に制定された。この時の使用可能セットは[[リバイズド・エディション]]、[[ザ・ダーク]]、[[フォールン・エンパイア]]の3セットのみ。その後[[アイスエイジ]]が発売されてからは1つの[[基本セット]]と3つの[[エキスパンション]]から構成された。
 
**初期の一時期、デッキを作るとき、「フォーマットで使えるカードセットすべてから最低5枚ずつ入れる必要がある」というルールがあった。
 
**初期の一時期、デッキを作るとき、「フォーマットで使えるカードセットすべてから最低5枚ずつ入れる必要がある」というルールがあった。
*[[1997年]]7月1日からは、1つの基本セットと2つのブロックから構成する形式となった。新基本セットが参入するたびに直前の基本セットが落ち(2年に1回)、新ブロックの第一セットが参入するたびに現行のブロックの内で最も古いブロックが落ちるようになった(1年に1回)。
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*[[1997年]]7月1日からは、1つの基本セットと2つのブロックから構成する形式となった。新基本セットが参入するたびに直前の基本セットが落ち(2年に1回)、新[[ブロック (総称)|ブロック]]の第一セットが参入するたびに現行のブロックの内で最も古いブロックが落ちるようになった(1年に1回)。
 
*[[2009年]]([[基本セット2010]])からは、ローテーションの制度は変更されていないが、基本セットの発売間隔が1年に1回に変わった。
 
*[[2009年]]([[基本セット2010]])からは、ローテーションの制度は変更されていないが、基本セットの発売間隔が1年に1回に変わった。
 
*[[2010年]]([[基本セット2011]])からは、1~2つの基本セットと2つのブロックから構成する形式となった。新基本セットが参入しても直前の基本セットは落ちず、新ブロックが参入するたびに古い方の基本セットと最古のブロックが同時に落ちるようになった。
 
*[[2010年]]([[基本セット2011]])からは、1~2つの基本セットと2つのブロックから構成する形式となった。新基本セットが参入しても直前の基本セットは落ちず、新ブロックが参入するたびに古い方の基本セットと最古のブロックが同時に落ちるようになった。
 
*[[2015年]]から、3つのブロックから構成する形式となった。同時に、[[マジック・オリジン]]を最後に基本セットは(一度)廃止されるとともに、1ブロックは2セットで構成されるようになった。これに伴い、[[2016年]]春からローテーションも半年に1度に変更された。
 
*[[2015年]]から、3つのブロックから構成する形式となった。同時に、[[マジック・オリジン]]を最後に基本セットは(一度)廃止されるとともに、1ブロックは2セットで構成されるようになった。これに伴い、[[2016年]]春からローテーションも半年に1度に変更された。
*半年に1度のローテーションは「スタンダードについて行くのが大変だ」と多くのプレイヤーから不評だったため、[[2017年]]から、春のローテーションが廃止され、使用可能なセットが3つのブロックから4つのブロックに拡張された。これにより使用可能セットは5~8個の間で変動するようになった([http://magic.wizards.com/en/articles/archive/news/revisiting-standard-rotation-2016-10-19 参考]/[http://mtg-jp.com/publicity/0017853/# 翻訳])。
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*半年に1度のローテーションは「スタンダードについて行くのが大変だ」と多くのプレイヤーから不評だったため、[[2017年]]から、春のローテーションが廃止され、使用可能なセットが3つのブロック(5~6セット)から4つのブロック(5~8セット)に拡張された<ref>[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/news/revisiting-standard-rotation-2016-10-19 Revisiting Standard Rotation]/[https://mtg-jp.com/reading/publicity/0017853/# スタンダード・ローテーションの見直しについて](News [[2016年]]10月19日 [[Aaron Forsythe]]著)</ref>。
*2018年からは、ローテーションの制度は変更されていないが、[[イクサラン・ブロック]]を最後にブロックは事実上廃止され、基本セットの再導入とともに、使用可能なセットが「直近2年に発売された5~8個のエキスパンションと基本セット」に変わった。([http://magic.wizards.com/en/node/1162936 参考]/[http://mtg-jp.com/reading/translated/mm/0019021/# 翻訳]
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*[[2018年]][[ドミナリア]])からはブロック制が廃止され基本セットも復活したが、ローテーション制度は変化していない(5~8セットのまま)<ref>[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/making-magic/metamorphosis-2-0-2017-06-12 Metamorphosis 2.0]/[https://mtg-jp.com/reading/mm/0019021/ 変身2.0](Making Magic [[2017年]]6月12日 [[Mark Rosewater]]著)</ref>。
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*また[[デジタルゲーム]]のうち「アリーナ・スタンダード」([[BO1]])のみ、[[カード個別評価:コンピューターゲーム専用カード#Magic: The Gathering Arena|基礎セット]]に含まれるカードの一部も使用可能として扱われていたが、2022年3月22のアップデートによりスタンダードでは使用不可になった。
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*[[2023年]]([[ファイレクシア:完全なる統一]])から、カード・セットがスタンダードで使用可能になる日にちが、製品の正式発売日ではなくプレリリース・イベントの開始日に変更された。
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*2023年([[エルドレインの森]])から、セットのローテーション落ちする期間が2年から3年に延長され、9~12のセットがスタンダードで使用できるようになった<ref>[https://mtg-jp.com/reading/publicity/0036904/ スタンダードに再び活気を]([[Daily MTG]] 2023年5月7日)</ref>。
  
 
==現在の使用可能カードセット==
 
==現在の使用可能カードセット==
2017年9月29日現在、以下のセットに含まれるカードが使用可能である。
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[[2024年]]2月2日現在、以下のセットに含まれるカード(番外カード含む)が使用可能である。
  
*[[カラデシュ・ブロック]]のカードセット
+
*[[イニストラード:真夜中の狩り]]
**[[カラデシュ]]
+
*[[イニストラード:真紅の契り]]
**[[霊気紛争]]
+
*[[神河:輝ける世界]]
*[[アモンケット・ブロック]]のカードセット
+
*[[ニューカペナの街角]]
**[[アモンケット]]
+
*[[団結のドミナリア]]
**[[破滅の刻]]
+
*[[兄弟戦争]]
*[[イクサラン・ブロック]]のカードセット
+
*[[ファイレクシア:完全なる統一]]
**[[イクサラン]]
+
*[[機械兵団の進軍]]
*[[アモンケット#ウェルカム・デッキ限定カード|ウェルカム・デッキ2017]]の限定カード
+
*[[機械兵団の進軍:決戦の後に]]
 +
*[[エルドレインの森]]
 +
*[[イクサラン:失われし洞窟]]
 +
*[[カルロフ邸殺人事件]]
  
===番外カード、[[Masterpiece Series]]の扱い===
+
===本流のセットのブースター製品から出るがスタンダードにおいては使用不可能なカード===
*使用可能セットと同時に発売される[[プレインズウォーカーデッキ]][[デッキビルダーセット]]にのみ収録されている限定カード(いわゆる番外カード)は、該当のカードセットに含まれるものとして扱う。
+
以下については基本的に使用できないが、スタンダードで使用可能なカードと名前が同じならば使用可能である。詳細は[[名前]]を参照。
**そのため、該当セットが使用できるスタンダード環境では使用可能であり、ローテーションにおいて、該当のセットと同期間使用することができる。
+
*使用可能なセットの[[セット・ブースター]]および[[コレクター・ブースター]]から出現する統率者デッキ収録カードは使用できない。
*使用可能なセットのブースターパックに収録されている、使用可能なセットに含まれていない[[Masterpiece Series]]の再録カードは、同名のカードでない限りスタンダードでは使用できない。
+
**[[エキスパンション・シンボル]]が[[本流のセット]]と異なる点で判別可能である。
 +
*使用可能なセットのセット・ブースターおよびプレイ・ブースターから出現する特殊な[[再録]]カード「[[ザ・リスト]]」は使用できない。
 +
**カード左下に[[プレインズウォーカー・シンボル]]が印刷されている点で判別可能である。
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*使用可能なセットのセット・ブースターおよびプレイ・ブースターから出現する[[スペシャルゲスト]]は使用できない。
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**エキスパンション・シンボルが異なる点で判別可能である。
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*兄弟戦争の[[旧枠版アーティファクト]]および[[トランスフォーマー・カード]]は使用できない。
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**両者とも[[エキスパンション・シンボル]]が[[本流のセット]]と異なる点で判別可能である。加えて、前者は[[旧枠]]である点からも判別できる。
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*ファイレクシア:完全なる統一のボーダーレスコンセプトアート法務官カードは使用できない。
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**エキスパンション・シンボルが初出セットな点で判別可能である。なお2023年2月時点で実際に使用できないのは[[巨怪な略奪者、ヴォリンクレックス/Vorinclex, Monstrous Raider]]のみ。
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*機械兵団の進軍の[[多元宇宙の伝説]]は使用できない。
 +
**エキスパンション・シンボルが異なる点で判別可能である。
 +
*エルドレインの森の[[おとぎ話]]は使用できない。
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**エキスパンション・シンボルが異なる点で判別可能である。なお[[不自然な成長/Unnatural Growth]]はイニストラード:真夜中の狩りに収録されているので使用可能。
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*イクサラン:失われし洞窟の[[イクサラン:失われし洞窟#宝の山ボックストッパー/Treasure Trove Box Toppe|宝物ボックストッパー]]、[[イクサラン:失われし洞窟#ジュラシック・ワールド・コレクション/Jurassic World Collection|ジュラシック・ワールド・コレクション]]は使用できない。
 +
**エキスパンション・シンボルが異なる点で判別可能である。
  
 
==禁止カード==
 
==禁止カード==
*[[霊気池の驚異/Aetherworks Marvel]]
+
*[[食肉鉤虐殺事件/The Meathook Massacre]]
*[[守護フェリダー/Felidar Guardian]]
+
*[[勢団の銀行破り/Reckoner Bankbuster]]
*[[密輸人の回転翼機/Smuggler's Copter]]
+
*[[鏡割りの寓話/Fable of the Mirror-Breaker]]
 +
*[[絶望招来/Invoke Despair]]
  
 
==主なデッキ・その他==
 
==主なデッキ・その他==
[[スタンダードの変遷]]を参照
+
[[スタンダードの変遷]]を参照。
  
 
==関連リンク==
 
==関連リンク==
 
===Standard Week===
 
===Standard Week===
[[WotC]]の公式ウェブマガジン『[[Daily MTG]]』では、2012年8月6日から10日にかけて「Standard Week(スタンダード特集)」として、各連載記事でスタンダードに関する特集が組まれた。以下は各コーナーの特集記事。
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[[WotC]]の公式ウェブマガジン『[[Daily MTG]]』では、[[2012年]]8月6日から10日にかけて「Standard Week(スタンダード特集)」として、各連載記事でスタンダードに関する特集が組まれた。以下は各コーナーの特集記事。
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*[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/lab/stand-hard-2012-08-03 Stand Hard](From the Lab 2012年8月3日 [[Noel deCordova]]著)
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*[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/making-magic/setting-standard-2012-08-06 Setting The Standard]/[https://mtg-jp.com/reading/mm/0004192/ スタンダードの決定](Making Magic 2012年8月6日 [[Mark Rosewater]]著)
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*[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/reconstructed/zero-sixty-how-win-standard-2012-08-06 Zero to Sixty: How to Win in Standard]/[https://mtg-jp.com/reading/translated/rc/0004262/ ゼロからのデッキ構築:スタンダードで勝つ方法](ReConstructed 2012年8月6日 [[Gavin Verhey]]著)
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*[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/serious-fun/coloring-lines-2012-08-07 Coloring in Lines](Serious Fun 2012年8月7日 [[Adam Styborski]]著)
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*[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/top-decks/standard-bearers-2012-08-09 Standard Bearers](Top Decks 2012年8月9日 [[Mike Flores]]著)
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*[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/latest-developments/ah-yes-very-standard-2012-08-10 Ah Yes. Very Standard.]/[https://mtg-jp.com/reading/translated/ld/0004101/ まさしくスタンダードだ](Latest Developments 2012年8月10日 [[Zac Hill]]著)
  
*[http://www.wizards.com/Magic/Magazine/Article.aspx?x=mtg/daily/mm/207 Setting The Standard]/[http://mtg-jp.com/reading/translated/mm/003619/ スタンダードの決定] (Making Magic、文:[[Mark Rosewater]])
+
==脚注==
*[http://www.wizards.com/Magic/Magazine/Article.aspx?x=mtg/daily/ftl/207 Stand Hard] (From the Lab、文:[[Noel deCordova]])
+
<references/>
*[http://www.wizards.com/Magic/Magazine/Article.aspx?x=mtg/daily/rc/207 Zero to Sixty: How to Win in Standard]/[http://mtg-jp.com/reading/translated/rc/003705/ ゼロからのデッキ構築:スタンダードで勝つ方法] (ReConstructed、文:[[Gavin Verhey]])
+
*[http://www.wizards.com/Magic/Magazine/Article.aspx?x=mtg/daily/sf/207 Coloring in Lines] (Serious Fun、文:[[Adam Styborski]])
+
*[http://www.wizards.com/Magic/Magazine/Article.aspx?x=mtg/daily/td/207 Standard Bearers] (Top Decks、文:[[Mike Flores]])
+
*[http://www.wizards.com/Magic/Magazine/Article.aspx?x=mtg/daily/ld/207 Ah Yes. Very Standard.]/[http://mtg-jp.com/reading/translated/ld/003700/ まさしくスタンダードだ] (Latest Developments、文:[[Zac Hill]])
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==参考==
 
==参考==
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*[[ローテーション]]
 
*[[フォーマット]]
 
*[[フォーマット]]
 
*[[構築]]
 
*[[構築]]

2024年2月2日 (金) 00:45時点における最新版

主な公式フォーマット

スタンダード/Standardとは、公式フォーマットの1つ。構築フォーマットの1つとして分類されている。「スタン」と略して呼ばれることも多い。

MTGアリーナの公式フォーマットでもある、1本先取(BO1)制スタンダードである「アリーナ・スタンダード/Arena Standard」についても解説する。

目次

[編集] 解説

使用可能なセットは直近3年に発売された9~12つの基本セットまたはエキスパンション、秋のエキスパンション発売(9~10月頃)に合わせて1年ごとにローテーションし使用可能セットが入れ替わる。

禁止カードは存在するが、制限カードは存在しない。

  • 1997年1月1日からスタンダードにおいて制限カードは廃止され、当時の制限カードは全て禁止カードとなった。
  • 禁止カード指定は明示的に解除されなかったとしても、ローテーション落ちの時点で解除される。
  • WotCの裁量により、基本セットとエキスパンションの他、ウェルカム・デッキなど一部の初心者向け構築済みデッキに含まれるカードもスタンダード使用可能扱いの場合もある。当該カードは、リリース翌年秋に発売されるエキスパンションが発売された同時にスタンダードから落ちか、ローテーションの影響を受けないようになった。
  • 意味は日本語で「標準」(ちなみに標準化/Standardizeというカード名も存在する)。
  • また古い呼び方ではあるが、タイプ1(現ヴィンテージ)に対して、使えるセットが限定された「第2のフォーマット」としてタイプ2と呼ばれることもあった(略称はT2)。あくまで単なる俗称で、公式にタイプ2とされていた時期はない。タイプも参照。

[編集] 環境の特色

最近のセットのみで構築できるため新規参入がしやすく、また最も多くの認定イベントに採用されているフォーマットである為、プレイ人口も多い。一方競技マジックでも、最も多くのミシックチャンピオンシップの構築部門に採用されているフォーマットであり、競技マジックでは一番重要なフォーマットといえる。

  • カード・プールの狭さから、新たなセットの影響を強く受けやすい。特にローテーション時には環境がガラリと変わり多様さと新鮮さが保たれている。
  • プレイヤーの多さからカードの需要が変動しやすく、参入の敷居の低さとは裏腹に、勝っていくためには現在のメタや次のメタを読み取りデッキをチューンする能力が必要とされる。したがって良くも悪くも競技志向の強いフォーマットとも言える。
    • このフォーマットでプレイし続けるためにはカードを入手し続けることが避けられず、ある程度の資金が必要である。そのため、プレイヤーは定期的に新しいカードを購入したり、トレードしたりすることでデッキをアップデートし、競争力を維持しなければならない。ただしカードの流通量が多いため、他環境と比べれば初期参入コストは安い傾向がある。
  • 近年では、WotC開発部側がゲーム時間が長期化するのを嫌ってか、打ち消し呪文全体除去呪文といったコントロール向けカードの弱体化により、純粋なパーミッション系コントロールが組まれることが比較的少なくなってきている。逆にクリーチャーの質は年々著しく上昇しており、クリーチャーによる戦闘が増加。それを対策したコントロールデッキ、コントロールに強いクロック・パーミッション…といったメタ形成となる傾向がある。
  • 2020年近辺から新型コロナウィルスの流行による店舗イベントの減少等諸々の影響を受け、テーブルトップにおけるプレイ人口においては統率者戦を下回っている事が公式からたびたび語られている。それを受けて2023年からは、後述のローテーション期間変更を初めとした各種施策が行われる事が発表されている。

[編集] 変遷

新規のプレイヤーと初期からのプレイヤーでカード資産の差がついてしまう問題を解決するため、「新しめのセット限定」として考え出されたのがスタンダードである。

  • 1995年1月1日に、公式に制定された。この時の使用可能セットはリバイズド・エディションザ・ダークフォールン・エンパイアの3セットのみ。その後アイスエイジが発売されてからは1つの基本セットと3つのエキスパンションから構成された。
    • 初期の一時期、デッキを作るとき、「フォーマットで使えるカードセットすべてから最低5枚ずつ入れる必要がある」というルールがあった。
  • 1997年7月1日からは、1つの基本セットと2つのブロックから構成する形式となった。新基本セットが参入するたびに直前の基本セットが落ち(2年に1回)、新ブロックの第一セットが参入するたびに現行のブロックの内で最も古いブロックが落ちるようになった(1年に1回)。
  • 2009年基本セット2010)からは、ローテーションの制度は変更されていないが、基本セットの発売間隔が1年に1回に変わった。
  • 2010年基本セット2011)からは、1~2つの基本セットと2つのブロックから構成する形式となった。新基本セットが参入しても直前の基本セットは落ちず、新ブロックが参入するたびに古い方の基本セットと最古のブロックが同時に落ちるようになった。
  • 2015年から、3つのブロックから構成する形式となった。同時に、マジック・オリジンを最後に基本セットは(一度)廃止されるとともに、1ブロックは2セットで構成されるようになった。これに伴い、2016年春からローテーションも半年に1度に変更された。
  • 半年に1度のローテーションは「スタンダードについて行くのが大変だ」と多くのプレイヤーから不評だったため、2017年から、春のローテーションが廃止され、使用可能なセットが3つのブロック(5~6セット)から4つのブロック(5~8セット)に拡張された[1]
  • 2018年ドミナリア)からはブロック制が廃止され基本セットも復活したが、ローテーション制度は変化していない(5~8セットのまま)[2]
  • またデジタルゲームのうち「アリーナ・スタンダード」(BO1)のみ、基礎セットに含まれるカードの一部も使用可能として扱われていたが、2022年3月22のアップデートによりスタンダードでは使用不可になった。
  • 2023年(ファイレクシア:完全なる統一)から、カード・セットがスタンダードで使用可能になる日にちが、製品の正式発売日ではなくプレリリース・イベントの開始日に変更された。
  • 2023年(エルドレインの森)から、セットのローテーション落ちする期間が2年から3年に延長され、9~12のセットがスタンダードで使用できるようになった[3]

[編集] 現在の使用可能カードセット

2024年2月2日現在、以下のセットに含まれるカード(番外カード含む)が使用可能である。

[編集] 本流のセットのブースター製品から出るがスタンダードにおいては使用不可能なカード

以下については基本的に使用できないが、スタンダードで使用可能なカードと名前が同じならば使用可能である。詳細は名前を参照。

[編集] 禁止カード

[編集] 主なデッキ・その他

スタンダードの変遷を参照。

[編集] 関連リンク

[編集] Standard Week

WotCの公式ウェブマガジン『Daily MTG』では、2012年8月6日から10日にかけて「Standard Week(スタンダード特集)」として、各連載記事でスタンダードに関する特集が組まれた。以下は各コーナーの特集記事。

[編集] 脚注

  1. Revisiting Standard Rotation/スタンダード・ローテーションの見直しについて(News 2016年10月19日 Aaron Forsythe著)
  2. Metamorphosis 2.0/変身2.0(Making Magic 2017年6月12日 Mark Rosewater著)
  3. スタンダードに再び活気を(Daily MTG 2023年5月7日)

[編集] 参考

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