アヴナント/Avenant

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'''アヴナント'''/''Avenantは''[[ベナリア/Benalia]]の北沖にある島国。
 
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ベナリアに敵対し、その海外侵攻を食い止める役割を担っている。
 
ベナリアに敵対し、その海外侵攻を食い止める役割を担っている。
 
優秀な[[ダブナントの射手/D'Avenant Archer|射手]]や[[重バリスタ部隊/Heavy Ballista|バリスタ部隊]]が多数存在するため、非常に守りが堅い。
 
優秀な[[ダブナントの射手/D'Avenant Archer|射手]]や[[重バリスタ部隊/Heavy Ballista|バリスタ部隊]]が多数存在するため、非常に守りが堅い。
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*優秀な弓兵を有する島国で、仏語風の言葉という、英仏両国の特徴を備えている。英仏の対立の歴史を鑑みるに、その地域設定はなかなか面白い。
 
*優秀な弓兵を有する島国で、仏語風の言葉という、英仏両国の特徴を備えている。英仏の対立の歴史を鑑みるに、その地域設定はなかなか面白い。
*関連[[カード]]やストーリー上の役割よりも、その翻訳の是非が話題にのぼることの方が多い([[#mistranslate|誤訳の疑い]]参照)。
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*関連[[カード]]やストーリー上の役割よりも、その翻訳の是非が話題にのぼることの方が多い([[#誤訳の疑い]]参照)。
  
 
==登場カード==
 
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*[[重バリスタ部隊/Heavy Ballista]]([[ウェザーライト]]と第6版のフレイバー・テキスト)
 
*[[重バリスタ部隊/Heavy Ballista]]([[ウェザーライト]]と第6版のフレイバー・テキスト)
  
==訳語の変遷 [#translate]==
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==訳語の変遷==
 
「Avenant」は「D'Avenant」の形で、[[第4版]]の[[純白の秘薬/Alabaster Potion]]の[[フレイバー・テキスト]]で「ダブナントの〜」と翻訳され、続く[[クロニクル]]と[[第5版]]でも同様に充てられている。
 
「Avenant」は「D'Avenant」の形で、[[第4版]]の[[純白の秘薬/Alabaster Potion]]の[[フレイバー・テキスト]]で「ダブナントの〜」と翻訳され、続く[[クロニクル]]と[[第5版]]でも同様に充てられている。
 
その後、[[ウェザーライト]]の[[重バリスタ部隊/Heavy Ballista]]のフレイバー・テキストでは、「the island of Avenant」の形で「アブナントの島」と訳されている。
 
その後、[[ウェザーライト]]の[[重バリスタ部隊/Heavy Ballista]]のフレイバー・テキストでは、「the island of Avenant」の形で「アブナントの島」と訳されている。
 
[[第6版]]では、[[ダブナントの射手/D'Avenant Archer]]はカード名で「ダブナント」、重バリスタ部隊はフレイバー・テキストで「アブナント」と、やや統一感のない訳になっている。
 
[[第6版]]では、[[ダブナントの射手/D'Avenant Archer]]はカード名で「ダブナント」、重バリスタ部隊はフレイバー・テキストで「アブナント」と、やや統一感のない訳になっている。
 
そして[[時のらせん]]の[[アヴナントの癒し手/D'Avenant Healer]]のカード名では「D'Avenant」の形で「アヴナントの〜」と翻訳。発音と仏語の文法に配慮した新訳へ修正された。
 
そして[[時のらせん]]の[[アヴナントの癒し手/D'Avenant Healer]]のカード名では「D'Avenant」の形で「アヴナントの〜」と翻訳。発音と仏語の文法に配慮した新訳へ修正された。
*背景世界の設定に応じた翻訳[[テンプレート]]の変更は、カード名では珍しい(例:[[大地のしもべ/Gaea's Liege]]のGaea)
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*背景世界の設定に応じた翻訳[[テンプレート]]の変更は、[[大地のしもべ/Gaea's Liege]]の[[ガイア/Gaea]]などの前例があるが、比較的珍しい。
*仏語には「感じの良い」という意味の形容詞、avenant,〜e(アヴナン、〜ト)がある。
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*仏語には「感じの良い」という意味の形容詞、avenant,〜e(アヴナン、〜ト)がある。アヴナントの名前はこれから取ったのかもしれない。
アヴナントの名前はこれから取ったのかもしれない。
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==誤訳の疑い [#mistranslate]==
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==誤訳の疑い==
 
「D'Avenant」=「ダブナントの〜」とする訳は、しばしば[[誤訳/名訳|誤訳]]として取沙汰される話題。
 
「D'Avenant」=「ダブナントの〜」とする訳は、しばしば[[誤訳/名訳|誤訳]]として取沙汰される話題。
 
「D'」を訳して「アブナント(アヴナント)の〜」としなければならない、という主張である。
 
「D'」を訳して「アブナント(アヴナント)の〜」としなければならない、という主張である。
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つまり「D'」は英語・日本語共に、意味を汲み取った翻訳でも、原語の綴り・発音を活かした訳でも、どちらでも間違いではないということが解る。
 
つまり「D'」は英語・日本語共に、意味を汲み取った翻訳でも、原語の綴り・発音を活かした訳でも、どちらでも間違いではないということが解る。
 
以上から、「ダブナントの〜」でも特におかしいわけではないが、「アブナントの〜」や「アヴナントの〜」の方が設定上の意味合いに配慮した翻訳ということが言える。
 
以上から、「ダブナントの〜」でも特におかしいわけではないが、「アブナントの〜」や「アヴナントの〜」の方が設定上の意味合いに配慮した翻訳ということが言える。
*ちなみに「ダブナントの射手」のフランス語版の名前は「Archere d'Avenant(アルシェール・ダヴナン)」。
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*ちなみに「ダブナントの射手」のフランス語版の名前は「Archere d'Avenant(アルシェール・ダヴナン)」。しっかりと「Archer of Avenant」の形になっている。イタリア語版やドイツ語版が「D'Avenant」の形を留めている事を考えると興味深い。
しっかりと「Archer of Avenant」の形になっている。
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イタリア語版やドイツ語版が「D'Avenant」の形を留めている事を考えると興味深い。
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==参考==
 
==参考==

2021年12月6日 (月) 02:11時点における版

アヴナント/Avenantはベナリア/Benaliaの北沖にある島国。 ベナリアに敵対し、その海外侵攻を食い止める役割を担っている。 優秀な射手バリスタ部隊が多数存在するため、非常に守りが堅い。

仏語風の母国語をもつと推測される。

  • 優秀な弓兵を有する島国で、仏語風の言葉という、英仏両国の特徴を備えている。英仏の対立の歴史を鑑みるに、その地域設定はなかなか面白い。
  • 関連カードやストーリー上の役割よりも、その翻訳の是非が話題にのぼることの方が多い(#誤訳の疑い参照)。

目次

登場カード

訳語の変遷

「Avenant」は「D'Avenant」の形で、第4版純白の秘薬/Alabaster Potionフレイバー・テキストで「ダブナントの〜」と翻訳され、続くクロニクル第5版でも同様に充てられている。 その後、ウェザーライト重バリスタ部隊/Heavy Ballistaのフレイバー・テキストでは、「the island of Avenant」の形で「アブナントの島」と訳されている。 第6版では、ダブナントの射手/D'Avenant Archerはカード名で「ダブナント」、重バリスタ部隊はフレイバー・テキストで「アブナント」と、やや統一感のない訳になっている。 そして時のらせんアヴナントの癒し手/D'Avenant Healerのカード名では「D'Avenant」の形で「アヴナントの〜」と翻訳。発音と仏語の文法に配慮した新訳へ修正された。

  • 背景世界の設定に応じた翻訳テンプレートの変更は、大地のしもべ/Gaea's Liegeガイア/Gaeaなどの前例があるが、比較的珍しい。
  • 仏語には「感じの良い」という意味の形容詞、avenant,〜e(アヴナン、〜ト)がある。アヴナントの名前はこれから取ったのかもしれない。

誤訳の疑い

「D'Avenant」=「ダブナントの〜」とする訳は、しばしば誤訳として取沙汰される話題。 「D'」を訳して「アブナント(アヴナント)の〜」としなければならない、という主張である。

同様の仏語由来の外来語に関する一般的な例として、「ジャンヌ・ダルク/Jeanne d'Arc」が挙げられる(注:「d'Arc」と「D'Avenant」の「d'(D')」は同じ単語。英語の「of」に相当)。 英語圏ではジャンヌは、原語のまま「Jeanne d'Arc」とも、英訳して「Joan of Arc」とも表記される。 日本語でも、「ジャンヌ・ダルク」が一般的であり、「アルクのジャンヌ(アークのジョアン)」とは普通は言わない。

一方、「D'Avenant」の実際の使用例を見てみると、「D'Avenant + (名詞)」の形で形容詞的に使われることが多いが、その他に「… of Avenant」の形で用いられる例や、「D'Avenant」を名詞的に使用する例(D'Avenant's …)も見られる。

つまり「D'」は英語・日本語共に、意味を汲み取った翻訳でも、原語の綴り・発音を活かした訳でも、どちらでも間違いではないということが解る。 以上から、「ダブナントの〜」でも特におかしいわけではないが、「アブナントの〜」や「アヴナントの〜」の方が設定上の意味合いに配慮した翻訳ということが言える。

  • ちなみに「ダブナントの射手」のフランス語版の名前は「Archere d'Avenant(アルシェール・ダヴナン)」。しっかりと「Archer of Avenant」の形になっている。イタリア語版やドイツ語版が「D'Avenant」の形を留めている事を考えると興味深い。

参考

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