巨大な好機/Giant Opportunity
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ソーサリー
あなたは食物(Food)を2つ生け贄に捧げてもよい。そうしたなら、緑の7/7の巨人(Giant)クリーチャー・トークンを1体生成する。そうしなかったなら、食物トークンを3つ生成する。(それらは「(2),(T),このアーティファクトを生け贄に捧げる:あなたは3点のライフを得る。」を持つアーティファクトである。)
食物を生成する場合は、合計9点分のライフ回復を仕込む呪文になる。使い切りではあるが、エルドレインの王権収録カードの中でも最も高効率で食物を生成できる。単独では時間稼ぎにしかならないので、各種食物を利用するカードと併用したいところ。巨大な好機自身も食物を利用するカードなので、これを複数枚採用しておく手もある。
巨人を生成する場合は、バニラながらも3マナ7/7という非常にマナレシオの良いクリーチャーを生成できる、質の高い呪文になる。食物2つという事前準備が必要で安定して3ターン目に出すのは難しいが、素早く出せれば一方的に蹂躙できる可能性もあり侮れない。
やはり目玉となるのは巨人を生成する効果だが、これを4枚投入してすべて唱えたとしても最大2体しか生成できないので、他の食物生成カードと組み合わせるのが望ましい。あるいは巨人を生成できなかった場合でも、食物を使ってそれ以上の成果を出せるカードと併用するのも重要である。例えば貪るトロールの王/Feasting Troll Kingは、そちらを先に出した場合は巨人生成の布石になり、後から出した場合は食物を利用して復活できるため相性が良い。
構築においては1枚で食物ギミックを自己完結させている王冠泥棒、オーコ/Oko, Thief of Crownsの存在が大きく、マナ域も被っているのが厳しい。ほとんど緑単色に近いデッキにおいても、青をタッチしてでもそちらが優先されている。
リミテッドでは巨人を生成することは一層難しくなるが、食物の利用法次第ではそれ以上の成果が望める。誘いの魔女/Tempting Witchがいれば9点分の本体火力として扱うことができ、沼のいたずら好き/Bog Naughtyであれば1対3交換も狙える。単に回復呪文として見てもダメージレースを有利にできるだけの回復量が見込めるので、いざという時にはさっさと食べてしまうのも手。
パイオニアでは、1枚でアーティファクトを3つ出せる点が評価される。一族の暴行/Rampage of the Clansで3/3に変えたり、不屈の独創力/Indomitable Creativityから峰の恐怖/Terror of the Peaksを3体呼び出して1ショットキルしたりとコンボ要員に採用される。
- モチーフは、イギリスの童話『ジャックと豆の木』に登場する「豆の木」と「巨人」だろう。
- カード名のgiantは直接的には形容詞「巨大な」だが、名詞「巨人」も匂わせた表現になっている。
- フレイバー・テキストは伸びゆく豆の木/Tall as a Beanstalkに繋がっている。植えた場合は多くの食物を実らせるが、食べてしまった場合は……。
美味しそうに見えるが、植えるのが一番だ。(出典:巨大な好機/Giant Opportunity)
魔法の豆は植えるものなのだと、気づいたのが少し遅かった。(出典:伸びゆく豆の木/Tall as a Beanstalk)
参考
- 『エルドレインの王権』のトークン(Daily MTG 2019年9月19日)
- カード個別評価:エルドレインの王権 - アンコモン