メカニズム
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メカニズム(mechanics)とは、「機構」「仕組み」などのこと。マジックでは概ね「まとまった特定の機能を持つカード群」という意味合いで使われ、能力のことを指すこともあれば、それ以外の特殊なケースもある。
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解説
いつでも使えるメカニズムを常磐木、必要があればいつでも使えるメカニズムを落葉樹と呼ぶ。それ以外のメカニズムは各カード・セットのテーマを表したり、それを補助することが多い。
カード・セット固有のメカニズムが無秩序に再録されることがないのは、マジック:ザ・ギャザリングを常に新鮮なトレーディングカードゲームとして保てるよう、各カード・セットごとの雰囲気を大事にしているからである。
- Mark Rosewater曰く、「コモンに存在しないテーマはテーマではない」。ブースターパックを少量しか買わないプレイヤーの目にも留まるよう、開封比には気が配られる。
- コモンを使わずにこれをクリアすることもある。詳細はコモン#コモンの基準を参照。
- 英語ではMechanics(メカニクス)。翻訳記事などでは日本人に馴染み深いためか「メカニズム」が定訳となっているが、ことゲームの分野においては国内でも「メカニクス」と表現されることが少なくない。意味合いはほとんど変わらないのでどちらでも間違いではないが、英語の記事を読む場合などは表現が異なるということを覚えておくとよい。
フレイバー
メカニズムはその性質上、背景世界と強く結びついているものも多い。例えばシャドーや消散には「ラースの被覆/Rathi Overlayの影響で備わった特殊な性質」という背景ストーリー上の設定がある。一方で変異のように収録時ごとに別々の設定が与えられるものもあれば、賛美のように初登場時にはストーリー上の設定があったものが後に基本セットでより汎用的に使われた例もある。変身は元々は狼男のために考え出されたものが拡大され、ついには広く他セットでも使われるようになったという好例。
カードにキーワード名が印刷されるメカニズムは特に、名前も重要である。忍術や武士道のように特定の次元/Planeでしか使えなくなってしまった失敗も踏まえ、メカニズムの多くは再利用のしやすさを考慮した名前になっている。一方でサイクリングやキッカーのように、能力としては申し分ないがあまりにもフレイバー要素に乏しい[1]メカニズムもある。
再録
2020年前後までの本流のセットにおいては、過去の名有りメカニズムと似た能力を持っていても、無暗に名前を再使用しないという方針であった。例えば、群れの英雄/Hero of the Prideは英雄的と同じ誘発条件を持つが英雄的の能力語は使われていない。これは新規プレイヤーの負担を下げる狙いがあるが、過去のセットを知るプレイヤーの理解を助けられないという欠点もあった[2]。
2022年頃からは方針が変更されたのか、上陸などの一部メカニズムの落葉樹昇格や、過去の名有りメカニズムが1枚のためだけに再利用されたりといった事例も増えている。
カルロフ邸殺人事件近辺からは、カメオ・カード/Cameo Cardsという取り組みが試されている。これは高レアリティのカードに過去の名有りメカニズムを持たせるというものである[3]。
メカニズムの種類
- キーワード能力(キッカーなど)
- キーワード処理(変身など)
- 能力語(スレッショルドなど)
- 包括(歴史的など)
- 色(無色など)
- マナ・シンボル(混成マナ・シンボルなど)
- 特殊タイプ(氷雪など)
- カード・タイプ(同族など)
- サブタイプ(スリヴァーなど)
- 定義済みのトークン(食物など)
- カウンター (目印)(-1/-1カウンターなど)
- プレイヤーの状態(統治者など)
特殊な枠によって実現されているメカニズム
枠を参照。
上記以外のメカニズム
カードの俗称を参照。
脚注
- ↑ Odds & Ends: Amonkhet, Part 1/こぼれ話:『アモンケット』 その1(Making Magic -マジック開発秘話- 2017年5月22日 Mark Rosewater著/米村薫訳)
- ↑ More Odds and Ends: Theros Beyond Death/さらなるこぼれ話:『テーロス還魂記』(Making Magic -マジック開発秘話- 2020年2月3日 Mark Rosewater著)
- ↑ Only Murders That We're Building, Part 1/『殺人事件』を作る その1(Making Magic -マジック開発秘話- 2024年1月29日 Mark Rosewater著)