イクサラン/Ixalan
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イクサラン/Ixalanは、多元宇宙/Multiverseに存在する次元/Planeの一つ。イクサラン・ブロック、イクサラン:失われし洞窟の舞台となった。
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世界観
イクサラン次元のイクサラン/Ixalan大陸、その鬱蒼とした密林の奥深くには、想像を絶する秘宝があるという。その名は不滅の太陽/The Immortal Sun――黄金都市オラーズカ/Orazcaの内に眠る、神話的な力を持つアーティファクトだ。数百年の長きにわたり、それは伝説に覆われたおぼろげな記憶に過ぎなかった。
太陽帝国/The Sun Empireの恐竜を駆る人間/Humanたちと川守り/The River Heraldsのマーフォーク/Merfolkは長い間、戦争と危うい平和を繰り返しながら、イクサラン大陸を分かち合ってきた。だが外部の勢力、薄暮の軍団/The Legion of Duskの吸血鬼/Vampireと鉄面連合/The Brazen Coalitionの海賊の襲来が、その絶妙な均衡を崩してしまった。今やかつての伝説は現実と目されるようになり、四つの勢力すべてが不滅の太陽の大いなる力を欲し、黄金都市の在り処を必死に探し求めている。その力を手に入れるためなら、彼らはどんな手段も厭わないだろう。
世界は発見されるのを待っている。密林の植物に覆い隠された太陽帝国最盛期の遺跡、高山から湧き出す魔力に満ちた聖なる泉、忘れられし時代の海賊が秘密の入り江に隠した宝物――四勢力の勇敢なる探検家たちは、黄金都市を求めて大陸中を捜索する中で、そういったものを次々と見つけ出している。
束縛の魔法
イクサランはプレインズウォーカー/Planeswalkerにとって厄介な次元である。他の次元からイクサランにプレインズウォークすることはできるが、イクサランから他の次元にプレインズウォークしようとすると、何らかの力により引き戻されてしまう。このときプレインズウォーカーの頭上には、円で囲まれた三角形のシンボルが輝く(イラスト)。
勢力
太陽帝国/The Sun Empire
イクサラン大陸に存在する人間の帝国。太陽の三つの相を崇拝している。恐竜と共生しており、彼らに乗って戦う者は恐竜騎士と呼ばれる。
詳細は太陽帝国/The Sun Empireを参照。
川守り/The River Heralds
イクサラン大陸で暮らすマーフォークの集団。オラーズカの守護者で、不滅の太陽の力を誰にも使わせないことを使命とするが、一部のマーフォークは自分たちがその力を正しく使うべきだと考えている。
詳細は川守り/The River Heraldsを参照。
薄暮の軍団/The Legion of Dusk
トレゾン/Torrezon大陸を支配する吸血鬼の軍団。自らの吸血衝動を忌むべきものと考えており、血に頼らない永遠の命を求め、イクサラン大陸への侵略を開始した。
詳細は薄暮の軍団/The Legion of Duskを参照。
鉄面連合/The Brazen Coalition
薄暮の軍団にトレゾン大陸を追われた人間の子孫を中心とする海賊の連合。ゴブリン、オーク、セイレーンもこれに加わっている。
詳細は鉄面連合/The Brazen Coalitionを参照。
地理
イクサラン/Ixalan
太陽帝国と川守りの民が暮らす、三日月型の大陸(地図)。次元そのものと同じ名前で呼ばれる。
オラーズカ/Orazca
イクサラン大陸の密林の奥深くにあるとされる古の都。通称黄金都市(黄金の都)/The Golden City。不滅の太陽が秘匿されている地であり、オラーズカを守護する川守りさえもその場所は知らない。
詳細はオラーズカ/Orazcaを参照。
太陽帝国の重要地点
- 太陽海岸/The Sun Coast - イクサラン大陸東部に広がる海岸。
- パチャチュパ/Pachatupa - 海岸平野と山間部の境にある帝都。皇帝の宮殿トカートリ/Tocatliを擁する。
- アゾカン/Atzocan - 海岸平野にある、海に最も近い都市。
- オテペク/Otepec - 帝国の西端に当たる、高山の森林地帯に位置する都市。
川守りの重要地点
- 大いなる川/The Great River - 川守りを導くとされる大河。
- 九の支流/The Nine Tributaries - 大いなる川の9本の支流。それぞれの支流に選ばれた9人のマーフォークが、部族を率いる形成師/Shaperとなり、その川と同じ名前を襲名する。
- 原初の水源/The Primal Wellspring - 大いなる川の聖なる水源。
- 深根の木/The Deeproot Tree - マーフォークの古の都市の名残。祖先の住んでいた地として今でも敬われている。
薄暮の軍団の重要地点
- 女王湾/Queen's Bay - トレゾンの女王を称えて名付けられた、薄暮の軍団が占領する湾。
- アダント/Adanto - 女王湾の島の上に築かれた、イクサラン最初の砦。別名一番砦/The First Fort。
- デュロン/Durron - 女王湾を囲む三大砦の一つ。別名信念砦/The Fort of Faith。
- リオア/Leor - 女王湾を囲む三大砦の一つ。別名追放砦/The Edge of Exile。
鉄面連合の重要地点
- 陽光湾/Sunray Bay - 鉄面連合が占領する湾。
- 下の町/Downtown - 鉄面連合が所有する鉱山。地上の基地と、洞窟地下にある村で構成されているためこの名が付いた。
内海/The Inner Sea
三日月型の大陸に囲まれた内洋。
- アズカンタ/Azcanta - 太陽帝国のかつての都市。繁栄した人口密集地だったが、川守りとの長い紛争の末に水底に沈んだ。
- 宝物の入り江/Treasure Cove - 古の海賊が宝物を隠した入り江。
トレゾン/Torrezon
薄暮の軍団が支配する、イクサラン東方の大陸。鉄面連合の人間の祖先が元々住んでいた地でもある。
- アルタ・トレゾン/Alta Torrezon - 薄暮の軍団の国家。単にトレゾンとも呼ばれる。
- 自由都市/The Free Cities - 薄暮の軍団の侵攻に最後まで抵抗した都市国家群。ここの住人の子孫が鉄面連合である。
大嵐海/The Stormwreck Sea
イクサラン大陸とトレゾン大陸の間に広がる海。
- 孤高街/High and Dry - 何千隻もの海賊船の残骸が繋がって生まれた海上都市。鉄面連合の中立地帯となっている。
種族
- 人間/Human - 人型種族の一つ。太陽帝国と鉄面連合の両方に所属するほか、薄暮の軍団の従者となった者もいる。
- マーフォーク/Merfolk - 水陸両棲の人型種族。青のマーフォークは水中を、緑のマーフォークは陸上を好む。
- 吸血鬼/Vampire - 他者の血を吸う人型種族。人間を上回る力と素早さ、超自然的な能力により、トレゾン大陸を支配した。
- ゴブリン/Goblin - 猿のような小型の人型種族。イクサラン大陸出身だが、好奇心から鉄面連合に加わっている。
- オーク/Orc - 逞しい肉体を持つ人型種族。薄暮の軍団との長年の戦争で数百にまで数を減らし、今や多くが鉄面連合の海賊となっている。
- セイレーン/Siren - 鳥の翼を持つ人型種族。船に魅せられ、鉄面連合の一員となった。非常に気紛れで、愛情も次の瞬間には殺意に変わる。
- 恐竜/Dinosaur - 大型の爬虫類。太陽帝国の人間と共生しており、戦闘や運搬に利用されるが、飼い馴らすことはできない。
- ドライアド/Dryad - 植物の精霊。イクサランの知的種族で唯一、オラーズカの探索に関心を持たない。
- コアトル/Coatl - 翼の生えた蛇。雲間を泳ぎ地上に降りることはないと云われる空の種族。
- 太陽鳥/Sunbird - 炎に包まれたフクロウの姿をした種族。太陽帝国の信仰によれば太陽の一相、ティロナーリ/Tilonalliの使者とされる。
キャラクター
- イクサラン出身者
- ファートリ/Huatli - 太陽帝国に所属する人間の恐竜騎士。オラーズカと思われる黄金色の都市の姿を目にし、それを見つけ出すための旅に出た。
- 他次元からの訪問者
- アングラス/Angrath - 灼熱の肉体を持つミノタウルス/Minotaur。イクサランから脱出するために海賊となり、不滅の太陽を探し求めている。
- アゾール/Azor - 1万歳を超えるスフィンクスの秘儀術師。自らのプレインズウォーカーの灯/Planeswalker's Sparkを犠牲に不滅の太陽を作り上げた。
- ジェイス・ベレレン/Jace Beleren - ヴリン/Vryn出身の人間の精神魔道士・幻術師。ニコル・ボーラス/Nicol Bolasの精神攻撃を受け、記憶喪失となってイクサランに流れ着いた。
- ヴラスカ/Vraska - ラヴニカ/Ravnica出身のゴルゴン。ボーラスとの取引により、イクサランで海賊船の船長となってオラーズカの秘宝を探している。
- クイントリウス・カンド/Quintorius Kand - アルケヴィオス/Arcavios出身のロクソドン/Loxodon。ファートリの依頼でオラーズカ地下の謎に挑む。
- 領界路/Omenpathによる訪問者
- ケラン/Kellan - エルドレイン/Eldraine出身の半フェイ/Fae・半人間。父を探す旅の途中、成り行きで薄暮の軍団と同行することになる。
- イクサランの住人
- 太陽帝国
- カパロクティ・サンボーン/Caparocti Sunborn - カンチャタンの指揮官。パチャチュパの聖なる勇者にして獰猛な戦士であり、陽光を反射して眩しく輝く兜で知られる。
- インティ/Inti - ファートリの従弟。治癒魔法に長けている。
- ギシャス/Gishath - 太陽の三相すべてを体現する強大な恐竜。彼の力を借りる兵士や神官からは、混じり合った崇敬と畏怖を向けられている。
- アトラ・パラーニ/Atla Palani - 太陽帝国のシャーマン。
- ウェイタ/Wayta - 太陽帝国の少女。かつて鉄面連合に所属していたことがある。
- 川守り
- ティシャーナ/Tishana - 最年長かつ最も強大な力を持つ形成師。何代にもわたり、多くの形成師の師匠となってきた。
- クメーナ/Kumena - ティシャーナの次に強大な形成師。自分たちが敵より先に不滅の太陽を手に入れ、その力を行使するべきだと考えている。
- コパラ/Kopala - 最年少の形成師。自分を信頼してくれる者たちのためにも、まだまだ学ばなければならないことは多いと感じている。
- トゥヴァーサ/Tuvasa - 川守りの中にあって、太陽の光を信奉する形成師。
- 薄暮の軍団
- アクロゾズ/Aclazotz - エレンダを最初の吸血鬼へと変えた蝙蝠神。それがアルタ・トレゾンに帰還した時、血の時代が始まると信じられている。
- エレンダ/Elenda - イクサラン次元における最初の吸血鬼。薄暮の軍団の崇拝対象だが、数百年前から行方知れずとなっている。
- アマリア・べナヴィデス・アギーレ/Amalia Benavides Aguirre - 吸血鬼の地図術師。ファイレクシア戦争後、イクサラン大陸への遠征隊に加わった。
- バルトロメ・デル・プレシディオ/Bartolomé del Presidio - アマリアの上司である吸血鬼。女王の密命を受けヴィトを監視している。
- クラヴィレーニョ/Clavileño - 吸血鬼の騎士。ヴィトの忠実な右腕。
- マーブレン・フェイン/Mavren Fein - 吸血鬼の高司祭。エレンダの敬虔な信者で、彼女と不滅の太陽を探し出すためにイクサラン大陸へ渡った。
- ヴォーナ・デ・イェード/Vona de Iedo - 吸血鬼の戦士。非情なる戦闘狂で、新たな戦を求めてイクサラン大陸へ渡った。
- ヴィト・キハノ・デ・パサモンテ/Vito Quijano de Pasamonte - アルタ・トレゾン本国の司祭。帰還したエレンダへ反抗する。
- 鉄面連合
- ベケット/Beckett - 深海艦隊を統べる「鉄面提督」。若い頃から剣術と付与魔術で名高い「鉄面船長」として知られていた。
- ラネリー/Lannery - 風雲艦隊を統べる船長。どんな困難な状況からもウナギのようにするりと逃げてしまう。
- バーガス/Vargus - ラネリー配下のオークの船長。
- リプリー・ヴァンス/Ripley Vance - 海上要塞「火を吐く稜堡」を統べる船長。
- マルコム/Malcolm - ヴラスカの喧嘩腰号/The Belligerentの航海士を務めるセイレーンの海賊。
- ブリーチェス/Breeches - ヴラスカの「喧嘩腰号」の砲手を務めるゴブリンの海賊。
- 古の恐竜
- ゼタルパ/Zetalpa - 白マナと、太陽の焼けるような輝きを体現する古の恐竜。
- ネザール/Nezahal - 青マナと、飲み込まれるような海の深みを体現する古の恐竜。
- テジマク/Tetzimoc - 黒マナと、死の飽くなき飢えを体現する古の恐竜。
- エターリ/Etali - 赤マナと、嵐の終わりなき怒りを体現する古の恐竜。
- ガルタ/Ghalta - 緑マナと、貪り尽くす自然の飢えを体現する古の恐竜。
- ザカマ/Zacama - 白・赤・緑のマナと、三相一体の太陽を体現する古の恐竜。
- イクサランのその他のキャラクター
登場
登場カード
カード名に登場
フレイバー・テキストに登場
- イクサラン
- アルゲールの断血/Arguel's Blood Fast、アングラスの匪賊/Angrath's Marauders、乗っ取り/Hijack、開花のドライアド/Blossom Dryad、塁壁壊し/Crash the Ramparts、葉を食む鞭尾/Grazing Whiptail、噛み付く帆背びれ/Snapping Sailback、新緑の再誕/Verdant Rebirth
- 灯争大戦
- ファートリの猛竜/Huatli's Raptor
- Pride Across the Multiverse
- 春の鼓動/Heartbeat of Spring
- 機械兵団の進軍
- 薄暮軍団の決闘者/Dusk Legion Duelist、焼熱の太陽の激情/Burning Sun's Fury、深根の道探し/Deeproot Wayfinder、貪欲な帆背びれ/Ravenous Sailback、黄金鱗の旗艦、エーテルウィング/Aetherwing, Golden-Scale Flagship、ジャングルのうろ穴/Jungle Hollow
登場作品・登場記事
- IXALAN/イクサラン(旧公式サイト、Internet Archive)
- Planeswalker's Guide to Ixalan, Part 1/プレインズウォーカーのための『イクサラン』案内 その1(Feature 2017年11月1日 R&D Narrative Team著)
- Planeswalker's Guide to Ixalan, Part 2/プレインズウォーカーのための「イクサラン」案内 その2(Feature 2017年11月8日 R&D Narrative Team著)
- Plane Shift: Ixalan(Feature 2018年1月9日 James Wyatt著 ダンジョンズ&ドラゴンズのキャンペーン用資料)
- その他の作品・記事は背景世界/読み物/イクサラン・ブロックを参照。
- March of the Machine | Ixalan: Three Hundred Steps Under the Sun/サイドストーリー・イクサラン編 太陽の下の三百段(Magic Story 2023年3月21日 Miguel Lopez著)
- Planeswalker's Guide to March of the Machine: The Phyrexian Invasion of the Multiverse/プレインズウォーカーのための『機械兵団の進軍』案内:ファイレクシアによる多元宇宙侵略(Daily MTG 2023年4月11日)
その他
- モチーフは「大航海時代の中南米」。川守りと太陽帝国が中南米の原住民、薄暮の軍団と鉄面連合がヨーロッパからの入植者に対応する。川守りはマヤ文明、太陽帝国はアステカ帝国を直接のモチーフとしており、また太陽帝国にはインカ帝国の要素も取り入れられている[1]。薄暮の軍団はコンキスタドール、鉄面連合は海賊の黄金時代をモチーフとしている。太陽帝国の恐竜は後から付け加えられた要素だが、ロストワールドものの雰囲気により無理なく融合させることができた[2]。
脚注
- ↑ Magic Story Podcast: Ixalan(Feature 2017年8月30日 Blake Rasmussen and Alison Luhrs)
- ↑ Just for Ix(alan), Part 1/ただ『イクサラン』のために その1(Making Magic 2017年9月25日 Mark Rosewater著)