呆然/Stupor
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1枚を無作為に、1枚を任意に、合計2枚捨てさせる手札破壊呪文。精神腐敗/Mind Rotの上位互換。
明らかにハンド・アドバンテージを稼げるうえ、無作為に捨てさせることができるため危険なカードを排除できる確率も高い。第6版で再録された際はフローレスブラックなどの黒コントロールを中心に結構な頻度で使われていた。
しかし、狙って好きなカードを捨てさせられるわけではないため、メタゲーム次第では他の手札破壊を優先させる必要がある。特にビジョンズ直後はプロスブルームが登場したので、当時のプロツアーパリ97ではコンボ阻害として優秀な強要/Coercionを優先したブードゥーなどのデッキのほうがよい成績をおさめた。このとき日本勢はプロスブルームを想定していなかったので呆然を使い、痛い目を見た。
- ルール文章に書いてある通り、まず先に1枚無作為に選んで捨てて、それからもう1枚対戦相手が選んで捨てる。
- 合計2枚捨てることが一連の効果であり、間に割り込むことはできない。例えば1枚目でマッドネスなどが誘発した場合、スタックに置かれるのは呆然の解決が終了した後(2枚目を捨てた後)になる。
- 余談だが、「無作為→任意」という捨て方よりも「任意→無作為」の方が概ね強力な場合が多い。無作為に選ぶ際、手札の総数が少ないほど「対戦相手にとって捨てたくないカード(=こちらにとって捨てさせたいカード)」に当たる確率が上がるため。特に枚数が少なくなるほど差が顕著に現れ、手札が7枚の時は前者の「最も捨てたくないカード」への命中率は14.2%、後者なら16.6%とわずかな差だが、手札が3枚しかない場合は前者なら33.3%、後者なら50%と大きく差が開く(手札が2枚以下の場合は、どのみち全て捨てるので関係ない)。残念ながら、このカードは前者である。
- 対象が「プレイヤー」ではなく「対戦相手」である点も精神腐敗に勝る利点。
- 精神錯乱/Mind Twistの下位互換であり、Hymn to Tourachにも色拘束以外で全面的に見劣る。というより、強力すぎるそれらを調整したリメイクという言い方が正しいだろう。
- 時のらせんでタイムシフトカードとして再録。それに伴い「呆然はもう無いんだから」と辛うじて保っていた精神腐敗の面目が丸潰れに。
- サイドボード後の、相手の手札破壊対策カードの影響をもろに受けるのが一つの弱点。ミラージュ収録時の砂のゴーレム/Sand Golem、時のらせん収録時の十二足獣/Dodecapodなど。