新枠
提供:MTG Wiki
新枠(New Card Frame)とは、第8版発売にあたり一新された、カード枠のデザインの通称。スカージまで使用されていた枠デザインを「旧枠のカード」、第8版以降の枠デザインのカードを「新枠のカード」と呼ぶ。
目次 |
第8版~コンスピラシーのカード枠
第8版の発売に伴い、スカージまで使用されていたカード枠が一新された。時のらせんのタイムシフトカードなど一部を除き、コンスピラシーまでこの枠が使用された。
旧枠からの主な変更点は以下のとおり。
- ボックスの新設と文字色の変更
- カード名とマナ・コストの行、タイプ行、及びP/Tがボックス内に書かれるようになった。該当箇所の文字の色も白から黒となり、従来と比べて見やすくなっている(参考:旧枠の《センギアの吸血鬼》/新枠の《センギアの吸血鬼》)。
- ピンラインの新設
- イラストや文章欄に沿って色を表すピンラインが設けられた。特に多色カードの色を視覚的に区別しやすくなっている(参考:旧枠の《ヤヴィマヤの火》/新枠の《ヤヴィマヤの火》)。
- 背景および文章欄のデザインの変更
- 背景デザインがそれぞれすべて変更された(白,青,黒,赤,緑,多色,アーティファクト,土地)。特にアーティファクトの背景色は、従来の「茶」から「銀」に一新され話題となった。
- 新枠に移行して久しい現在でも「○茶単」といった言い方は便宜的に残っており、「○銀単」といった言い方はほとんどされていない。
- 変更後しばらくの間は、白のカードと見分けがつきにくい色調であったが、フィフス・ドーン以降はより暗い色味の銀色となり、金属の質感を表す模様を強調することで改善が図られている。詳細はアーティファクト#その他を参照。
- 文章欄のデザインも、従来はその色らしさを表す模様(青の波紋やアーティファクトの万華鏡模様など)が多少なりとも施されていたが、新枠ではいずれも無地に近いものになっている。
- イラスト面積の拡大
- 従来と比べ、やや横に広くなっている。
基本セット2015以降のカード枠
基本セット2015発売に伴い、再びカード枠の変更が行われた。より機能性を向上させるための変更であり、第8版以降のカード枠をベースに細部が変更された。
コンスピラシーまでのカード枠からの主な変更点は以下のとおり。
- フォントの変更
- カード名とタイプ行に使われていたフォントが変更され、新フォント「Beleren」が採用された。
- ホログラムの追加
- すべてのレアと神話レアのカード、および一部のプロモーション・カード(FNMプロモなど)に楕円のホログラムが付けられる。高レアリティのカードに箔をつけるとともに偽造防止の対策を兼ねている。
- 各種コレクター情報
- カード下部により多くのコレクター情報が記載されるようになった。従来までのコレクター番号、著作権表記、アーティスト名に加え、稀少度の頭文字(コモン(C),アンコモン(U),レア(R),神話レア(M),基本土地(L),プロモーション・カード(P))、収録カードセット(略号)、言語といった情報が記載される。また、各種プレミアム・カードはそれが情報でも区別できるように、稀少度情報と収録カードセット情報の間の「・」が「★」になっている。
- 外枠のサイズの減少
- カードの外枠(黒枠の部分)の幅がおよそ1ミリほど狭まった。
その他
文字やイラストの拡大、及びアーティファクトの銀色枠はWotC社の当初からの悲願であったらしく(後者は印刷技術やコストの問題で折り合いがつかなかった)、新枠への変更はその悲願の実現と言える。ただ、特に当時の古参プレイヤーの間では賛否両論だったようで、新枠への変更を知ったプレイヤーの中には「新枠のカードは買わない」と宣言する者さえ居たという。
- 枠はゲームの機能には影響しない。
- 次元の混乱や未来予知のタイムシフトには、旧枠と新枠のどちらでもない独自の枠が使用されているが、これらも発売前後には通例「新枠」と呼ばれることがあった。そちらの詳細はタイムシフトの項を参照のこと。なお、再録の際には通常の新枠で印刷されている。
参考
- ミスなんてもってのほか その18 (米Wizards社、英文)
- ディレクターズ・チェアより:2013年版/From the Director's Chair: 2013 (Daily MTG、2014年1月6日、Feature Article)
- モダン
- 用語集