シドリ/Sydri
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3日後、ザンガーリはオルゴールの材料と頭金を持ってシドリの店を訪れた。店内に置かれていた猪の頭のブローチはザンガーリの興味を引いたが――猪の頭は彼の家の紋章なのだ――彼女はそれは別の客の依頼品であり、売ることはできないと言った。 | 3日後、ザンガーリはオルゴールの材料と頭金を持ってシドリの店を訪れた。店内に置かれていた猪の頭のブローチはザンガーリの興味を引いたが――猪の頭は彼の家の紋章なのだ――彼女はそれは別の客の依頼品であり、売ることはできないと言った。 |
2016年9月18日 (日) 02:18時点における版
シドリ/Sydriは統率者2013のキャラクター。カードとしては統率者2013の電位式の天才、シドリ/Sydri, Galvanic Geniusが初出。
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解説
フィオーラ/Fioraの高層都市パリアノ/Palianoで活動する人間の工匠。女性(イラスト)。
若く聡明な金属細工と神秘的生体化の達人で、ほとんどどんな物体にも生命を吹き込み、主人の命令を実行する疲れ知らずの配下にすることができる。彼女の手にかかれば彫像はスパイとなり、剣はひとりでに振るわれる予測不能の暗殺者と化す。
本来は誠実な人物だが、現在は政界で高い地位を得るためならどんなことにも手を染める、危険な聖職者集団の一員となっている。彼女はパリアノに店を構えており(場所は定期的に変える)、その法外な代金を支払える者ならば誰にでも、自作の精巧な道具を売り渡す。ただし、依頼内容を遠回しな表現で誤魔化すことを許さず殺人なら殺人とはっきり口にさせる、依頼品の完成後であっても代金を一切取らずに引き返す機会を与えるなど、この商売においても彼女なりの拘りがあるようだ。
かつてはアカデミー/Academyで学んでいたようだが、何らかの理由で退学している。
経歴
完璧な贈り物/The Perfect Gift
パリアノの貴族ザンガーリ/Zangari卿は愛人イオラーニ/Iolanniの紹介でシドリの店を訪ね、彼女に妻アリベール/Aribelleを暗殺するための道具を依頼した。死因は心臓発作、形状はアリベールが好んで収集しているオルゴール――それらの条件からシドリが提示した見積額は、ザンガーリの全財産近い額であった。驚くザンガーリに彼女は言った。暗殺がしたいだけなら適当な傭兵でも雇えばよい、だがお客様が望んでいるのは品格と確実性があり、足の付かない手段であると。ザンガーリは反論することができなかった。
3日後、ザンガーリはオルゴールの材料と頭金を持ってシドリの店を訪れた。店内に置かれていた猪の頭のブローチはザンガーリの興味を引いたが――猪の頭は彼の家の紋章なのだ――彼女はそれは別の客の依頼品であり、売ることはできないと言った。
2週間後、ザンガーリは残りの代金を持って三度シドリの店を訪れた。シドリは約束通りオルゴールを完成させていた。曰く、オルゴールの旋律そのものに魔法が編み込まれており、それを3回聴いた者の心臓を停止させる。そして同時に魔法が自壊し、証拠は完全に隠滅される。完璧だった。
シドリはザンガーリに、これは引き返すことのできる最後の機会だと言った。代金は全額お返しする、私は決して何も言わない、そしてお客様は殺人者にはならない――だがザンガーリは激昂してそれを拒否した。彼女は何とも言えない表情を浮かべて店の奥に引っ込むと、オルゴールの箱と、あのブローチの箱を持って現れた。彼女は経費が見積より安く済んだからと言い、ザンガーリにブローチを渡した。ブローチの依頼人の方は、最終的にそれを受け取らなかったのだ。
妻の誕生日、いよいよ彼女にオルゴールを渡そうという日、ザンガーリはブローチの針で誤って自分の指を刺してしまった。彼はなぜだか猛烈に可笑しくなり、大笑いしながらベッドに横になった。そして疑問に思った――この暖かい夏の夜に、なぜこんなにも寒さを感じるのだろうかと。
登場
登場カード
フレイバー・テキストに登場
登場作品・登場記事
- The Perfect Gift/完璧な贈り物(Uncharted Realms 2013年10月16日 Nik Davidson著)
- The Ten Commanders/10の統率者たち(Uncharted Realms 2013年10月30日 Magic Creative Team)
- Like Cogwork/歯車仕掛けのように(Uncharted Realms 2014年5月28日 Matt Knicl著、名前のみ)
- Blood Will Have Blood/血には血を(Uncharted Realms 2014年6月4日 Shawn Main著、名前のみ)