果敢

提供:MTG Wiki

(版間での差分)
移動: 案内, 検索
(その他)
 
(11人の利用者による、間の12版が非表示)
1行: 1行:
 +
{{Otheruses|[[キーワード能力]]|[[デッキ]]|果敢 (デッキ)}}
 +
 
{{情報ボックス/キーワード能力
 
{{情報ボックス/キーワード能力
 
|名前=果敢
 
|名前=果敢
10行: 12行:
  
 
==定義==
 
==定義==
'''果敢'''/''Prowess''は、「あなたがクリーチャーでない[[呪文]]を1つ[[唱える]]たび、[[ターン終了時まで]]、このクリーチャーは+1/+1の[[修整]]を受ける。」を意味する。
+
'''果敢'''/''Prowess''は、「[[あなた]]がクリーチャーでない[[呪文]]を1つ[[唱える]]たび、[[ターン終了時まで]]、このクリーチャーは+1/+1の[[修整]]を受ける。」を意味する。
  
 
==解説==
 
==解説==
初出は[[タルキール覇王譚]]。[[タルキール覇王譚ブロック]]では[[赤白青|青赤白]]の[[ジェスカイ道/The Jeskai Way]]に割り当てられた。[[マジック・オリジン]]~[[破滅の刻]]までは[[常磐木]]キーワードに位置付けられていた(後述)。得意な色はタルキール覇王譚ブロックと同じく青・[[赤]]・[[白]]とされる。
+
初出は[[タルキール覇王譚]]。[[タルキール覇王譚ブロック]]では[[青赤白]]の[[ジェスカイ道/The Jeskai Way]]に割り当てられた。[[マジック・オリジン]]~[[破滅の刻]]までは[[常磐木]]キーワードに位置付けられていたが、現在では[[落葉樹]][[メカニズム]]に位置付けられている(後述)。得意な色はタルキール覇王譚ブロックと同じく[[青]]・[[赤]]・[[白]]とされる。
  
*呪文を唱える事で[[誘発]]するので、呪文を唱え終えた後、[[プレイヤー]]が[[優先権]]を得る前に[[スタック]]に置かれ、誘発させた呪文より必ず先に[[解決]]される。
+
*呪文を唱えることで[[誘発]]するので、呪文を唱え終えた後、[[プレイヤー]]が[[優先権]]を得る前に[[スタック]]に置かれ、誘発させた呪文より必ず先に[[解決]]される。
 
*常磐木キーワード加入時の[[戦闘]]に関わる常磐木キーワードの中では唯一の誘発型能力であり、複数持つとそれだけ効果が重ね掛けになる。
 
*常磐木キーワード加入時の[[戦闘]]に関わる常磐木キーワードの中では唯一の誘発型能力であり、複数持つとそれだけ効果が重ね掛けになる。
**そのためか「果敢を与える」効果は存在していない。
+
**実質的に「果敢を与える」効果を持つ[[ジェスカイの隆盛/Jeskai Ascendancy]]は、[[デジタルゲーム]]での誘発を考慮して現在の形になっている。
 +
**上記のこともあってか果敢を与える・最初から複数の果敢を持つカードは長らく存在していなかった。[[2022年]]以降は方針が変更されたのか、[[Cursed Firebreathing Yogurt]]や[[ギタクシア派の呪文追い/Gitaxian Spellstalker]]などが登場している。
  
 
==その他==
 
==その他==
*デザイン初期の名称は中世中国をモチーフとするジェスカイ道に合わせて功夫/kung fuだった<ref>[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/latest-developments/m-files-khans-tarkir-part-1-2014-09-19 The M Files: Khans of Tarkir, Part 1]/[https://mtg-jp.com/reading/ld/0011203/ Mファイル『タルキール覇王譚』編・パート1](Latest Developments 2014年9月19日 [[Sam Stoddard]]著)</ref>が、[[武士道]]や[[忍術]]の反省からどの[[次元/Plane]]でも通用する名前に再設定された。
+
*デザイン初期の名称は中世中国をモチーフとするジェスカイ道に合わせて功夫/kung fuだった<ref>[https://web.archive.org/web/20220930212718/https://magic.wizards.com/en/articles/archive/latest-developments/m-files-khans-tarkir-part-1-2014-09-19 The M Files: Khans of Tarkir, Part 1(Internet Archive)]/[https://mtg-jp.com/reading/ld/0011203/ Mファイル『タルキール覇王譚』編・パート1](Latest Developments [[2014年]]9月19日 [[Sam Stoddard]]著)</ref>が、[[武士道]]や[[忍術]]の反省からどの[[次元/Plane]]でも通用する名前に再設定された。
*果敢の登場以降、「あなたがクリーチャーでない呪文を唱えるたび」が[[誘発条件]]の能力が増えている。これらも主に青、赤、白に振り分けられており、果敢のバリエーションと言えるだろう。
+
*「クリーチャーでない呪文を唱えるたび」に近い[[誘発条件]]は[[ウィー=ゼロックス]]を産み出した[[小柄な竜装者/Wee Dragonauts]]を始めとして、果敢の登場以前から存在していたが、果敢の登場以降、同誘発条件を持った能力が増えている。これらも主に青、赤、白に振り分けられており、果敢のバリエーションと言えるだろう。後述する果敢が[[常盤木]]から外された後も、これらは引き続き[[スタンダード]]向け[[カード・セット]]で扱われている。
*[[マジック・オリジン]]に収録された際、[[青]]に欠けていた[[戦闘]]向きのキーワード能力として[[常磐木]]入りする事となった<ref>[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/making-magic/evergreen-eggs-ham-2015-06-08 Evergreen Eggs & Ham]/[https://magic.wizards.com/ja/ja_mm_20150608 常磐木な日常](Making Magic 2015年6月8日 [[Mark Rosewater]]著)</ref>。しかし、新参の常盤木ということを差し引いても果敢を持つカードの収録枚数は少なく、その上[[イクサラン]]以降果敢を持つ/与えるカードが1枚も収録されていなかった。このため、[[ラヴニカのギルド]]発売に伴う[[ローテーション]]で遂に果敢が存在しない[[スタンダード]]が訪れた。その後[[Mark Rosewater]]は[[Blogatog|自身のブログ]]にて、果敢が破滅の刻を最後に常磐木から外されていたことを明らかにした<ref>[http://markrosewater.tumblr.com/post/181750005483/since-prowess-is-no-longer-in-standard-is-it-save Since Prowess is no longer in Standard is it save to assume it lost its Evergreen status?](Blogatog 2019年1月5日)</ref>。
+
*現在では[[落葉樹]]メカニズムに位置付けられているが、そこに至るまでには紆余曲折を経ている。
**誘発型能力である、複数持つと効果も積み重なる、クリーチャーの[[サイズ]]を変更する、と[[新世界秩序]]における「盤面の複雑さ」を増やす要素が多い点が問題だった。果敢が常磐木であった当時、Mark Rosewaterは「さまざまな開発チームが果敢を[[セット]]から外す選択を選び、自身も常盤木から何か1つ外さなければならないとしたらこれを選ぶ」とコラムで述べていた<ref>[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/making-magic/essay-what-you-will-2018-02-05 Essay What You Will]/[https://magic.wizards.com/ja/articles/archive/making-magic/20180205 その意図をエッセイに](Making Magic 2018年2月5日 Mark Rosewater著)</ref>。
+
**[[マジック・オリジン]]に収録された際、[[青]]に欠けていた[[戦闘]]向きのキーワード能力として[[常磐木]]入りすることとなった<ref>[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/making-magic/evergreen-eggs-ham-2015-06-08 Evergreen Eggs & Ham]/[https://magic.wizards.com/ja/ja_mm_20150608 常磐木な日常](Making Magic [[2015年]]6月8日 [[Mark Rosewater]]著)</ref>。しかし、新参の常盤木ということを差し引いても果敢を持つカードの収録枚数は少なく、その上[[イクサラン]]以降果敢を持つ/与えるカードが1枚も収録されていなかった。このため、[[ラヴニカのギルド]]発売に伴う[[ローテーション]]で遂に果敢が存在しないスタンダードが訪れた。その後[[Mark Rosewater]]は[[Blogatog|自身のブログ]]にて、果敢が破滅の刻を最後に常磐木から外されていたことを明らかにした<ref>[http://markrosewater.tumblr.com/post/181750005483/since-prowess-is-no-longer-in-standard-is-it-save Since Prowess is no longer in Standard is it save to assume it lost its Evergreen status?]([[Blogatog]] [[2019年]]1月5日)</ref>。
**常磐木能力からは外されたが、[[再録]]の可能性が否定されたわけではなく、[[セット]]の再録キーワードとして登場する可能性があることは示唆されている。[[ストーム値]]は4とされる<ref>[http://markrosewater.tumblr.com/post/181981868668/so-where-does-prowess-sit-on-the-storm-scale-now So where does Prowess sit on the Storm scale now?](Blogatog 2019年1月13日)</ref>。
+
***誘発型能力である、複数持つと効果も積み重なる、クリーチャーの[[サイズ]]を変更する、と、[[新世界秩序]]における「盤面の複雑さ」を増やす要素が多い点が問題だった。果敢が常磐木であった当時、Mark Rosewaterは「さまざまな開発チームが果敢を[[セット]]から外す選択を選び、自身も常盤木から何か1つ外さなければならないとしたらこれを選ぶ」とコラムで述べていた<ref>[https://magic.wizards.com/en/articles/archive/making-magic/essay-what-you-will-2018-02-05 Essay What You Will]/[https://magic.wizards.com/ja/articles/archive/making-magic/20180205 その意図をエッセイに](Making Magic [[2018年]]2月5日 Mark Rosewater著)</ref>。
**「あなたがクリーチャーでない呪文を唱えるたび」の能力は、果敢の常盤木落ち後も引き続き登場している。
+
**常磐木能力からは外されたが、[[再録]]の可能性が否定されたわけではなく、[[セット]]の再録キーワードとして登場する可能性があることが示唆されていた。[[ストーム値]]は4とされる<ref>[http://markrosewater.tumblr.com/post/181981868668/so-where-does-prowess-sit-on-the-storm-scale-now So where does Prowess sit on the Storm scale now?](Blogatog 2019年1月13日)</ref>。その後実際に[[基本セット2021]]で再登場し、その際に落葉樹へと引き上げられた<ref>[https://markrosewater.tumblr.com/post/620154017968963585/with-multiple-prowess-cards-appearing-in-m21-does With multiple prowess cards appearing in M21, does...](Blogatog [[2020年]]6月6日)</ref>。
  
 
==脚注==
 
==脚注==

2023年5月28日 (日) 14:49時点における最新版

果敢/Prowess
種別 誘発型能力
登場セット 多数
CR CR:702.108

果敢(かかん)/Prowessは、タルキール覇王譚で登場したキーワード能力クリーチャーが持つ誘発型能力である。


Vedalken Blademaster / ヴィダルケンの刃の達人 (2)(青)
クリーチャー — ヴィダルケン(Vedalken) 兵士(Soldier)

果敢(あなたがクリーチャーでない呪文を1つ唱えるたび、ターン終了時まで、このクリーチャーは+1/+1の修整を受ける。)

2/3

[編集] 定義

果敢/Prowessは、「あなたがクリーチャーでない呪文を1つ唱えるたび、ターン終了時まで、このクリーチャーは+1/+1の修整を受ける。」を意味する。

[編集] 解説

初出はタルキール覇王譚タルキール覇王譚ブロックでは青赤白ジェスカイ道/The Jeskai Wayに割り当てられた。マジック・オリジン破滅の刻までは常磐木キーワードに位置付けられていたが、現在では落葉樹メカニズムに位置付けられている(後述)。得意な色はタルキール覇王譚ブロックと同じくとされる。

[編集] その他

  • デザイン初期の名称は中世中国をモチーフとするジェスカイ道に合わせて功夫/kung fuだった[1]が、武士道忍術の反省からどの次元/Planeでも通用する名前に再設定された。
  • 「クリーチャーでない呪文を唱えるたび」に近い誘発条件ウィー=ゼロックスを産み出した小柄な竜装者/Wee Dragonautsを始めとして、果敢の登場以前から存在していたが、果敢の登場以降、同誘発条件を持った能力が増えている。これらも主に青、赤、白に振り分けられており、果敢のバリエーションと言えるだろう。後述する果敢が常盤木から外された後も、これらは引き続きスタンダード向けカード・セットで扱われている。
  • 現在では落葉樹メカニズムに位置付けられているが、そこに至るまでには紆余曲折を経ている。
    • マジック・オリジンに収録された際、に欠けていた戦闘向きのキーワード能力として常磐木入りすることとなった[2]。しかし、新参の常盤木ということを差し引いても果敢を持つカードの収録枚数は少なく、その上イクサラン以降果敢を持つ/与えるカードが1枚も収録されていなかった。このため、ラヴニカのギルド発売に伴うローテーションで遂に果敢が存在しないスタンダードが訪れた。その後Mark Rosewater自身のブログにて、果敢が破滅の刻を最後に常磐木から外されていたことを明らかにした[3]
      • 誘発型能力である、複数持つと効果も積み重なる、クリーチャーのサイズを変更する、と、新世界秩序における「盤面の複雑さ」を増やす要素が多い点が問題だった。果敢が常磐木であった当時、Mark Rosewaterは「さまざまな開発チームが果敢をセットから外す選択を選び、自身も常盤木から何か1つ外さなければならないとしたらこれを選ぶ」とコラムで述べていた[4]
    • 常磐木能力からは外されたが、再録の可能性が否定されたわけではなく、セットの再録キーワードとして登場する可能性があることが示唆されていた。ストーム値は4とされる[5]。その後実際に基本セット2021で再登場し、その際に落葉樹へと引き上げられた[6]

[編集] 脚注

  1. The M Files: Khans of Tarkir, Part 1(Internet Archive)/Mファイル『タルキール覇王譚』編・パート1(Latest Developments 2014年9月19日 Sam Stoddard著)
  2. Evergreen Eggs & Ham/常磐木な日常(Making Magic 2015年6月8日 Mark Rosewater著)
  3. Since Prowess is no longer in Standard is it save to assume it lost its Evergreen status?Blogatog 2019年1月5日)
  4. Essay What You Will/その意図をエッセイに(Making Magic 2018年2月5日 Mark Rosewater著)
  5. So where does Prowess sit on the Storm scale now?(Blogatog 2019年1月13日)
  6. With multiple prowess cards appearing in M21, does...(Blogatog 2020年6月6日)

[編集] 参考

引用:総合ルール 20231117.0

QR Code.gif