誘発型能力

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'''誘発型能力'''/''Triggered Ability''とは、「〜とき/when」「〜たび/whenever」「〜時に/at」の語句から始まる能力である。
+
'''誘発型能力'''/''Triggered Ability''は、特定の条件を満たすたびに[[誘発]]される[[能力]]である。
__NOTOC__
+
 
{{#card:Ravenous Rats}}
+
{{#card:Exultant Cultist}}
{{#card:Grave Pact}}
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{{#card:Soul Warden}}
{{#card:Yawgmoth Demon}}
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{{#card:Necrogen Mists}}
  
 
==解説==
 
==解説==
「〜とき/when」「〜たび/whenever」「〜時に/at」の語を含む一節のことを[[誘発条件]]といい、これが([[優先権]]の有無によらず)満たされたとき能力が[[誘発]]する。
+
誘発型能力は「〜とき/when」「〜たび/whenever」「〜時に/at」の語を含む一節から始まる「<nowiki>[</nowiki>[[誘発条件]]]、<nowiki>[</nowiki>[[効果]]]」という書式で書かれている。誘発条件の後に、追加の条件が書かれている場合もある([[if節ルール]])。また[[呪文能力]][[起動型能力]]、他の誘発型能力の文章の途中に、新たに誘発する誘発型能力が描かれているものがある([[遅延誘発型能力]][[再帰誘発型能力]])。イベントではなくゲームの状況に基づいて誘発するものもある([[状況誘発]])。
誘発した能力は、次に[[プレイヤー]]が優先権を得るときに、[[スタック]]に積まれる。
+
ただし、[[マナ能力]]である誘発型能力は例外で、スタックに置かれずに即座に[[解決]]される。
+
*誘発型能力は[[プレイ]]されるわけではないので、呪文や能力がプレイできないときにも誘発する。
+
*まれに、誘発条件が能力の最初ではなく途中に書かれている[[オブジェクト]]もある。
+
*誘発条件の"直後"に「〜場合(if)」というテキストが続いているとき、その誘発型能力は[[if節ルール]]に従う。
+
  
誘発型能力は[[呪文]]ではない。呪文や[[起動型能力]][[打ち消す]] [[効果]]では、誘発型能力は打ち消せない。
+
誘発型能力は、[[呪文]]、起動型能力と同じく[[スタック]]を用いて[[解決]]される。
打ち消すなら、[[もみ消し/Stifle]]や[[虚空粘/Voidslime]]など、誘発型能力が打ち消せると書かれたものが必要。
+
  
*「〜が[[場]]に出たとき」という誘発条件を持つ誘発型能力は[[cip]]と呼ばれる。また、cipを持つ[[クリーチャー]]は[[187クリーチャー]]と呼ばれる。[[貪欲なるネズミ/Ravenous Rats]]はその代表例。
+
===誘発する===
**「これは〜の状態で場に出る」「これが場に出るに際し〜」というテキストは、[[常在型能力]]である。間違えやすいので注意。
+
誘発型能力は、誘発条件に書かれた[[イベント]]が起こるたびに1回誘発する。'''誘発した時点では、誘発型能力はスタックに置かれない。'''
*上の[[ヨーグモスの悪魔/Yawgmoth Demon]]の能力のように、「〜してもよい」と書かれた誘発型能力がある。この場合も、行動をする意思の有無によらず、誘発条件を満たせば誘発しスタックに乗る。行動するかしないかの選択は、能力の解決時に行う。
+
**「〜したとき、これを生け贄に捧げてもよい」といった能力は、生け贄に捧げるかどうかを決定するのは、能力の解決時である。よく勘違いされるが、「生け贄に捧げることによって能力がスタックに乗る」わけではない。
+
**「〜しないかぎり…する」は「〜してもよい。そうしない場合、…する」と等価である。
+
  
[[対象]]を取る誘発型能力は、スタックに乗るときに(つまり、別の呪文や能力をプレイする機会を得る前に)対象を選ぶ。
+
あるイベントが誘発イベントを複数回満たす場合、その数だけ誘発する。
もし対象を選ぶことが不可能なら、その能力はスタックから取り除かれる。
+
*例:[[急報/Raise the Alarm]]によって2体のクリーチャーが戦場に出たとき、[[魂の管理人/Soul Warden]]の能力は2回誘発する。
  
*プレイヤーが優先権を得るに際し、まず[[状況起因効果]]のチェックが行われる。誘発型能力がスタックに乗るのはその後。この順番を間違えると対象にとれる物が変わってしまうことがあるので注意。
+
誘発型能力の中には「この能力は、毎[[ターン]]1回しか誘発しない。 」という制限があるものが存在する。この制限はその誘発型能力を持つオブジェクト1つにのみかけられており、他の同名カードには影響しない。オブジェクトが一旦別の領域に移動してから戻ってきて新しいオブジェクトになった場合は、そのターン中にも再び誘発するようになる。
  
誘発型能力の[[コントローラー]]は、それが誘発したときに、その能力の[[発生源]][[コントロール]]していたプレイヤーである。
+
通常は誘発型能力が誘発するかどうかはイベントが起きた後の状況で判断する。例外として、戦場を離れる事で誘発する能力は、そのイベントが起こる前の状況に基づいて誘発する。→([[領域変更誘発]]
誘発した能力は、その能力の[[ルール・テキスト|テキスト]]だけを持ち、他の[[特性]]は持たない。
+
*例:[[溶鉄の尖峰、ヴァラクート/Valakut, the Molten Pinnacle]]と6枚の[[山/Mountain]]が同時に戦場に出た。ヴァラクートの能力は戦場に出た山の数だけ誘発する。
 +
*例:[[審判の日/Day of Judgment]]によって[[ズーラポートの殺し屋/Zulaport Cutthroat]]を含むあなたのコントロールするクリーチャーが[[死亡]]した。ズーラポートの殺し屋の能力は、死亡したクリーチャーの数だけ誘発する。
  
複数の能力が同時に誘発した場合、[[マジックの黄金律|APNAP順ルール]]に従って、プレイヤーは自分がコントロールする能力を好きな順序でスタックに積む({{CR|103.4}})。
+
誘発型マナ能力はスタックに置かれず誘発して即座に解決される。ただし、起動型マナ能力によって誘発するマナを生み出す能力のみが誘発型マナ能力である。それ以外はマナを生み出す効果を持っていてもマナ能力ではなく、スタックに置かれ解決を待つ。([[マナ能力]])
それからプレイヤーは、発生しなくなるまで状況起因効果をチェックし解決する。その際、何か能力が誘発したら、それをスタックに積む。
+
*マナ能力である誘発型能力の例:[[繁茂/Wild Growth]]、[[魔力の篭手/Gauntlet of Power]]
上の過程を、新しい状況起因効果の発生や、能力の誘発がなくなるまで繰り返した後、該当するプレイヤーが優先権を得る。
+
*マナを生み出すがマナ能力ではない誘発型能力の例:[[Su-Chi]]、[[水蓮のコブラ/Lotus Cobra]]
  
誘発型能力は、誘発[[イベント]]が1回発生するごとに、1回だけ誘発する。
+
===スタックに置く===
あるイベントが複数回発生した場合には、繰り返し誘発する。
+
誘発した能力は、次にプレイヤーが[[優先権]]を得る際にスタックに置かれる。一度誘発した能力はその[[発生源]]とは独立した[[オブジェクト]]として存在し、発生源が元いた[[領域]]から離れていてもスタックに置かれる。
*例:[[墓穴までの契約/Grave Pact]]が場にあるとする。誰かが、あなたのクリーチャーをすべて[[破壊]]する呪文をプレイしたとき、この能力は、その呪文の解決中に、墓地に置かれたクリーチャー1体につき1回誘発する。
+
*プレイヤーが優先権を得るのは[[状況起因処理]]をチェックした後である。状況起因処理によって誘発した能力もここでスタックに置く。
  
==主な[[誘発型能力]]==
+
誘発した能力をスタックに置かない事を選ぶ事はできない。
*[[状態誘発型能力]]
+
*あなたしかアーティファクトをコントロールしていないときに[[躁の蛮人/Manic Vandal]]を戦場に出した。あなたは望まなくても自分のコントロールするアーティファクトを対象に選んで躁の蛮人の能力をスタックに置かなくてはならない。
*[[遅延誘発型能力]]
+
*[[領域変更誘発]]
+
  
==誘発型能力を含む[[キーワード能力]]、[[能力語]]==
+
誘発型能力をスタックに置く際に複数の誘発型能力が誘発していた場合、[[マジックの黄金律#APNAP順ルール|APNAP順]]でプレイヤーは自分のコントロールする誘発型能力を好きな順でスタックに置く。必ずしも誘発した順番どおりにスタックに置かれるわけではない。
*[[戦闘]]時 → [[側面攻撃]] / [[ランページ]] / [[挑発]] / [[武士道]] / [[接死]] / [[激情]] / [[有毒]]
+
*例:対戦相手が[[大修道士、エリシュ・ノーン/Elesh Norn, Grand Cenobite]]をコントロールしているときに[[真面目な身代わり/Solemn Simulacrum]]を戦場に出した。誘発型能力をスタックに置くまでの流れは、「戦場に出たとき」の能力が誘発→状況起因処理をチェック→状況起因処理で[[死亡]]したので「死亡したとき」の能力が誘発→誘発していた各能力をスタックに置き[[アクティブ・プレイヤー]]が優先権を得る、となる。誘発した順番は1つ目の能力→2つ目の能力だが、どちらを先にスタックに置いてもよい。
*[[アップキープ]]開始時 → [[累加アップキープ]] / [[エコー]] / [[消散]] / [[歴伝]] / [[消失]] / [[族系]](能力語)
+
*例:[[台所の嫌がらせ屋/Kitchen Finks]]が[[攻撃]]し、[[残忍なレッドキャップ/Murderous Redcap]]に[[ブロック]]され相打ちとなった。[[頑強]]が誘発するのは同時だが、スタックに置く順は[[アクティブ・プレイヤー]]のコントロールする台所の嫌がらせ屋の頑強が先になる。
*[[スタック]]上の呪文 → [[ストーム]] / [[複製]] / [[波及]] / [[墓地ストーム]]
+
 
*[[墓地]]に置かれたとき → [[接合]] / [[転生]] / [[憑依]] / [[復活]]
+
能力をスタックに置くとき、[[唱える]]ことや[[起動]]することと同じように、[[モード]]の選択、[[対象]]の選択、ダメージ等の[[割り振る|割り振り]]の決定を行う。それ以外の選択は、すべて解決時に行う。
*その他 [[マッドネス]] / [[刻印]] / [[移植]] / [[待機]] / [[絆魂]] / [[ゴチ]](能力語)
+
 
 +
*誘発型能力の中には、「~してもよい。/ may ~.」と書かれたものがある。これらはスタックに置くか置かないかを選べるわけではなく、解決時になにもしない事を選べる。
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*誘発型能力の中には、「~してもよい。そうした場合~~/may ~ ,if you do,~~」としてマナの支払いや、生け贄等[[コスト]]を要求するものがある。これらも実際にコストを支払うかどうかは解決時に決める。コストを支払う前に、[[マナ能力]]を起動する機会も得る。
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**例:[[金切り声のコウモリ/Screeching Bat]]の能力のコストを支払うか決めるのは解決時である。コストを支払うかどうかを見てから金切り声のコウモリを除去する事はできない。
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**例:[[突き刺しモズ/Impaler Shrike]]を生け贄に捧げるかを選択するのは能力の解決時である。生け贄に捧げる事で能力が誘発するわけではないし、また解決時まで突き刺しモズが除去されてしまったらカードを引く事はできない。
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*「~しない限り、~~する/~~ unless ~」は「~してもよい。そうしない場合~~/may ~, if you don't~~」と同じ意味である。
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スタックに置かれる時に適正な対象を選べない場合、その誘発型能力はスタックから取り除かれる。再びスタックに置き直されることはない。
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===解決する===
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誘発型能力の解決は能力の発生源や、それを誘発させたオブジェクトの状態に影響される事はない。例えば「クリーチャーが1体戦場に出るたび」に誘発する能力や、「あなたが呪文を1つ[[唱える]]たび」に誘発する能力は解決前にそれを誘発させたクリーチャーが[[除去]]されたり呪文が[[打ち消す|打ち消され]]ても解決は通常通り行われる(もちろんそのオブジェクトに何かする部分は無視される)。ただし[[if節ルール]]を使用している誘発型能力は例外であり、if節に書かれた条件が満たされてない場合、その誘発型能力は解決時に何も起こらない。
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*例:[[冷たき集いの吸血鬼/Bleak Coven Vampires]]の能力の解決前に、あなたのコントロールするアーティファクトが破壊され2つになった。そのまま能力を解決した場合、冷たき集いの吸血鬼の能力は何もしない。
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カードが領域を移動する事で誘発する能力は、領域を移動したカードを「見つけてくる」事ができる。ただし、能力の解決前に指定された領域から別の領域へ移動したカードは見つける事ができない。詳細は[[領域変更誘発]]の項を参照。
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*[[絡み根の霊/Strangleroot Geist]]が死亡し[[不死]]が誘発した。不死能力の解決前に[[トーモッドの墓所/Tormod's Crypt]]によって絡み根の霊が墓地から追放された場合、不死は絡み根の霊を戦場に戻す事はできない。
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===追加で誘発する===
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「"イベント"することで誘発型能力が誘発するなら、その能力は追加でもう1回誘発する。」([[パンハモニコン/Panharmonicon]])「"オブジェクト"の誘発型能力が誘発するなら、それは追加でもう1回誘発する。」([[うろつく玉座/Roaming Throne]])という[[効果]]が存在する、
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*これは誘発した誘発型能力を[[コピー]]しているわけではない。[[モード]]や[[対象]]の選択がある能力の場合は、それぞれの能力で別々の選択をしてもよい。
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**能力がその[[解決]]数を参照する場合、実際に解決した回数を用いて処理を行う。
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***例えば、このターン1度も能力を解決していない[[噂の蒐集家/Rumor Gatherer]]の能力が追加で誘発したなら、先に解決した方から「[[占術]]1」「[[カード]]を1枚[[引く]]」になる。「占術1を2回」ではない。
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*この類の効果は重複する。「追加でもう1回誘発する。」能力を持つカードを2つコントロールしているなら能力は追加で2回誘発する。
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*その誘発型能力と[[関連している能力]]がある場合、追加で誘発した分も含めてすべてがそれと関連する。関連している能力が「[[追放]]されたカード」を参照する場合、能力は追放された各カードを参照する。能力が「追放されたカード」の情報を参照する場合、それらは追放された各カードの情報の総和を使用する。能力が「追放されたカード」に何かしようとする場合、それは追放された各カードに対して行われる。
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**[[金属モックス/Chrome Mox]]は追放されている各カードが持つ[[色]]の総和の中から1つ選ぶことができる。
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**[[鏡のゴーレム/Mirror Golem]]は追放されている各カードの[[カード・タイプ]]に対する[[プロテクション]]を持つ。
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**[[等時の王笏/Isochron Scepter]]は1回の起動で、追放されている各カードそれぞれについて「コピーを作って[[唱える]]」かどうかを選ぶ。
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**[[忘却の輪/Oblivion Ring]]の場合、追放されたカードはすべて同時に戦場に戻ってくる。
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**[[排他の儀式/Exclusion Ritual]]の場合、追放されているどのカードも唱えることができなくなる。
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**[[精鋭秘儀術師/Elite Arcanist]]の[[起動コスト]]は追放されている各カードの[[マナ総量]]の総和となる。解決時に追放された各カードそれぞれについて、好きな順番でそのコピーを唱えるかどうかを選ぶ。1つのカードを選んでその分の起動コストだけ支払うことはできない。
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*[[エルフの戦練者/Elvish Warmaster]]のような1[[ターン]]に1回しか誘発しない能力は、追加で誘発することはない([[マジックの黄金律#「できない」は「できる」に勝つ]])。
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*[[太陽の寵児、パントラザ/Pantlaza, Sun-Favored]]のような1ターンに1回しか行えない能力は、追加で誘発はするが、通常通り1回しか行えない。
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==その他==
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*誘発条件によって、愛称が付けられている誘発型能力のグループがある。
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**「〜が[[戦場に出る|戦場に出た]]とき」→[[ETB]]能力、[[187クリーチャー]]
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***「これは〜の状態で戦場に出る」「これが戦場に出るに際し〜」という[[テキスト]]は[[常在型能力]]([[置換効果]])である。間違えやすいので注意。
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**「~が死亡したとき]「〜が(戦場から)墓地に置かれたとき」→[[死亡誘発]]、[[PIG]]能力
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**「~をサイクリングしたとき」→[[サイクリング誘発型能力]]
 +
**「~が[[表向きになったとき]]」→変異誘発型能力
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*かつては誘発型能力は[[起動型能力]]に対して[[打ち消し]]難い、という傾向があった([[茶色のアウフ/Brown Ouphe]]、[[アゾリウスのギルド魔道士/Azorius Guildmage]])が、現在は特に格差なく打ち消される。
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*[[カルドハイム]]の[[エルフの戦練者/Elvish Warmaster]]から、誘発が1ターンに1回の制限がつけられた誘発型能力が登場するようになった。これはコスト設定の容易さやゲームの健全性の確保、デザインの領域の拡張など、複合的な理由によるものである<ref>[https://magic.wizards.com/en/news/making-magic/why-so-many-restrictions Why So Many Restrictions?]/[https://mtg-jp.com/reading/mm/0037513/ なぜ多くの制限を設けるのか]([[Making Magic -マジック開発秘話-]] [[2024年]]1月8日 [[Mark Rosewater]]著)</ref>。
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==誘発型能力を含むキーワード能力、能力語==
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[[キーワード能力#誘発型能力|キーワード能力一覧]]、[[能力語#能力語一覧|能力語一覧]]を参照。
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==誘発型能力を操作するカード==
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誘発型能力を追加で誘発させたり、逆に制限したりするカードの一覧。
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※セルの背景色が紫色のカードは[[エターナル]][[フォーマット]]でのみ使用可能なカードです。セルの背景色が橙色のカードは[[モダン]]とエターナル・フォーマットでのみ使用可能なカードです。(いずれも[[禁止カード]]、[[制限カード]]は考慮しない)セルの背景色が銀色のカードは[[アン・カード]]などトーナメントでは使用不可能なカードです。
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===パーマネントが戦場に出ることで誘発する能力を追加で誘発させるカード===
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特筆しない限りあなたのコントロールするパーマネントの能力を追加で誘発させる。
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{| class="wikitable"
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!カード名!!コスト!!タイプ!!効果!!初出セット
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|[[パンハモニコン/Panharmonicon]]||4||アーティファクト||アーティファクトかクリーチャーが戦場に出たときの誘発型能力が追加で誘発する。||[[カラデシュ]]
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|[[反復の学部長、ナバン/Naban, Dean of Iteration]]||1U||クリーチャー||[[ウィザード]]が戦場に出たときの誘発型能力が追加で誘発する。||[[ドミナリア]]
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|[[冒涜されたもの、ヤロク/Yarok, the Desecrated]]||2UBG||クリーチャー||パーマネントが戦場に出たときの誘発型能力が追加で誘発する。||[[基本セット2020]]
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|[[古の緑守り/Ancient Greenwarden]]||4GG||クリーチャー||[[土地]]が戦場に出たときの誘発型能力が追加で誘発する。||[[ゼンディカーの夜明け]]
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|[[機械の母、エリシュ・ノーン/Elesh Norn, Mother of Machines]]||4W||クリーチャー||パーマネントが戦場に出たときの誘発型能力が追加で誘発する。||[[ファイレクシア:完全なる統一]]
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|-
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|[[知識の徳目/Virtue of Knowledge]]||4U||[[エンチャント]]||パーマネントが戦場に出たときの誘発型能力が追加で誘発する。||[[エルドレインの森]]
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|-style="background-color:#e6e6fa"
 +
|[[白のガンダルフ/Gandalf the White]]||3WW||クリーチャー||[[アーティファクト]]か伝説のパーマネントが戦場に出るか[[戦場を離れる]]ときの誘発型能力が追加で誘発する||[[指輪物語:中つ国の伝承]]
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|}
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===特定のイベントで誘発する能力を追加で誘発させるカード===
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特筆しない限りあなたのコントロールするパーマネントの能力を追加で誘発させる。
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{| class="wikitable"
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|-
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!カード名!!コスト!!タイプ!!効果!!初出セット
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|[[テイサ・カルロフ/Teysa Karlov]]||2WB||クリーチャー||クリーチャーが[[死亡]]したときの誘発型能力が追加で誘発する。||[[ラヴニカの献身]]
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|-style="background-color:#e6e6fa"
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|[[双対の声、ヴェイラン/Veyran, Voice of Duality]]||1UR||クリーチャー||[[インスタント]]か[[ソーサリー]]を唱えるかそれらをコピーした時の誘発型能力が追加で誘発する。||[[統率者2021]]
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|-style="background-color:#e6e6fa"
 +
|[[アイスウィンド・デイルのウルフガル/Wulfgar of Icewind Dale]]||3RG||クリーチャー||あなたのクリーチャーが[[攻撃]]したときの誘発型能力が追加で誘発する。||[[フォーゴトン・レルム探訪統率者デッキ]]
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|-
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|[[二天一流、一心/Isshin, Two Heavens as One]]||WBR||クリーチャー||クリーチャーが攻撃したときの誘発型能力が追加で誘発する。||[[神河:輝ける世界]]
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|-
 +
|[[修羅のドミヌス、ドリヴノッド/Drivnod, Carnage Dominus]]||3BB||クリーチャー||クリーチャーが[[死亡]]したときの誘発型能力が追加で誘発する。||[[ファイレクシア:完全なる統一]]
 +
|-style="background-color:#e6e6fa"
 +
|[[白のガンダルフ/Gandalf the White]]||3WW||クリーチャー||[[アーティファクト]]か伝説のパーマネントが戦場に出るか[[戦場を離れる]]ときの誘発型能力が追加で誘発する||[[指輪物語:中つ国の伝承]]
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|-style="background-color:#e6e6fa"
 +
|[[調教師の神童、ウェイタ/Wayta, Trainer Prodigy]]||RGW||クリーチャー||あなたのクリーチャーが[[ダメージ]]を受けたときの誘発型能力が追加で誘発する。||[[イクサラン:失われし洞窟統率者デッキ]]
 +
|-style="background-color:#e6e6fa"
 +
|[[一望の反射鏡/Panoptic Projektor]]||4||アーティファクト||裏向きのパーマネントが表向きになることで誘発する誘発型能力が追加で誘発する。||[[カルロフ邸殺人事件統率者デッキ]]
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|-style="background-color:#e6e6fa"
 +
|[[五足のフェリクス/Felix Five-Boots]]||2BGU||クリーチャー||あなたのクリーチャーがプレイヤーに戦闘ダメージを与えることで誘発する誘発型能力が追加で誘発する。||[[サンダー・ジャンクションの無法者統率者デッキ]]
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|}
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===特定の性質のオブジェクトの誘発型能力を追加で誘発させるカード===
 +
特筆しない限りあなたのコントロールするパーマネントの能力を追加で誘発させる。
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{| class="wikitable"
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|-
 +
!カード名!!コスト!!タイプ!!効果!!初出セット
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|-
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|[[万物の聖域/Sanctum of All]]||WUBRG||エンチャント||[[祭殿]]を6つ以上[[コントロール]]しているとき、祭殿の能力が追加で誘発する。||[[基本セット2021]]
 +
|-style="background-color:#ffe5aa"
 +
|[[調和の神童/Harmonic Prodigy]]||1R||クリーチャー||[[シャーマン]]かウィザードの誘発型能力が追加で誘発する。||[[モダンホライゾン2]]
 +
|-
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|[[遺跡探し、ハーマ・パシャール/Hama Pashar, Ruin Seeker]]||1WU||クリーチャー||[[ダンジョン]]の誘発型能力が追加で誘発する。||[[フォーゴトン・レルム探訪]]
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|-style="background-color:#e6e6fa"
 +
|[[ダンジョン探検家/Dungeon Delver]]||1U||エンチャント||[[背景選択]]であなたの[[統率者]]にダンジョンの誘発型能力が追加で誘発する能力を与える。||[[統率者レジェンズ:バルダーズ・ゲートの戦い]]
 +
|-style="background-color:#e6e6fa"
 +
|[[クララ・オズワルド/Clara Oswald]]||6||クリーチャー||[[ドクター]]の誘発型能力が追加で誘発する。||[[ドクター・フー統率者デッキ]]
 +
|-
 +
|[[うろつく玉座/Roaming Throne]]||4||クリーチャー||これが戦場に出る際に指定した[[クリーチャー・タイプ]]のクリーチャーの誘発型能力が追加で誘発する。||[[イクサラン:失われし洞窟]]
 +
|-
 +
|[[世慣れた見張り、デルニー/Delney, Streetwise Lookout]]||2W||クリーチャー||[[パワー]]2以下のクリーチャーの誘発型能力が追加で誘発する。||[[カルロフ邸殺人事件]]
 +
|-
 +
|[[アニーの加入/Annie Joins Up]]||1RGW||エンチャント||[[伝説のクリーチャー]]の誘発型能力が追加で誘発する。||[[サンダー・ジャンクションの無法者]]
 +
|-style="background-color:#ffe5aa"
 +
|[[永遠のこだま/Echoes of Eternity]]||3CCC||エンチャント||[[無色]]の呪文やパーマネントの能力が追加で誘発する。||[[モダンホライゾン3]]
 +
|-
 +
|[[砕けた世界/Fractured Realm]]||5UU||エンチャント||制限は無くあなたがコントロールするパーマネントの能力が追加で誘発する。||[[ダスクモーン:戦慄の館]]
 +
|}
 +
 
 +
===その他===
 +
{| class="wikitable"
 +
|-
 +
!カード名!!コスト!!タイプ!!効果!!初出セット
 +
|-
 +
|[[ストリオン共鳴体/Strionic Resonator]]||2||アーティファクト||[[起動型能力]]で誘発型能力をコピーする。<br>種類を問わず能力をコピーするカードは[[コピーカード]]を参照。||[[基本セット2014]]
 +
|-style="background-color:#ffe5aa"
 +
|[[微光蜂、ザーバス/Zabaz, the Glimmerwasp]]||1||クリーチャー||[[接合]]の誘発型能力は追加で[[+1/+1カウンター]]を1つ置く。||[[モダンホライゾン2]]
 +
|-style="background-color:#e6e6fa"
 +
|[[アボレスの落とし子/Aboleth Spawn]]||2U||クリーチャー||対戦相手のクリーチャーが持つ戦場に出たときの能力をコピーする。||[[統率者レジェンズ:バルダーズ・ゲートの戦い]]
 +
|-style="background-color:#cdcdcd"
 +
|[[トリガーハッピー/Trigger Happy]]||1R||インスタント||パーマネント1つの誘発型能力を誘発させてそれをコントロールする||[[Unfinity]]([[どんぐりシンボル]])
 +
|-
 +
|[[鏡の盾の重装歩兵/Mirror-Shield Hoplite]]||RW||クリーチャー||1ターンに1度まで[[賛助]]が誘発したときそれを[[コピー]]。||[[機械兵団の進軍]]
 +
|}
 +
 
 +
===誘発型能力を制限するカード===
 +
誘発型能力を誘発させなかったり効果に制限を与えるカード。能力を[[打ち消す]]カードに関しては[[もみ消し/Stifle]]を参照。
 +
 
 +
{| class="wikitable"
 +
|-
 +
!カード名!!コスト!!タイプ!!効果!!初出セット
 +
|-
 +
|[[倦怠の宝珠/Torpor Orb]]||2||アーティファクト||戦場に出るクリーチャーは能力を誘発させない。||[[新たなるファイレクシア]]
 +
|-
 +
|[[静翼のグリフ/Hushwing Gryff]]||2W||クリーチャー||戦場に出るクリーチャーは能力を誘発させない。||[[基本セット2015]]
 +
|-
 +
|[[トカートリの儀仗兵/Tocatli Honor Guard]]||1W||クリーチャー||戦場に出るクリーチャーは能力を誘発させない。||[[イクサラン]]
 +
|-
 +
|[[静寂をもたらすもの/Hushbringer]]||1W||クリーチャー||クリーチャーが戦場に出るか死亡することによっては、能力は誘発しない。||[[エルドレインの王権]]
 +
|-
 +
|[[厳しい試験官/Strict Proctor]]||1W||クリーチャー||戦場に出るパーマネント1つが誘発型能力1つを誘発させるたび、その能力のコントローラーが()を支払わないかぎり、それを打ち消す。||[[ストリクスヘイヴン:魔法学院]]
 +
|-
 +
|[[機械の母、エリシュ・ノーン/Elesh Norn, Mother of Machines]]||4W||クリーチャー||パーマネントが戦場に出ることによっては、対戦相手がコントロールしているパーマネントの能力は誘発しない。||[[ファイレクシア:完全なる統一]]
 +
|-style="background-color:#e6e6fa"
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|[[増殖されし者、マスター/The Master, Multiplied]]||4BR||クリーチャー||あなたの誘発型能力はトークンを生け贄に捧げたり追放したりできない。||[[ドクター・フー統率者デッキ]]
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|[[門衛のスラル/Doorkeeper Thrull]]||1W||クリーチャー||アーティファクトやクリーチャーが戦場に出ることでは、能力は誘発しない。||[[カルロフ邸殺人事件]]
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==脚注==
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==参考==
 
==参考==
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*[[誘発]]
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*[[誘発条件]]
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*[[誘発イベント]]
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*[[状況誘発]]
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*[[遅延誘発型能力]]
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*[[再帰誘発型能力]]
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*[[領域変更誘発]]
 
*[[誘発忘れ]]
 
*[[誘発忘れ]]
 
*[[ルーリング]]
 
*[[ルーリング]]
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2024年10月3日 (木) 11:05時点における最新版

誘発型能力/Triggered Abilityは、特定の条件を満たすたびに誘発される能力である。


Exultant Cultist / 歓喜する信者 (2)(青)
クリーチャー — 人間(Human) ウィザード(Wizard)

歓喜する信者が死亡したとき、カードを1枚引く。

2/2


Soul Warden / 魂の管理人 (白)
クリーチャー — 人間(Human) クレリック(Cleric)

他のクリーチャーが1体戦場に出るたび、あなたは1点のライフを得る。

1/1


Necrogen Mists / 屍気の霧 (2)(黒)
エンチャント

各プレイヤーのアップキープの開始時に、そのプレイヤーはカードを1枚捨てる。


目次

[編集] 解説

誘発型能力は「〜とき/when」「〜たび/whenever」「〜時に/at」の語を含む一節から始まる「[誘発条件]、[効果]」という書式で書かれている。誘発条件の後に、追加の条件が書かれている場合もある(if節ルール)。また呪文能力起動型能力、他の誘発型能力の文章の途中に、新たに誘発する誘発型能力が描かれているものがある(遅延誘発型能力再帰誘発型能力)。イベントではなくゲームの状況に基づいて誘発するものもある(状況誘発)。

誘発型能力は、呪文、起動型能力と同じくスタックを用いて解決される。

[編集] 誘発する

誘発型能力は、誘発条件に書かれたイベントが起こるたびに1回誘発する。誘発した時点では、誘発型能力はスタックに置かれない。

あるイベントが誘発イベントを複数回満たす場合、その数だけ誘発する。

誘発型能力の中には「この能力は、毎ターン1回しか誘発しない。 」という制限があるものが存在する。この制限はその誘発型能力を持つオブジェクト1つにのみかけられており、他の同名カードには影響しない。オブジェクトが一旦別の領域に移動してから戻ってきて新しいオブジェクトになった場合は、そのターン中にも再び誘発するようになる。

通常は誘発型能力が誘発するかどうかはイベントが起きた後の状況で判断する。例外として、戦場を離れる事で誘発する能力は、そのイベントが起こる前の状況に基づいて誘発する。→(領域変更誘発

誘発型マナ能力はスタックに置かれず誘発して即座に解決される。ただし、起動型マナ能力によって誘発するマナを生み出す能力のみが誘発型マナ能力である。それ以外はマナを生み出す効果を持っていてもマナ能力ではなく、スタックに置かれ解決を待つ。(マナ能力)

[編集] スタックに置く

誘発した能力は、次にプレイヤーが優先権を得る際にスタックに置かれる。一度誘発した能力はその発生源とは独立したオブジェクトとして存在し、発生源が元いた領域から離れていてもスタックに置かれる。

  • プレイヤーが優先権を得るのは状況起因処理をチェックした後である。状況起因処理によって誘発した能力もここでスタックに置く。

誘発した能力をスタックに置かない事を選ぶ事はできない。

  • あなたしかアーティファクトをコントロールしていないときに躁の蛮人/Manic Vandalを戦場に出した。あなたは望まなくても自分のコントロールするアーティファクトを対象に選んで躁の蛮人の能力をスタックに置かなくてはならない。

誘発型能力をスタックに置く際に複数の誘発型能力が誘発していた場合、APNAP順でプレイヤーは自分のコントロールする誘発型能力を好きな順でスタックに置く。必ずしも誘発した順番どおりにスタックに置かれるわけではない。

能力をスタックに置くとき、唱えることや起動することと同じように、モードの選択、対象の選択、ダメージ等の割り振りの決定を行う。それ以外の選択は、すべて解決時に行う。

  • 誘発型能力の中には、「~してもよい。/ may ~.」と書かれたものがある。これらはスタックに置くか置かないかを選べるわけではなく、解決時になにもしない事を選べる。
  • 誘発型能力の中には、「~してもよい。そうした場合~~/may ~ ,if you do,~~」としてマナの支払いや、生け贄等コストを要求するものがある。これらも実際にコストを支払うかどうかは解決時に決める。コストを支払う前に、マナ能力を起動する機会も得る。
    • 例:金切り声のコウモリ/Screeching Batの能力のコストを支払うか決めるのは解決時である。コストを支払うかどうかを見てから金切り声のコウモリを除去する事はできない。
    • 例:突き刺しモズ/Impaler Shrikeを生け贄に捧げるかを選択するのは能力の解決時である。生け贄に捧げる事で能力が誘発するわけではないし、また解決時まで突き刺しモズが除去されてしまったらカードを引く事はできない。
  • 「~しない限り、~~する/~~ unless ~」は「~してもよい。そうしない場合~~/may ~, if you don't~~」と同じ意味である。

スタックに置かれる時に適正な対象を選べない場合、その誘発型能力はスタックから取り除かれる。再びスタックに置き直されることはない。

[編集] 解決する

誘発型能力の解決は能力の発生源や、それを誘発させたオブジェクトの状態に影響される事はない。例えば「クリーチャーが1体戦場に出るたび」に誘発する能力や、「あなたが呪文を1つ唱えるたび」に誘発する能力は解決前にそれを誘発させたクリーチャーが除去されたり呪文が打ち消されても解決は通常通り行われる(もちろんそのオブジェクトに何かする部分は無視される)。ただしif節ルールを使用している誘発型能力は例外であり、if節に書かれた条件が満たされてない場合、その誘発型能力は解決時に何も起こらない。

  • 例:冷たき集いの吸血鬼/Bleak Coven Vampiresの能力の解決前に、あなたのコントロールするアーティファクトが破壊され2つになった。そのまま能力を解決した場合、冷たき集いの吸血鬼の能力は何もしない。

カードが領域を移動する事で誘発する能力は、領域を移動したカードを「見つけてくる」事ができる。ただし、能力の解決前に指定された領域から別の領域へ移動したカードは見つける事ができない。詳細は領域変更誘発の項を参照。

[編集] 追加で誘発する

「"イベント"することで誘発型能力が誘発するなら、その能力は追加でもう1回誘発する。」(パンハモニコン/Panharmonicon)「"オブジェクト"の誘発型能力が誘発するなら、それは追加でもう1回誘発する。」(うろつく玉座/Roaming Throne)という効果が存在する、

[編集] その他

[編集] 誘発型能力を含むキーワード能力、能力語

キーワード能力一覧能力語一覧を参照。

[編集] 誘発型能力を操作するカード

誘発型能力を追加で誘発させたり、逆に制限したりするカードの一覧。

※セルの背景色が紫色のカードはエターナルフォーマットでのみ使用可能なカードです。セルの背景色が橙色のカードはモダンとエターナル・フォーマットでのみ使用可能なカードです。(いずれも禁止カード制限カードは考慮しない)セルの背景色が銀色のカードはアン・カードなどトーナメントでは使用不可能なカードです。

[編集] パーマネントが戦場に出ることで誘発する能力を追加で誘発させるカード

特筆しない限りあなたのコントロールするパーマネントの能力を追加で誘発させる。

カード名 コスト タイプ 効果 初出セット
パンハモニコン/Panharmonicon 4 アーティファクト アーティファクトかクリーチャーが戦場に出たときの誘発型能力が追加で誘発する。 カラデシュ
反復の学部長、ナバン/Naban, Dean of Iteration 1U クリーチャー ウィザードが戦場に出たときの誘発型能力が追加で誘発する。 ドミナリア
冒涜されたもの、ヤロク/Yarok, the Desecrated 2UBG クリーチャー パーマネントが戦場に出たときの誘発型能力が追加で誘発する。 基本セット2020
古の緑守り/Ancient Greenwarden 4GG クリーチャー 土地が戦場に出たときの誘発型能力が追加で誘発する。 ゼンディカーの夜明け
機械の母、エリシュ・ノーン/Elesh Norn, Mother of Machines 4W クリーチャー パーマネントが戦場に出たときの誘発型能力が追加で誘発する。 ファイレクシア:完全なる統一
知識の徳目/Virtue of Knowledge 4U エンチャント パーマネントが戦場に出たときの誘発型能力が追加で誘発する。 エルドレインの森
白のガンダルフ/Gandalf the White 3WW クリーチャー アーティファクトか伝説のパーマネントが戦場に出るか戦場を離れるときの誘発型能力が追加で誘発する 指輪物語:中つ国の伝承

[編集] 特定のイベントで誘発する能力を追加で誘発させるカード

特筆しない限りあなたのコントロールするパーマネントの能力を追加で誘発させる。

カード名 コスト タイプ 効果 初出セット
テイサ・カルロフ/Teysa Karlov 2WB クリーチャー クリーチャーが死亡したときの誘発型能力が追加で誘発する。 ラヴニカの献身
双対の声、ヴェイラン/Veyran, Voice of Duality 1UR クリーチャー インスタントソーサリーを唱えるかそれらをコピーした時の誘発型能力が追加で誘発する。 統率者2021
アイスウィンド・デイルのウルフガル/Wulfgar of Icewind Dale 3RG クリーチャー あなたのクリーチャーが攻撃したときの誘発型能力が追加で誘発する。 フォーゴトン・レルム探訪統率者デッキ
二天一流、一心/Isshin, Two Heavens as One WBR クリーチャー クリーチャーが攻撃したときの誘発型能力が追加で誘発する。 神河:輝ける世界
修羅のドミヌス、ドリヴノッド/Drivnod, Carnage Dominus 3BB クリーチャー クリーチャーが死亡したときの誘発型能力が追加で誘発する。 ファイレクシア:完全なる統一
白のガンダルフ/Gandalf the White 3WW クリーチャー アーティファクトか伝説のパーマネントが戦場に出るか戦場を離れるときの誘発型能力が追加で誘発する 指輪物語:中つ国の伝承
調教師の神童、ウェイタ/Wayta, Trainer Prodigy RGW クリーチャー あなたのクリーチャーがダメージを受けたときの誘発型能力が追加で誘発する。 イクサラン:失われし洞窟統率者デッキ
一望の反射鏡/Panoptic Projektor 4 アーティファクト 裏向きのパーマネントが表向きになることで誘発する誘発型能力が追加で誘発する。 カルロフ邸殺人事件統率者デッキ
五足のフェリクス/Felix Five-Boots 2BGU クリーチャー あなたのクリーチャーがプレイヤーに戦闘ダメージを与えることで誘発する誘発型能力が追加で誘発する。 サンダー・ジャンクションの無法者統率者デッキ

[編集] 特定の性質のオブジェクトの誘発型能力を追加で誘発させるカード

特筆しない限りあなたのコントロールするパーマネントの能力を追加で誘発させる。

カード名 コスト タイプ 効果 初出セット
万物の聖域/Sanctum of All WUBRG エンチャント 祭殿を6つ以上コントロールしているとき、祭殿の能力が追加で誘発する。 基本セット2021
調和の神童/Harmonic Prodigy 1R クリーチャー シャーマンかウィザードの誘発型能力が追加で誘発する。 モダンホライゾン2
遺跡探し、ハーマ・パシャール/Hama Pashar, Ruin Seeker 1WU クリーチャー ダンジョンの誘発型能力が追加で誘発する。 フォーゴトン・レルム探訪
ダンジョン探検家/Dungeon Delver 1U エンチャント 背景選択であなたの統率者にダンジョンの誘発型能力が追加で誘発する能力を与える。 統率者レジェンズ:バルダーズ・ゲートの戦い
クララ・オズワルド/Clara Oswald 6 クリーチャー ドクターの誘発型能力が追加で誘発する。 ドクター・フー統率者デッキ
うろつく玉座/Roaming Throne 4 クリーチャー これが戦場に出る際に指定したクリーチャー・タイプのクリーチャーの誘発型能力が追加で誘発する。 イクサラン:失われし洞窟
世慣れた見張り、デルニー/Delney, Streetwise Lookout 2W クリーチャー パワー2以下のクリーチャーの誘発型能力が追加で誘発する。 カルロフ邸殺人事件
アニーの加入/Annie Joins Up 1RGW エンチャント 伝説のクリーチャーの誘発型能力が追加で誘発する。 サンダー・ジャンクションの無法者
永遠のこだま/Echoes of Eternity 3CCC エンチャント 無色の呪文やパーマネントの能力が追加で誘発する。 モダンホライゾン3
砕けた世界/Fractured Realm 5UU エンチャント 制限は無くあなたがコントロールするパーマネントの能力が追加で誘発する。 ダスクモーン:戦慄の館

[編集] その他

カード名 コスト タイプ 効果 初出セット
ストリオン共鳴体/Strionic Resonator 2 アーティファクト 起動型能力で誘発型能力をコピーする。
種類を問わず能力をコピーするカードはコピーカードを参照。
基本セット2014
微光蜂、ザーバス/Zabaz, the Glimmerwasp 1 クリーチャー 接合の誘発型能力は追加で+1/+1カウンターを1つ置く。 モダンホライゾン2
アボレスの落とし子/Aboleth Spawn 2U クリーチャー 対戦相手のクリーチャーが持つ戦場に出たときの能力をコピーする。 統率者レジェンズ:バルダーズ・ゲートの戦い
トリガーハッピー/Trigger Happy 1R インスタント パーマネント1つの誘発型能力を誘発させてそれをコントロールする Unfinity(どんぐりシンボル)
鏡の盾の重装歩兵/Mirror-Shield Hoplite RW クリーチャー 1ターンに1度まで賛助が誘発したときそれをコピー 機械兵団の進軍

[編集] 誘発型能力を制限するカード

誘発型能力を誘発させなかったり効果に制限を与えるカード。能力を打ち消すカードに関してはもみ消し/Stifleを参照。

カード名 コスト タイプ 効果 初出セット
倦怠の宝珠/Torpor Orb 2 アーティファクト 戦場に出るクリーチャーは能力を誘発させない。 新たなるファイレクシア
静翼のグリフ/Hushwing Gryff 2W クリーチャー 戦場に出るクリーチャーは能力を誘発させない。 基本セット2015
トカートリの儀仗兵/Tocatli Honor Guard 1W クリーチャー 戦場に出るクリーチャーは能力を誘発させない。 イクサラン
静寂をもたらすもの/Hushbringer 1W クリーチャー クリーチャーが戦場に出るか死亡することによっては、能力は誘発しない。 エルドレインの王権
厳しい試験官/Strict Proctor 1W クリーチャー 戦場に出るパーマネント1つが誘発型能力1つを誘発させるたび、その能力のコントローラーが(2)を支払わないかぎり、それを打ち消す。 ストリクスヘイヴン:魔法学院
機械の母、エリシュ・ノーン/Elesh Norn, Mother of Machines 4W クリーチャー パーマネントが戦場に出ることによっては、対戦相手がコントロールしているパーマネントの能力は誘発しない。 ファイレクシア:完全なる統一
増殖されし者、マスター/The Master, Multiplied 4BR クリーチャー あなたの誘発型能力はトークンを生け贄に捧げたり追放したりできない。 ドクター・フー統率者デッキ
門衛のスラル/Doorkeeper Thrull 1W クリーチャー アーティファクトやクリーチャーが戦場に出ることでは、能力は誘発しない。 カルロフ邸殺人事件

[編集] 脚注

  1. Why So Many Restrictions?/なぜ多くの制限を設けるのかMaking Magic -マジック開発秘話- 2024年1月8日 Mark Rosewater著)

[編集] 参考

引用:総合ルール 20231117.0

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