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− | '''マナカーブ'''(Mana Curve)とは、[[デッキ]]内の[[呪文]]を[[マナ総量]]別に並べ、それぞれに含まれる[[カード]]の枚数をグラフにしたときに描かれるカーブのこと。[[Jay Schneider]]が提唱した。 | + | '''マナカーブ'''(Mana Curve)とは、[[デッキ]]に入っている[[カード]]のうち、[[呪文]]について、[[マナ・コスト]]毎の[[カード]]枚数をグラフにしたときに描かれるカーブのこと。[[Jay Schneider]]が提唱した。 |
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− | 以下に例をあげる(*の数はカードの枚数を示す)。
| + | 以下に例をあげる。 |
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| |土地 24枚 | | |土地 24枚 |
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| + | (*の数はカードの枚数を示す) |
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− | 序盤の[[土地]]が少ない場面で[[重い]]呪文ばかりが[[手札]]にあっても動けず、逆に終盤の土地が多い場面で[[軽い]]呪文ばかりでは[[カードパワー]]の差で負けてしまう。そのため、使える[[マナ]]の量と呪文の[[マナ・コスト]]のバランスを考えることは[[デッキ]][[構築]]において重要なことであり、その目安となってくれるのがマナカーブである。いかに無駄なくマナを使うかという観点で[[テンポ・アドバンテージ]]と通じるものがある。
| + | [[マジック]]は基本的に各[[ターン]]1枚しか[[土地]]を[[プレイ]]できないため、土地の少ない序盤は軽めの呪文が、土地が揃ってくる後半に重く強力なカードが引けるのが望ましい。マナカーブは「デッキが各ターンにどれだけの呪文をプレイできるのか」(→[[テンポ・アドバンテージ]])を分析するための目安になる。 |
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− | [[スライ]]や[[スーサイド]]といった速いデッキでは、序盤の土地が少ない盤面を重視しているため、1~2マナの低マナ域のカードが多くの比重を占める。一方、[[コントロール (デッキ)|コントロールデッキ]]などの遅いデッキでは、序盤をしのいで中盤以降に勝負をかけるため、高マナ域のカードが多く含まれている。1ターン目から手札が尽きるまで、毎ターン全てのマナを使いきれるように設計された「[[スライ]]」のマナカーブは、後のデッキ構築に大きな影響を与えた。 | + | [[スライ]]や[[スーサイド]]といった速いデッキでは、1[[マナ]]、2マナの低マナ域のカードが多くの比重を占め、[[コントロールデッキ]]などの遅いデッキでは高マナ域のカードが多く含まれている。1ターン目から[[手札]]が尽きるまで、毎ターン全てのマナを使いきれるように設計された「[[スライ]]」のマナカーブは、後のデッキ構築に大きな影響を与えた。 |
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− | 多くの[[コンボ]]デッキは[[ゲーム]]の[[展開]]よりもコンボの成立を重要視するため、マナカーブは意識されない場合が多い。[[リアニメイト]]などマナ・コストを踏み倒す手段を採用しているような場合には、非常に重いカードが多く採用されるような、歪なマナカーブが描かれる。その中でも[[ふるードスター]]は、特に極端なマナカーブになるデッキとして有名。 | + | 多くの[[コンボ]]デッキは特定のカードに対する依存が大きく、また[[マナ・コスト]]の[[支払う|支払い]]を土地以外の手段に頼っている場合が多いため、極端なマナカーブを描くことになる。([[リアニメイト]]や[[ふるードスター]]など) |
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− | ==解説==
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− | マナカーブ理論は数学的確率に裏付けされたものである。例として[[リミテッド]]の[[シールド]]構築の場合を見てみよう。
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− | 一般的に標準とされている40枚[[デッキ]]・[[土地]]17枚の構成を例とする。(簡素化のため[[引く|ドロー]]や[[サーチ]][[呪文]]は考慮しない)
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− | [[先攻]][[プレイヤー]]が1[[ターン]]目に1[[マナ]]を出せる確率は、[[初期手札]]7枚中に土地が1枚以上含まれていればいいので98.7%と非常に高い。
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− | 2ターン目に2マナを出せる確率は、初期手札7枚+ドロー1枚中に土地が2枚以上含まれている場合なので93.9%となる。
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− | 同様に3ターン目に3マナ出せる確率は84.5%、4ターン目に4マナ出せる確率は70.7%と目減りしていく。
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− | 6ターン目に(ドロー呪文などの補助無しに)しっかり6マナ出せる確率に至っては、38.8%しかない。6マナの呪文を高確率で唱えられるようになるのは10ターン目以降と大分遅くなる。
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− | このようにカードは[[マナ・コスト]]が[[重い|重く]]になるにつれ、唱えられる確率は急激に落ち込んでいくのである。強力なカードだからといって重いカードの枚数を増やしすぎると、そのカードを手札に無駄に抱えたままゲームが終わってしまう。
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− | これを踏まえた場合、高確率でターンに沿って唱えられる3マナのカードを頂点とした放物線状のマナカーブを描く枚数配分にすることで、マナを効率良く使うことができるのである。
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| ==参考== | | ==参考== |
− | *[http://blog.livedoor.jp/sideboard_online/archives/51118240.html 事故らないための五つの法則](MTG Sideboard Online 日本語版スレまとめ)
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− | *[http://web.archive.org/web/20111123025529/http://mtg.takaratomy.co.jp/others/column/asahara/20081231/index.html 浅原・小室の匣の中のマジック](マナ・カーブとゼロックスの解説記事)
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| *[[スライ]](マナカーブ理論発祥のデッキ) | | *[[スライ]](マナカーブ理論発祥のデッキ) |
| + | *[[用語集]] |
| *[[テンポ・アドバンテージ]] | | *[[テンポ・アドバンテージ]] |
− | *[[用語集]] | + | *[http://blog.livedoor.jp/sideboard_online/archives/51118240.html 事故らないための五つの法則](MTG Sideboard Online 日本語版スレまとめ) |